※この作品はR-18です。

黒ティルと僕と   作:やす、

127 / 201
異族討伐、前編

んっと伸びをしてベッドから起き上がる、ティルはまだ隣で寝息を立てている、時計を見るとまだ教会に行くには少し早い余裕がありそうだ

 

 

とりあえずベッドから抜け出してベランダへ行き煙草に火をつける、これを吸い終わったらティルを起こそう

 

 

少し寒さに震えながらぼんやりとサフランの街を見ながら煙を吐き出す、千年王国も良いけどたまにはサフランを良いものである、そろそろ時間だ

 

 

ティル、起きて

 

んっ…おはようございます…

 

 

ほら、顔洗ってきなよ

 

 

ふぁい…

 

ノソノソと起き上がり洗面台に向かうティル

 

 

しばらくすると戻ってきた

 

 

おはようございます、ユウ

 

おはよティル、着替えて教会へ行こうか

 

はい

 

 

二人でいつもの服に着替える、これを着ると少し気合が入る

 

 

行こうか

 

はい!

 

 

朝日を浴びながら教会を目指す、と、言ってもすぐについてしまうのだが

 

 

おはよー

おはようございます

 

 

まいどー

 

 

教会にあるいつもの喫茶店でいつもの席に座りのんびりと待っているといつものメニューが運ばれて来た

 

 

いただきます

 

 

今日の任務はなんですかね?

 

どうだろう?ティルとならなんでも良いけどね?

 

私もユウとなら何がきても構いませんよ?

 

たまにはサフランのゴミでも拾おっか?

 

そうですね

 

 

サンドイッチを食べながら会話をする、そろそろ時間だ

 

 

ティル、ちょっと聞いてくるね

 

分かりました

 

 

ティルを喫茶店に置いて任務を聞きに行く

 

 

大陸の南部に異族の大群が出現しているのでそれを討伐して来て下さい

 

 

了解

 

 

ティル、聞いて来たよ

 

どうでした?

 

大陸の南部に異族の大群が現れたから討伐して来てくれだってさ

 

分かりました、最近異族関係の任務が多いですね

 

そうだね、何か変化があるのかな?

 

かも知れませんね、詳しい事は分かりませんが…

 

 

コーヒーを飲み終えてから備品を教会に借りに行く

 

 

どうする?馬車で行く?それとも竜で飛んで行く?

 

任務に期限はあるのですか?

 

特には無かったよ?

 

なら馬車で行きましょう、久々にあの子達にも会いたいので

 

そうだね、急ぐ理由もないし

 

 

ティルに馬車を借りてきてもらいその間に備品を揃えておく、もう冬も近い、暖かな格好をしなくては

 

 

荷台で寝る事も考えて毛布と防寒着を倉庫から引っ張り出してくる、後は携帯食料と水ぐらいか

 

マスター♪

 

 

はーい

 

 

ティルが馬に乗りこちらに手を振っている、後は荷物を積み込んで出発するだけだ

 

 

確認をしながら荷物を積んでゆく、もし忘れ物が有れば現地で買うだけなのだが

 

 

マスター、忘れ物はありませんか?

 

たぶん大丈夫だと思うよ?お願いします

 

 

はい♪

 

 

教会の係員に見送られながらのんびりと馬車に揺られる、僕はこれといってやる事はないのでゴロゴロさせてもらおう

 

 

ユウ、たまには七元の手入れをしたらどうですか?

 

そうだね、そういえば前の任務で使った切りだったよ

 

 

久々に鞘から抜いてあげる

 

うわ…

 

 

美しいはずの刃に汚れが付着していた

 

 

タオルで拭いて汚れを落としてあげる、それから研ぎ石でしっかりと研磨をする、こんなものか?

 

 

元の純白の輝きを取り戻すことができた

 

良い剣なので大事に扱って下さいね?

 

そうだね、ラグナロクに怒られちゃうよ、そういうティルは剣の手入れはしているの?

 

私は使う度にしていますよ?長年使ってきた相棒なので

 

流石だね

 

これでも剣士ですから

 

 

のんびりと進む馬車はサフランを抜けようとしていた、クレナイに出る前にお昼にしておこう

 

 

ティル、どこかにご飯屋さんはないかな?

 

見渡す限りはありませんね

 

了解、地図で見てみるよ

 

 

地図と睨めっこをしてご飯屋さんを探す、残念ながらこの辺りには無さそうだ

 

 

ティル、無さそうだからこのままサフランを抜けてどこかでご飯にしよう

 

分かりました

 

 

僕達はサフランの城門を抜けて少ししたぐらいでお昼にする事に

 

 

ぽりぽりと携帯食料をかじる

 

 

今日中にクレナイの半ばぐらいまでに行きたいね

 

そうですね、目的地はワスレナの方なのですか?

 

いや、今回はクレナイなんだ、と言ってもほぼワスレナの方だけどね

 

 

地図を広げてみせてあげる

 

 

だんだん異族の出現場所が教会に近づいていますね

 

そう言われてみればそうだね、奏官やキル姫の居ない村は壊滅させられているみたいだよ

 

やはり何かあるのかも知れませんね

 

かも知れないね、調べる手段は無いけど少し気になるね

 

 

ご飯を食べ終わりティルが馬達にご飯をあげている間に食後の煙草、そのついでに少し散歩をする、見渡す限りの草原が広がっているだけで特に何も無かった

 

 

さぁ行きましょう

 

了解、お願いね

 

任せて下さい!

 

 

馬車の旅が再開された、といっても僕にはやる事も無くゴロゴロするぐらいなのだが

 

 

そういえばソロモンとスイハはあの後どうなったんだろうね?

 

どうなんでしょうか?でも頻繁にソロモンが城に来るようになったってリルティルが言っていましたよ?

 

あらま、でも良い事だよね?

 

そうですね、ユウはそういう事に目覚めたりしないんですか?

 

そういう事とは?

 

ギルとキスをしていたので、その続きは無いのですか?

 

絶対に無いと言い切ります

 

大丈夫ですよ、分かっていますから

 

 

そう言って笑うティル

 

 

そういうティルはそっちの気はないの?

 

私もありませんね、でもリルティルとなら良いかな?とは思いますよ?

 

あーね、元々はリルティルに淘汰されてたんだっけ?

 

そうですね、その時の記憶も少しですが残ってますよ?

 

えっとユグドラシルをぶった斬ったんだっけ?

 

そうです、その衝撃で私はリルティルから弾き出されました

 

でもユグドラシルって生えてるよね?

 

 

クレナイからでも見える大樹を指差す

 

 

細かい事は良いんですよ

 

ユグドラシルを斬るって細かい事じゃ無いよね?

 

あんまりこの話をすると辻褄が合わなくなるんですよ?

 

ふむ

 

 

言っている事はよく分からなかったがまぁ良いだろう、空を見ると太陽が沈みかけていた、そろそろ宿を探そう

 

 

うーーーん

 

 

周りを見渡しても地図を見てもこの辺りに街も宿も無さそうだ

 

 

ティル、まだ明るいうちにこの辺で野宿の準備をしようか

 

そうですね、あそこの広場まで行きますね

 

お願いね

 

辺りが見渡せる広場で野宿の準備を始める

 

 

よしよし、どおどお

 

 

ティルが馬の面倒を見ている間に薪を集めてきて焚き火を起こす、それを石で囲めばちょっとしたコンロの完成だ

 

 

ーーー♪

 

 

それに金網を引いてこないだティルヘルムの牧場で買った牛肉を焼いて食べる、それに飯盒も持ってきてある、これぞ野宿の楽しみ

 

 

ユウ、どうですか?

 

もう少しだよ、そろそろお肉を焼こうと思っているところ

 

楽しみです♪

 

熱された金網にお肉を乗せる、このジュゥゥゥっと焼ける音がたまらない

 

 

良い匂いですね♪

 

味付けは塩と胡椒だけだからね?

 

はい♪

 

 

お肉を焼くのをティルに任せて飯盒をひっくり返す、もう異族の討伐なんてどうでも良くなるぐらいに今が楽しい

 

 

ユウ、お皿はありますか?

 

待ってて

 

 

鞄から紙でできたお皿を取り出しティルに渡す

 

 

はい♪

 

こっちもそろそろ良さそうだよ

 

 

飯盒の蓋を開けてお米をよそう

 

 

いただきまーーす

 

 

二人でお肉にかぶりつく

 

 

んっ美味しっ

 

これはうんまぃ!

 

 

僕がナイフを持ってくるのを忘れたため丸齧りだけどこれはこれで美味しい、それにご飯も上手く炊けている

 

 

たまにはこういうのも良いですね♪

 

そうだね、今度ティルヘルムでみんなでやろうか

 

はい♪

 

 

ご飯を食べ終わり焚き火が消えるまで晩酌をする事に

 

 

乾杯

 

 

たまには二人も良いですね♪

 

そうだね、この任務が終わったら少しアパートでのんびりしようか

 

そうですね、それに部屋の掃除もしたいです

 

たしかに、少し埃をかぶってたもんね

 

 

使わなくても家は痛むし汚れるのだ

 

 

パチリと音を立てて薪が崩れる、もう火も消えてしまうのだろう

 

 

うぅ…さむっ

 

そろそろお布団に入りますか?

 

そうだね

 

 

二人で荷台に引いてある寝床へ

 

 

結界を張ってくるので少し待ってて下さい

 

お願いね

 

 

その間に煙草に火をつける

 

 

しばらくするとティルが帰ってきた

 

 

おかえり、どうやって結界を張ったの?

 

結界っていうよりセンサーですね、寝込みを襲われたく無いので

 

確かに、ありがとね、じゃあ寝よっか

 

はい♪

 

毛布に潜り込みティルに腕枕をする、温かな体温を感じているといつのまにか眠りに落ちていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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