※この作品はR-18です。

ハーレム王サイト   作:ライオン@5

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フリッグの舞踏会を『香水』と

フーケ討伐を終えた俺達は学院長室に集められていた。

学院長室にはフーケ捜索隊の面々と部屋の主であるオールド・オスマン、そしてコルベール先生の八人が集まっており、ルイズの部屋よりも広い筈なのに、狭いように感じる。

それもこれも、この息苦しい雰囲気が原因であろう。

 

「そうか、フーケは死んだか……」

「はい、オールド・オスマン。フーケは……例の逆賊は私が殺しました」

 

偽フーケの着ていたローブと杖を見ながら呟くオールド・オスマンにルイズは答えた。

正確に言えば、ルイズがフーケを殺したわけではない。フーケを殺したということになっているのは俺だ。

だが、ルイズは使い魔が人を殺したのなら主である私が殺したのと同じだと言い、こうして自らが罪を被っているわけだ。

……うん、事実を知っている身からしたら非常に申し訳ない。

 

「……そうか、辛い思いをさせてすまんの。ただそう罪の意識に苛まれることはない、フーケを殺さねば君達が殺されていたかもしれぬ。誰も君達が殺人者だと責めんよ」

「辛いだなんて思っていません。貴族として当然の義務を果たしたまでです」

 

そう答えるルイズは気丈で美しかった。

……やっぱりこいつ、性格は兎も角、見た目はスッゴク綺麗で可愛いんだよなぁ。こうして落ち着いている時のルイズを見ると、本当に綺麗だと改めて理解できる。

 

「あら?ルイズの癖してよく言うわね、さっきまで凄く不安そうな顔してたくせに」

「あんたに言われたくないわよ」

「冗談よ、真に受けないでくれる?」

 

いつもの調子で口論が始まるかと思ったが、直ぐにキュルケが引き下がった。

馬車では何ともないように振る舞っていたキュルケだったが、やはりフーケの死を引きずっているのは確かなんだろう。

 

「ご気遣い感謝します、オールド・オスマン」

 

モンモランシーはぺこりっ、と小さく頭を下げ、隣にいたタバサもそれに合わせて小さく頭を下げる。

事実を知っているだけにモンモンのダメージは少ないようだ、タバサは……いつもと変わらないように見える。

騎士(シュヴァリエ)の爵位を持っているからかもしれないが、タバサにとって人の死は身近なものなのかもしれない。

 

「君達の『シュヴァリエ』爵位申請を王宮に出しておいた。既に爵位を持っているミス・タバサには代わりに精霊勲章授与を申請しておく、追って連絡があるじゃろう」

 

マジか。『シュヴァリエ』って実力でしか勝ち取れない特別な爵位なんだよな?

フーケ討伐が偽造だってバレたら、色々と不味いことになりそうだけど……。

 

「本当ですか?」

 

その言葉を聞いた皆の顔が僅かだが、明るいものへと変わる。

 

「本当じゃよ、君達はそれくらいのことをしたのだ」

 

オールド・オスマンはそう優しい声で答えた。

……多分、この場合の君達ってルイズ達、貴族四人のこと……だよなぁ。

元貴族らしいマチルダもワンチャン入っているかもしれないけど、俺は確実に入ってない。

まぁ仕方がないか……なんて思っていると、俺の様子に気がついたのか、ルイズがオールド・オスマンへ質問を投げかける。

 

「サイトやミス・ロングビルには何もないのですか?」

「……残念ながら彼はメイジではない。ミス・ロングビルは希望すれば貴族として復権することもできるやもしれぬが」

 

ちらりっ、とマチルダに視線を向ける。

それに対して、少し考えたような素振りを見せた後、マチルダは。

 

「別に構いませんわ、それよりも故郷にいる妹へ仕送りする為に現金を頂いた方が私としてはありがたいのですが」

「……と、いうことらしい。代わりと言ってはなんだが、ミス・ロングビルには給与を倍にし、更にボーナスとして新金貨千枚を、彼には新金貨二千枚を報酬として支払おう」

 

新金貨二千枚、かぁ。

かなりの額っぽいけど……ルイズの使い魔やっている間なら衣食住に困ることはないので、ぶっちゃけ必要ない。

だったら。

 

「別に必要ないっす、俺には使い道無さそうですし。代わりに……って言っちゃあれですが、ロングビルに渡してください」

 

妹さんに仕送りしているみたいだしな、少しでもお金はあった方がいいだろう。

それを聞いたオールド・オスマンはケラケラと笑いだして。

 

「君は欲がないのじゃな」

「それほどでもないっす」

 

周りの連中も意外そうな目で見てくるので……なんだか照れる。別に大したことしてないですよ?謙遜とかじゃなくてマジで。

外で買い物しようと思っても、ルイズと一緒じゃないと無理そうだし、買ったものもルイズの部屋に置くことになるだろうから、(ルイズが許可してくれるとは思えないので)置く場所なんてないし……うん、改めて使い道ねーな。

そんな中、ずっと何か考えている様子だったモンモランシーは顔を上げて。

 

「私も『シュヴァリエ』爵位を辞退しても構わないでしょうか?」

 

そのモンモランシーの言葉に一同は驚きの表情を見せる。

詳しいことは知らないが、シュヴァリエってのは名誉ある地位の筈だ。それを辞退するってことは、よっぽど名誉欲がないか、それとも。

 

「その代わり……と言ってはなんですが、サイト達と同じように報酬と……後、秘薬を作るために今の部屋ではなく、もっと大きな部屋へ移して貰ってもいいでしょうか?」

 

別の目的があるものくらいだろう。

 

「ふむ……報酬は構わないが、もっと大きな部屋へ?」

「はい、秘薬の材料が嵩張るので今の部屋では少量の秘薬しか作れなかったんです。ですので、大きな部屋に移って、もっと多くの秘薬を作りたいのですが……」

 

ふむっ……と考える素振りを見せるオールド・オスマンにマチルダが進言する。

 

「でしたら、女子寮一階にある大部屋を与えたらどうでしょうか?彼処は物置小屋として使っているだけですし、ミス・モンモランシーに与えても問題ないかと」

「それもそうじゃな。ではミス・モンモランシー、汚れている部屋で良ければ好きに使ってくれ」

「ありがとうございます」

 

話を終えると、オールド・オスマンはパンパンと手を叩き。

 

「さて、『破壊の杖』も無事に戻ってきたことじゃし今夜は予定通り、フリッグの舞踏会を執り行う」

 

フリッグの舞踏会?なんだ、それ?舞踏会っていうくらいだし、ダンスパーティなのは分かるが……何か、特別なものなのだろうか?

それを聞いたキュルケの顔が明るくなったくらいだし、普通の舞踏会ではないとは思うが……後で誰かに訪ねてみるのもいいかもしれない。

 

「今日の主役は君達じゃ、目一杯着飾るのじゃぞ」

 

四人は礼をし、ぞろぞろとドアへと向かう。

そんな中、俺は一人学院長室に残り……心配そうな目でルイズはこちらを見てくる。

 

「先行っててくれ、直ぐに戻るから」

 

小さく頷き、ルイズは部屋から出ていく。

 

「さて、私に何か聞きたいことがあるようじゃな?」

「はい、実は──」

 

 

 

オールド・オスマン曰く、あの『破壊の杖』……もとい、ロケランは恩人の形見であるらしい。

曰く、三十年ほど前に森を歩いていたところにワイヴァーンに遭遇、杖も折れて絶体絶命のピンチに陥っていた所を異国風の兵士に救われたという。

その兵士は傷が酷く、治療の甲斐なく、死んでしまったという。残されたロケランは『破壊の杖』として学院の宝物庫に保管していたらしい。

 

それと左手のルーンについても教えてくれた。

このルーンはガンダールヴと呼ばれる伝説の使い魔のルーンらしく、あらゆる武器に精通していたって話だ。

俺が武器を持ったら身体能力が上がったり、ロケランをスムーズに扱えたりしたのは、このルーンの効果……らしい。

 

「……お主、随分と落ち着いているの。私はてっきり手懸かりがないと落ち込むのではないかと思ったのだが」

「へっ?そうすっか?これでも割りと落ち込んでいる方だと思うんですけど……」

「元の世界に帰りたいと思う気持ちは無いのかね?」

 

元の世界に戻りたいっちゃ戻りたい。

元の世界には家族を残しているし、せめて一言……そう、俺は無事だって報告しておきたい。

でも……。

 

「こっちの世界も、思ったより居心地は悪くないので。もう少し居てもいいかな、と」

「ふむ……住めば都という奴かの?」

 

……ぶっちゃけルイズに飯を抜かれることもあるが、食堂で賄い貰えれば何とかなるし、ベッドも藁束(アレ)はあれで快適だ。

何より……モンモランシーとそういう関係になって、責任も取らずに元の世界に帰るほど俺は酷い男じゃない。

 

「嫁さんの世話は……必要なさそうじゃの。相手は貴族の娘か、それともメイドの娘か知らんが……責任を取るつもりなら、爵位を何とかすることも考えてやろう」

「あははは……ありがとうございます」

 

……この様子だと相手が誰なのかバレているっぽいな、思ったよりも食えない爺さんだ。

 

「ではパーティを楽しんでくるがよい、ガンダールヴ。お主も主役の一人なのだからな」

「はい、失礼します」

 

 

 

オールド・オスマンとの話し合いを終えた俺は一人、バルコニーでパーティ会場を見ていた。

周りには誰もおらず、傍らにはワインのボトルとグラス、後シエスタが持ってきてくれた料理が何皿か置かれていた。

パーティ会場に目を向ければ、豪華に着飾った生徒や教師達が豪勢な料理を囲んで歓談を楽しんでいた。

 

俺も先ほどまではキュルケと一緒にいたが、取り巻きと思われる男子生徒達に誘われると、そちらへ行ってしまった。

タバサは一人で大量の料理を前に格闘中、モンモランシーはというと……。

 

「おぉ……先生達から聞いたよ、モンモランシー!まさか君があのフーケ討伐に参加していただなんて!気付かなくて申し訳ない、君に一人で辛い思いをさせてしまったね!」

「いや、別に一人で討伐したって訳じゃないし……後、辛い思いなんてしてなかったわ。ルイズ達と……それに彼が頑張ってくれたからね」

「彼?もしかして使い魔君のことかい?ふっ……申し訳ないが、僕を打ち破ったとはいえ、彼が役に立つ姿は想像できないね。相手はあのフーケだ、例え彼でも巨大なゴーレム相手には役に立つとは……」

「私を守るためにゴーレムの腕を叩き切ってくれたりと頑張ってたわよ?」

 

……ギーシュの野郎に言い寄られていた。

モンモンはあいつと付き合ってたみたいだし、別に寄りを戻そうと頑張っていても不思議ではない。

ただ、本当に何となくだが……気に食わない。……俺って案外、独占欲の強い男だったのかな?

 

「……モンモランシー、僕は漸く気が付いたんだ。僕の心の中には君という花が咲いていることに。どうかもう一度、僕に花のような笑顔を見せてくれ」

「そう……で、ギーシュ?貴方、一度後ろを向いた方がいいんじゃないかしら?」

「後ろ?」

 

ギーシュが後ろを振り向くと、栗色の髪をした女の子がポロポロと涙を溢していた。

確か、ギーシュが粉かけていたもう一人の女の子で名前は……そうだ、ケティだっけか?

 

「ギーシュ様……あの時の言葉は嘘だったんですね……!これからは私だけを愛するという言葉、信じておりましたのに……!」

「け、ケティ!?これはその……」

 

パチンッ、とパーティ会場にギーシュの頬が叩かれる音が響き渡る。

その様子を見ていたある者は同情に満ちた眼差し、ある者は呆れたような目でその様子を見ていた。

 

「さようならっ!!」

 

……なんというか懲りない奴だな、あいつ。

そんなやり取りを横目で見ていると、ホールの扉が開き、そこからルイズが現れた。

 

「ヴァリエール公爵が息女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール嬢のおなーりー!」

 

衛視の声と共に現れたルイズの姿に思わず息を飲む。

白いパーティドレスを着込んだルイズはいつもとは全く違った雰囲気で……その、なんというか……いつもは可愛いって感じだったのに、今日に限っては……その大人っぽくはないのだが、ルイズの魅力をそのまま引き出して綺麗だ、そんな月並みの言葉しか出ないが……本当に、その姿はルイズの持つ高貴さを引き出してよく似合っている。

 

俺がルイズの姿に見蕩れていると、いつの間にか音楽が流れ始め、あいつの周りには沢山の男が集まり、ダンスを申し込んでいた。

だが、ルイズはそれを全部無視して俺のところまで近付いてくる。

 

「楽しんでいるようね」

「んっ、それなりにな」

 

……ルイズの格好について何か言うべきだろうか?

スッゴク綺麗だとか、似合っているとか……夜にモンモランシーを前にしたら、直ぐに出るはずの言葉がこいつの前では簡単に出てこない。

恥ずかしいのか、それとも……。

 

「……何か、言うことはないの?」

「えっ!?あ、そ、そうだなぁ……」

 

……暗に私のドレス姿はどうだ?と尋ねられるが、言葉が出ない。

酒をあまり飲んでなかったのを後悔してしまう。顔がかーっと熱くなり、鏡を見なくとも耳まで真っ赤なのが簡単に想像つく。

 

「お、お前は……その、踊らないのか?」

 

目を逸らして、話題を変える為にそんな質問をする。

 

「相手がいないのよ」

「……いっぱい誘われてたじゃねぇか」

 

そう俺が答えるが、ルイズはそれを無視して手を差し伸べる。

 

「踊ってあげてもよくってよ?」

 

……えと、これは……俺と踊る為に他の連中の誘いを断った……ってことだよな?

これは……どういうべきなのだろう?こういう場のマナーというものが分からないから、何と言えばいいのか分からない。

仕方がない、差し伸べられた手を握り、俺は素直に自分の気持ちを……というか、事実を答えた。

 

「……ダンスなんかしたことねーぞ?」

「私に合わせればいいのよ」

 

そういうとルイズは手を軽く握り返し、パーティ会場に向かうと慣れた様子で踊り始める。

俺も見よう見まねで踊ってみるが、どうもぎこちない。だが、ルイズは文句なんて言わずに俺をリードしてくれた。

 

「……信じてあげるわ」

「信じてあげるって……何を?」

「あんたが異世界から来たってこと」

 

まだ信じてなかったのか、そう呟くとルイズは。

 

「だってそんなこと信じられる筈ないじゃない。……でも、誰も使えなかった『破壊の杖』をあんな風に簡単に扱って、もしかしたら……って思ったの」

「だから信じることにしたわ。あんたが元の世界に帰れる方法も……探してあげる」

「……ありがとよ」

 

照れくさそうに俺はルイズに感謝の言葉を述べる。

当然でしょ、と小さな胸を張るルイズの姿を可愛いと感じながら時間は過ぎていった。

 

 

 

ダンスが終わり、バルコニーに戻った俺達を出迎えてくれたのは意外な人だった。

青い髪、ルイズよりも小柄な姿、それにルイズとは対照的な大人びた黒いパーティドレス、他の誰でもないタバサであった。

 

「こんなところでどうしたんだ?あっちで飯食ってた筈だろ?」

 

と立食会場を指差すと、タバサは小さくドレスの裾を掴み、膝を曲げた。

 

「踊ってくれる?」

「……サイトと?」

 

意外そうな声を上げたのはルイズだった。

こくりっ、と小さくタバサは頷いた。

……なんというか、タバサが俺に興味を持つとは思わなかった。どちらかと言えば色気より食い気って感じに見えたのに……いったい何故?

ルイズも不思議に思ったのか、意外そうな顔をして少し考える姿を見せるが、ちらりっと……ほんの一瞬だけだが、タバサの胸を見て一言。

 

「……まぁタバサならいいわよ」

 

何がまぁ、だ何が。

俺だって男の子ですよ?おっぱいよりも綺麗な女の子に惹かれることあるんだぞ。……主にモンモランシー相手にした時とか。

まぁルイズはモンモンと俺の関係は知らないだろうし、置いておくことにする。

 

「じゃ……えと、よろしくお願いします?」

「よろしく」

 

差し伸べた手を優しく握り締められると、俺はタバサと共にパーティ会場へ向かった。

流れている曲は先程よりも激しいものに変わっており、皆情熱的なダンスを楽しんでいた。

……あんな踊りしたら、絶対に転ぶな。そんな俺の心配を察してか、タバサは小さく呟いた。

 

「私達は私達なりのダンスをすればいい」

「……そっか、別に周りの真似しなくてもいいのか」

 

激しい音楽が流れる中、俺達はゆっくりとしたダンスを楽しむ。

先程よりはぎこちなさも減り、何とかタバサに合わせられている……ような気がした。

そんな踊りの最中、タバサは俺へ向けて一つの質問を投げ掛けてきた。

 

「フーケの正体はミス・ロングビル?」

 

ぶっ……!?いきなり何言ってんだ、こいつは!?お……落ち着け、マチルダが……いや、ロングビルがフーケだって証拠はない筈だ。

俺がボロを出さなければバレない筈だ。

 

「……そんな筈ないだろ?フーケの死体はタバサも見た筈だ」

 

少し、考えた素振りを見せた後、タバサはこくんっ、と小さく頷いた。

……ば、バレなかっただろうか?そんな風に俺が内心焦っていると、タバサは更に質問を続けた。

 

「モンモランシーは秘薬を作るのが得意と聞いた。なら……エルフの毒の解毒薬は作れる?」

 

エルフの……何?解毒薬?

えっ、この世界ってエルフとか、ドワーフみたいなファンタジー種族いるのか?始めて聞いたぞ。

……というか、そもそもなんでモンモンがその解毒薬を作れるか、俺に聞くんだ?

 

「モンモランシーに直接聞くのは躊躇われた、だからモンモランシーに一番近そうな貴方に質問してみたの」

「ぶっ……」

 

あ、危ない……思わず、声が漏れるところだった。

も、もしかしてタバサは俺とモンモランシーの関係に気が付いているのか?

いや、他の奴から見たら俺とモンモランシーは平民と貴族という差もあって、深い関係だとは考えられない筈だ。

 

「……た、タバサが思ってるより俺とモンモンは……その、そういう関係じゃねぇから分からねぇなぁ?」

「………そういう関係?」

 

あ、墓穴掘ったかもしれん。

脂汗をかきながら、タバサの目線から逃れるように視線を逸らす。

じぃ~、と疑いの眼差しを向けるタバサだったが、小さく溜め息を吐くと。

 

「今度、直接聞くことにする」

 

……どっちを?と聞く勇気は俺にはなかった。

その言葉と共に曲も終わり、俺達は足を止めて踊りを終える。

そのままタバサは立食会場へ向かい、俺はバルコニーに戻るが……そこにルイズはいなかった。

代わりと言ってはなんだが……。

 

「随分と楽しそうね」

「あははは……ま、まぁな」

 

こちらをじと目で睨んでくるモンモランシーが一人で待っていた。

モンモランシーの着ている水色のパーティドレスは三人の着ていたものと比べるとかなり地味だ。

キュルケのように情熱的で色っぽくないし、ルイズのように自分を魅力を引き出した上で綺麗と思わせるわけでもなく、タバサのように大人っぽさを引き出した美しさはない。

だけど……なんて言うんだろう?三人のように自分の魅力を引き出すドレスを選んだのではなく、自分にあっているドレスを選んだからなのだろうか?

モンモランシーのドレス姿は三人のドレス姿と比べても、凄く似合っている。

そう単純に。

 

「綺麗だ」

「…………何言ってるのよ、この馬鹿」

 

思わず、そんな言葉が口から漏れる。

モンモランシーは耳まで真っ赤にして照れている様子で、ぷいっと俺から視線を逸らす。

……一瞬、パーティ会場に視線を向けると、元気を取り戻したのか、いつものように喧嘩するルイズとキュルケの姿が見えた。どうやらタバサとのダンスが終わったのは気が付いていないようだ。

これなら……うん、一曲くらいなら行けるかな?

 

「も、モンモランシー?よければ……だけどさ?俺と一緒に踊ってくれないか?」

 

俺の誘いに対して、モンモランシーは少し考えるような素振りを見せる。

うっ……直ぐに答えてくれないってことは何か悪かったのだろうか?

 

「駄目ね、そんな誘い方だと女の子は不安になるだけよ。貴方は自分で思っている以上に格好良いんだから私に遠慮せず、自信持って誘いなさい」

 

モンモランシーは俺の頬を軽く撫でると、こちらをじっと見つめ、言葉を待つ。

じ、自信持てと言われましても……俺、ギーシュみたいに女の子口説いたことないので、どうすれば良いのか分からないですが。

……いや、口説いたことないから分からないじゃない。モンモンは俺に自信を持てと言っているんだ、なら。

 

「モンモランシー、一緒に踊ろうぜ。俺は……あんまり踊るの上手くないけど……多分、お前となら楽しく踊れると思う」

 

遠慮なんて俺らしくない。

思うがままの気持ちをモンモランシーにぶつけるのみ、だ。

 

「……もうルイズやタバサと踊ったんでしょう?私みたいな地味なのと踊っても満足できないんじゃない?」

 

腰が引けているモンモランシーの両手を握り締め、揺れている青い瞳をじっと見つめる。

その瞳には僅かな嫉妬と俺への期待が浮かんでおり、モンモランシーが何を求めているのか、なんて言ってほしいのかありありと伝わった。

 

「地味なんかじゃない、二人に負けないくらいモンモランシーは綺麗だ。それに俺は誰よりもお前と踊りたいんだ、大好きなモンモンと一緒に……思い出を残したい」

「……モンモン言うな、馬鹿っ」

 

ぎゅっと、俺に抱きついて胸に顔を埋めてくる。

軽く抱き返すと、モンモンの熱が伝わってきて暖かい。

 

「……先に言っておくけど、私はルイズ達みたいに上手くないから。恥掻いても知らないわよ?」

「そんなの俺だって同じさ。恥を掻くなら一緒に掻こうぜ」

「馬鹿、こういうときは俺がリードしてやるくらい言いなさいよ。紳士らしくないわよ?」

「仕方ねぇだろ、俺の世界じゃ紳士とかダンスとか、漫画かテレビでしか見ないし、真似しようと思っても真似られねぇよ。……出来る限り、努力はするけどさ」

 

そう答えるとモンモランシーは花のような笑みを浮かべて。

 

「なら仕方がないわね、一緒に恥掻きましょうか」

 

楽しそうに笑った。

……そっか、今はっきりと分かった。俺、モンモランシーが見せてくれる表情が好きなんだ。

今のような花ような笑顔、時々しか見れないちょっと嫉妬した時の表情、俺のことを感じてくれている暖かい顔、怒っている時の顔、照れて真っ赤になった表情、驚いた時の顔、眠っている時の安らかな表情……その全部の表情が大好きなんだ。

 

「どうしたのよ?」

「いや、なんでもない。それより早く行こうぜ、ルイズ達に気付かれちまう」

 

水色の手袋をつけたすらっとした細い手を俺に差し出してくる。

それを手に取ると、ゆっくりと俺達はパーティ会場へ足を向けた。

 

落ち着いた曲が流れる中、俺達はダンスを楽しむ。

「貴方がリードして」と、俺にリードを任せた為、今までのどのダンスよりも不格好で、格好悪かったと思う。

だけど。

 

「ちょっとサイト!足、踏んでるわよ!?もぉ~……しっかりしなさいよね!」

「悪い悪い!直ぐに退かすって!」

 

今までの、どのダンスよりも楽しかった。

 

 

 

Side モンモランシー

 

フリッグの舞踏会は予定通りに終わりを迎え、私達は一度別れた後、私の部屋に集まっていた。

パーティは既に終わったというのに、私の姿はパーティドレスのまま……いや、ちょっと違うか。

肩紐を片方だけ降ろし、乳房を露出させると、私の膝の上の頭を乗せているサイトがそれに吸い付いている。

出もしない乳を吸っている姿はまるで赤ん坊のよう──んっ♥

 

「じゅ、じゅるっ!ずずずぅぅ……!」

「──じゃないわね♥こんなえっちな赤ちゃん、何処の世界にいるのかしら?」

「ん?なんの話だ?」

 

なんでもない、と話を切り上げると、私は大きくなっているサイトのものへと手を伸ばす。

……相変わらず大きい♥片手で握りきれないほど大きな彼の逸物をキツく握る。

手袋越しに伝わるほどの熱を感じながら、それを上下に動かす度に、どくんどくんと脈打ち、興奮しているのだと感じ取れた。

 

「ふふふ……♥ねぇサイト?私のおっぱい飲みながら、おちんちんシコシコされるの気持ちいい?」

「……うん、気持ちいいし、美味しい」

 

どうやら満足してくれているようだ。

汗とカウパー液でしっとりと濡れた手袋で逸物をしごく度、ぬちょぬちょとイヤらしい音が部屋に響き渡る。

もう片方の手で頭を優しく撫でながら、じっと彼を見つめる。

……こうして私の乳を赤子のように吸う彼は本当に可愛い、フーケとの戦いで見せた勇ましさが嘘ではないかと思うくらいの可愛らしさだ♥

このまま主導権を握り、射精に導きたい♥そんなことを思ってしまうが……。

 

「んっ、あぁぁぁ♥はっ、はひぃいっ♥」

 

……主導権を握っている筈なのに、彼が私の乳を吸う度に喘がされる。

ただ乳を吸うだけではない♥時折、前歯で優しく噛んだかと思えば、舌で乳首全体を舐められ♥舐められているかと思うと、歯ぎしりで乳首を噛み転がし♥噛んでいるのかと思えば、音が出るほどの勢いで吸われてしまう♥

 

「あっ♥あぁぁぁぁぁっ♥サイト、サイトぉ♥」

 

そう単純に彼は凄く上手いのだ♥これで経験人数が私一人だけというのが、恐ろしい♥経験人数が増えたら……どうなってしまうのだろう♥

でも……♥

 

「モン、モランシー……!俺、そろそろ……!」

 

そんな彼も今は私の手のひらに夢中だ♥

こくりっ、と私が小さく頷くと同時に。

 

「ひっ……♥あっ、くぅううぅぅぅ♥♥♥」

 

痕が残ってしまうのかと思うくらい噛み付いた。それに程なく……♥

 

──びゅぶっ!びゅるるるぅ!ぶりゅ、どびゅびゅびゅっ!!

 

まるで噴水のように逸物から精液が吹き出した♥

天井にまでかかってしまうほどの激しい吐精♥水色だった私の手袋を真っ白に染め上げ、手を離すとぐっちょり♥とイヤらしい音を立てた。

 

「はぁはぁ……♥」

 

……乳首だけでイッてしまった♥

絶頂の余韻に浸りつつ、精液でべったりと汚れてしまった手袋を口で咥えて外す。

外した拍子に手袋は床に落ち、べちゃり♥と重たい音を立てた。

 

「汚れちゃった……♥お気に入りだったのに……もう着れないわね、これ♥」

 

床に転がる手袋を見ながら、そんな言葉を溢す。

すると、彼は顔を真っ青にして。

 

「ご、ごめん……!モンモランシーの手が気持ちよすぎて思わず……」

「気にしないでちょうだい♥私にとっては、こんなのよりも……貴方が満足してくれる方が大事なんだから♥」

 

弁明する彼の言葉を遮るように、優しく唇を重ね合わせる。

同時に彼の舌が私の口の中に入ってきて、激しく蹂躙し始めた♥負けずと私も彼の口の中へ舌を入れてみるが……その瞬間、舌を優しく噛まれて軽くイク♥

突然のことで思わず、舌を戻そうとしてしまうが……巧みな舌使いで私の舌は引っ張り出されると、また噛まれてしまう♥

 

「んっ♥ふぅううぅぅぅ……♥ちょ、待ちなさい♥おっぱいを触るの、許可した覚えは……ひゃんっ♥」

「待たないよ」

 

絶頂から戻ってくると、いつの間にか彼は私の胸を揉んでいた♥

こんな小さな胸を揉むのは楽しいと思えないが……彼は必死に力を込めて弄ぶ♥それは痛みを感じるほどの強さであったが……今の私にとって、それはとても心地よい♥

痛みを感じる度、私は身を捩らせ……また絶頂してしまう♥

 

「モンモランシーのここ、凄く濡れているな。……何回イッたんだ?」

「分かん、ない♥もう何度もイッてるわ♥キスされる度、おっぱい揉まれる度……沢山イッちゃってるの♥」

「えっちな体になりやがって」

 

くちゅりっ、ともう片方の手が私の秘部を弄くった♥

いつもとは違い……じっくりと責めてくるサイト♥これはこれで気持ちよいが……うんっ。

 

「……どうしたのよ、サイト?いつもなら、もう本番初めてもいい頃合いでしょ?」

 

なんだか貴方らしくない、そう私が訪ねると、彼は困ったような顔を見せ、私の疑問に答えてくれた。

 

「……あのさ、今日マチルダの……いや、フーケのゴーレムを前にした時、本気で死ぬかと思ったんだ」

 

……確かに、あんなものを前にしたら誰だって死を覚悟するだろう。

でもサイトらしくない今の状況に何の関係があるのだろうか?

 

「その時、漸く分かったんだが……この世界は俺の住んでいた世界よりも、ずっと簡単に人が死ぬ、俺だって例外じゃない」

「だから、その、死ぬ前に……生きている間にモンモランシーの全部を知っておきたいと思ったんだ」

 

成る程成る程……合点が言ったわ。

死ぬ前に私のことを知っておきたい……という言葉は嬉しいのだけれど、どうもイラッと来てしまう。

眉を潜め、彼の額へ強めに指を弾く。

 

「痛っ……なんでデコピン?」

 

不思議そうな目でこちらを見つめてくる彼だったが、私の怒りは収まらない。

 

「死ぬとか縁起でもないこと言うんじゃないわよ、残されるかもしれない方の気持ちにもなってみなさい……スッゴク寂しくて、不安で……堪らなくなるじゃない」

 

私の言葉を聞いた彼は唖然とした表情でこちらを見つめてくる。

……そんな顔したって許さないんだから、今日という今日は徹底的に搾り取って──むぐっ!?

 

「んっ……♥じゅっ、ぷはぁ♥ちょ、サイト♥いきなり何して……!」

「……ごめん、モンモランシー。俺、自分勝手だった」

 

そういうとサイトはぺこりっ、と頭を下げる。

……全く、すぐ謝るようならそんな馬鹿なこと言うんじゃないわよ。本気で心配しちゃったじゃない。

 

「……分かればいいのよ、分かれば。それよりも……♥」

 

ドレスの裾を破り、大きく股を開く♥

スカートを捲れば、ねちゃり♥としたイヤらしい音と共にすっかりと濡れ切った秘部が顔を出す♥

 

「早く♥早くセックスしましょう♥丸一日もサイトのおちんぽ挿れられてないから我慢できないの♥私の淫肉♥貴方のデカチンポで耕してちょうだい♥」

「……っ!勿論だ!」

 

──ずぶぶぶっ!!

 

もう我慢できない、といった様子でサイトは私のことを押し倒し……それと同時に私の秘部は彼のちんぽで満たされ、子宮にキスされる♥

あぁぁぁ……っ♥待ちに望んだ彼とのセックス♥おちんぽとまんこのディープキスに……私はそれだけで一度、イッてしまった♥

 

「はぁはぁはぁ……っ♥さい、とぉ♥さいとぉぉおっ♥好き、好きぃぃいいいっ♥♥♥」

「モンモランシー……っ!モンモランシー!!好き、好きだ……っ!」

 

一日ぶりのセックスに私達は獣のようにお互いを貪りあう♥

名前を呼び合い、知性の欠片も感じられず、好きだ好きだと叫んで愛を確認する♥

 

──ぐぶっ!ぶぶ、じゅぶぶぷぅぅううっ!ずぱっ、ぱんぱんぱんっ!

 

「あぁっ♥あぁぁあああっ♥♥♥イグッ、イグゥゥウウッ♥またイッぢゃうぅぅうう♥」

「イケ……イケっ!!俺のちんぽでイッちまえ、モンモランシー!!」

 

一突きされる度、頭に《雷の雲(ライトニング・クラウド)》が走ったかのよつにパチパチと意識が飛ぶ♥

二突きされれば意識を取り戻し、自分が彼の雌であると再確認してしまう♥

三突きされれば……っ♥

 

──じゅぶっ!じゅぶっ!にゅじゅぅううううううっっ♥

 

「くひぃぃぃいいいいいぃぃぃ♥♥♥」

 

子宮は自然と彼の精液を求め始め、孕みたい♥孕みたい♥と私に訴えかけてくる♥

でも駄目だ、孕むことはできない♥学生の身で子を孕めば確実に彼の迷惑になる……それだけはしちゃいけない♥

理性では……そう、理解している筈なのに……っ♥

 

「サイトのっ♥サイトの赤ちゃん欲しい♥射精してぇ♥貴方の精液、孕みたがりの……モンモランシーの子宮にぶちまけてぇぇぇ♥♥♥」

 

……思わず♥そんな風に懇願してしまう♥

後で避妊薬を飲んで……孕めたかもしれない機会を失い、後悔するのは自分なのにどうしても求めてしまうのだ。

自分が彼の雌である証拠を♥他の雄(劣等種)ではない、サイト(優等種)の子孫を残したという証拠を欲しくなってしまう♥

 

「射精すぞ……モンモランシー!孕め、孕めぇ、孕めっ!!」

 

私の腰を両手で押さえ付けると、同時に子宮にぴったり、とおちんぽを押し付ける♥

来るっ♥精液が来てしまうっ♥私の卵子を蹂躙しようと♥遺伝子を残そうという強い意思を感じてしまう♥

駄目だ、こんなに求められたら……もう♥限界……っ♥

 

「ふぎゅうぅぅうううぅぅぅぅぅっ♥♥♥」

 

──どびゅ!どびゅ、どびゅぅうううぅぅっ♥ぶっぴゅ、ぶりゅりゅりゅ♥ぶぼ、ぼぼぼっ♥どびゅりゅりゅりゅりゅっ♥びゅぷっ、びゅぷぅううっ♥ぶりゅるるるるるるるっ♥びゅるるるっ、びゅるっ♥どびゅ、どっぴゅうううっ♥ぴゅぶ、ぴゅぶぅぅううううぅっ♥♥♥

 

「お……おぉぉぉおおおっ♥」

 

な、に……っ♥これぇええっ♥いつもの彼とは違う♥違すぎるっ♥

勢いも♥量も……濃さも♥いつもより、ずっと凄いっ♥子宮が焼ける♥卵子が、卵巣が精液で満たされる♥

避妊薬なんて意味がないくらい精液射精されてる♥う、ううん……違う、これは違う♥

避妊薬なんて意味がないくらいで『あってほしい』♥言い訳が欲しい……避妊薬でも妊娠が避けられなかったという事実が欲しい♥

そうすれば……きっと、受け入れられる……からぁ♥彼に迷惑かけても……仕方ないって思え──駄目っ、そんなのは……駄目だ。

 

「ふぅー……♥ふぅー……♥」

 

吐精が落ち着き始めたところで私は理性を取り戻す。

……サイトが望んでいるなら兎も角、望んでもいないのに妊娠するなんてあってはならない。

さっきのは……多分、興奮して言ってるだけだろうから……間に受けては駄目、もっと冷静になりなさい、モンモランシー。

 

「……凄い量、射精したわね♥もしかして変なものでも食べたか……使ったのかしら?」

 

冷静を取り戻し、秘部に視線を向ける。

膣口から溢れる精液は、まるでバケツをひっくり返したかのようにベッドを汚していた。

……異常だ。彼の性欲が異常なのは理解していたが、これは明らかに異常すぎる。

 

「いや、別に何も使ってないけど……その、強いていうなら」

「強いていうなら?」

 

じっ、と繋がったまま彼の顔を見つめると……サイトは照れた様子で頬を掻きながら。

 

「マチルダとの戦いが終わった後から、ずっとセックスしたくて堪らなかったんだ」

 

……はぁ?たったそれだけ?

いや、たったそれだけ……でもないのか?確か、人体に関する本でこんなことが書いてあった気がする。

人は戦いを終えた後……特に命をかけた戦いの後、生存本能が刺激され、性欲が高まり、子孫を残したいという欲求が高まると。

 

「あっ……」

 

……そういえば可笑しいのはサイトだけではない。

セックスが始まる前に十回ほどイキ、セックスが始まれば、更に十回ほどイッてしまったというのに……私の体は疲れる気配はない。

 

「……ごくりっ♥」

 

寧ろ……イク度に性欲がどんどん増し、彼のことを求め、その遺伝子が欲しく(彼の子供を妊娠したく)なる♥

 

「ね……ねぇ、サイト♥」

「ん?どした?」

 

駄目だ、引き返せ。今ならまだ間に合う、彼に迷惑をかけてはいけない。

学生の身で妊娠したら間違いなく、実家から勘当されるだろう。……そうなったら、彼は……間違いなく、私を養うためにルイズの下を離れ、私を養おうとする。

ほんの二週間程度の付き合いではあるが……彼なら間違いなく、そうするだろうという自信がある。

 

「私……っ♥」

 

でも……それでも♥私は彼の子供を妊娠したい♥彼の迷惑になろうとも、その遺伝子を残したい♥

幸い、私には秘薬作りの才能がある♥彼が秘薬の材料集めを手伝ってくれるのなら食うに困らない程度は稼げるだろう♥

 

「貴方の……っ♥」

 

いや、落ち着け。これは一時の感情だ。

貴族足るもの一時の感情に流されてはいけない、彼のためにも妊娠するのなら卒業を終えてから──駄目だ♥

 

「責任は私が取るっ♥貴方は責任を取らなくていいから……私一人で育てて見せるから♥貴方の子供、孕ませてちょうだい♥」

「も、モンモランシーっ!?」

「サイトが望むのなら何人だって産むからぁ♥貴族の地位も捨てるから……どうか、どうかサイトの遺伝子を残す権利を私にちょうだい♥」

 

避妊薬なんてもう使わない♥彼の遺伝子を残すのに邪魔になるだけだ♥

彼が妊娠したら駄目だと言っても絶対に使わない、使ってたまるもんですか♥

 

「……いいんだな?本当に……俺の子供、妊娠してくれるんだな?」

「……うん♥妊娠するわ♥サイトの子供♥異世界人の子種♥残してみせる♥」

「分かった、なら──」

 

──ど、ぢゅうぅぅううっ♥♥♥

 

お゙っ……♥子宮、潰れ……っ♥

 

「モンモランシーのこと、絶対に妊娠させてみせる」

 

 

 

Side サイト

 

初めてセックスした時から、ずっとモンモランシーのことを妊娠させたいと思っていた。

でもモンモランシーは貴族で、俺は平民どころか平民ですらない異世界人で責任なんて取れる筈がない。

だからモンモランシーが避妊薬を使っていると聞いた時、安心したのは事実だ。

でも。

 

──ずぶっ!ずぶっ!じゅぷっ、じゅぷぷぷっ!ぱんぱんぱんっ!!

 

「お゙っ♥お゙、あ゙っ♥さい、とぉ♥ざい゙どぉぉおおおっ♥♥♥」

「モンモランシー……!モンモランシ、モンモランシ、モンモランシーっ!!」

 

彼女が本気で俺の子供を妊娠したいと伝えてきた時、今まで保ってきた理性が崩壊した。

……責任が取れない?んなの、言い訳じゃねぇか!本当にモンモランシーを俺のモノにしたいと思っているのなら、なんだってするべきだ。

それこそ──人を殺してでも責任を取る覚悟なら、出会ってすぐにでもモンモランシーを俺のモノに出来た筈だ。

だから俺は覚悟する……いや、するしかねぇ!

 

「んっ……!」

 

首にキスをすると同時に大きく息を吸う。

勢いよく唇を離すと、モンモランシーの真っ白な首筋には赤いキスマークが浮かんでいた。

使い魔のルーンとは違う、所有物の証。いつもならバレないようにと気を付ける筈なのに……今の俺はそんな気を使うことはできなかった。

つまるところ、俺はモンモランシーを妊娠させることができるという事実に興奮していたのだ。

 

「はぁはぁ……♥サイト、の物だって印、つけられちゃった♥こんなにくっきりとキスマーク残されたら……♥皆にバレちゃうわね♥」

「キスマークくらい、すぐに皆気にしなくなるよ。だって」

 

子宮を逸物でこつこつと叩き、意識をそこへ向けさせる。

 

「お腹が大きくなったモンモランシーの姿、見ることになるんだからさ!」

「……っ♥」

 

──ごぢゅうぅぅううぅっ♥♥♥

 

「お゙……っ♥」

 

体重を乗せて、モンモランシーの子宮を一気に押し潰す。

孕ませる、絶対に孕ませる。モンモランシーの全てを俺のモノにするという強い意思を込めて、ひたすら腰を振る。

 

「射精すぞ……!孕め、孕めモンモランシー!」

「孕むうぅぅぅっ♥サイトの子供、妊娠すりゅううぅう♥イグッ、イクイクッ♥種付けされながらイグゥウウウウウゥゥゥッ♥♥♥」

 

──どびゅりゅりゅりゅりゅっ!どぶっ、どぶぶぶぶっ!ぶびゅるるるっ、びゅ、びゅるるるぅぅううっ!!ぷっぼっ、ぶっ!ぶぶりゅるるっ!ぷびゅ、びゅるっ!どっぴゅ、どぴゅううぅぅうううっ!びゅるるるるるるっっぅ!!!

 

「おっ……♥あっ、ひぃぃいいっ♥♥」

「はぁ……!はぁ……っ!」

 

モンモランシーが大きく絶頂したと同時に、彼女の膣内へ一気に吐精する。

我慢していたのもあってか、射精された精液は自分でも異常だと思うくらいに濃い。

ゼリーのような半固形上のそれをモンモランシーの子宮は一滴残らず、飲み込み……まるで今妊娠したかのようにお腹を膨らませている。

 

「……すっげぇ、こんなの……初めてだ。初めて──」

 

──俺は満足していた。

目の前の雌を自分のものに出来たという独占欲を満たし、孕ませることが出来たという生殖欲求を満たすことができ、いつもならまだまだ射精したりない筈なのに……何故だか、性欲は満たされていた。

 

「これ……♥絶対に妊娠したわ♥サイトの優良遺伝子で私の卵子、受精しちゃった♥」

 

嬉しさに身を捩らせながら、モンモランシーはぎゅっ、と俺のことを抱き締めてくる。

……クソッ、可愛いじゃねぇか!こんな姿見せられたら……満足できなくなる、もっともっとモンモランシーと愛し合いたくなっちまう!

 

「へっ♥ちょ、サイトっ♥ちょっと休憩させ」

「我慢できるかよ!後三十回はするぞ、いいなモンモランシー!」

「……っ♥もう、仕方ない──ひぎぃいいいっ♥」

 

 

 

時間が過ぎ……(多分)三十回戦を終えた頃、窓の外を見てみるとすっかりと陽は登っていた。

そろそろ洗濯をしなければいけない時間なのに……まだまだヤリ足りない。

いつもならモンモランシーも気を失っている頃だし、“仕方なく”部屋を出るのだが……。

 

「さい、とぉ♥もっと、もっとしましょ♥私のおまんこ♥貴方のおちんぽ欲しくて欲しくて堪らないの……っ♥ね?いいでしょぉ♥」

「……ごめん、モンモランシー。俺もまだまだしたいけど……その」

 

時間が足りない、そう呟くとモンモランシーは驚いたような顔をして外を見る。

すると、淫欲に染まっていた表情はどんどん驚きと困惑の色に染まっていく。

 

「う……嘘でしょ!?もう朝なの……?まだまだ私、ヤレそうだったから……まだ夜だと……」

 

少し考える様子を見せた後、モンモランシーは仕方ないわね、と呟いて傍らに置いてあった杖を振るう。

すると、今まで互いの汗や愛液、精液でべったりと汚れていた体がまるでシャワーを浴びたかのようにスッキリした。

 

「はぁぁぁぁ、あ……漸くサイトのこと、満足させられると思ったのに……時間ってのは残酷ね」

「え、いや……今日に関しては俺、わりと満足できてたよ?」

「……どれくらい満足した?」

 

……七割くらい?

そう伝えると、モンモランシーはそれじゃあ駄目なのよ、とそっぽを向いてしまう。

うん、やっぱりモンモランシーは可愛い。嫉妬する姿も、俺を満足させられなくてもどかしそうにする姿も……そういうところも含めて、俺はモンモランシーのことが好きなんだと改めて自覚する。

だから。

 

「俺、責任取るよ。モンモランシーのことも、子供のことも責任取って幸せにしてみせる」

「……馬鹿、そんなこと言われたらまたしたくなっちゃうじゃない♥もう時間ないっていうのに……狡い人♥」

「いや、狡いも狡くないも関係ないだろ」

 

胸の中で横になるモンモランシーの頭を撫でながら答えた。

だけど、その答えはどうやら不服らしく、小さなほっぺたをぷっくらと膨らませて怒っている。

……まるでハムスターみたいだな、いやこの世界にハムスターいるのか分からないけど。

 

「……サイト、一ついい?」

「ん、なんだ?」

 

大きく息を吐き、真剣そうな目でこちらを見つめてくるモンモランシー。

その様子からして、何か真剣な話だと察し、思わずかしこまってしまう。

 

「責任を取ってくれるのは嬉しいけど……私にとって重要なのは貴方がこれからも満足してくれるかどうかなの」

「今日みたいに昂って……何度も相手できる日は稀だわ。だから……ね?」

 

そう言うとモンモランシーは一呼吸置いて。

 

「私以外の女を……ハーレムを作ってみる気はない?」

 

……………………はいっ?




長かった……
次回より、やっとハーレムものらしくなります
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