私は姉の玩具。 作:飯妃旅立
気付けば書いていた。
※注意。
この作品にはリョナ方向の暴力描写、スカトロ描写が多分に含まれます。エログロまでは行きません。
私は姉が嫌いだ。
物心ついた頃から、姉が嫌いだった。ああ、容姿は端麗なのだろう。文武は両道なのだろう。人当たりもよく、交友の輪も広い。けれど、嫌い。
だって姉は──。
「マイちゃん……好きぃ……」
私をレイプしてくるのだから。
けれど。
けれど、私より先に姉を生んだことだけは、どうやっても許せなかった。
姉は
だからこそ、というべきだろう。姉への期待度から一転、私が求められるものを持ち合わせていないとわかった途端注目度は下がり、親からも半ば放任する形で家の一部を完全に貸し与えられた。言ってしまえば目障りなのだろう。優秀でないものが日常の視界に入ってくるのは。だから、そこは自由に使って良いから、こちらに入ってくるなと──。身内としての最低限の譲歩とプライド。それが鬩ぎあった結果だった。
それでも、両親から見限られたとしても、その時点では姉を恨んではいなかった。
問題はその後だ。
姉は人当たりが良く、恐らく善人であるから──
わからないけど、結果として。
家族の目のない閉鎖空間で私と二人きりになった姉は、私をレイプするという蛮行に出る。
衣服を剥かれ、ベッドに押し倒され、無理矢理に口付けと、乳首や秘所への愛撫。衝動的な行動だったのだろう、現在は使用しているローションなどの類の無い、純然たるレイプ。己が情欲に身を任せるだけのソレは当然気持ちよさなど欠片も無く、ただただ恐怖だけが募った。
すべてが終わって、涙を流す私に対して放たれた姉の「ごめんね。でも、大好きだから……抑えきれなかった」という言葉に、この先の人生が地獄へと変貌したのを感じたものだ。
両親は私を見限ったけれど、私が華梶の娘であることには変わらない。それは親としての欠片程度の愛情なのか、そこそこ自由にできるお金は与えられていて、欲しいものはある程度手に入った。
けれど、姉を来させないようにしてほしい──なんて要望は、通るはずもない。むしろ姉の行動へ私が言及しようものなら、家を追い出される可能性さえある。読んで字のごとく泣き寝入りをするほか道は無かった。
それからずっと、姉が思い立った時、という予測も対策も出来ないレイプを受け続ける日々が始まるのである。
「マーイちゃんっ」
「……はい」
学校。それはもう、恒例行事だ。
"昼休みになるとシスコンの姉が妹の教室を訪ね、お昼ご飯に連れ出していく"──記号化されたイベントのようなソレは、クラスの皆に温かい目で見送られる。誰が止める、ということもない。だって姉は人気者で、姉に目を掛けてもらっている妹、という立場の私を引き留める程皆は馬鹿じゃあない。それは彼ら彼女らの保身も勿論のこと、"私のことを気遣って"という意味も含まれる。
姉と一緒にいたほうが楽しいだろう。姉と一緒にいたいだろう。それはまるで常識であるかのように存在している先入観で、否定する者もいない。当の私が文句も言わずに付き従っているのだから当然だろう。
「本当にあの二人は仲が良いね」とか、「羨ましいよね、ああいう姉妹」とか。そんな雑談を背にクラスを後にする。
手を繋いで廊下を歩けば、すれ違う生徒や教師に温かい目で見られる。誰もが認める仲良し姉妹。それが、私達だった。
「もー、マイちゃんったら。そんなぶすっとしないでよー」
「……喜ぶ要素がゼロですので」
「ん~、良いツンデレ具合……」
そうして入るのは、保健室だ。
当然、養護教諭が中で事務仕事をしている。けれど保健室に入ってきた私達二人を見ても、姉へ向かって軽く会釈をするばかりで、何を咎めるということもない。そのまま一番奥のベッドへ入っても、何を言われることもない。
簡単に言えば、姉の息がかかった人間、ということ。
「じゃあ、脱がすね……」
「……」
前にこの工程が面倒で自分で脱ごうとした事があった。けどそれは"ダメ"らしい。自分が脱がせたいのだと。だから今はこうして、されるがままに。特に何か特徴のあるわけでもないセーラー服を丁寧に丁寧に剥がされていく。
慣れた手つきで下着姿にまで向けば、その時点から愛撫は開始される。まずは布越しの刺激を、直接するのはまた後で。心からどうでもいい姉の持論に為されるがまま、特に演技をする事も無く責めを受けていく。演技をした方が早く終わるかと思ってやったら見抜かれて長くなった事があるのだ。もう、無駄な事はしない。
姉の指定したブラ越しに乳首が弄られる。時折乳房自体を薬指と中指で搾るように揉んで、人差し指と親指でその頂点をこねる。
感じない、なんてことはない。毎日のように触れられているのだ、敏感にもなる。ただ別に、声を出さないでいられるというだけ。だから無言で、時折唇を噛んで、快楽に耐える。
「ほら、舌出して」
口付けを──キスを求められる。私に覆いかぶさる形で上体だけをベッドへ倒した姉は、私の乳房を愛撫しながら口吸いを始めた。キスを求められるけれど、私から何をするつもりはない。ただ姉がしたいように、したいままに、舌を引き摺り出されたり上唇を噛まれたり、口蓋を舌で舐められたり……まぁ、色々。時折快楽から閉じてしまう口へ、姉は自身の唾液をどろどろと入れて……反射で嚥下してしまう私を見て、ニヤニヤと、さぞかし嬉しそうに笑うのだ。
そうしてボルテージが上がってくると、姉の愛撫は乳房から下──秘所の方へ移る。
身長は圧倒的に姉の方が上で、空間認識能力も高い。キスをしたままに姉の腕は私の腹を辿り、下腹部をざらりと撫でて、秘所へ届く。まるでピアノの鍵盤でも叩くかのように指を波立たせて外から秘所を叩き、触れるか触れぬかのギリギリのところで陰核周辺に指を這わせ、そちらに私の意識が向いたと思えばもう片方の手で胸を刺激したり、キスを激しくしたり。
私の事などすべてわかっている、とでも言わんばかりに──姉は私を責めたてる。
それでもまだ、下着を脱がさない。
「ねぇ、マイちゃん……ほら、そろそろおねだりして? 昼休み終わるまでにイけなくなっちゃうよ?」
乞うまで、脱がさないのだ。私が、直接触ってくださいと姉に乞うまで──絶対に。
けれど、私は演技をしない。感じているのは事実だけど、レイプしてほしいと懇願することはないし、イきたくて仕方が無くなる程責めたてられたわけでもない。
だから言わない。昼休みが終わってくれるのなら万々歳だ。お昼ご飯は別途食べるとして、昼休み中に果てる事が出来なくても私には何の問題も無い。
それは姉も知っている。
「あぁ、反抗的な目ぇ……可愛い、ほんと、可愛い……」
「ぅ、ぐっ……」
姉の美しい手が上下の愛撫を止めて──私の首へ纏わりつく。
そのまま、静かに指を狭めていく。上弦の月を思わせる瞳に、上気した頬。吊り上がる口角は荒い呼気を隠そうともせず、しなやかな指先の絞めと同時に「あ、はぁ……」と甘い声を漏らす。
苦しい。全身の筋肉が弛緩する。的確に気道だけを絞める姉の指は、ゆっくり、ゆっくりと私に死を近付ける。
それ以前に──もう、限界だった。
「とい、れ……いかせて、……くだ、さ、ぃ」
「ん~マイちゃん、可愛い……そう、それでいいの。だって、この歳になっておもらしは、恥ずかしいもんねぇ?」
排泄は姉に許可を取らないといけない。
あまりにもふざけたこのルールは、コレのために、コレのためだけにある。
私が姉に連絡を取るのを嫌がると知っているから。そうして我慢して、昼休みまで溜め込むことを知っているから。その状態で姉の責めを受けたらどうなるか──況してや首を絞められるなど、弛緩の起こる事をされたのなら、どうなるか。
姉はいそいそと私のショーツを脱がしにかかる。解放された呼吸に喘ぐ私をよそに、カーテンの向こう、保健室の棚から白い紙布を取り出して、私の秘所に宛がった。
「はい、しっししましょうね~」
「……ッ」
吸水シート……まぁ、おむつだ。そこに、姉が見ている前で、トイレでもない場所で、排泄を余儀なくされる。余りにも屈辱的な行為は、溜まっていた午前中分の尿を全て出すまで終わらない。どころか下腹部を……膀胱をぐねぐねと外部から揉まれ、最後の一滴が出切るまでこの辱めは続く。
こうしてしまえば、あとはもうとんとん拍子だ。
下を脱がせられてしまったのだから、当たり前とでもいうかのようにブラも剥ぎ、直接的な愛撫を開始する。日々の開発から乳首はその存在を主張し、陰核もまた自己を奮う。とめどなく、ということはないとはいえ、湿り気を帯びてしまっている秘所が本当に屈辱だ。けれど、生理的な反応はどう頑張っても止められない。
「見られて気持ちよかったんだ? ふふ、変態さんだねぇマイちゃんは」
それを、こういう風に受け取って、見当違いな罵倒をなげてくる姉にほとほと嫌気が差す。自身とて女なのだ、見られようが見られまいが、こうも責め苦を受ければ多少の湿りはすることくらいわかるだろうに、その幼稚な挑発がどうにも理解できない。
けれど私の冷めた反応など、姉にとってどうでもいいことなのだろう。姉にとってはすべてが上手く行っている。上手く事が運べている。妹は日々の開発により理想通りの淫乱になっている。姉のテクニックは日々上達している。
……反吐がでる。
「ほらほら、喘ぎ声、我慢しなくていいんだよ? 唇噛み締めちゃって……大丈夫、今日は保健室だれもいないから」
「っ、ぅ……」
段々と激しくなる陰核や膣口への責めは、流石に、少しだけ声が出る。といっても水気の混じった呼気程度だ。家では姉も裸になってよがり狂うのだが、ああいう風にアンアン喘いだりはしない。あるいは私がとりわけ感じにくいのか、姉が無駄に大げさなだけか。
それでも性的な責めというのは体力を持っていかれる。息が上がって喘ぐ、というのは性的な喘ぎとは全く別物だと思うのだけど、姉はソレを一緒くたにして喜ぶ。
そうして──けれど、私はイかなかった。
イく前に、予鈴が鳴ったのだ。
「ちぇ、残念。学校だと中々イってくれないねー。緊張してるのかな?」
「……」
流石に授業に遅れるわけにはいかない。姉はボディシートで私の秘所含む全身を拭いて、自身の手も同じように綺麗にしていく。消臭を行って……毎日のようなこの一連の流れに二分とかからない。私は私で脱がされたショーツやブラを着て、制服を直し、何を言う事も無くベッドから……カーテンから、そして保健室から出て行く。
お弁当は次の休み時間にでも食べればいい。今は急いで、教室に帰るだけ。
ちなみに昼休み後の時限に体育等がある日は襲ってこない。曰く、「健康を損なうようなことはしないよ」だそうだ。精神的健康は常損なわれているのだけど。
こうして、学校にいる間も気が休まる事は無く、日々が過ぎる。
人目や時間制限のある学校より、家の中の方が責めは激しくなる。当然、だそうで。
その激しさは性的な過激さ──だけでなく、多少、暴力的になる、という面も含まれる。
「ぅげっ、あ、ぐぅふ……ッ」
「はぁはぁ……ふふっ、えっちな声……!」
私の顔に背を向けるように馬乗りになって、臍に両の親指を当て──何度も何度も、ぐ、ぐ、と力を込める姉。腹を押された。だから呼気が出る。そんな私に"当然"は、しかし姉には通用しない。腹を押される度、汚いとさえ感じるこの嗚咽を、姉は性的なものと捉える。
腹に力を込められた時と、それが緩められて胴体側へ重心が戻ってきた時。その両方で私の内蔵に負担がかかり、荒い息と共に唾液が飛び出てしまっている。それが裸の姉の背に飛び散っているのだが、そんなことを気にする姉ではない。どころか時折こちらを振り向いては、その情欲に塗れた目で舐めるように私を見てくる始末だ。私の、苦悶に喘ぐ顔を。
次は~、なんて言って、私の上から降りる姉。双方に全裸。モデルにでもなれそうな抜群のプロポーションが視界を外れ、息を整える私の身体がぐい、と持ち上げられた。
まるで子供でも抱くかのように脇の下に通された手は私を軽々と持ち上げ、今まで私が寝ていた所に寝転がった姉の上へ被せられる。首筋に触れる胸に暑苦しさを感じながら、脇にあった腕が腹にまで下げられたことで、すべてを察した。
ぐ、と。自身の左手首を右手で掴んだ姉が、それを内側へやった。
「んぐっ、ふぅっ!」
「えへへ~」
やっている事はさっきと同じだ。けれど姉の顔が程近くにある事と、ベッドへ押し付けられる状態から姉の腹筋に挟まれる状態へ遷移したことで、衝撃の抜け道が無くなった。お腹への圧迫がよりダイレクトになったのだ。
それを、何度も。何度も何度も。
呼吸を整えようとしたところに、大きく息を吸おうとしたところに。時折私の耳を舐めて、首を舐めて、そちらへ集中が少しでも向けば、お腹。
閉じる気力さえなくなった口からはだらだら涎が零れ、鎖骨を濡らす。お腹を責める手を解き、それを救って私の身体へ塗りたくって、乳首を弄ったり、またお腹を圧迫したり。片方の乳房を引っ張って、片方の乳房を圧し潰して……好き放題だ。
この姿勢はよくないと身を捩ろうとしても、足を絡めとられ、またお腹へ腕を回されて圧迫地獄。その間姉の口から出るのは「好き」とか「可愛い」とか「えっち」とか……これほど暴力に走っておいて、それだ。理解の出来ない姉に、やはり恐怖しか湧かない。
「ねー、マイちゃん。明日は何しよっかぁ。久しぶりにお尻? それとも放置がいーい?」
「……どう、でも……いい……」
「じゃあ全部やっちゃお! ふふふ……今日は体力が限界みたいだし、休ませてあげるね」
こういう見極めが出来るから、姉は抜け目がない。やり過ぎたら私が体調を崩す事が分かっている。怪我にも細心の注意を払うし、少しでも不調の兆候が見えたら止める。"数日我慢するくらいなら今を我慢する"という私利私欲の結果であって、決して私を気遣っているわけではないことくらい、丸わかりなのだけど。
それじゃあね、なんて言って、姉は私の部屋を出て行った。私に貸し与えられたスペースにあるバスルームか、そのまま自身のスペースにある浴場にでも行くのだろう。
残された私はハダカのままにベッドへ放置されて──深く、溜息を吐いた。
終わった。
ようやく今日の受難が。
内蔵への締め付けなどに性的快楽を覚えるはずも無く、疲労から最低限の寝間着だけ身に着けて、ベッドに入る。シャワーは起きてから浴びればいい。
少し、お腹をさすって。
私の意識は、いともたやすく闇へと落ちていった。