※この作品はR-18です。

黒ティルと僕と   作:やす、

146 / 201
三人の誕生日

あれからしばらく僕達は千年王国に居た。サフランにいてもやる事は無かったし、別にどこに居てもやる事は無いのだけれど。

 

 

いつものように寝ているティルを起こさないようにこっそりベッドを抜け出しベランダに煙草を吸いに行く事に。もう朝でも上着がいらない気温になってきた。

 

 

のんびりと景色を見ながら煙草を楽しんでいるとふと今は何月なのか気になった、後でカレンダーを見るとしよう。

 

 

煙草を揉み消してリビングへ、ティルはまだ寝ているから置いて行こう。長い廊下を抜けていつものリビングへ。

 

 

おはよミネルヴァ

 

おはようございます、朝早いんですね

 

うん、なんか目が覚めちゃうんだよね

 

良い事だと思いますよ?

 

きっとね、今って何月だっけ?

 

えっと、3月29日です

 

もうすぐ4月なんだね、、、マジか

 

どうしたのですか?

 

ティルとリルティルの誕生日忘れていたよ

 

そう言われればそうですね、誕生日会でもしますか?

 

そだね、二人にはお世話になってるし

 

 

僕がそう言うとミネルヴァの相棒である梟のニケが僕を睨んだ。なぜだ?

 

 

二人には伝えますか?

 

内緒の方が良いでしょ?

 

分かりました、後で他のみんなに伝えておきますね

 

助かるよ、そのお礼に朝食の準備手伝うね

 

はい、助かります

 

 

そんな訳でミネルヴァの朝食作りを手伝っていた、今日の朝ご飯は目玉焼きと味噌汁とご飯のようだ。

 

 

ミネルヴァ、胡椒ってどこだっけ?

 

はい

 

ありがと

 

 

………どことなくミネルヴァがムスッとしている気がする、僕は気に触る事でも言ってしまったのだろうか?

 

 

そんな空気の中朝ご飯を作り終わることができた、机に並べて後はみんなを呼ぶだけである。

 

 

じゃあ僕はティルを呼んでくるね

 

はい

 

 

部屋に行くとまだティルが寝ていた、起こそうと思ったけどその前にもう一本煙草を吸う事にしよう。その前に。

 

 

あった、あった

 

 

昔奏官の試験を受けている時に貰ったキル姫の図鑑を鞄から取り出しそれを持ってベランダへ、煙草を咥えながらパラパラとページをめくっていた。

 

 

えっと、、、あっ。

 

 

ミネルヴァの誕生日も三月だった、だから少し不機嫌だったのだろう、後で謝らないと。そうだ、このままサプライズで祝ってあげよう。そうと決まれば即行動だ。

 

 

ティル、起きて

 

んーー?おはよーございます

 

おはよティル、朝食できてるよ

 

ふぁい、、、

 

準備を手伝ってくるから先に行ってるね

 

んっ、、、

 

 

眠そうなティルを置いて次はスイハの部屋に、ノックをして返事を聞いてから扉を開けた。

 

 

おはよスイハ

 

おはようございます、ユウが呼びに来るなんて珍しいですね

 

ちょっと相談があってね

 

はい?

 

 

今日の夜にティル二人とミネルヴァの誕生日会をしたいという事を伝えると快く返事をしてくれた。

 

 

サプライズでやりたいから3人には内緒ね

 

承知しました、皆には伝えましたか?

 

まだだよ、手伝ってくれるかな?

 

了承

 

助かるよ

 

 

そんな訳でスイハにみんなに知らせる事を手伝ってもらう事に、左右に分かれて部屋を訪問してゆく。

 

 

おはよアルマス、ティニ

 

おはようございますユウさん♪

 

起こしに来るなんて珍しいわね

 

えっとね

 

 

説明すると二人も返事をしてくれた。

 

 

そういう事なら絶・手伝うわ

 

はい、私も協力します♪

 

ありがとね、3人には内緒だよ?それと朝食できてるよ

 

任せてよ

 

 

よし、次だ、次の部屋はフライシュッツか、扉をノックして開ける事に。

 

 

おはよフライシュッツ

 

おはようユウ君ーおはようのハグだよぉー

 

 

スエット姿のままハグしようとしたフライシュッツをなんとか止めて説明をする事に。

 

 

分かったよー!そういう事ならおねーさんに任せてね♪

 

うん、お願いね、それと朝食できてるよ

 

はーい♪

 

 

フライシュッツのスエット姿を脳内に焼き付けながら次はグラーシーザの部屋へ。

 

 

おはよグラーシーザ

 

うーーん、、、ユウか、、

 

そうだよ、起きて

 

ふむ、、、あたしは起きているぞ

 

ならベッドから起き上がるはずだよ

 

むぅぅ

 

 

眠そうな顔でベッドから起き上がったグラーシーザ、牛柄のスエットと牛にも負けないようなそれに目を奪われそうになるのをグッと堪えた。

 

 

ユウが起こしに来るなんて珍しいな

 

えっとね、カクカクジカジカなんだよ

 

うむ!そういう事ならあたしも手伝おうじゃないか!

 

うん、助かるよ、それと朝食できてるよ

 

そうと決まればすぐこうどうだ!

 

 

そう言ってベッドから飛び上がった、少し幼い顔立ちにいつもは帽子で隠れている長い金髪がふわりと舞っていた。

 

 

じゃあお願いね。そう言って次の部屋へ、次の部屋はクレスか、ノックをして入ってゆく。

 

 

おはよクレス

 

うん、おはよう、起こしに来てくれたんだね

 

えっとね、って訳なんだよ

 

うんうん、ならクレス様も手伝ってあげるよ

 

助かるよ、それと朝食できてるよ

 

着替えたらすぐ行くよ

 

 

そう言って起き上がったクレスは何故か全裸だった。

 

 

えっと?

 

あぁ大丈夫だよ、髪で隠れてるからさ、見たいのかな?

 

やめておくよ

 

 

見たいという気持ちを堪えて次の部屋に、次はギルか。ノックをして部屋に入る事に

 

 

おはよギル

 

おはよ兄さん、朝からどうしたんだ?

 

って訳なんだよ

 

分かったぜ!やるからには盛大にやろうぜ

 

そのつもりだよ、後朝食できてるよ

 

おっけー

 

 

次部屋は、って歩いていたら前からスイハとネス、ラグナロク、エルキュールが歩いて来た。

 

 

おはよみんな

 

スイハから話は聞いた、礼を言おう

 

楽しい誕生日会にしましょうね

 

どんな事をしますか?

 

まだ何も決まってないんだよね

 

後でみんなで考えましょう

 

そうだね、とりあえず朝ご飯にしようか

 

 

そんな訳でみんなでリビングへ、ミネルヴァが並べてくれた朝食をいただく事に。

 

 

いただきまーす

 

 

みんなでいつも通り朝ご飯を食べているのだが三人に隠し事がある為なんとなくソワソワしていた。

 

 

どこか痒いのですか?

 

うん、ちょっと背中がね

 

アルマスは今朝はお腹が空いていないのですか?

 

絶・空腹よ、今から三人前は食べるわ

 

ラグナロクはどこを見ているのですか?

 

そうね、この世界の果て、かしら

 

 

まぁそんな感じだった。なんとか朝食を食べ終わり片付けを終えてみんなでのんびりとしていた。

 

 

あっ

 

どうしたのですか?ラグナロク

 

前の住処にミネルヴァの本を置いてきてしまっていたわ、悪いけど取りに行ってきて欲しい

 

私は構いませんよ

 

ティルも行って来なよ、ミネルヴァ一人だと大変そうだし

 

そうですね、ならリルティルも行きませんか?

 

分かりました、お供します

 

 

三人が立ち上がりリビングから出て行った、扉が閉まった瞬間にみんなで話し合いが始まった。

 

 

今のは強引だったんじゃない?

 

そうね、我ながら苦しい言い訳だったわ

 

それでも離れる事に成功しましたね

 

それでどうするんだ?

 

とりあえず料理とプレゼントを考えようか、部屋も飾りたいけどいつ帰って来るか分からないからやめておこう

 

じゃあクレスは料理を担当するね

 

私も手伝います

 

あたしも手伝おうじゃないか

 

おねーさんも料理しよっかな

 

俺も手伝うぜ、結構リルティルさんに教えてもらったんだ

 

じゃあ料理はお願いね、僕達はプレゼントを買いに行こうか

 

何をプレゼントしましょうか?

 

クレス達も何を作ろうか?

 

うーーん、、、

 

 

みんなが悩んでいた時にオベロン様が帰って来た、この人いつも何処に行っているのだろうか?

 

 

皆で何を悩んでいるのだ?

 

ティルとリルティルとミネルヴァの誕生日会をしようと思って、料理とプレゼントで悩んでいるんですよ

 

うむ、気持ちがこもっていれば何を貰っても嬉しいものだぞ?

 

気持ちね

 

それが一番難しいんですよね

 

 

食後のコーヒーを飲みながらそんな話をしていた、ってこんなにのんびりしている場合じゃない。

 

 

とりあえず行動しよっか、僕達はプレゼントを探しに行ってくるよ

 

うん、こっちは任せてね

 

 

そんな訳で僕達はプレゼントを探しに三カ国を回る事に、とりあえず一番近いという事でトレイセーマにやってきた。一応入国の手続きをしてから幻獣の国、トレイセーマに入って行く。

 

 

何処から探すの?

 

十三議会がある方が一番栄えているからそこで探そうと思ってるよ

 

私トレイセーマに来た事はないんですよね

 

良い国だよ、たまに変な人がいるけど

 

 

そう言った側から僕達の周りを高速で移動する人がいた。きっとヴォータンだろう。いつもなら話しかけるのだけど今回は急ぎなのでスルーで。

 

 

私の出番終わりなの!?

 

何か言ってるわね

 

スルーで

 

(酷い…)

 

 

そんな訳で僕達はトレイセーマで一番栄えている街にやってきた、とりあえず誰のプレゼントを買うかである。

 

 

グリードの物はユウが選ぶとして私達はリルティルにあげるものね

 

そうだね、ラグナロク達はミネルヴァにあげるものを頼んだよ

 

任せて

 

何にしましょうかね?

 

 

トレイセーマの商店街を歩いているのだが特に良いものは無さそうだった。

 

 

うーん、どうしようか?

 

ミネルヴァらしい物が良いわね

 

リルティルって何が好きなのかな?

 

調理道具とかですかね?

 

 

悩みながら歩いていると風呂敷を抱えたムラマサの姿が見えた、それを目で追っていると一軒のお店へと入って行った。

 

 

ムラマサ、、、そうね

 

 

ムラマサが入って行った店へと歩いて行くラグナロク、それにエルキュール、スイハが続いて行く。

 

 

ムラマサ、何をしているの?

 

ラグナロクさん、お久しゅうございます、拙者の編物を卸に来たのです

 

編物ですか?

 

はい、拙者編物が得意でして、それを欲しいというお店に売っているのです

 

 

それを聞いて三人が顔を見合わせた、何かを思い付いたようだ。

 

 

ムラマサさん、ブックカバーの編物はありませんか?

 

ブックカバーですね?種類はそこまでありませぬがご覧になって下さい

 

 

風呂敷からいくつかの商品を取り出しそれを見せていた。僕もそれを見ているのだが丁寧に編み込まれた商品に関心していた。

 

 

ムラマサ、これを貰うわ

 

はい、お買い上げ感謝致します♪

 

 

ラグナロク達が買った商品を丁寧に包装していた。値段を見ると少し値が張るけどこのクオリティを考えれば安いだろう。

 

 

ミネルヴァのプレゼントは決まったわ、次は二人のティルフィングね

 

そうだね、アルマス達は良いの見つけれた?

 

絶・ダメね

 

そうですね、いまいちピンとくる物がありません、、、

 

ならケイオスリオンに行こうか、あまり一つの国に時間をかけられないし

 

そうね、行きましょう

 

ありがとうムラマサ、良いプレゼントが見つかったわ

 

いえ、お役に立てて嬉しいです

 

またねムラマサ

 

はいっ!

 

 

そんな訳で次はケイオスリオンへ、いつものように門番をしているパラシュに許可を取りに行くのだが、こないだの事もありかなり気まずい。

 

 

やぁパラシュ

 

あぁ、君達か、どうしたんだい?

 

入国許可をもらいにきたよ、それとこないだの弁解と

 

うん、手続きをしておくよ、それと君のファッションの事は気にしていないさ

 

一応聞いてよ、このままだと心が痛いからさ

 

 

パラシュに説明をして入国許可をもらう事ができた、一応納得してくれた様な感じだけどどこか目線が冷たい気がする。

 

 

じゃあ買い物を楽しんできてくれよ

 

ありがとうございます♪

 

 

そんな訳でケイオスリオンに入る事ができた、この国で一番栄えているのはフェイルノートの住む城の辺りか。

 

 

この国にもお店が沢山ありますね、少し見てきます

 

 

そう言って駆け出していったエルキュール、スイハもついて行きたそうにしていた。

 

 

スイハも行って来なよ、ミネルヴァのプレゼントは決まってるんだからさ

 

分かりました、すぐに戻ります

 

 

いつも通りクールな口調だがどこか楽しげだった。

 

 

さてと、僕達はプレゼントを探そうか

 

そうね

 

何が良いのでしょうか?

 

 

適当な雑貨屋を巡りながら良い物を探していた、ティルが欲しそうな物、、、。

 

 

これなんてどう?カラー的にはぴったりだと思うけど

 

 

そう言ってアルマスが持って来たのは赤と黒色のウエストポーチだった。それを手にとってしっかりと観察していた。

 

 

アルマスにしては良い物を選んだわね

 

私ももっと変な物を選ぶと思ってました

 

私ってどんな目で見られてるのよ、友達のプレゼントぐらいちゃんと選ぶわよ

 

 

不貞腐れるアルマスにお礼を言ってお会計をしてくる事に、もちろんプレゼント用に包装してもらった。

 

 

最後にリルティルのだね、ハルモニアに行く?それともここで探す?

 

 

ハルモニアに行きましょうよ、この国の物はあんまりイメージが湧かないわ

 

確かにそうね

 

 

ケイオスリオンは悪魔の国、その言葉通りにここに売っている物は悪魔をモチーフにした様な物がほとんどだった、確かにリルティルのイメージだとハルモニアの方が合うだろう。

 

 

じゃあ行こっか、スイハとエルキュールは?

 

もう戻ってますよ、良い物が買えました♪

 

それは良かったよ、スイハは何か買ったの?

 

私はこれを

 

 

そう言ってスイハが見せてくれたのは地獄饅頭だった、ケイオスリオン産の小豆をふんだんに使った饅頭らしい。

 

 

次はハルモニアに行くわ

 

 

ラグナロクがそう言うとみんなが元気に返事をした、再び城門に戻り出国の手続きをしていたのだがアスカロンの刺すような視線が痛かった。

 

 

だから話を聞いてよ

 

ユウさん

 

はい

 

私気づいたんです、憧れの人がどんな姿だとしても関係ないって、ユウさんはユウさんに変わりないって、だから私、ユウさんがどんな格好をしていても憧れる気持ちに偽りはありませんっ!

 

うん、僕の話を聞いてよ

 

 

変な勘違いをされたままなのは辛いけど時間も無いのでハルモニアに向かう事に。今度誤解を解きに行こう。

 

 

そんな訳で天使の国、ハルモニアにやって来た、ここでも入国許可をもらい国内へ入って行く。

 

 

良い国ね、神秘的な建物と歴史的建造物が調和しているわ

 

そうですね

 

 

ハルモニアを見ながら黄昏ているラグナロク、こういう建物が好きなのだろうか?

 

 

早く行くわよ、置いていくよ

 

うん、そうだね

 

 

そんなラグナロクの手をアルマスが引いていた、やはり彼女達は仲良しなのだろう。

 

 

それでどこに行けば良いの?

 

これだからアルマスはダメね

 

 

このやりとりもお約束みたいになって来た、そんな二人をティニが「大聖堂の方へ行きましょう」と案内をしていた、その後ろに着いてのんびりと街を歩いて行く。

 

 

リルティルが欲しい物ってなんだろう?

 

マシュマロですかね?

 

それはティニが欲しい物でしょ

 

エルキュールはどう思う?

 

私は、、、そうですね、ぬいぐるみなんてどうですか?

 

ぬいぐるみ、、、抱き枕とかも良いかもね

 

良いですねそれ、私も欲しいです、少し寂しい時に抱き着ける物があるのは安心しますからね

 

とりあえず候補は抱き枕だね、ここに売っているのかな?

 

 

お店を見渡しながら歩いていると誰かにぶつかってしまった、慌てて謝りその姿を見ると、シタ、が居た。

 

 

ごめんねシタ、よそ見してたよ

 

構いませんよ、それより大勢でどうしたのですか?

 

プレゼントを買いに来たんだよ、誕生日のね

 

あらあら、誰の誕生日プレゼントですか?

 

リルティルのよ、今のところは抱き枕を買う予定だけど色々探したいのよ

 

良いですね、そうやって悩んであげるプレゼントには気持ちがこもるのですよ?

 

 

そう言って天使のように微笑むシタ、かわいい。

 

 

あちらの方にお店が沢山あるのでそこに行ってみて下さい、それでは、神の加護があらんことを

 

 

そう言ってシタはどこかへ行ってしまった、でも良い事が聞けた。

 

 

じゃあ行ってみよっか

 

はーい

 

 

大聖堂から少し離れた場所にある商店街にやってきた、所狭しとお店が並び店員が客寄せをしていた、それに愛想笑いをしながら欲しい物を探してお店を吟味していた。

 

 

これだけお店があると悩んでしまいますね

 

そうだね、目移りしそうだよ

 

あっ!

 

 

そう言ってエルキュールが駆け出して行ったのは玩具屋さんだった、そこでライオンのぬいぐるみを見つけたようでそれを抱きしめていた。

 

 

私これにします、お会計お願いします!

 

決断が早いわね

 

 

みんなで玩具屋さんの中に入り店内を覗いていた、ぬいぐるみの他に懐かしいおもちゃや最新のゲーム機なんかが並んでいた。

 

 

あんまりリルティルはおもちゃって気はしないね

 

そうね、そうなるとアクセサリーか

 

私はそういうの詳しくないわ

 

妖精用のであれば分かるのですが、、、

 

現物を見に行きましょう、想像で話をしてもまとまらないわ

 

そうね

 

 

そんな訳で近くにあったジュエリーショップへ、外から覗いてるとあきらかに高級そうな商品がショーケースに並んでいるのが見てる。

 

 

入るのを躊躇うわね

 

敷居が高いですね…

 

 

田舎育ちの僕はもちろんの事みんなもこういうお店には入りづらいようだ、扉の前で戸惑っていた。

 

 

このお店にお買い物ですか?

 

 

そう声をかけられて振り返るとシェキナーが居た。

 

 

こんにちわシェキナーさん、このお店でお買い物ですか?

 

はい、このお店は私の行き付けのお店なのです

 

なら案内してくれない?私達だけじゃ入りづらいのよ

 

分かりました、着いてきて下さい

 

 

シェキナーに連れられて店内へ、外から見ているより中に入るとその高級感に圧倒されてしまった。

 

 

こちらの商品はクリスタルを散りばめたティアラ、それにネックレスとなっております

 

ふむふむ

 

こちらにあるのは、、、、、

 

 

シェキナーが商品の説明をしてくれていた、その後ろで店員が困った顔で立っているのがなんとも言えない気持ちにさせてくれる。

 

 

それでご自分の身に付けるのですか?それともプレゼントですか?

 

プレゼントよ、リルティルの誕生日にね

 

それなら誕生日石を使った物なんてどうでしょうか?

 

誕生日石?

 

はい、三月はアクアマリンなのでこちらになっております

 

 

その場所に案内してくれた、もうどっちが店員なのか分からなくなってきた。

 

 

こちらにアクアマリンを使った商品がございますよ、ネックレスからピアス、指輪まで、ブレスレットもございます

 

ふむふむ

 

実用的な物が良いね

 

そうですね、お料理する時にブレスレットや指輪は邪魔になりそうですし

 

(私の誕生日石はベリドットか、、)

 

スイハさんはこちらのネックレスがお似合いだと思いますよ

 

ふむ、少し見せて貰おうか

 

(買うつもりは無いのに良いのかな?)

 

そうなるとネックレスかピアスだね

 

ピアスは痛そうなのでイヤリングにしませんか?

 

じゃあネックレスかイヤリングで探そうか

 

 

みんなでショーケースを眺めているのだがどれも同じような物に見えてきた、そんな事はないのだろうけど。

 

 

これなんてどう?

 

 

ラグナロクが選んだのはシルバーのチェーンに大きなアクアマリンがついたネックレスだった。

 

 

そうね、確かに似合いそうね

 

流石ラグナロクさんですね♪

 

 

店員さんを呼んでそれを購入する事に、レジに行くとネックレスを購入しているスイハがいた。

 

 

スイハがそう言うの買うなんて珍しいね

 

私もこう言う物を付けてみようと思いまして

(今月のお小遣いが…)

 

 

嬉しそうな、悲しそうな顔をしているスイハだった。

 

 

じゃあ帰ろっか、料理も手伝いたいし

 

そうですね、みんなのプレゼントも買えましたし♪

 

 

そんな訳で僕達はお城に戻って来た、まだ三人は帰ってきていないようだった。

 

 

クレス、そっちはどう?

 

うん、もういつでも食べれるよ!そっちはどうだった?

 

ちゃんと買えたわ、きっと喜んでくれるはずよ

 

うんうん、これぞちょうじょう!

 

じゃあ盛り付けて机に並べて置こっか

 

はーい!

 

 

みんなで配膳をして机に花瓶を飾り後は三人が帰ってくるのを待つだけである。

 

 

ただいまです

 

少し遅くなってしまいました

 

ごめんなさい、今日の当番は私なのに遅くなってしまって、今から作ります

 

 

しばらくして急足で三人が帰って来た、寄り道でもしていたのだろうか?

 

 

遅かったね、何かあったの?

 

本を探していたのですけど全く見当たらなくて

 

どこにしまったのですか?

 

本があると言ったのは嘘よ

 

どうしてそんな嘘をついたのですか?

 

それはね

 

 

ラグナロクが振り返った、それを合図にみんなで声を揃えた。

 

 

誕生日おめでとーーー!!

 

 

みんなでそう言うと驚いたような顔の三人、それに畳み掛けるようにクレスが言葉を続けた。

 

 

みんなの愛のこもった料理、ちゃんと味わってね♪

 

冷める前に食べてくれよな!

 

三人とも遅くなってごめんね、すっかり忘れていたよ

 

 

少しの沈黙の後に三人が顔を見合わせた、そしてすぐに笑顔を見せてくれた。

 

 

皆さんありがとうございます

 

誕生日会なんていつ振りでしょう?

 

うーん、覚えていませんね、、、

 

 

そんな訳でクレス達が作ってくれた料理を食べる事に、ハンバーグとサラダ、コーンスープにフライドチキンを美味しくいただく。

 

 

いただきまーす♪

 

 

うんまぃ!これどうやって作ったの?

 

ちょっとしたコツがあるんだよね、内緒だけど♪

 

この木の実はオリーブの実ですね、このままだと渋くて食べれないですよね?

 

それは少しだけ削ってチキンと一緒に食べるんだよ、あんまりかけすぎるとダメだけど※適当な事言ってます、真似しないで下さい

 

サラダにはこのドレッシングをかければ良いのですね?

 

そうだぜ、俺とネスさんの手作りのドレッシングなんだぜ

 

ギルも料理をするようになってくれて嬉しいですよ♪

 

まだまだ全然だけどな、また教えてくれよ

 

はい♪また教えてあげますよ♪

 

 

そんな感じでご飯を食べ終わりみんなで片付けをしてプレゼントをあげる事に。

 

 

はい、ティル

 

はい♪ありがとうございます♪開けても宜しいですか?

 

もちろんだよ

 

リルティルにもあるわよ

 

ありがとうございます♪

 

ミネルヴァには私達からよ

 

ありがとうございます、えっとこれは?

 

開けてみなさい

 

 

ごそごそと開封する三人、みんな丁寧に包装を開けてゆく。

 

 

可愛いポーチですね♪

 

その服に合うと思ってさ、そんなに大きな物は入らないかもしれないけど

 

大事に使いますね♪

 

このネックレスを私に?

 

そうよ、みんなで選んだんだからね

 

はい♪早速付けさせて頂きますね♪

 

綺麗な編み物はブックカバーですか?

 

そうよ、ミネルヴァは良く本を読んでいるから

 

大事に使わせていただきます♪

 

 

嬉しそうな三人、何よりである。

 

 

じゃあ私達からもお返しをあげますね?

 

 

三人で扉を開けて何かの入った袋を持って入ってきた。

 

 

これは?

 

お酒です、みんなで飲みましょ♪

 

それとラグナロクは嘘が下手すぎです、バレバレでしたよ?

 

私が断ったらどうするつもりだったのですか?

 

 

チラッとラグナロクを見ると顔を逸らした、自覚はあったようだ。

 

 

とりあえず飲みましょ♪

 

そだね

 

 

三人が買って来てくれたお酒をグラスに注ぎ乾杯、今日は僕に不幸が無く楽しい一日だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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