あぁ、寒っ…
朝の冷え込みと少しだけ顔を出した太陽で目を覚ます、見るとティルが僕の毛布まで巻き込んで寝ていた
…今度寝ている時にティルの毛布を剥ぎ取ろう、そう心に誓い荷台を降りて煙草を吸いに行く
手ごろな大きさの石に座り煙草に火をつけ今日の予定を考える
距離的に今日の昼頃には目的地に着くはずだ、そのまま討伐して暗くなるまで移動しよう
よし、そうと決まればお湯を沸かそう、適当な薪を集め昨日作った焚き火に火を灯す、その上で鍋に水を入れて後は待つだけである
うぅー寒っ…
焚き火に手をかざし暖をとる、早く任務を終わらせて温かい家に帰ろう
もう少しでお湯が沸くぐらいの時にティルを起こす事に
ティル、ティル、起きて
ふぅぅん……
ほら、早く
ティルが被っている毛布をめくる
あぁ…寒いっ…
ほら、起きなよ
ユウ…寒いです…
もうすぐコーヒーができるから起きなよ
はい…
毛布を身体に巻いたまま身体を起こすティル
ユウはよくこんなに寒いのに起きれましたね
誰かさんのおかげでね
???
不思議そうな顔をするティル、可愛いから許してやろう
コップにインスタントコーヒーをセットしてお湯を注ぐ、なんとも言えない良い匂いが辺りに広がってゆく
ほら
ありがとうございます
シュガーとフレッシュを二つずつ入れたコーヒーをティルに渡す、それと携帯食料と
早く討伐して家に帰りましょう
そうだね、目的地まで後半日ぐらいだよ
分かりました、もう少ししたら動き出しましょう
りょーかい
ご飯を食べ終わりコーヒー片手に朝の煙草、この、のんびりとした感じが好き、ティルの方を見ると準備体操をしていた
お待たせ、そろそろ行こうか
はい!行きましょう
ティルが馬に跨ったのを見てから荷台に飛び乗る、またしばらく荷台で楽をさせてもらおう
少し寝不足だったので毛布にくるまろうとした時だった
ユウ!前方に異族です!
分かったよ
七元を片手に荷台を飛び降りそのまま異族まで走ってゆく
キシャーーーーーー
武器を構え僕を威嚇する異族、少しイラッとしたので早めに処理しよう
キシャーーーーー!!
振り下ろされる斧を躱し首を切断する、そのまま一回転、反対にいる異族が持っている剣を弾き飛ばしそのまま胴体を切断する
よっと
投げられた槍を回避し瞬時に接近し斬り払う、こんなもんか
煙草に火をつけようとした時だった
ユウ!危ない!
!!
どこからか飛んできた矢が咥えていた煙草を吹き飛ばす、急いでしゃがみ様子を伺うと少し離れた丘に弓を構える異族が見えた
たぁぁぁっ!!
ティルが魔弾を放ち小高い丘ごと異族を吹き飛ばした
ティル!助かったよ
ユウ、油断しすぎです!
そうだね気をつけるよ
ノソノソと荷台に乗り込む
今度魔弾の出し方を教えてよ
ユウには魔力が無いので無理ですよ?
それは残念、今度スイハに弓を教えてもらおうかな?
それも無理だと思いますよ?
なんでだよ?
作者が弓に詳しくないからです
ふむ
よく分からない理由だがまぁ良いだろう、地図を開くともうすぐ目的地のようだ
ティル、この辺に馬車を置いて歩いて行こうか
そうですね、戦いに巻き込まれたら可哀想です
荷物を鞄に入れて少し歩く事に、あの丘を越えれば目的地だ
大量の異族ってどれぐらい居るんだろうね?
オベロン様の髭ぐらいじゃ無いですか?
…その例えはよく分からないんだけど、ってか見返してきたけどそんなに髭生えてなかったぞ?
まぁ良いじゃないですか?
ふむ
二人で丘の頂上へ、ここからなら遠くまで見渡せるだろう
……………………………………
眼下に広がる景色に二人とも言葉を失った、丘の下の広場にはとにかく異族、どこを見ても異族、いつもの異族はもちろん飛行型種、鎧型種、騎型種、後なんか鳥みたいな顔したやつ、とにかく異族が沢山居た
えぇっと、どれぐらい居るのかな?
ちょうど2458匹ですね
ちょうどの意味分かって言ってる?
まだ異族が僕達に気がついて居ないみたいなので準備体操をする事に
ユウ、どっちが異族を倒せるか競いましょうよ
構わないよ、数えれる気がしないけど
負けた方が勝った方の言う事を一つ聞くと言うのはどうですか?
りょーかい、何を言うか考えておくよ
はい、楽しみにしていますね?
そう言った後に大量の魔弾を放つティル、異族の悲鳴のような声が聞こえる
いきなり何するんだよ
挨拶ですよ、魔弾の分は数えないので安心してください
そう言って丘を駆け降りて行くティル
あっ!ズルい!
ティルの後を追いかけ丘を下ってゆく
たぁぁぁぁっ!!
踊るようにティルが戦場を駆け抜けてゆく、ティルが通った後に血飛沫が上がり地獄絵図のような光景が広がっている
たまには僕も気合を入れて行こう
せやぁぁぁぁぁ!!
異族の群れに突っ込んでゆく、数が多いだけで一匹一匹は強く無いようだ、血飛沫を上げながら切り込んでゆく
キシャーーーーーー!!
イィィィィィィィ!!
異族もやられっぱなしって訳にはいかないようだ、反撃をしてくる奴もいる、ティルは大丈夫かもしれないけど僕は当たればタダでは済まないだろう
シャァァァ!!
ほらっ!
突き出された槍を躱し首を切り飛ばす、流石に異族に殺されるのは嫌だ、油断せずにいこう
それから一時間程戦い続け広場に立っているのは二人になった
ふぅ、ユウはどれぐらい倒せましたか?
確か1150ぐらいかな?
えっ、私の負けじゃないですか…
最初の魔弾の分を合わせたら僕の負けだったね
惜しい事をしました、何か言う事を聞きますね
うん、じゃあ家に帰るまでに考えておくよ
一応辺りを見渡してから丘を登り馬車の元へ
じゃあ帰ろっか
はい、帰りましょう
のんびりと馬車に揺られながら帰路に着くのであった