※この作品はR-18です。

トビカガチといっしょ   作:ムラムリ

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pixivには"飛毒竜の幸福"で投稿。


トビカガチとトビカガチ亜種と

 最近、今まで見た事の無い生物が全世界で溢れ出ているらしい。空を飛びながら炎を吐く、正しくドラゴンと形容するのが正しい生物から、虫と共生して雷を操る甲殻を身に纏った狼。角を生やした爆発を起こす翼を持つ赤いライオンから、風を自由自在に操る金属の表皮に覆われた、四足の脚と共に翼を持つ竜まで。

 危険度も基本的にこちらから手を出さなければ大丈夫な生物から、目に着いた相手全てを捕食、殺しに掛かるような生物までバラバラで、世界中のニュースはそれで持ち切りだった。

 見かけたら即座に通報を、と言われているが、もう既に共生関係を築いている人も多い。動画サイトやSNSではそういう生物と一緒に飯を食ったりしているのも散見されている。それで生計を立てられる位に儲けているYoutuberも居る位だ。

 そんな俺の家にもその見た事の無い生物は居候している訳で、あろうことか俺はそいつと性交までしてしまった。

 

 巷では電気モモンガトカゲとか言われているこいつの事を俺は通報もせずにそのまま居候として扱っている。

 気性はその現れた生物達の中ではかなり大人しく、既に共生している人も中々に多い。ただ、体を震わせて起こす静電気は電気ナマズよりも遥かに強力なようで、一度怒らせてしまえば人間を感電死させるのも容易い電気を発するようだった。

 それを知った時は、最初勝手に俺の家にまで入って来たソイツに対して護身にでも包丁を懐に忍ばせるか迷って、何もしなかった俺を全力で褒めた。

 車で職場に出掛ける時になれば勝手にどこかへと行く。夜に帰って来れば、大抵の日は車庫の前か玄関の前で律儀に待っている。表情まではそんなに分からないのだが、天気の良かった日は上機嫌なようでダラダラ起きていると俺を寝床まで引っ張る程に情事を急かし、雨の降っている日などは露骨に不機嫌になり、その時はその時で鍵を開けるとびしょ濡れのままに風呂まで直行、熱々のシャワーを要望する。

 時にキリが良く仕事が早めに終わった時に帰れば夕方、屋上で日向ぼっこをしているのが見え、遅くまで長引いてくたびれながら帰った時は、気を失うようにテレビを見ながら寝た翌朝、すこぶる目覚めが良いと思えばその皮膜に包まれていた。

 何を飼ったところでここまでの多幸感を味わえる事は無いだろうと思いつつ、ふと気になって同じくこの電気モモンガトカゲと共生している人の事を深く調べてみれば、健全な日記はともかく、下に関するレビューやら実際にヤっている動画まで流れてきて、何とも言えない気持ちになった。

 PV数、再生数もかなり多く、はたまた皮膜に包まれて良いようにされるその様を羨ましがるコメントも多く、SNS等に考え無しに流したら正式な人が調査しに来る前にそう言う目的を持った人が殺到する事が容易に想像出来た。

「まあ、気持ち良いもんなあ」

 通報しないのもそれが一番の理由だったりする。

 

 そんな電気モモンガトカゲとの生活にも慣れて暫くの頃。帰って来るとガレージの前で待っていた。

 玄関の前で待っている時もあるが、ガレージの前で待っている時は待ちきれない時……夜に情事をさせられる時が多い。

 鍵を開けてガレージの中へと車を入れ、キーを抜いて車の外へと出る。後ろからガレージの中へと付いてきた電気モモンガトカゲ。扉からガレージの外へと出る。電気モモンガがその後ろから付いてきて、扉から出る。扉を閉めて振り返ると電気モモンガトカゲが二匹に増えていた。

「え?」

 瞬きをする。二匹。

 目を擦ってみる。二匹。

 並んで、二匹。

「えーっと?」

 二匹の電気モモンガトカゲ。

 疲れているのかな、と思ってそれぞれに手を伸ばしてみればちゃんと感触がある。

「……お友達?」

 肯定するかのように「カロロッ」と電気モモンガトカゲは鳴いた。

 

 当然のように家に入って来る二匹目の電気モモンガトカゲ。明かりを付けてみると、色合いが違う事に気付いた。元々居た方は薄い水色から青色の鱗と白い毛皮を持っている。目は赤色。

 そのお友達らしき電気モモンガトカゲは薄い茶色から焦げ茶色までの鱗に覆われ、毛皮もその色に準じている。目は黄色。

 まあ、気性は変わらず落ち着いているようなのが取り敢えずの幸いだ。

 荷物を置いて、それぞれを細かく見て行けば、まず毛皮の感触が違う事に気付いた。水色の方はチリチリと静電気を発生させるのに適しているような毛皮であるが、茶色の方はもふもふな感触だ。好き好んで静電気を起こすような感触ではない。

 その代わりに尻尾から棘が数多に生えていた。見るからに毒々しい色であり、俺自身が色々移動する時にもその尻尾には極力近寄らせないようにしていた。

 どうやら、この色合いが違うモモンガトカゲは毒を扱うのだろう。電気モモンガトカゲではなく、毒モモンガトカゲという訳だ。

 そして多分、電気モモンガトカゲと同じく、その毒は人を殺す事も出来る。

「……」

 まあ、包丁は持たない方が良いな。

 家の中をキョロキョロと見回す毒モモンガトカゲを脇目に夜飯の準備をする。と言っても、買ってきた総菜をチンするだけだが。

 テレビを付けると、今日もその唐突に現れた生物達についてをやっていた。

 最も危険であると認定された生物達に対する啓蒙の番組だった。顎が緑色のゴーヤのような形をしている歪な形の生き物。巨大な角の生えた巨大な猿。デカい下クチバシを持った紫色の鳥。

 ぺらくちゃと喋る人の言葉の大半を電気モモンガトカゲはもう理解しているようで、テレビを大人しく眺めている。その隣で毒モモンガトカゲは、段々と鼻をひくつかせ始めた。

 電子レンジの中から香るそれは、今日はニンニクをたっぷりと使ったホルモン焼き。

 電気モモンガトカゲは臭いのキツいものは好みじゃないようで、そういうものを買って来れば夕飯を邪魔される事は無かった。

 ご飯と共に持って来れば、毒モモンガトカゲは匂いを積極的に嗅いできて、一つを箸で摘まんで冷ましてから与えてみると、モグモグと食べた後にごくんと飲み込んだ。

「お?」

 そして目を輝かせて、皿に口を付け。

「ギャア!」

 熱さに飛び跳ねた。

「……まだ食えるかな」

 涎はそんなになく、電気モモンガトカゲと口付けも交わした身としてはそう抵抗感もない。そう思って箸を付けると、電気モモンガネズミが止めて来た。

「食いたいのか?」

 違うと首を振った。

「この鳥の尻尾の棘には強力な毒があり、まともに受けてしまうと数分で死に至ります」

 そんなテレビの解説が聞こえてきて、電気モモンガトカゲはそれに顔を向けた。

「毒があると」

 頷いた。

「……どの位? 死ぬほど?」

 首を横に振った。

「数日動けない?」

 首を横に振った。

 詳しく突き詰めていくと、尻尾の毒は結構強いようで、涎の毒は軽く痺れる程度だと分かった。

 そしてそんな事を聞いている内に、その涎がたっぷり付いたホルモン焼きは毒モモンガトカゲに食べられていた。

「……缶詰でも引っ張り出すか」

 鯨の大和煮。

 開けて、近付いてきた毒モモンガトカゲに。

「……もうやらんぞ」

 言葉はそんなに理解していないようだが、大人しく引き下がってくれた。

 

 軽くシャワーを浴びてからパソコンを開く。毒モモンガトカゲの事を調べてみたが、色々キーワードを入れて検索しても全く出て来ない。電気モモンガトカゲの時もそうだったし、もしかしたらこの近辺にそういう生物が出て来る場所があるのかもしれない。

 テレビでやっていたような生物でも出てきてしまったら命の危険が果てしなくヤバいのだが、ここがド田舎である事もあるだろうが、幸いそんな被害が出た事は聞いていない。

 テレビを回すと、中国で麒麟と呼ばれている生物が紹介されていた。

 静電気などではなく、雷を自由自在に操るという桁外れな能力を持っている事、気性も穏やかであると言う事、故事に出て来る幻獣の麒麟とそっくりである事から、現地では崇められている様子だった。

 コツコツと石畳を歩くところを敬虔そうな人達が敬う姿が生中継で映し出されており、その中の一人を麒麟は見止めた。

 一人のティーンエイジの女性で、麒麟の事を多少恐れるものの、それ以上に自分に興味があるという事に感激している。

「あれ……?」

 麒麟の股間から雄が伸び始めているのが小さく見えた。コメンテーターの一人も気付いたようで周りを見回している。

 女性もそれに気付いて、そしてあろう事か頷いた。

 麒麟は膝を降ろして乗るように差し向けると、両親が止める間も無く女性は麒麟に乗ってしまい、そして麒麟は駆けて去ってしまった。まるで待ちきれないような様子であり、そんな意図に気付いていなかったコメンテーターの一人が空気を読めない発言をした。

 そして、じゅるりと二匹の唾を飲む声が聞こえた。

 ……どこから来たのか知らんが、こいつら、どいつも人間と性交する為に来たとかそんな訳無いよな?

 そんな事を考えている間に二匹が俺に迫って来ていた。まあ、そうだろうとは思っていたが。

「俺ってそんな魅力的なのか?」

 チンコの大きさも別に平均的だし。

 その問いに答えるかのように、電気モモンガトカゲが服に爪を伸ばす。その鋭い爪に安物の服が二つに四つに破かれて、涎を垂らした毒モモンガトカゲに圧し掛かられる。その唾液は人を痺れさせる、のを口に捻じ込まれる。

 生暖かい、ニンニクの強いホルモンの味がする。同時にピリピリと舌が痺れる。

 頭を優しく撫でられると同時に、もう既に抱き返そうとした腕が上手く動かない事に気付いた。そこを簡単にひっくり返され、背中から電気モモンガトカゲに拘束されるかのように抱えられる。露になった俺の全身。太ってはないが鍛えられてもいない、単純に健康的なだけの肉体。その既に勃起している俺の平均的なチンコに、毒モモンガトカゲの目が向かう。

 なるほど、と言うように喉を鳴らしてから、毒モモンガトカゲは体を震わせる。ストレッチをするように、そして「エグッ、エグッ」と、妙な声を出して。

 いやーな予感がした。命の危険ではないが、何と言うか後戻り出来ないような。

 毒モモンガトカゲの前脚が上がる。その鋭い爪先から何か液体が滴っている。

「なに、うぉ」

 毒モモンガトカゲは、慎重に、俺のチンコに爪をぷつ、とほんの僅かに突いた。

「う、うあっ」

 その液体の正体は突かれた瞬間に分かった。バイアグラと同じ……勃起不全薬のようなヤツだ。

 要するに、だ。やはり電気モモンガトカゲは満足していなかった訳だ。

 もっとチンコがデカい奴でも探せば良いと言うのに、ただしかしここまでやるという事は電気モモンガトカゲにとって俺はそれ以上に個人として好かれているという証明でもありそうで悪い気はしない。

 ひたり、ひたりと毒モモンガトカゲは俺にゆっくりと迫って来ると同時に、再び、じゅるり、と唾を飲んだ。それは正に肉食獣の目で、毒を打たれて一刻も早く扱いて欲しいのに口もまともに動かない俺に対して、焦らして楽しんでいるようにも見えた。

 ゆっくり、ゆっくりと俺の顔に首を乗せ、腹を合わせていく。

「は、びゃくっ」

 涎の毒が本格的に回って来たのか、呼吸がままならない。息が出来ない程ではないが、そう急ぐように頼んだ俺に対して更に動きを緩慢にするこいつは性格がすこぶる悪い。

 スリットに俺のチンコが入っていく、その僅かな接触だけでもう限界を迎えてしまいそう、と思った瞬間。

「~~~~~!!??」

 ずりゅっ、ずりゅっ、ずりゅっ、ずりゅっ!

 激しく締め付けて来るっ! まともに息が出来ていたら思わず叫んでいた程の多幸感、即座に射精してしまうも変わらず全力で容赦なしに、容赦なしに!

「ひゅうっ、かひゅぅっ、へぇっ、ひゅっ!」

 呼吸するのがやっとで、体が否応なしに快楽のみに集中させられる、苦しいけれど、苦しいけれど、まるでアイスクリームに垂らされた一滴の醤油のような、より快楽を引き立たせるスパイスのようで、二度目もすぐにキてしまう!

 と思ったらまたそこでピタリと止まり、口が動けば早く扱いて欲しいと懇願したであろう程の時間、けれどきっと僅かな間の後、今度は先程とは違ってゆっくり、丁寧に濡れて来たスリットの中を往復させられて。

 すりゅ、ぬりゅ……。くちゅ、ぬちゅ……。

 二度目の射精は毒モモンガトカゲの絶頂と同時に訪れた。

 

 余韻に浸る毒モモンガトカゲと俺に対して、ずっと下に居た電気モモンガトカゲが不満そうに喉を鳴らした。

 全身の麻痺毒は抜けて来たが、チンコは未だに勃起しており。ただ、それでも、十分にも満たないその時間で俺はくたびれ、汗だくになっており。

 しかしながらただ俺の下に居ただけの電気モモンガトカゲは満足なんてしているはずはなく。

 毒モモンガトカゲが上からどけば、電気モモンガトカゲは俺の下からするりと抜け出して、即座に俺の上へと、いつものように皮膜で包んでくる。

 それに呼応するかのように毒モモンガトカゲが俺の下に移る。

「……明日も仕事なんだ、程々にしてくれ」

 そう言うと、知った事かと言うかのように口に舌をねじ込まれ、そして毒モモンガトカゲが俺の腕を軽く噛んだ。

 ぷつ、と毒が入る。

 一度口を放した電気モモンガトカゲ。また痺れて動けなくなっていく俺の体を見て、俺にでも分かるような悪い笑みを浮かべる。隣……毒モモンガトカゲに目配せをすると、また腕を噛まれて。

「え、ちょ」

 呼吸が完全にままならなくなる。命の危険を感じるが、すぅ、と息を吸った電気モモンガトカゲは俺とまた口を合わせてきて、俺の肺へと息を送って来る。

 ふーっ、すーっ、ふーっ、すーっ。

 生暖かい息。肉とかを食っているだろうにしては臭いは余り無い、夏の森の蒸し暑さを味わわせるような。

 それで俺は命を握られている。

 ……何て独占欲だ。

 もしこいつが言葉を喋るのならば、食べてしまいたいとかそんな事を至極真面目に言いそうだ。

 電気モモンガトカゲに身を任せて、命すら預けさせられて。新しい毒モモンガトカゲの方が性格的にヤバいとか思っていたが、こいつの方がヤバい。いや……毒モモンガトカゲに気持ち良くさせられた俺の事が気に食わなかったのか?

 そんな事を思っていると、電気モモンガトカゲは既に濡れているスリットに俺のチンコを入れてきて。

 ふすっ、ふすっ、と荒い鼻息を俺に容赦なく浴びせかけながら腰を動かし始めた。

 

*****

 

 二匹が満足するまで付き合わされた後、すぐに寝たその翌日。

 シャワーを浴びても体は酷くくたびれたままで、有給を使うかとでも思っていると、毒モモンガトカゲが俺の背中から唐突に前脚を掛ける。

「え、ちょ」

 流石に数日置かないと、このペースで続けられたら最悪腐り落ちる! とか思うも、口に出す前に肩にぷつ、と爪を刺された。

「なん、だ?」

 ただ、起きたのは勃起ではなく、エナジードリンクを飲んだかのような高揚感。

「……仕事頑張って来いとでも言ってるのか?」

 そんな俺の問いかけには反応せずに、毒モモンガトカゲは玄関の前で座って待ち始める。

 扉を開けると、するりと外に出て、電気モモンガトカゲの事も待たずにどこかへと走り去って行く。

「はぁ……」

 最後の毒はお礼のようなものなんだろうか? ただ、正直なところ、元気を直接注入されてもそんな頑張る気にはならないのだが。

 後ろからやってきた電気モモンガトカゲに俺は聞いた。

「今日、帰って来たらお前に包まれてゆっくりと寝たいんだが……良いか?」

「カルルッ」

 肯定のような声。

「……じゃあ、今日も頑張るかあ」




次は気が向いた時に。
って言っても1話目書いたの2年半前だけど。

次書くとしたら

  • 主人公とほのぼの
  • 主人公とエッチ
  • 主人公の所に他のモンスター登場
  • 他のところのほのぼの
  • 他のところのエッチ
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