※この作品はR-18です。

黒ティルと僕と   作:やす、

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なんだかよく分からない話

二度寝をして僕が目を覚ました時には僕の隣には誰も居なかった。

 

 

夢だったのか…?

 

 

それでもシーツは乱れ湿っており僕は全裸だった。夢と決めつけるのは少し難しいだろう。

 

 

まぁ良いか

 

 

そう思いながらいつもの服に着替えてベランダに煙草を吸いに行く事に。それだけの動作なのに身体が凄く重たかった。

 

 

うんしょっと

 

 

掛け声が無いと動けない。年のせいかな?

 

 

明日から運動をしようと思いながらとりあえず朝の一服。それが終わってから時計を見るともう朝食の時間だ。少しだけ急ぎ気味にリビングへと向かう。

 

 

みんなおはよー

 

 

すでにリビングにいるみんなに挨拶をすると少しぎこちなく挨拶を返してくれた。

 

 

なんか今日はよそよそしいね

 

そんな事ありませんよ、それより昨晩はどうでした?

 

昨日の夜?あれから僕はすぐに寝ちゃったよ?

 

そうですか、、、

 

??なんでそんなに残念そうなの?

 

いえ、そんな事ありませんよ

 

ふむ、そういえば二人は?

 

キッチンに居ると思いますけど

 

 

そう言われたけどみんなの前には朝食が並べられておりその行動が謎なのだが。

 

 

ユウ、おはようございます

 

おはようございます、ユウ

 

お、おはよう

 

 

キッチンから顔を出し挨拶をしてくれた二人。僕の事をマスターでは無くみんなの前でユウと呼んだティル、それに驚いていると二人が我先にと朝食を持ってきてくれた。

 

 

はい、チャーハンとラーメンのセットですよ

 

はい、焼きうどんですよ

 

うん、ありがと

 

 

僕の前に料理を置いてから僕の左右に座った二人。そして視線で火花を散らしながら僕が食べるのを見ていた。

 

 

ええっと?

 

良いから早く食べて下さい

 

冷めたら美味しく無くなってしまいますよ

 

それもそうだね、頂きます

 

 

麺が伸びると思いまずはラーメンから頂く事に。醤油ベースのスープにこれは鶏ガラかな?少し薄口だけどコクがあり食べ応えのあるラーメンだ。その後にチャーハンへ手を伸ばした、ドーム状に盛り付けてあるチャーハンにスプーンを入れるとパラパラと解けそれを口に運ぶとこれまた美味しい。

 

 

やっぱりユウはこっちから食べてくれましたね♪

 

ふんっ、麺が伸びるからそっちから食べただけですよね、

 

あ、あはははは……

 

食べる順番より味ですよ、どっちの料理が美味しいですか、

 

うん、待っててよ

 

 

ティルが作ってくれた焼きうどんを見てみると一口サイズに丁寧に切られた具に薄茶色に染まったうどん、箸でうどんをつまみ上げると出汁の香りが、それに混ざり合う青のりの香りが食欲を掻き立てそのまま一口。うん。見た目、香りに負けずにこれまた美味しい。

 

 

どっちが作った料理が美味しいか教えて下さい

 

もちろん私ですよね?

 

どっちも美味しいよ?

 

曖昧な答えはやめて下さい

 

はっきりと答えて下さい、どっちが美味しいと

 

ええっと、えぇ?

 

さっきから煩いですよこの泥棒猫

 

はぁ?もう一度淘汰してあげます、覚悟して下さい

 

望む所です、以前の様にはいきませんよ

 

 

言い争いの後に立ち上がり同時に剣を構えた二人。あの、ここリビングなんだけど。

 

 

一体何事なの?

 

黙ってて下さい

 

これは私達の問題です

 

ちゃんとどうして喧嘩しているのか教えてよ?僕が原因なら謝るからさ

 

 

そう問うと二人が口を濁らせた。そして昨夜ミネルヴァに渡された瓶の事を思い出した。

 

 

そういえばあの瓶に入った飲み物はなんだったの?

 

 

その問いにティルが一瞬目線を逸らした。こいつか犯人は。

 

 

ティル、素直に言いなさい

 

実は、、、

 

 

ティルの話を聞くと最近エッチをして無くて欲求不満だった事、パラケルススに頼んで媚薬を作ってもらいそれを怪しまれないようにミネルヴァから渡して貰った。だけどその媚薬は僕がティルに飲ませると思いキラーズに反応するように作った。それを知らずに僕はそれを飲んで寝たまま発情していたようだ。

 

 

飲んだ時にそのまま寝てしまったのでまさかと思い私がパラケルススの所に説明をもう一度聞きに行ったのです、その時にリルティルに看病してもらうように頼んだのですが

 

 

発情した僕に襲われた。と?

 

はい、それからグリードも戻って来て3人で仲良くしていたのです

 

話が見えてこないんだけど、ってか何してんのマジで

 

その時に意識の無いマスターにどちらが良かったか聞いたのですが返事を貰えなかったのですよ

 

そりゃ意識が無かったら返事できないよね

 

それでどっちが良かったのか決める事をになったのです

 

それもう僕いらないよね?

 

 

朝からよく分からない喧嘩に巻き込まれて頭を悩ませていた。

 

 

なのでどちらが良いのか決めて下さい

 

じゃなければ淘汰を行い一つになります

 

 

凄い脅し文句だ。あれだな?別れるなら死んでやる!みたいな。そういう話は聞く分には良いのだがいざ自分の身に降りかかると辛いものがある。

 

 

よ、兄さん、モテること男は辛いね

 

 

そうギルに言われたけど乾いた笑いしか出てこなかった。そんな時も言い合いをやめない二人。そして一人、また一人とその喧嘩に巻き込まれない様にリビングを出て行き最後には3人となってしまった。

 

 

分かりました、ユウの事は諦めます

 

やっとそう言ってくれましたね

 

だけど一つ条件があります、一度だけデートして貰えませんか?

 

デート?

 

はい、一年王国でもラグナ大陸でも構いません、それで私との思い出を作ってくれたら綺麗さっぱり諦めます

 

本当にですか?

 

はい、私のティルヘルムの女王としての立場を賭けてでもそうだと言い切ります

 

…分かりました、一度だけですからね

 

はい、ならよろしくお願いします

 

 

そう言ってリルティルに頭を下げられたのだがいきなりそんな事言われても準備などしてないしむしろ今日も釣りに行こうかと思っていたのに。

 

 

分かったよ、だけどそのデートコースを考えさせて欲しい

 

なら明日お願いします

 

、、、はい。

 

 

 

 

 

とりあえず三カ国を見てこよう、時計を見ると午前9時、夕方までには帰ってきたいな。

 

 

ご馳走様、ティル、ちょっとポチを借りるよ

 

分かりました、何処へ行くのですか?

 

内緒だよ、じゃあ行ってくるね

 

 

とことこと歩き城を出て指笛を吹くとポチが来てくれた。それの頭を撫でてから跨り大空へと羽ばたいて行く。目指すはトレイセーマだ。

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

はい、僕は今トレイセーマの城門を抜けて国内へと入って行きました。今からデートに相応しい場所を探したいと思います。

 

 

見て下さいこの自然溢れたトレイセーマを。自然の中に溶け込む様に人々が生活をしています。これぞ人類の在るべき姿なのでは無いのでしょうか?

 

 

……少しでもテンションを上げるために一人リポーターごっこをしてみたのだがテンションは上がらなかった、むしろ少し下がった。

 

 

はぁっとため息を吐いてトレイセーマ内を散策する事に。因みにポチは上空で待機している。

 

 

デートコース、デートコース。そんな事とは縁のない生活をしていたから全くパッと浮かばない。どうしたもんか。

 

 

見かけない顔だねー、何してんの?

 

 

一人悩んでいると声をかけられた。振り返るとケラウノスが居た。そうは言っても獣刻された方だけど。

 

 

そうだ、ケラウノスはキル姫の中でも屈指のナンパ師。何か良い案をくれるかも知れない。そう思いケラウノスにデートコースを考えている事を話していた。

 

 

うんうん♪良くぞ私に相談してしてくれました♪私がトレイセーマでオススメのコースに案内してあげるよ♪

 

うん、助かるよ

 

 

そう言ってくれた。その好意に甘えて案内してもらう事に。

 

 

ここのホテルは何と、室内にプールがあるんだよ♪

 

ふむふむ

 

このホテルはーコスプレが充実してていい感じ、かな♪

 

おぉー

 

ここが私が良く行くホテルで、とにかく安い!他だと2時間で四千ゼニーかかるところがここだと三千ゼニーですむんだよ♪

 

成る程

 

 

教えてくれるのは非常にありがたいのだがホテルばかりだった。僕の聞きたい事はそうじゃない事を伝えなければ。

 

 

それからー

 

あの、

 

何ー?

 

おすすめのホテルじゃなくてデートコースを教えて欲しいのですが、、

 

あぁ?俺が教えてやってんのに不満があるって言うのかよ

 

いえ、、、何でもないです

 

ふっふーん♪よろしい、ならとっておきの場所を教えてあげるよ♪

 

 

獣刻されている影響で時折激高してしまう彼女。扱い方に気を付けなければ。

 

 

置いてくよー

 

今行くね

 

 

そんな事よりも今を楽しんでおこう。先を歩くケラウノスを追いかけてゆく。

 

 

あんまり教えたくないんだけどなー

 

そんなに秘密の場所なの?

 

うーん、そうでもないんだけどさ

 

どっちやねん

 

あぁっ?

 

ひぃ

 

 

ツッコむ事すら許されないようだ。まぁ良いんだけど。そんな感じでケラウノスの後をついて行くと森の中へ入って行った。そのまま山道を登って行く。

 

 

それにしてもさー

 

どうしたの?

 

 

僕の方を向かずに前を向いたまま話しかけられた。

 

 

良く何も知らない私の事を信用してこんな所まで着いて来たよね

 

 

雰囲気が変わった気がする。いや、変わった。

 

 

さてと、ここならだーれも来ないだろうね

 

そうだね、こんな山奥に入ってくる人なんて居ないだろうね

 

じゃあ、やっちゃお

 

 

振り向きながら僕に銃口を向けた。瞬時にそれを判断し飛び跳ね木の裏へと身を潜めた。

 

 

目的は何?一体どうしたの?

 

 

その問いに答えは無かった。その代わりと言わんばかりに魔弾を放ち木々を薙ぎ倒して行く。現状に焦るな、冷静になれ。

 

 

影から顔を覗かせケラウノスの位置を把握する。なだらかな坂道、足場は砂利。僕が居る所は森林。それを踏まえて考えろ。

 

 

…………考えたけど何も思いつかず隙を突き斬り込む事に。銃口の位置を見てから走り出した。

 

 

甘いんだよっ!!

 

 

放たれた魔弾を斬り払いながら駆ける、だが間合いに易々と入れるはずもなく魔弾を放ちながら坂を登られている。僕が下になればその標準は自然と頭に向けられる。そして僕は見上げる形になるので剣が振りづらくなる。それを計算しての陣取りなのだろう。そうだ!

 

 

閃き再び木々に隠れホルダーからドミネーターを取り出した。確認すると一発ぐらいなら魔弾を放てる電力が残っていた。これを反撃の狼煙としようか。剣を納めドミネーターを握りしめ状況を確認していた。

 

 

ケラウノスはまだ坂道に居る、こちらの様子を伺いながら銃口を向けている。それなら。

 

 

ケラウノスにドミネーターを向けてトリガーのロックを解除、そして慎重に標準を定めトリガーを引いた。

 

 

おっと!まさか銃を持っているなんて計算外だったね♪だけど当たらないよ

 

知ってるよ、後ろを見てよ

 

はっ?

 

 

魔弾に根元を撃ち抜かれた木がゆっくりとケラウノスに向かって倒れていた。当然飛び退くケラウノス。

 

 

じゃあ真意を教えてよ?

 

あっちゃー負けちゃったか♪

 

 

木に気を取られた瞬間に間合いを詰め七元を首へと突きつけていた。それでも楽しそうなケラウノス。

 

 

どうしてこんな事をしたの?

 

私がユウくんだって分かってて話しかけたからだよ♪君の事は随分と噂になってるからね♪

 

どういう事?

 

鈍いなぁー強い男が居るなら一回戦ってみたくなるじゃん?そ・れ・に!今日は一人だったしね♪

 

うーん?とりあえずもう敵意は無いのかな?

 

全然無いよー♪もう剣を下ろしてもらって良いかな?

 

あっ、ごめんね

 

 

言われて慌てて七元を鞘へと納めた。すっごく疲れたのだけど。

 

 

じゃあ着いて来てね♪

 

 

また坂道を登り始めたケラウノス。それをひたすらついて行く。

 

 

はい、ここだよー♪

 

おぉー!

 

 

しばらく歩くと開けた場所に出た。そこからはトレイセーマの街並みを一望する事ができそれに人が来ている形跡も無かった。

 

 

凄く良い眺めだね

 

ふっふーん♪それだけじゃないよ、ほら、方角をよく考えてみて

 

 

そう言われて太陽を見上げるとその言葉の意味が理解できた。

 

 

成る程、夕焼けね

 

そうそう♪ここで夕焼けを見てから街のホテルに行くんだよー♪

 

うん、参考になったよ、ありがとね

 

じゃあ街まで帰ろっか♪

 

はーい

 

 

そんな感じで下山して街にたどり着きケラウノスと別れる事に。何度もお礼を言うと「なら一晩良いかなー?」と言われたので丁寧に断る事に。

 

 

気を取り直して次はケイオスリオンに行く事に、時間はあまり残っていない、ポチの背に乗りケイオスリオンまでひとっ飛び。そのまま門番をしている二人の所へ舞い降りてゆく。

 

 

おはよー

 

時間的にはおそようだね

 

その竜どうしたのですか?

 

ちょっと借りたんだよ、入っても良いかな?

 

構わないよ、その竜も入国するのかい?

 

上空で待機して貰うつもりだよ

 

こらっ、くすぐったいですっ♪

 

 

アスカロンに顔を擦り付けているポチ。なかなか微笑ましい光景である。

 

 

懐いたのかな?もし良かったら面倒を見ててくれないかな?

 

私は構いませんよ?パラシュはどうですか?

 

僕も構わないよ、ほら

 

 

そう言ってパラシュが手を伸ばすとそれの匂いを嗅ぎぷいっと顔を逸らしていた。

 

 

……どっちの立場が上か分からせてあげるよ

 

そんな事したらダメですって!ほら、ちゃんとすれば懐いてくれますよ?

 

ごめんね、ポチをお願いね

 

 

そんな二人を見ながら国内へ。とりあえず以前来た時の記憶を思い出そう。えーっと、そうだ、ゲバルト劇場がおすすめって言っていたな、そこに行ってみるか。

 

 

街を見ながら歩いて行くと至る所にゲバルト劇場の看板が立っていた。それを辿って行くとたどり着く事ができた。

 

 

うわっ、凄いな

 

 

劇場に長蛇の列ができていた。噂には聞いていたがこれ程人が並ぶとは……とにかく今日は下見なので開演時間と公演時間を調べておく事に。

 

 

朝9時開演で9時半から2時間か、昼の部は14時から。ってこの列昼の部待ってんのかよ、その辺の時計を見ると午前11時。うーん、、、

 

 

考えながら他を探す事に。少しだけ小走りで街を歩いていると他の劇場を見つけた。なになに?モラベガ劇場?

 

 

その劇場を見てもゲバルト劇場よりも小さく人の姿も無かった。だけど僕は妙な魅力を感じで気が付けば足を止めてその劇場を見ていた。そして、ドアを開けてその中へと入って行った。

 

 

兄さんいらっしゃい!ベガ!お客さんだよ!

 

お客さんいらっしゃい、モラ!私達のショーを楽しんで貰おうよ!

 

 

中に入った瞬間に二人の女の子が駆け寄って来てくれた。それに困惑しながら場内を見回しても他のお客の姿は無くイカニモな劇場。

 

 

えっと、明日ここに来たいんだけど何時からならショーが観れるかな?

 

なーんだ、客じゃ無いのかよ

 

じゃあ殺す?殺す?

 

 

突如剣を構えた二人。明確な殺意が僕へと向けられている。

 

 

簡単にやられるつもりは無いよ?

 

 

こちらも七元を構え戦闘態勢を取る事に。

 

 

ぬははははは!!そちよ!もっと近う寄れ近う寄れ!

 

あらあらお殿様、客人が見ておりますよ

 

 

???

 

 

一瞬にして態度を変えた二人。既に殺意は感じられず剣も仕舞われている。

 

 

あのね、あのね、モラはね

 

あのさ、あのさ、ベガはね

 

幾つもの魂を持っているの

 

沢山の魂を持っているの

 

 

だから

 

 

僕は

 

私は

 

拙者は

 

余は

 

俺は

 

あたいは

 

 

 

 

多重人格なんだ

 

 

引いた?

 

嫌だよねこんな二人

 

早くここから出ていきたまえ

 

二度とその面を見せんなこんちくしょー!

 

 

次々と人格を入れ替えながら僕に話す二人。それについて行けず頭が混乱してくる。それでも

 

 

じゃあ明日の昼過ぎぐらいにここに来るよ、良いかな?

 

 

そう言うと驚いたような顔をして動きを止めた。その返事も待たずに劇場を出る事に。

 

 

さて、次はハルモニアに行こう。その前にっと

 

 

適当な売店でコーヒーを買って店先で煙草と楽しむ事に。コーヒーを飲み煙草を一口、煙と共にため息を吐き出した。

 

 

何でこんな事になってんだろ、それでもこうやってデートコースを探すのが楽しくなって来ている自分もいるのだけど。

 

 

コーヒーを飲み干し煙草を灰皿へと押し込みポチを迎えに行く事に。その前にっと、もう一度売店に入り二人へのお礼の品を買って行く事に。

 

 

ありがとね二人共

 

見てくれユウ、僕に懐いてくれたんだ

 

いつの間にそんなに懐いてくれたのですか?

 

僕にかかれば朝飯前さ

 

 

パラシュに擦り寄っているポチ、でも何となくその顔は僕に助けを求めている気がする。

 

 

お菓子買ってきたから二人で食べてよ

 

あっ、ありがとうございますっ♪

 

これは、なかなかのチョイスだね

 

そろそろ行くね、ありがと二人共

 

 

ポチの頭を撫で跨り空へと羽ばたいてゆく、次はハルモニアだ。

 

 

 

ハルモニア、ハルモニア、そういえば以前フライクーゲルから観光の地図を貰ったな、もう一度それを貰えば話は早いだろう。そう思いそのまま大聖堂へとポチに向かってもらう事に。

 

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

 

ヘイ、上空に侵入者だよ

 

どうします主?

 

そろそろ主ではなくティファレトと呼んでは貰えませんか?

 

主、今は侵入者をどうするかと聞いているのですが

 

……そうですね、罪の裁定をお願いします

 

オーケィ!ヘヴンに送ってあげるよ!

 

 

 

…………………………………………………………

 

 

 

上空を旋回しながら降りれそうな所を探していると何かが煌めいたのが見えた。それを目を凝らして見ているとそれは僕達を掠め飛んで行った。

 

 

えっ!?なになに!?

 

 

手綱を引き良く見てみると僕達を狙う何かが飛んでくるのが見える。この感じは魔弾か?関所を通らずに入ったから誤解をされているのだろうか?

 

 

ポチ!逃げるよ!

 

 

手綱を操り次から次へと放たれる魔弾を回避しそれでも避けきれない物は剣で弾き防いでいた。

 

 

………………………………………………………

 

 

ヒューーーーなかなかの腕前だね!

 

増援を手配しました

 

お呼びでしょうか

 

あれを撃ち落とせば良いのですか〜?

 

我が国に攻め入る不届き者に裁きを

 

了解しました

 

了解ですぅ〜

 

 

……………………………………………………

 

 

 

 

 

少しだけ魔弾による攻撃が止み安心したのも束の間。次は魔弾に加え弓が飛来して来た。それも先程よりも的確に放たれている。

 

 

ここは逃げて城門から入り直そう

 

 

そう判断し逃げようとしたがもう遅かった。片翼を撃ち抜かれポチの叫び声と共に地面へと落ちてゆく。

 

 

 

ギャァァァァァァァオオオ!!

 

 

地面に叩きつけられる直前に力を振り絞り羽ばたき何とか無事着地する事ができた。

 

 

いたたたた、、、ありがとポチ

 

クゥゥゥゥ…

 

 

何とか大聖堂にたどり着く事ができた、それよりポチの怪我を治してあげないと。

 

 

ごめんね、怪我を見せて

 

 

見てみると翼に弓が刺さっていた。ひとまず止血をする為にシャツを脱ぎ縛ってあげる事に。そんな時複数の気配を感じ振り返った。

 

 

レイズユアハンド、、、ユウじゃないか

 

僕だよ、それよりヴァナルガンドは居る?

 

どうしたんだい?

 

さっき空を飛んでいたら撃ち落とされちゃってさ

 

君だったのかい、あの侵入者は

 

うん、ごめんね

 

それならそうと早く言ってくれないと、すぐに大聖堂へと運んであげるよ

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

それから僕達は大聖堂へ運ばれてヴァナルガンドに手当てをしてもらっていた。

 

 

はい、これで大丈夫ですよ

 

うん、ありがとね

 

次からは許可無く大聖堂の周りを飛行しないで下さい

 

気をつけるよ、ごめんね

 

何か用事があったのですか?

 

前貰ったハルモニアの観光案内を貰おうと思ってさ

 

それなら関所にいくらでも置いてありますよ

 

 

ギロリとフォルカスに睨まれてしまった。

 

 

………分かったよ

 

フォルカス、あまり意地悪を言わないで下さい、これをお渡ししますね

 

ありがとロンギヌス、それともう一つ頼みを聞いてもらって良いかな?

 

何でしょう?

 

すぐ戻ってくるからポチを見ててくれないかな?

 

私は構いませんよ

 

私もさ

 

ポチって言う名前なのですね、凄く可愛らしいです

 

見た目と名前が全く合っていませんが

 

じゃ、よろしくね

 

待って下さい

 

どうしたの?

 

あの、上半身裸で行くつもりですか?

 

あっ、そうだったね

 

 

僕の着ていたシャツは止血で使った為血が付いていた、流石にこれをもう一度着る気にはなれない。

 

 

ハルモニア兵の上着で良ければお貸し致しますよ

 

うーん、じゃあお借りします

 

はい、どうぞこちらへ

 

 

そんな訳でハルモニア兵の服を貸してもらう事ができた。流石にあのヘルメットみたいなのは被る気になれなかったのだけど。

 

 

服はお洗濯しておきますね

 

何から何までごめんね、じゃあちょっと行ってくるよ

 

 

そのままハルモニア国内へと駆け出して行った。

 

 

待ちなさいっ!もう居ないだと

 

まぁ良いじゃないか、何か食べるかいポチ?

 

 

フライクーゲルの問いに鳴き声を返すと言葉が伝わらず困惑するフライクーゲル。

 

 

お肉が食べたいって言っていますね

 

さすがヴァナルガンドだよ、とびっきりのミートを一緒に食べようか

 

 

 

………………………………………………………………

 

 

 

さてと、以前行った喫茶店にそれからハルモニア遺跡を見に行って見よう。

 

 

大聖堂から少し離れた所にある喫茶店へ。そうは言っても定休日と営業時間、まだ潰れてないかの確認なのだけど、

 

 

ふむ、朝8時からで年中無休か、それにまだ潰れてはいなかった。

 

 

よしよし、次は遺跡だな

 

 

そこからしばらく歩きハルモニア遺跡へ。確かここはハルモニアが建国される前からあった歴史ある遺跡で中にも入れたはず、、、

 

 

遺跡の周りを見ていると看板を発見した。やっぱり中に入れる様でそれに入場料金もお安い。デートコースはこれぐらいで良いかな?後は大聖堂の皆様にお詫びの品を買って戻る事に。

 

 

ただいま、色々と迷惑かけちゃったからこれみんなで食べてよ

 

 

良いのですか?感謝します

 

シャツはもう乾いてますよ

 

うん、ありがとね、ポチはどこにいるの?

 

あそこに居ます

 

 

そう言われて見るとヴァナルガンドと一緒に日向でお昼寝をしていた。

 

 

ところでハルモニアの観光名所なんて巡ってどうするのですか〜?

 

えっとね

 

 

リルティルとのデートコースを探していると伝えるとフォルカスに軽蔑された眼差しで睨まれてしまった。

 

 

ティルフィングという者が居ながら一体何を考えているのですか

 

僕だって巻き込まれたんだい

 

そういう思い出作りのデートって私憧れますぅ〜

 

そうだよね、、、なんとか良い思い出を作ってあげたいんだけどさ

 

恋の相談ならこのエロースにお任せですよ♪

 

恋って訳じゃないと思うけど、、、

 

絶対にこれは恋ですよ〜それでどんなプランを練ったのですか〜?

 

今のところはこんな感じかな?

 

 

考えていたプランを話すと楽しそうに話を聞いてくれた。

 

 

それならこことここを入れ替えてみてはどうですか〜?

 

ふむふむ、ならここの後にここ?

 

それだと少し時間が気になりますぅ〜ここからのこうはどうですか〜?

 

成る程、こうからのここね

 

最後はこれからのホテルインですね〜♪

 

なぜそうなった

 

そのコースはここから回るんだろ?なら私達も手伝ってあげようか?

 

うーん、、、気持ちだけ受け取っておくね?

 

そう言うと思っていたよ♪

 

じゃあそろそろ帰るね、ポチ

 

 

名を呼ぶと目を覚まして身体を伸ばしこちらに来てくれた。

 

 

みんなありがとね、また明日来るよ

 

成功を祈っています〜

 

 

エロースにそう言われて思わず苦笑いをしてしまった。それでもみんなに手を振り上空へと羽ばたいてゆく。

 

 

 

ポチ、ここで少し止まれるかな?

 

 

手綱を操り上空で止まってもらう事に。

 

 

少しだけ待っててね

 

 

三カ国を茜色に染めながら沈みゆく太陽を見下ろしながら煙草に火を付けていた。ここなら誰にも邪魔される事なく何も気にする事なく煙草が吸える。今日一日の事を思い出しながら煙を吐き出していた。

 

 

最初で最後のリルティルとのデート、気合を入れて行かないと。

 

 

それとそれが終わった後のティルの相手も、絶対大変だろうな、、、まだ先の事だけどその結末が何となく分かる。最後に煙を吸い込みそれを吐き出し城へと帰る事に。

 

 

ポチ、お待たせ、お願いね

 

 

大空に咆哮を響かせてから翼をはためかせ皆がいる城へと向かって飛行して行く。

 

 

 

 

 

 

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