いてて…ここはどこだ?
全身の痛みに耐えながら身体を起こす、見覚えのない部屋に寝かされていた
目を覚ましたみたいですね
横を見ると銀髪にフードを被った少女が一人、椅子に座りこちらを見ている
えっと,ネスだっけ?
はい,頼まれて貴方を治療しました
それはありがと,誰に頼まれたの?
じきにやってきます
何処から足音が聞こえ扉が開いた
目を覚ましたみたいね
ありがとラグナロク,助かったよ
礼には及ばない,それで何をしにここへ来た
前借りた仮面を返そうと思って
鞄から仮面を取り出す
そんな事のために命を掛けたの?
人に借りた物は返さないとね,それでここはどこなの?
私達のアジトよ
…辺鄙な所に作ったね
用が済んだのなら早く立ち去りなさい
そうしたい所なんだけどまだ動けないんだよね
ネス
はい
ネスの杖から光を当てられると痛みが消えた
ほら,これで帰れるでしょ
ありがと,ついでに頼み事しても良いかな?
聞くだけ聞くわ
僕と修行して欲しいんだ
忘れたの?私達はバイブスを消す存在だという事を
なら僕をそのまま見殺しにしたはずさ、そうだろ?
…………良いわ,やってあげる
助かるよ
その代わり私が納得のいく説明をしてもらおうか
実は…
ユウさん良い奏官です、、、
愛だね愛
おねーちゃんうるってきちゃった
希望は掴むものです!
これぞちょうじょう!
犬にしてはやりますね
いつのまにか集まっていたコマンドキラーズ達
これじゃ理由にならないかな?
良いわ,やってあげる,ミネルヴァ,ニケに手紙を持たせて
はい!
ミネルヴァがニケの足に手紙を結ぶとどこかへ羽ばたいて行った
ユウ,ついてきて
はい
ラグナロクについて行くと広場に出た
剣を抜いて,力量を見せてもらうわ
広場の中心で構えるラグナロク,前に立つだけで圧倒的な力を感じる
お願いします
剣を構える
しばし睨み合う,先手を取ったのはラグナロク
はっ!
鋭い剣撃を躱す,そのまま斬り払う
遅い!
背後からの攻撃を前転し躱す,素早く立ち上がり神経を研ぎ澄ます,正面からだ
はぁぁぁぁぁ!!
たぁぁぁぁ!!
剣と剣がぶつかり合い火花が飛び散る、ギリギリと睨み合いながら隙を探す
ふと,ラグナロクの口角が上がる
何かくる、そう思い後方へ下がりそのまま斬りつけるが空を切る
良い読みね
首の後ろに冷たい感触、いつの間にか背後に回られていた
やっぱり強いね、こーさんだよ
ミスリルソードを見るとヒビが入っていた
あらら
もう代わりの剣は無いの?
これだけです
ならこの剣をあげるわ
剣を投げるラグナロク
この剣は?
零奏剣・神閃・七元よ
へぇー
神々しい光を感じる剣を眺める、試しに振ってみるとしっかりと手に馴染んだ
さぁ、次はダモクレスに稽古をつけて貰いなさい
広場にやってきたダモクレス
ユウの事いっぱい愛してあげる
そういうのはベットの上でお願い
キラリとクレスの目が光る その刹那
ほら,遅いよ
左から現れるクレス,なんとか防ぎ距離を取る
見極めろ,相手の動きを……………
正面上段を斬り払う,そのまま回りながら後方へ一振り
危なくクレス様が愛されるとこだったよ
ひらひらと舞い落ちる髪の毛、クレスが後方へ下がった
構え直し集中
姿を消すクレス
そこっ!
ざんねん
右から伸びる剣が首筋に当たる
今左から来ようとしたよね?
裏をかいたんだよ,このまま愛してあげるね
それはノーサンキュー
とりあえず煙草,疲れた身体に染み渡る
ミネルヴァ,どうだった?
動きは悪くありません,が,隙が目立ちます
どこで油断してるんだろ?
読みが外れたときにやはり隙ができています
りょーかい
煙草を揉み消して立ち上がる
次はあたしだ,ユウ,おまえのせいぎをあたしにみせてみろ
槍を構えるグラーシーザ,槍使いと向き合うのは初めてだな
ゆくぞ!
鋭い突きが首を狙い放たれる
なんとか躱しているが剣とは違う動きに翻弄されてしまう
どうした、おまえのせいぎはそんなものか!
ギリギリ躱しながら動きを観察する,おけ,いける
てぃ!
今だ,腕が伸びきった瞬間が好機
せやっ!
穂先を掴みそのままグラーシーザの顔めがけ蹴りを放つ
あまい!
右手で足を掴まれバランスを崩す,そのまま地面に叩きつけられる
くぅっ
ふん,じゃくしゃめ
突きをそのまま転がり回避,そのまま立ち上がり体制を立て直す
さぁ、どっからでもかかってくるがいい
槍を構える仁王立ちをするグラーシーザ
よし,分かった
グラーシーザめがけ駆け出す
ふんっ
突きを躱し穂先を掴む
まだおなじてか
そのまま槍を踏みつける
おっ
体制を崩したグラーシーザのネクタイを掴み思いっきり頭突きをかます,が
うむ,いいうごきだったぞ
頭を掴まれて止められてしまった
はぁ、こーさん
なかなかやるではないかユウ、あとでぎゅうにゅうをやろう
それは重畳
次の試合って行きたいけどそろそろお腹が空いてきた
なんか食材はある?
何する気?
そりゃご飯作るんだよ,お礼にみんなの分も作ってあげる
ついてきて
ダモクレスに案内されたキッチン,よーこんな所に作ったな
冷蔵庫を開けるとそれなりに食材が揃っていた
おけ,決まった,いつもは誰が料理してるの?
クレス様だよ
クレス,お米研いでくれない?
うん,いいよ
とりあえず工程は省くけどカレーが出来上がった
はい,口に合うか分からないけど
匂いは良いわね,頂くわ
いただきまーーす
うん,美味しい
それは良かった
のんびりとお昼ご飯を食べて再び修行開始
次はフライシュッツが相手をしてくれるみたいだ
おねーさんに一回でも剣を当てれたらハグしてあげる
僕に一発でも当てれたらハグしてあげる
……………
無言で魔弾を連射するフライシュッツ,もう僕の心に穴が開いているからやめて欲しい
魔弾を避けながらなんとか岩の影に隠れて様子を伺う,遠距離の相手,とにかく距離を詰めなくては
隠れても無駄だよ
魔弾が岩を貫く,焦るな,良く観察しろ,
フライシュッツの周りに浮かぶ青い宝石から魔弾は放たれている,試しに小石を投げるとすぐに反応して魔弾を放つ,感度は良好,それなら
フライシュッツ!!
叫びながら小石を左右に投げる
何?ユウ君
宝石が石に気を取られている、今だ!
うぉぉぉぉぉ!!
全走力で距離を詰める,そのまま踏み込んで一閃
その未来,見えてたよ
余裕そうなフライシュッツの背後にある宝石が僕を向いている,無念である
次は私です
巨大な斧を構えるエルキュール
ユウさんの信念を見せてください
任せろ
エルキュールと向き合う
あの斧は受けずに躱す,あの大きさなら隙が必ずできるはず
いきます!
斧を振り上げながら急接近
はぁぁぁっ!
大地を砕く一撃,やはり振り上げるのに少しの隙ができている
この隙を突く事ができれば勝てる
どうしたのです?ユウの信念はそんなものですか?
無言で距離を詰める
挑発に乗りましたね
それはどうかな?
振り下ろされる斧をギリギリで後方へ下がり避ける,そのまま斧とエルキュールを踏んづけて背後をとる
もらった!
甘い!
斬りつけようとした瞬間に馬蹴りを喰らい地面に倒れる
やぁっ!
その僕の真横に斧が振り下ろされる
私の勝ちです
流石エルキュール
ほら
ありがと
エルキュールの手を掴み立ち上がる
次はスイハか
よろしくお願いします
お願いします
シュッ
開幕から耳を弓矢が掠める
もっと撃って良いよ,狼さん
………それは勇気では無く,無謀です
次々に放たれる矢を躱す
せい!
うん,剣でも弾ける!
左右にジグザグに走り回り狙いを狂わせながら徐々に接近してゆく
小癪な!
スイハの手元が狂った,今だ!
剣先で土をスイハの顔めがけてかける,そのまま踏み込んで一閃
ふっ
当たると思った剣技は宙を切り頭に矢を当てられる
ごめんね,顔汚しちゃった
仮面をつけているので問題ありません
それとってよ
とっていたら負けていたかもしれませんね
ユウさんの動きをまとめておいたので見てください
ミネルヴァにメモを渡される
ありがと,流石ミネルヴァ,良く見ているね
メモに目を通すと細かくまとめられていた
黄昏の刻よ,今日の鍛錬はこれまで,夜道は危ないから泊まって行きなさい
了解,みんなありがとう!
夕飯は昼のカレーにうどんを入れてカレーうどん,一手間加えるのも忘れずに
合計9人の賑やかな夕飯,アルマス達と死闘を繰り広げたと思えない程みんな良い人達だった
食器は洗っておくから先にお風呂入りなさい
お言葉に甘えます
ちょっとのんびり湯船に浸かりスエットに着替える
この部屋を使って
せんきゅ
ラグナロクに案内された部屋でベットに寝転び貰った剣を眺める,神閃・七元だっけ?
見た目は綺麗だが良く見ると傷が多い、数々の修羅場を潜りぬけて来たのであろう
………本当に貰って良かったのかな?
構わないわ
あっラグナロク
クマのイラストが描かれたスエットを着ているラグナロク
まだ起きていたのね
なんか寝れなくてねってここラグナロクの部屋だったの?
そうよ
それなら退くよ
良いよ,そこに居て
壁際に寝転がるラグナロク
少し悩んだけどそのまま寝転がる
なんで僕にここまでしてくれるの?
ただの人間がどこまでやれるか興味が湧いただけよ,それにユウの結果次第でバイブスが不要かどうか見極めるわ
責任重大だね
ユウはなぜ一人のキル姫の為に命を賭けるの?
そりゃ大事な人だもん,理由はこれだけ
フフッ,貴方みたいな奏官だけなら世界は変わったかもね
どーだろね
頑張って,ユウ
ありがと
気づくと眠りに落ちていた