中学生の兵藤健二は兄の女達を寝取る事にした。 作:チェーンソーで戦うお坊さん
どこまでやるかは不明。
「おい、兵藤っ!」
突然教室にやって来た教師から大声で呼び出されて中学1年生である兵藤健二はビクリと肩を跳ねさせた。
怒りの形相で健二が座る席まで移動すると、体育教師である男性教師は見下ろす。
「さっきの4時限目の体育の授業中に3組の桜田のスカートが盗まれたそうだ。早く返しに行きなさい」
「え、あの……僕知りませ────」
「嘘を吐くな!!」
体育教師が健二の机をバンッと叩いた。
するとゴミを見るような目で健二を見ていた。
「お前以外の誰がそんな非常識な真似をする! ここで大人しく白状すればまだ穏便に済ませてやらんこともないぞ。ん?」
「ぼ、僕は本当になにも────」
それでも反論する健二に教師が苛ついた様子を見せると談笑していた健二の友人────春日山智也が助け船を出す。
「本当ですよ。健く……兵藤くんは今日ずっと俺たちと一緒に居ました。少なくともそんな盗みをする余裕なんてありませんでした」
「そーそー。コイツ、ずっと俺らと居たんスよ? それとも、俺らもそんなくだらねぇことに加担したっつーんスか?」
もう1人、染めた茶髪の軽そうな男子である高月洋介が鬱陶しげに体育教師を睨む。
2人は小学校低学年の時からの友人で、秀才タイプの智也にチャラ男風の洋介。そして大人しい性格の健二と性格はバラバラだが、何故かウマが合い、これまで交友を深めている。
特に智也はその性格と成績。ついでに親がPTAの役員という事もあり、一定の信用があった。
そして便乗してクラスからも体育教師への批難が集まる。
「よく知らないけど、お兄さんが問題児だったからって弟まで目の敵にするって酷くない?」
「兵藤くんってクラスでも真面目な子なのに……」
クラスから冷たい視線に晒されて体育教師が居づらそうに後退る。
畳み掛けるように智也が言う。
「そこまで言うからには、兵藤くんが女子のスカートを盗んだ、という証拠があるんですよね?」
「そ、それは……」
口ごもる体育教師。
体育教師が健二を犯人扱いしているのは、彼がこの中学のOBである問題児の弟だからだ。
これ以上は不利と悟ったのか、すぐに証拠を見つけてやると言い放って退散する。
「捏造でもしねぇとそんなのでねぇよ」
べーっと舌を出す洋介。
智也が健二の肩に手を置く。
「災難だったな。毎度のことながら」
「うん……みんなも、助けてくれてありがとう」
ホッとして笑うと洋介が面白く無さそうに頭を掻く。
「なーに、言ってんだよ! お前は悪くねぇんだから、堂々としてろっての」
「……うん」
慰められながらも、洋介が愚痴る。
「まったく。健二の兄貴のせいでな!」
健二の兄はここの卒業生で、友人と一緒に数々の猥褻行為を働いた。
そのせいで教師と今の3年。そして3年から色々と聞かされた2年からその弟である健二も警戒されていた。
1年や、健二の兄が卒業後にこの学校に勤めるようになった教師はまだ健二の味方なのが救いだった。
健二は、中学受験をしてこの学校には通わないつもりだった。
(兄さんが、駒王学園に受験なんてしなければ……!)
女子校から一般校に変わった学園。
当初はそこの中等部を受験するつもりだったが、兄が高校受験でそこに合格したことで健二の目論見は御破算となってしまった。
若干の苛立ちと疲れを見せていると洋介が話題を変える。
「そういや、夏休みさ。兄貴が友達と一緒に海に連れてってくれるっつーだけど、お前らも来るか?」
「京司さんが?」
「おう! 兄貴の友達の親戚が、小さな民宿やってるらしくてよ! そこに泊めてもらえるって話なんだよ! ほとんど兄貴のダチばっかりだけど、良い人たちできっと楽しいぜ!」
洋介の兄である京司は大学生で弟曰く、頭は悪いが面白いことをたくさん知ってる人。
その評価に違わず、健二も色々と面白いことをさせてもらった。
大型バイクに2人乗りで乗せてくれたり。
運動が得意じゃない健二が洋介に誘われて野球チームに入った時は練習に付き合ってくれたこともある。
春休みには中学の入学祝いと称してキャンプに連れて行ってもらった。
健二にとっては実の兄よりも慕っている人だった。
「うん! 行くよ! いつから?」
「8月入ってからだな。細かいことは後でスマホで教える。智也は?」
「行くさ。どうせ夏休みの宿題はすぐに終わって暇になるし。塾に通い詰めの夏休みなんてゴメンだ」
「嫌味かこのやろ……」
じゃれ合いながらも、健二は笑っていた。
問題は起こるが、それでも健二の楽しい日々は確かにあるのだ。
「ただいま」
中学校から下校すると母が迎えてくれた。
「おかえりなさい、健二」
「うん。ただいま、母さん。何か手伝うことある?」
「特に無いけど……どうして?」
「ほら。急に家が大きくなったでしょ? 住む人も増えて、大変じゃないかなって。掃除とか」
「大丈夫よ。ルンバもあるし。リアスさんたちも家事を手伝ってくれるから」
ここ最近、兄の部活の部員がこの家に住み始めた。
それで思いきって家を改装したのだ。
前とは比べ物にならないほどに大きくなった家。
何故かその事に違和感を覚えるがきっと気のせいなのだろう。
兄たちが帰ってくる前に着替えを済ませて今日の分の宿題を終わらせる。
それを終えて携帯ゲームをしていると兄と同居人たちが帰って来た。
ただいま、と帰って来た挨拶をそれぞれ言いながら家の中へと入る。
正直、健二は同居人である彼女たちが苦手だ。
思春期に入った健二には目に毒になるような多種多様な美少女たちという事もあるが、やはり他人をいきなり家族同然として接することには抵抗がある。
皆、良い人たちだとは思うし、嫌いな訳でもない。ただ、急に決まった同居人に困惑する気持ちが強いのだ。
アーシアとリアスの時でも受け入れるのが大変だったのに。
それでも無視する訳にもいかず、憂鬱な気持ちをかかえながらも健二は一誠たちのところに移動する。
「おかえりなさい、皆さ────」
健二の笑顔が引き吊る。
見ると、帰って来た兄である兵藤一誠の顔が殴られたように腫れていたからだ。
その顔はこれまで何度か見たことがある。
固まっている健二にリアスが苦笑気味に説明する。
「今日、一誠が小猫のクラスの着替えを覗いたのよ。それで怒った小猫が一誠を殴ってしまったの」
リアスの説明に小猫が弟の手前、気まずそうに視線を逸らす。
しかし、それを聞いた健二はそれ以上に顔を青くした。
「す、すみませんでした!? 塔城さん!」
くの字に腰を曲げて頭を下げる健二。これで許してもらえないなら、土下座も辞さないと言った感じだった。
その態度に周りが戸惑いつつも、小猫が困惑した様子で止めさせる。
「……あ、頭を上げて……私ももう、怒ってないから……ね?」
必死な様子に居たたまれなくなり、許したことを強調する。
頭を上げない健二に一誠が息を吐く。
「もう終わったことだよ。大体、お前が頭を下げることじゃないだろ?」
何をやってるんだよ、と言わんばかりの一誠の態度に健二は血が出るのではないかという程に握り拳に力を入れる。
(覗きをした側は軽い気持ちのお遊びでも、やられた側はそうじゃないのに……!)
しかもリアスはクラス、と言った。なら被害を受けたのは小猫だけではないということだ。
だが、ここで騒いでものらりくらりと躱されるだけなのは分かりきっているので納得した事にした。
「そうですか。すみません。晩御飯まで部屋に戻りますので」
逃げるように去っていく健二。
それを見ていたゼノヴィアは一誠に質問する。
「もしかして君たち兄弟は仲が悪いのか?」
「いや、そんな事はないと思うぞ。今はちょっとした反抗期なだけだよ」
昔は兄ちゃん兄ちゃんとよく一誠の後ろをついて来ていたのだ。
ここ数年はよそよそしかったり、反抗的な態度を取るようになったが、そういう年なのだろうと一誠は思っている。
「でも、もっと打ち解けたいのに……中々話をさせてくれなくて……」
アーシアが哀しそうにうつむく。
健二が自分から話しかけて来ることは珍しく、話をしていても、早く打ち切ろうとしているのが伝わってくる。
「きっと緊張してるんだよ。皆が綺麗で! そのうち打ち解けられるさ!」
楽観的な一誠の言葉にその場に居た面々は口元を綻ばせた。
「あー! くそっ! くそっ!!」
枕を殴りつけて健二は暴力的な衝動を必死に治めようとする。
人の気持ちを察しようとしない鈍感な兄も、彼の行動に対して罰しようとしない彼女たちにも腹が立つ。
なによりも、様変わりした自宅で自分の居場所を感じられない恐怖が、じりじりとストレスとなって健二を苛んでいた。
「ここは、どこ……?」
日に日に膨れ上がる違和感と疑問に疲れた様子で殴っていた枕に顔を埋めた。
このまま眠ってしまおうかと思っていると、トントン、と部屋をノックする音が聞こえた。
晩御飯を呼びに来たのだろうか?
そんな事を思いつつ、自室のドアを開けた。
するとそこには────。
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