※この作品はR-18です。

中学生の兵藤健二は兄の女達を寝取る事にした。   作:チェーンソーで戦うお坊さん

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文化祭【下】

「いやー!? ははっ!! 何だよありゃ! なんだよありゃあ!! いったいあの少年に何が起こったよぉ!!」

 

 送られてきた映像に大爆笑しながらリゼヴィムは顎を撫でつつ考察する。

 兵藤健二はただの人間。その筈だ。

 少なくともリゼヴィムが接触した時は、赤龍帝の弟という以外は少々陰気な普通の子供、という印象だった。

 それが今や、どんな偶然からか半人半龍という異形の姿へと変貌していた。

 

「ホントどうなってんのかね! 1等どころか特賞だったかなぁ! アヒャヒャヒャヒャ!!」

 

 予想の斜め上をぶっちぎる結果に笑いが止まらず、リゼヴィムは手をパンパンと叩いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 健二たちの演奏が終わってリアスとアーシアは兵藤夫妻と合流し、兵藤父が撮ったハンディカメラで先程の演奏を観ていた。父の方は飲み物を買ってくると席を外している。

 

「健二くん、楽しそうですね」

 

 家では見せない生き生きとした表情に兵藤母はホッとした様子で頷く。

 

「健二は、あまり学校でのことを話してくれないから、こうして楽しそうな顔が見れて安心したわ」

 

 家では主に一誠の学園生活での会話が多く、あまり健二は自分のことを話さない。

 もしかしたら、自分たちが健二が親と接する時間を奪っているのかと思い、今後はあの子にも話題を振るようにしようとリアスは考える。

 すると、兵藤母が過去を思い出して息を吐いた。

 

「私ね、一誠を産む前に2回流産してるの」

 

 突然の話題にリアスとアーシアは目を丸くする。

 

「だから、一誠がちゃんと産まれてくれたときは嬉しくて。1番誠実に生きてほしいって意味を込めて一誠って名付けたの。それから、健二を妊娠して、出産間近で私が風邪を拗らせたことから、最悪の事態も覚悟してくれって、医者から言われたわ」

 

「お義母さま……」

 

 当時を思い出してか苦い表情をする義母にアーシアも辛い表情になる。

 

「なんとか産まれて来てくれたけど、泣き声は元気がなくて、いつ心臓が止まってもおかしくないって、言われたの。専用の保育器をずっとお医者さまや看護師の方々が看てくれなかったらあの子も……」

 

 そんな過去があったのかと驚く。

 

「だから、当時はただ元気になって欲しくて、健やかになってくれればそれで良いって思って。あの子の名前を健二にしたの。幼稚園まではすぐに体調を崩して、病院のお世話になってね。小学校に上がった頃には大分体調も落ち着いてきたけど」

 

 その頃の苦労を思い出して遠い目をする。

 きっと言葉では表しきれない苦労があったのだろう。

 

「あとは、兄弟仲がもう少し改善してくれれば良いんだけどね……」

 

 その疲れを見せる溜め息にリアスとアーシアは言葉が詰まる。

 同じ家に暮らしているのに、あの兄弟の会話は殆んど無い。

 兄の一誠は性欲に関しての行動が自由過ぎるし、健二は大人し過ぎる。

 それが悪いとは言わないが、本音を言わずにぐっと腹に溜め込んで不平不満を口にしない。

 限界を越えた時だけそれを出すのではなく、もっと本音をぶつけてきても良いのに。

 そういう兵藤母にアーシアが言う。

 

「でも、さっき健二くんの教室に行ったら、文化祭が終わったら話があるって言ってたんです。何の話かは分かりませんけど」

 

 もしかしたら、それが何か良い方向へ向くきっかけになるかもしれないと思う。

 そんな期待を口にすると、兵藤母は頭を下げた。

 

「申し訳ないんだけど、あの子の話をちゃんと聞いてあげてくれる? 両親(私たち)に話せないことでも、あなたたちなら話せる悩みもあるかもしれないから」

 

「えぇ。もちろんですわ」

 

 リアスの返答に兵藤母は安心した様子で胸を撫で下ろした。

 

 そこで、少し離れた校庭から、何か重たい物が落ちるような音と地響きが伝わってきた。

 

「な、なに!?」

 

 驚いている間もなく校庭の方面から人が流れてきてリアスがその1人に話しかけて何かあったのか聞く。

 

「どうかしましたか?」

 

「どうかしましたかじゃないよ! 何か赤いバケモノと、赤い鎧がいきなり降ってきたんだ! 赤いバケモノの方が暴れまわって!」

 

「ん?」

 

 赤いバケモノ、というのは分からないが、赤い鎧には心当たりがある。

 いや、まさか、と思いながらもあの子なら来そうだとも思ってしまう。

 アーシアも同じことを思ったのか、口元がひきつり、顔色が僅かに青くなった。

 

「少し、様子を見てきます。アーシア! 、お義母さまと一緒に居てあげて!」

 

「あ、はい!」

 

 兵藤母が危険だと止めようとしたが、その前にリアスは走った。

 リアスたちが居た場所と校庭は建物1つ挟んだ位置にあり、着く前にルーベットに連絡を入れて校庭に人を近づかせないようにするよう頼んだ。

 そして校庭に着くとやはり、といった思いで見慣れた赤い鎧を見る。

 

「イッセー!!」

 

「ゲェッ! 部長!」

 

 兜越しにマズイところで会ったという声を出す一誠。

 自分との約束を破り、ここに居る一誠に怒りを覚えたが、それより先に問題のバケモノに視線を向ける。

 強いて言えば、出来の悪い蜥蜴人間(リザードマン)、だろうか? 

 前に突き出た口に伸びた舌。

 赤黒い肌の上には何故かこの中学の制服を着ている。

 肘や膝の下が破れており、ドラゴンを思わせる太い腕と足。

 そのバケモノが一誠の上に乗って体を押さえ込んでいる。

 次に一誠が言った言葉にリアスを驚愕させた。

 

「こ、の……! いい加減にしろ、健二ぃっ!!」

 

 脇腹を殴って拘束が緩むと、頭突きをして腕を剥がし、足で押すように蹴って距離を取る。

 立ち上がる一誠にリアスが近づいて質問する。

 

「どういうこと! あれが健二って!?」

 

「いや、俺もよく分かんないんですけど! アイツが苦しみだしたと思ったら、あんな姿に! どんどん人間の姿から離れていって!」

 

 一誠も事態を把握していないのか、混乱している声音で話す。

 リアスは質問を変えた。

 

「じゃあ、あの子があんな姿になったきっかけは? イッセーが見たときは、あの姿に変化し始めていたの?」

 

「いや、それは……」

 

 あからさまに動揺する一誠。

 きっと兜の中では視線が泳いでいることだろう。

 この事は後程きっちり問い詰めるとして、今は健二を元に戻すことが先決だ。

 

「取り敢えず、イッセー! 健二を力尽くで押さえなさい!」

 

「やってますけど! 何か、アイツ、やたら力が強くて!! それに、理性もブッ飛んでるみたいだし!!」

 

 初撃は傍に居た笠堀依子から一誠を引き離すように襲ってきた。

 その僅かな間にギリギリで禁手化出来たが、ここまで掴まれて移動させられたのだ。

 禁手化している一誠でも押さえきれないとはどういうことか? 

 疑問に思っていると、ドライグがポツリと呟く。

 

『グレートレッドだ……』

 

「は?」

 

『理由は分からんが、相棒の弟からグレートレッドのオーラを感じる』

 

「はぁ!? なんでだよ!?」

 

 あまりにも突飛な事態に一誠が信じられない声が出た。

 リアスも同感だ。

 もしかしたら、健二にも神器が眠っているかもしれないとは思ったが、グレートレッドなんて想像の斜め上だ。

 

 そこで、動きを止めていた健二が骨の尻尾の先端をこちらに向ける。カタカタと揺れるその先端から膨大なオーラが集まってきた。

 方向性の無かったエネルギーが暴力という指向性を持ち、一誠とリアスを呑み込む程の大きさで発射される。

 反射的に一誠はリアスの前に出てオーラの波を受け止めた。

 

「こんのぉおおおおっ!?」

 

 鎧が剥がれていくのを感じながら、エネルギーはあらゆる方向へと拡散し、校舎や校庭の地面を巨大な刃物で切られたような傷を与えている。

 何とか耐えきり、膝を付く一誠。

 

「イッセーッ!!」

 

「大丈夫です。これくらい……! それより、早くアイツを止めないと……」

 

 また今のを撃たれたら、今度は間違いなく周囲にもっと被害が出る。

 そうしている間に蜥蜴のように地を這ったと思えば、四肢をバネに跳躍し、一誠へと襲いかかった。

 しかし、次の瞬間、健二に雷光が落ち、地面へと叩き落とされる。

 

「フーッ!?」

 

 地面に叩きつけられたと同時に身の丈以上の大剣が迫り、健二の体を打ち飛ばした。

 

「朱乃! ゼノヴィア!」

 

 リアスが現れた2人の名前を呼ぶが、この場にやって来たのはもちろん彼女たちだけではない。

 体勢を整えようとする健二に無数の光の槍が雨あられと降り注ぐと体に突き刺さり、その直後に前後から木場と小猫が接近し、胸を突き刺し、背中から気の流れを乱す一撃を与える。

 

「アァアアァアアアアアァアアアッ!!」

 

 健二が吠え、オーラによる衝撃波で木場と小猫を吹き飛ばした。

 

「何あれ!? 禍の団の襲撃!?」

 

 混乱しているイリナが叫ぶ。

 三方向に木場、小猫、ゼノヴィアが囲み、空には朱乃とイリナが待機していた。

 今にも殺さんばかりの行動に出ようとする5人にリアスが指示を飛ばす。

 

「待って! あの子は健二らしいの! 殺さずに無力化して!」

 

「えぇ!! 健二くん!?」

 

 それぞれが信じられないとばかりの表情になる。

 だが、迷っている時間も躊躇っている余裕もない。

 

「フーッ!! フーッ!!」

 

 荒い呼吸のまま、健二は一誠に向かって一直線に走る。

 それを押さえようとゼノヴィアがエクス・デュランダルの刃を峰打ちに替えて振るう。

 

「事情は分からないが、少し荒くいくぞ!」

 

 多少の大怪我ならアーシアの神器で治療出来る。

 それよりも、この騒ぎを収めることが最優先だった。

 

「小猫! 健二の気を乱し続けて! 裕斗は脚を狙いなさい! 朱乃とイリナは、私と遠距離から威嚇し、注意を逸らして! イッセー! 多少乱暴でも、あの子を気絶させなさい!!」

 

 信じ難いが祐斗が刺した胸の傷は既に治っている。

 さっきからこちらの攻撃を受けても大して痛がる様子もない。

 

(まるで、痛覚が無くなってるみたいね)

 

 もしそうなら、生半可な攻撃を続けても事態が長引くだけ。速攻で健二の意識を沈める。

 

 健二が再び一誠へと向かってくる。

 朱乃やイリナの威嚇攻撃に目もくれず直進し、近付いてくる木場たちを払い除けるような動作はするも、殺すような攻撃はしてこない。

 

(狙いは、イッセーだけ?)

 

 本当に何をしたのか気になるが、早くこの場を収めないといけない。

 幸いなのは、健二の動きが単調かつ直線的な上にイッセーだけに敵意を向けている様子だ。

 厄介なのはその回復力。

 剣で斬られようと、雷光や光の槍、滅びの魔力。仙術による打撃を受けても、次の瞬間には傷が治っている。

 何度も何度も嫌な思いをしながら攻撃を与える毎にこちらの精神が削られていく。

 殴り、斬り、撃ち、を何度も繰り返し、その度に、健二の傷が治り、向かってくる。

 健二も段々と疲労が重なってきたのか、動きが鈍重になってくると既に最初に見せた膂力は見る陰もなくなっていた。

 それでも最期の足掻きとばかりにオーラを収束させるが、その前に一誠が押し倒して馬乗りになった。

 

「いい加減に、寝てろっ!!」

 

 戦車の形態で全力の一撃を顔面に見舞った。

 それで完全に力尽きたのか、一誠の首へと手が延びたが、力が入る前にポタリと落ちた。

 

 大きく息を吐いて立ち上がる。

 

「ったく! どうなってんだよ……!?」

 

 後味の悪さを隠せない様子で苛立ちを吐き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「事情は分かったわ。それで、何か言い訳はあるかしら? 2人共」

 

 事情を聞いたリアスは冷たい視線で一誠とアザゼルを見る。

 一誠は冷や汗をだらだらと垂らしながら俯き、アザゼルはバツが悪そうに頬を掻く。

 中学校での騒ぎは、刃物を持った不審者が文化祭に乱入して大暴れし、生徒を傷付けた、という感じに表向きは収めた。

 駒王のスタッフの大半を導入し、後始末に動いている。

 破壊された建物の修復や生徒や教師、外来客のフォロー。

 警察への辻褄合わせ。

 一誠に洋服破壊(ドレス・ブレイク)された笠堀依子も急いで予備の制服をルーベットに用意させて保健室に寝かせた。

 彼女は突如貧血で倒れたということにされるだろう。

 

 最大の問題の健二だが、未だに目を覚まさない。

 意識を失ったことで顔など、ある程度は人間の見た目に戻ったが、肌がドラゴンの鱗から元に戻らず、翼も生えたままな上に、眼球も爬虫類のそれらしい。

 とても両親を含めた一般人に見せられる状態ではなく、シトリー家が経営している病院に健二の姿を模した人形(ニセモノ)を置き、本人は兵藤家の地下の一室に拘束して隔離している。

 学校側へは暴れた不審者に健二が刺された、ということになった。

 兵藤夫妻は病院で健二の人形に付き添っている。

 

 一誠が文化祭に来ていたこととそれの手助けをしたのがアザゼルであることは今聞いたところだった。

 余計なことを、とアザゼルに冷たい視線を向ける。

 

「悪かったよ。だが、弟の晴れ舞台を応援したいってんだ。少しは応援したくもなるだろ? こんなことになるなんて流石に思わねぇよ」

 

 健二の身体の検査を終えたアザゼルは、どうしたもんかと視線を天井に向けた。

 

「イッセー。健二が来てほしくないの知ってたわよね? それでこの騒ぎ、どういうつもり?」

 

 カテレア・レヴィアタンに偽装された笠堀依子を洋服破壊(ドレス・ブレイク)したところを健二に見られたとは聞いた。

 一誠が来なければ別の騒ぎが起きていた可能性が高い。

 それに単純ではあるが、ここまでの仕込みをしたのなら、敵はかなり内部に居るという事だ。

 その対処を考えると頭が痛い。

 しかしそれよりも。

 

「どうして兄弟仲を悪化させることをするのかしら? そんなに自分の弟を追い詰めて楽しい?」

 

「そ、そんな訳無いでしょう!? 俺だって健二と仲良く出来るもんならそうしたいですよ!」

 

 心外とばかりに立ち上がる一誠。

 リアスたちがそれぞれ夢で見た健二の過去。

 夢の内容が事実だろうとそうでなかろうと、不仲の原因が一誠のセクハラ行動にあるのはこれまでの健二の様子から明白だ。

 一誠の話から推測しても、友人を傷付けられて我慢の限界を越えたとしか思えない。

 何故グレートレッドなんて物が関わっているのかはこれから考えるとして。

 そこでリアスの携帯に連絡が届き、部屋に備え付けられているモニターのスイッチを入れた。

 するとモニターには魔王サーゼクスと天使長ミカエルが映る。

 今回はかなりの大事になってしまったことと、兵藤健二からグレートレッドオーラが検出されたことで、急遽話し合いが開催された。

 サーゼクスとミカエルが最低限の挨拶をする。

 先ず言葉を切り出したのはサーゼクスだった。

 

『取り敢えず、今回の騒動の対処をご苦労さま、リアス。まだ幾つか問題は残っているが、どうにか事態は丸く収まりそうだ。此度の件、被害者も出なかったことが幸いした』

 

「お兄さま。被害者はいます。軽微ですが、健二の友人である笠堀依子に健二も目を覚ましておりません。それに、被害者と言うなら、今日あの中学校にいて此方側の問題に巻き込まれた全ての方々が被害者です」

 

『そうだね、リアス。心無い発言だった。忘れてくれ』

 

 サーゼクスの言う被害者とは重症、もしくは死亡した者の事だ。

 実質的な被害が無かったからと流して良いという話ではない。

 次にミカエルがアザゼルに話しかける。

 

『一誠くんを弟さんの学校に送った件は随分と貴方の目論見を外したのではないですか? それも大きく』

 

「……」

 

 ミカエルの発言にアザゼルは忌々しげに眉間に皺を寄せた。

 もしくは、今回の件を甘く見ていた自分への羞恥か。

 それが気になって一誠が躊躇いがちに質問する。

 

「あの、ミカエルさま。先生の目論見って?」

 

 てっきり、善意からあのチョーカーをくれたのかと思ったが、違うのだろうか?

 一誠の質問に若干呆れ混じりに困った表情で肩を竦めるミカエル。

 

『これは、長い付き合いからの勘ですが。一誠くんに対する善意もありますが、1番の目的は恐らく"何か起こったらいいな"というところなのではないですか?』

 

 ミカエルの言葉の意味が理解できず、全員が瞬きした。

 何か起こったら良いとはあまりにも抽象的だ。

 

『オーディン殿から一誠くんの弟さんに何らかの力が眠っていることを知った貴方は、それを調べようと思っていた。しかし、隙間なく警護されているその子供を力尽くで調べる訳にもいかない』

 

 そんなことをすれば一誠を始めとするせっかく築いた信頼関係に罅が入りかねない。

 かと言って、健二に眠っている力が危険な物ではない保証もない。

 その危険が健二本人にとってか、周囲に影響を与えるものかも調べる必要を感じていた。

 それで前々から仲が拗れていた兄を本人が楽しみにしていた文化祭に向かわせることで揺さぶろうとした。

 

『貴方からすれば、力の片鱗でも見せてくれれば良かったのでしょう? 目覚めたばかりの力では大したことは出来ないとも思った』

 

 赤龍帝の籠手を持つ一誠も神器に目覚めたばかりの頃はそう大した力はなかった。

 使えるようにするにせよ、封印するにせよ、どういう方向の能力かは把握しておきたかった。

 その場にリアスたちも居るなら、大事にはならないと高を括っていた面もある。

 それがまさか、あんな騒ぎになるとは流石に考えが及ばなかった。

 

 ミカエルの推測を聞いてその場にいる全員から鋭い視線を向けられ、アザゼルは大きく息を吐いた。

 

「……悪かったとは思ってるよ。俺の予想じゃあ、龍の手の上位か、周囲に影響を与えるにしても、ギャスパーの持つ停止の魔眼には及ばないと踏んでいたんだ。一応問題が起きた時の為に、こっちからも人を出してたんだが……」

 

 予想を大きく上回る事態に自分の見積もりの甘さを後悔する。

 

「その代わり、あの子供の身体はちゃんと元に戻す。少なくとも日常に支障ないレベルにはな」

 

 崩れた信頼を戻すには倍か、それ以上の労力を必要とする。

 それには先ずは健二の身体を元に戻すことがスタートラインだった。

 今回の件で幾つか情報の共有を行い、今後の事を話し合ってその場はお開きとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一誠を含めた男子たちを先に部屋に戻した後にアザゼルは女性陣を残して真剣な表情で話があると言った。

 

「それで、イッセーたちを外して何の話?」

 

「あぁ。イッセーが居ると揉めそうだからな。取り敢えず、兵藤健二の身体を元に戻す手っ取り早い方法の説明だ。だが、これはあくまでも提案だ。それを実行するかはお前たちに任せる」

 

「有るんですか!?」

 

 驚いた様子のアーシアにアザゼルは乗り気ではない顔で頷いた。

 

「イッセーが初めて禁手化した代償で左手がドラゴン化しただろ? それを抑える為に定期的にドラゴンのオーラをお前らで吸わせていた。これはそれと同じだ」

 

 アザゼルの説明に朱乃が納得した様子で頷く。

 

「つまり、健二くんの指からドラゴンのオーラを吸い取るのですわね?」

 

「いや、それだと普通の見た目になるまで何年かかるか分からん。これは、イッセーの時とは比じゃないからな。つまりな」

 

 一拍置いてから、更に目の前の少女たちに軽蔑される覚悟で解決策を口にする。

 

「お前ら、兵藤健二との性交(セックス)で射精させて、グレートレッドのオーラを無理矢理吐き出させろ」

 

『………………えぇっ!?』

 

 内容を咀嚼し、理解すると顔を赤くして声を上げた。

 

「指チュパなんてまどろっこしい真似はせずに精子と一緒に大量のドラゴンのオーラを出させる。生半可な奴だとグレートレッドのオーラに当てられて、身体がどうなるか分からん。受け止めるにはそれなりの器が必要だ。この場合、健二って奴の好意か?」

 

 お前たちならそこら辺問題ないと嬉しくもないお墨付きを出す。

 話を聞いて真っ先に反対したのはロスヴァイセだ。

 

「駄目です!? そんな破廉恥な!! 大体、それなら自分で、とか他にも色々と……っ!」

 

 手淫等で射精させれば良いと言うロスヴァイセにアザゼルが真面目な顔で言う。

 

「あれだけ攻撃的なオーラだからな。下手に保管や破棄したら、どんな風に変化して周囲に影響及ぼすか不明だ。それに、これはあくまでも方法の1つ。ヤるかどうかはお前たちの意思を尊重する。別の方法ももちろん調べる」

 

 それからアザゼルは頭を下げた。

 

「最初に提示出来るのがこんな方法で、スマン」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 兵藤家の地下の個室で管を付けられて健二は眠っていた。

 蜥蜴顔に変化していた顔は人間のそれに戻っているが、顔の大半が赤い鱗に変化したまま。

 骨の尻尾は消えたが、小さなドラゴンの翼は消えていない。

 手足も人の物ではなく、服の下には赤い鱗が多く残っている。

 

 そんな彼が眠る一室の扉がゆっくりと開いた。




グレモリー眷属にフルボッコ。
戦闘にロスヴァイセが居ないのはレイヴェルと一緒に裏方仕事をしていたからです。

次回からは現実と夢の両方でR18シーンを書きます。

次のエロは誰が良いですか?

  • リアス・グレモリー
  • アーシア・アルジェント
  • 姫島朱乃
  • 塔城小猫
  • ゼノヴィア
  • 紫藤イリナ
  • ロスヴァイセ
  • レイヴェル・フェニックス
  • 黒歌
  • リリス
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