※この作品はR-18です。

『R18二次創作』闇夜の蛍   作:天上夢月

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皆さん、アンケートありがとうございます。
前回牡丹のような幸せ展開が好評だったので、予定通り宮水静を酷い目に合わせます。
これでまた幸せな話をすると、より幸福感が増すでしょう。

出番があった章から最新章に行く前に、急いで書いたので普段より拙い部分が目立つと思いますが、よろしくお願いします。


宮水静の禍殃【モブレイプ・凌辱】

 

「くっ───!?」

 

 深い森の中、黒髪を靡かせた若い女が地面に膝をついた。

 鬼月家出仕家人、宮水静。彼女は鋭い痛みが残る右肩を抑えながら、愕然とする。

 

「これは──ッ!?」

 

 体が痺れる。毒だ。思うように力が入らない。

 何より霊力を体内で練れないことが彼女にとって致命的だった。

 

「ひゃはははは! 退魔士もこうなってはお終いよ!」

 

 じりじりと自分を囲むように近づく装備が不揃いの男たちが近づいてくる。

 

 ──元々、宮水静は自分の部下である下人を数名引き連れて、『三目候猿』と呼ばれる大妖討伐の為、この山奥にある鬱蒼とした森にやってきていた。

 

 三目候猿は元来、南部最果て由来の大猿であり、その名の通り一つ三尺以上の目が三つあることが外見的特徴。大きな巨体に似合う膂力と猿の素早さも兼ね備えている。

 だが対敵するにあたって最も警戒すべきは斬られても水泡のように消え失せて、再び姿を現す──そう錯覚させるほどの液状化だ。

 刀身が触れる瞬間、刃を避けるように体を溶かし、再生する。それゆえ物理攻撃で殺すことは困難。

 この世をなぞる『闇夜の蛍』では、物理メインである赤穂紫の死亡要因の一つ。他のキャラクターでも物理特化にしていれば、苦労する難敵である。

 

 最初は別の退魔士家が任務を受けていた。

 しかし、近隣村落を襲う妖怪が三目候猿だと発覚すると、その性質に対処できる戦力が早急に用意できないことが分かり、代わりに鬼月家へ討伐依頼がやってきた。

 

 三目候猿討伐に白羽の矢が刺さったのは家人である彼女、宮水静。

 

 彼女の異能であれば、身体を溶けさせようが、それ以上に細胞を死滅、腐食させる。

 無論、彼女以外でも対処は可能だった。

 鬼月雛、鬼月刀弥の異能なら溶けた傍から燃やせ、鬼月葵ならば溶けた身体諸共強大な霊力で消滅させられただろう。

 だが、家人で補える依頼は家人に任せられるが名家退魔士の一般的なやり方だ。

 宮水静は家人として妖退治を経験した実績もあった。素早さも膂力も鍛えた霊力を前には問題ない。

 

 事実として、連れてきた下人たちが三目候猿の素早い動きに翻弄されたが、宮水静の速度に追いつき三目候猿を討伐したのだ。

 静は液状化させた妖の身体に手を突き刺し、そのまま体を腐敗させた。

 三目候猿は本来の身体に戻れぬまま、液状のまま細胞を壊死され、数秒の断末魔後、絶命したのである。

 その後、静は役に立たなかった部下を罵り、先に下山させて帰り支度を急かした。

 仕方ないとはいえ妖の身体に手を差し入れて、気持ち悪い感触を味合ったのも苛立つ原因だった。

 残った彼女は愚痴をまき散らしながら、一人で下山を開始する。

 

 襲撃はその僅かな間にあったのだ。

 

 静は男の装いを確認する。

 一目で分かる不衛生な容貌。ろくに風呂や身を清潔にしていないだろう。

 とはいえ浮浪者にしては、槍、刀など武装している。破落戸(ごろつき) ──野盗賊の類。

 しかも、静をわざわざ狙うのならば、ただの破落戸ではない。体内を侵す毒を準備している点から対退魔士を想定している一団だ。

 

「どれ、試しにッ──」

「!?──きゃあ!」

 

 静の身体に石が当たる。肩に当たって、たいしたケガではないが、彼女は愕然とした。

 自分が思っている以上に体が鈍い。

 霊力がなくても、日々訓練した反射神経ならば あの程度の投石軽く避けていた。

 血の気が引く静の顔に破落戸共はほくそ笑む。

 

「くくく、どうやらちゃんと効いているみたいだな」

「いくらバケモンでも霊力が使えなければ、そこいらの人間と変わらねぇ」

 

 正確には静は退魔士の家に従僕する家人であって正規の退魔士ではないが、男たちには関係ない。

 

 間違いない。静は相手の正体を断定した。

 偶にいる、妖退治に疲弊した者を襲う身の程知らずの輩。

 

 並みの退魔士相手であれば大抵は返り討ちできるが、妖殺しは兎も角人殺しはまだ経験したことない未熟者。あるいは罠を嵌めれば貶めることができる。

 狙いは退魔士が持つ貴重な武具や呪具。退魔士に恨みを持つ犯行もあれば、身代金狙いもあり、研究材料や生贄の為の人身売買と様々だ。

 

「私を─どうするつもりだ?」

 

 震えそうな声を気丈な振る舞いで誤魔化した。

 数多の悪い状況を思い描きながら、一番そうであってほしくない結論が下される。

 

「身包み剝がいて殺すか売るかだ──その前に折角の美人さんだ。十分楽しまないとな」

「!? 下種が!!」

 

 静はこの国において美人と称される人種だ。

 よく手入れされた艶の長い髪。誤魔化しいらずの、整った睫毛と大きな瞳がある粛然とした美しい顔。

 退魔士装束の上からでも分かる、細身でありながら女性らしいふくよかさが見て分かった。着飾れば何処かの姫君と思われるだろう。

 

 天然の美とはそれだけで貴重である。

 

 いくら金を積んで美女に子を孕ませようが、必ずしも見た目が良い子が生まれるわけではない。逆も然り。

 姫君として生まれても、皆が姫と尊ぶに相応しい美しさを兼ね備えているわけではない。美は天からの賜物。化粧で誤魔化す平凡な姫君のほうが大多数だ。

 下々で顔が良ければそれだけで目立ち、狙われやすい。既に誰かに襲われているか、遊女や貴族の遊び道具として売られていても不思議でない世の中である。

 正規な退魔士家出ではなくても静は常人平民に比べれば良家出身な上での美人だ。ここまで成長している美いうものはとても貴重。彼女の美貌を惚れるものはそれなりにいた。見た目だけで貴公子からの縁談も過去数回はあった。

 そんな高嶺の花が、下劣な手によって穢されようとしている。

 

「むぐ!?」

「おい。下人共が気づくまに、ずらかるぞ! お楽しみはそれからだ!」

 

 静の視界が暗転とした。後ろから忍び寄った者からぼろ布をかぶされたのだ。

 自尊心を気にせず、最初から静が下人たちに助けを求めるよう大声で叫んでいれば、助かったかもしれない。対妖退治をしている為、耳は敏感だ。麓でも気づく者はいたやもしてない。だが、身体を覆われた布袋では今更叫んでも、中で反響するだけだ。手遅れだ。

 布袋の上から縄で縛られた静は荷物のように、運ばれる。

 抵抗しようにも、毒が効いた女の身体では運搬の阻害にはならない。せいぜい、動いている感触を相手に与えるだけだった。

 

「ぐ──!?」

 

 抵抗するのに必死で、どれだけ時間が経ったか分からない。次に静の視界が戻ったのは、

 僅かな明かりが灯った洞窟の中だった。

 そこは前もって破落戸たちが、妖退治に来た者たちを襲うことに失敗したときに身を隠す場所。あるいは退治される妖から身を隠すために見つけていた避難所。

 同時にこうやって成果を見分するための場所でもある。

 

 地面へ転がり出されるように布袋から出された静は、見開いた目で周囲を見渡すと自分の下卑た目で見下ろす男たちを睨む。

 

「おいおい、そう睨むなよ。本当ならおめえのような気の強い上玉は性処理道具で飼いならしか奴隷で売りさばくのが一番いいんだがな。毒は永遠じゃない。治った途端殺されかねん。 

 だから最後にはきっちり殺すことにした」

「ッ───!?」

「とはいえ、すぐ殺すのは惜しすぎる。確実に毒が潜伏する安全な時間の中で楽しむさ」

「やめろ! 近寄るな!!」

 

 必死の叫びは男たちを楽しませるだけ。

 前もって取り決めていたのだろう。にたにたと笑いながら数名の内に近づいてきたのは二人だけ。

 一人は後ろから回り込んで羽交い絞めし、毒で蝕んだ静の些細な抵抗すら許されるようにせず、もう一人は唯一静に語りかけ周りに指示していた男。

 恐らくは頭目。御馳走は最初に一番偉い存在から食べる分かりやすい存在だ。

 

「い─────た!?」

 

 両手で胸を掴まれた。力加減むしの無遠慮な鷲掴み。

 愛撫なのではない。純粋な性的暴力。初めての痛みに静は全身に虫唾が走る。

 

「ぐあぁあ!? 痛いッ! やめろ! 汚い手を離せぇえ!!」

「ほうほう、これはなかなかだな」

 

 静の叫びを無視して、男は商品でも調べるかのように揉みしだく。

 昔は胸の大きい女は破廉恥だと嫌がれたが、今はむしろ大きいほうが男を喜ばせる時代だ。感触からして、胸を抑える為のサラシはしているようだ。更に服を重ねてこの質量ならば、脱がせばどれほどか。期待と興奮を表すように男の下腹部が膨張する。

 一通り楽しんだ男は静の衣服を脱がし始めた。

 

「!? さ、触るな! 脱がすな! やめろっ!」

 

 先程よりも大きな静の叫びを男は無視続ける。

 己の貞操が徐々に穢されることに近づくのに夢中で、羽交い絞めしている男が彼女の汗を嗅ぎながら、硬くなった股下を擦りつけていることは頭にない。

 あとで衣類は売り払う為、丁寧に脱がされた静は生まれたままの姿を晒された。

 

「あ──ぁ──」

 

 ここで静は嫌悪や不快感より羞恥心が勝った。

 形良い乳房。くびれた腰。シミ一つない肌。男たちの情欲を煽るには充分。彼らは興奮した様子で静を視姦した。いかに汚すかと、股間を膨らませている。

 見知らぬ男たちが自分の裸を卑猥な眼差しで見定めている様子に、静は息を呑んだ。

 恥辱を味わい、いつも下人たちにすました態度で侮蔑の目を向ける彼女の顔は、赤くなって、僅かに涙も浮かべている。

 

「やっぱり立派な胸だな!」

「きゃああッ!!?」

 

 外気に晒された形の良い胸を男が揉み始める。柔らかくもハリのある胸は男を楽しませるに十分だった。

 さらしと戦衣装で守られていた先程とは違い、無骨の手が直接彼女の乳房を弄ぶ。痛みと羞恥心が増す。

 

「ひっ………! は、あああ……! や、やめ………! いやぁ……!」

 

 怒り恫喝はか弱い悲鳴と変わる。そこで静は自分を抑える男が己の獣のような息遣いで興奮しているのが、耳元で分かった。何か硬いものを背後から擦り付けてくる。

 目の前で胸を弄ぶ男ほど直接的ではないが、二人から同時に責め苦を受けているような不快感を味わっていた。

 

「く、いや……いや……! やだぁ……! なんで……こんなッ!!」

 

 哀れな喘ぎが自分の声とは思えなかった。静かは受け入れられない。現状を認められない。

 女が対妖する上で凌辱される危険性を彼女は知っていた。世間知らずでもない。町娘がいきなり下劣な存在に犯されることがあると知っていた。

 それを静は全て他人事だと思っていたのだ。

 

 貶められるのは哀れだと思う。

 

 けれど油断せず、気を配っておけばある程度回避できるはずだ。

 特に静は霊力という強さもあったので、己の身は守れると高を括っていた。

 今の彼女はそんな自身が憐れんだ、弄ばれる女そのものだった。

 

「く……! あん! この……けだもの、どもめ! ひあああぁああッ!?」

「おや、まだ文句を言えるなんて元気だな。なら、こいつはどうだい?」

「痛───────ッダ!?」

 

 絶叫する。噛まれた。揉まれて汗ばんだ乳房諸共、乳首を噛まれたのだ。

 嚙みついたまま、男は刺激で勃った乳首を嘗め上げ、吸い、乳輪を舌で円を描くように回す。当然、胸を弄ぶのも同時に行った。

 妊婦ではないので乳などでないが美味かった。汗の味。舌と手で感じるふっくらとした質感。何より女の悲鳴が心地いい。気の強い女を犯すのはとても興奮するのだ。

 

「イヤ!? 痛イ! イヤ!? あぁ……! な、舐めるな! ……やん! 吸うな! 噛むな!!」

 

 何度も抵抗の声を叫ぶが、相手が止まることなどない。

 もしも彼女が子を宿し、乳を赤子に上げても、このような感覚は経験しなかっただろう。どこぞの家に嫁がされても、これほど乱暴な攻めは気遣いがない証拠。

 まさに喰らっている。

 噛むつき、歯形を残し、いたぶっている。泣き叫ぶ悲鳴で喜んでいる。

 修行で傷つくことはあった。妖退治で大怪我をすることもあった。裂傷。火傷。骨が砕ける。身体の被害で言えば、かつて受けた痛みのほうが重症だった。

 しかし、この苦しみは過去経験したことがない。女体であるがゆえに逃れられない性的刺激。快感と呼ぶにはあまりにも苦痛が増していた。耐えられない!

 

 だが、本当に耐えられない、手遅れになる屈辱はこの先にあった。

 

「よし。他の奴らも待たせてるし、早いが入れるか」

「!?」

 

 苦痛を受ける中でも、男がぼろりと言った意味を静は察した。

 静は股を広げられる。自然と見下ろすと、男の股下からそそり立つ陰棒。排泄と女に種付けする為の生殖器。亀頭の先端が膣の入り口に触れていた。

 

「ひっ!!?」

 

 静は女の身であるがゆえに、雄の妖が魔羅棒を膨張さしたまま襲ってきたことは過去に何度かあった。

 その度に穢わらしいと侮蔑しながら殺してきた。

 目前にある男根は見てきた妖と比べると矮小。

 だが、今の静にとっては過去見た中で一番恐ろしかった。

 貞操の危機を文字通り目の前にして、凍えた子供のように震える。

 

「やだっ!!! い、いやだ! やめろやめろやめろやめろ、やめて、いやいやいやそれだけはやめてっ!」

「怯えるなよ。すぐに気持ちよくなる」

 

 首を横に振って拒む静。

 そんな怯える彼女の姿に男は興奮し、わざとらしい優しい口調で語りかけた。

 

「それに殺すとはいったが、お前が従順な素振りをして抗えば生き残るかもしれんぞ?

 こんな目にあって、死にたくはないよな?

 もしかしたら、誰かが助けに来てくれるかもしれない。お前が好いている相手とかな」

「────!?」

 

 一瞬、静の表情が変わった。その顔を男は見逃さなかった。

 不思議な話ではない。年頃の女ならば好きな異性がいても不思議ではなかった。何より、彼女の肌に触れて分かった。

 妖退治にしか興味なければ、ここまで美しさを保持しないだろう。

 無意識であったとしても、見てほしい相手がいるはずだと男は察する。

 

「ほう、適当に言ったが図星か? いるんだな、惚れた男が?」

「そんな───人、は」

 

 見るからに男が愉しんでいるのは分かっていた。

 だから、本能的に否定しようとした。

 静の考えなぞ男にはお見通し。彼女の形良い耳の傍で囁くように口すさむ。

 

「無理に否定する方が余計苦しいぞ? 頑張れ。生きることを諦めるな。希望を持て」

 

 今まさに絶望へ叩きつけようとする男の言葉ではない。

 一旦責め止まったことで静の耳奥に届いてしまっている。感情が簡単に揺さぶられる。

 

 静の頭によぎったのは、瞳の色が左右異なる男。

 

 誠実で優しい。誰よりも敬愛して、力になりたりと思っている。

 その人のことを想うと、胸の奥が温かくなる。彼女の大切な──。

 

「それとも好いた相手はお前を見捨てるほど薄情なのか?」

「ぁ────」

 

 あの人が自分を見捨てる。奈落に堕とされた気分だった。

 優しいあの人は同時に誰よりも損得を弁えている。

 感情に揺さぶられないからこそ、尊敬していた。分かっている。ずっと傍で見てきたのだ。

 義務的に救助を出しても、彼自ら出向くことはそう有り得ない。仮に来てくれても、このような姿をあの人に見られたくはない。

 何より、こんな失態をした自分は、もうどうなろうと、あの人の傍に立つ資格はない。

 

 ぽろりと、大粒の涙がこぼれた。

 

「え、あ、ひくッ、やだ、し、静を嫌わないで、うあ、やだやだ、いやぁ……」

 

 他の人間が見ている中、彼女は一人絶望の海へと沈む。

 しくしくと泣く静を見て、元凶である男は納得した顔で頷いた。

 

「成程な。そいつが高貴なお身分ならば、それもありうるか」

「ぅ、ぐうう──」

「しかし、何が起こるか分からんぞ? もしかしらた助けてくれるかもな。

 だから元気を出せ。じゃないと────」

「────────!?」

「俺たちに殺される前に、犯されてそのまま死ぬぞ?」

 

 開かれた股に男根が押し込まれた。

 

「アガ────────!????」

 

 勢いよく貫かれ、処女膜が無情にも突き破られる。

 失意の中、情緒もなく処女を奪われた喪失に静の頭の中はぐちゃぐちゃだった。

 処女を散らせた男根は濡れてもいないきつい膣内を削るように動き始めた。気遣う様子もない、無造作な腰の動き。身を内から壊される感覚は静にとって耐え切れない激痛だった。

 準備ができてない膣内を摩擦で擦り削るのは、男も少しだけ苦痛だった。静に比べると些細なことではあるが。

 

「っ、やっぱり処女。キツイな。濡れてないから、ちょいと痛いが、じきいい感じになるだろう」

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛痛い……!! やだやだ、ぬ゛…………いて…………ェ!!」

「はははあは! いい声で泣き叫ぶじゃないか? これだけ大きいと、下人共も気づくかもな?」

 

 実際、静の悲鳴は洞窟の入り口まで届いていない。ただただ、男を楽しませるだけの興奮剤だった。血染まった肉棒が何度も静の膣内に侵入させかき混ぜる。

 腰が前後に動く度に股間の奥から熱が溢れ出した。膣内を刺激されたが単なる生体反応。快楽を得ているのでない。証拠に静の苦悶は収まっていない。

 

「痛イ、痛イ、痛イ!! ……ヤダ、助ケテ! こんな、いや、いやあぁあ!!!」

 

 更に静を苦しめるように膣内に肉棒を打ち込む。絵空事で抱けば女がいずれ落ちるなどあるが、所詮は絵空事。快楽堕ちなど媚薬を使わなければ起きない。あるいは正気を手放した結果だ。皮肉なことに、静はまだ理性を保っている。だからこそ苦しい。

 すぐに意識がなくなれば、苦痛も少しは和らいだかもしれないが、痛みが許してくれない。

 腰を振るだけに飽き足らなかった男は再び静の胸を弄び、重ねて彼女の唇を奪った。

 

「ムグ!!!?」

 

 初めてだった。初めての接吻。処女を奪われたときとは別の衝撃が襲う。

 いつだったか夢を見ていた時期があった。

 誰よりも思うあの人と星空の下。大きな手が自分の頬に触れて、重なる影。

 いつの間にか思わなくなった幻想が打ち砕かれた。

 

「ぬぷぅ……うぷ!! ちゅ……おぇ……ぃ! や……んん゛ッ!」

 

 男は舌を侵入させて蹂躙する。

 無理やり絡みつかれた舌。口内清掃という概念がないのだろうか臭い息。淫らな唾液の交換。今まで経験しかことない悪劣な味わいに吐き気がもよおす。

 

「れろ……とても良い女だ。これほどの女を楽しんだのはいつぶりだ?」

「うぁ…………ア゛……ア゛……ッ! アン゛……ッ! うえ゛ッ!!!」

 

 べろりと、静の顔を舐めて卑猥な口づけから解放させた。

 突きながら、片手で胸を弄び、もう片方の手で顎を持ち上げ苦しむ静の顔を堪能する。

 恐怖で染まった潤んだ瞳。苦しみの喘ぎ声を奏でる口──あぁ、もっと苦しめたい。

 そう思った男は静の後ろで拘束していた仲間に呼びかける。

 

「おい。お前も後ろから突いてやれ」

「? ン゛ァアア……ア゛……ヤァ!」

「いいのか?」

 

 凌辱されている静には男たちが何の会話をしているか分からなかった。

が、すぐに彼女は思い知ることになる。

 

「後ろで擦ってるだけじゃもの足りんだろ。ちゃんとこっちは次に使わすからよ、遠慮なく尻穴で犯してやりな」

「!!!???」

「それとも尻穴は汚くて嫌だったか?」

「いい女の穴なら別だ。へへへ、なら遠慮なく───!!」

「待っ─────アガア゛ァアア゛アアァッ!????」

 

 ずぶぶぶぶと、後ろの肛門から別の男根が侵入してきた。

 処女消失とは違い、ゆっくりと、じっくり痛めつけるように、今まで排泄しかしてこなかった直腸を拡張していく。

 無論、膣で淫らな音を出しながら子宮を突き上げる男根も動いたままだ。

 

「ハグァ! ア゛ァ! イ゛ヤ゛ッ! ウウゴアァア!! アァア!! ヒギイイイ!」

「おお。尻穴もまずまずの具合だ!」

「こっちはさっきよりしまってるぞ! 同時に突かれるのがそんなに好きか?」

「違ガア!? グモオオオ! ァアアア゛! ンン゛゛ンアカ゛ダア…………!」

「ははは! 何言ってるのか、わかんね。まるで妖みたいなキモイ鳴き声だぜ!」

「ガアアァア!! イ゛ダイッ!! ヤメ、アガアグァ?!? アァア゛ゥア!!?」

 

 楽しみつつも、男は冷静に後のことも考える。

 本当は感情の赴くまま長く楽しみたいが時間は無限ではない。

 仲間の分も残さなければ亀裂が生まれだろう。惜しいが早めの仕上げといく。

 

「よ~し、一発かますぞ!!!!」

「なら、俺も一回尻でっと!」

「キヤアア゛アガァアアアァ゛アア!!??!!?」

 

 二人は静を突き上げたまま、彼女を挟んだまま持ち上げるようにして立ち上がった。

 静は己の声とは思えない絶叫を上げる。

 急な上昇で二本同時に奥へ突かれた静は激痛と性的刺激で一瞬意識を失い、自然と前に寄りかかる態勢になる。

 皮肉も恋人を求めるかのような形。当然、そんな甘いものではなく、行き場のない身体が挟み潰されているだけだ。

 前の男は両手で腰を力強く掴み、後ろの男は両腿を持ち上げて、互いに腰の速度を上げた。

 

「!? ア゛ッア゛ッアアン゛ッ゛ッア゛………アグゥッ!? 激し゛いぃいい!!? ご、壊れゅう!! し゛ぬ!!!?」

「おう! ここで死んだら楽かもな! せいぜい耐えろ!」

 

 静の嘆願に笑いながら男たちは更に腰を加速させる。

 背で静を抑える者にも伝わる激しい衝撃。

 下腹部同士、尻が叩かれる音。肉のぶつかり合いが女の悲鳴と共に洞窟に鳴り響く。

 

「ンンア゛ッア゛ッ………ア゛ン!ア゛ッ!ア゛ッ!ア゛ッ!ア゛ッ!」

「おうおおお!!!」

「ううう!」

「ア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッア゛ッア────────!」

 

 自ら絶頂へと高めた男たちは同時に静の中で限界を達した。

 

「おおお!!」

「ぅああはああ────」

 

 ドボボボボボボ!! ビュルルル!!

 膣奥と腸内に向けられて白濁の液体は遠慮なく吐き出された。

 

「ア゛? !? 抜いて抜いて、あ、ああああぁあああ!? 中に、中に出て………!!」

 

 奇妙な男たちの呻きと、身体の中に流れ込む熱で静も何が起こったか察した。

 子宮内を潜り抜けて胎内の奥底を熱が満たす感覚に、静は喪失感と性感が混沌した暗い感情に脳内が染まっていく。

 静の望み通り男たちは彼女を一旦開放する。

 

「あぐううっう!?」

 

 どさりと静の身体が受け身も取れず地べたへ落とされた。

 だが、時すでに遅しなのは明白。

 抜かれた膣口と肛門からぼたぼたと精液交じりの血がこぼれ出ている様子を間近で見た静は、更に深い絶望へ叩き落とされた。

 

「ああぁあああぁ、ひどい………こ、こんな、わああぁぁああぁああッッ!!!!」

 

 その場で崩れるように嘆き叫ぶ静。

 受け入れがたい現実だった。悪夢であってほしかった。

 だが、下半身で疼く痛みが否定する。これが変えようことない現実だと突きつける。

 そして、周りの男たちは傷心な彼女に気遣うほど優しくはない。

 

「なら、次は俺が前なっ!」

「!?」

 

 そう言ったのは先程まで静の尻を犯していた男。一度出した後にも関わらず、男根はそそりたっていた。

 すると続々と他の男たちも集まってくる。

 

「それなら俺が尻使っていいか? もう我慢できねぇよ」

「いいぜ」

「口! 口使わしてくれ!」

「順番は後だから、手でしごいてもらうか」

「顔にかけんなよ。みんな使うんだから、出すなら口や尻、中にしとけ」

 

 好き勝手なことを言いながら、男たちは静一人に群がり、各々手を伸ばす。

 何本の手が伸びてくる光景は、静が今まで見てきたどんな妖よりも悍ましく映った。

 

「あ、あああぁやめ、いや! やだあ!! 思水様助け────もごおお!!?」

 

 洞窟の中、虚しく響き渡った悲鳴が中断される。

 再び膣内と肛門に加えて、今度は小さな口に別の肉棒が差し込まれる。加えて引っ張られるように掴まれた両手は、それぞれ無理やり別々の肉棒を握りらされた。

 

「ンゴアオ!? モゴアンン“ン!! グゴモオオン“ン“ン“オ! モオン“ン“オ!!」

 

 かくして、先程よりも倍以上に増えた人数で輸姦は再開された。

 蹂躙の果てに精子が吐き出されたと思えば、場所を交代して別々の男根が新たな蹂躙が始まる。

 精巣が空になって満足した男がいても、また別の男が交代でやってきて、勢いは衰えない。

 ただの村娘ならば、途中で窒息死や精神が壊れていただろう。

 皮肉なことに霊力は使えず、身体の自由は効かなくても、今まで鍛えた静の身体は男たちの凌辱に耐えてしまっていた。

 結局、静は毒切れ間際に殺されるまで、意識を保ったまま男たちに犯され続けられたのであった。

 

(ごめんなさい……思水さま。しずかは……あなたさまのおやくに、たてま──)

 

 強姦でボロボロになり、絶命する瞬間、彼女が最後に思ったのは、ある男への謝罪だった。

 己の苦しみを嘆くことより──。

 弄んだ男共を恨みで呪うより──。

 消えゆく命の中で最後に灯った感情の名は、最早、誰にも分からない。

 

 よくあることだ。

 戦いの後、油断した者が帰ってこないことなど有り触れたことだった。

 

 

 

 

 

 だから、それを式神越しで眺めていた者たちも、特に驚きはしなかった。

 

「くすくす、可哀そう」

「そう? 当然な報いよ。家人の分際で思水さまにすり寄るなんて」

「ええ。私たちの邪魔をした罰よ」

 

 ──よくあることだ。

 嫉妬に狂った女たちが、暗躍して気にいらない人間を貶めることなど。

 

 鬼月思水。彼女たちの思慕対象。自分たちが貶め、無惨に散った女の主。

 

 思水は近隣姫君たちにとって憧れの的だった。

 容姿端麗の有智高才。特に性格が篤実温厚、克己復礼なのがいい。

 退魔士の男は自信過剰で高圧的な人間が多いのだ。ゆえに思水のような公平的優しさは魅力に映る。遠く離れた地でも彼に懸想を抱く淑女は少なくない。

 

 彼が鬼月家の当主筆頭候補だった頃は毎日縁談の話が持ちきりだった。

 

 あくまで噂ではあるが、水面下で血みどろの争いもあったらしく、彼が当主を辞退した一つ理由ではないかと言われており、当主候補から辞退して時間が経った今でも、鬼月思水の人気は残っている。

 名家の血筋であることには変わりない。感情よりも損得勘定で狙う人間もいた。

 

 思水は自分がどのように見られているか理解していた。

 ゆえに面倒ごとを避ける為、そういった手合いから上手く距離をとっていた。

 縁談や誘いをあれやこれやと理由をつけて断り、年若く未婚の淑女がいる他の家に外泊するのは極力避けて、招待された宴会には対媚薬や睡眠薬の解毒薬を常に服用。

 数多の結界を乗り越えて夜這いした女性は瞳術で記憶を消して、丁寧に送り返していた。

 

 多くの行き場のない女たちの恋慕は募るばかり。

 ドロドロとした激情へと変わり、されど思い人には近づくことはできない。

 いつしか彼女たちの矛先は、思水の傍にいた女家人─宮水静に嫉妬として向けられていた。

 

 実際、静は横恋慕などしたことはない。

 しかし、袖にされた姫君たちを見て、いい気味だと、思ったことはあったのは確か。

 そこが彼女たちの癪に障った──女の直感は鋭い。

 装っていても分かるものだ。丁寧に対応していたが、情欲に染まった自分たちを睥睨していた。

 加えて口には出さないが、静の見た目が自分たちより良いのも気に入らなかった。家人の分際で随分と小綺麗な顔が憎らしかった。自分たちは話しかけてもらえないのに、己は事務的なことであっても話しかけてもらえるのが妬ましかった。あの人に諫められることすら羨ましかった。あの方と共にいる時間が許せなかった。

 

 そうやって嫉妬に狂った女たちは共謀し、宮水静を貶めることにしたのだ。

 霊力を封じる毒薬を自分たちの影を見せずに、退魔士狩りをする破落戸の手に渡した。霊力を封じる毒薬など有象無象に手に入る代物ではない。

 後は静が単独で任務にいくよう仕向けた。見事、静は彼女たちの策略に堕ちたのである。

 ついでに彼女を襲った破落戸たちも口封じで処分は既に終わっていた。

 静を陵辱した洞窟から出た途端、破落戸たちは姫君たちが放っていた式神に食われた。どのみち、不遜な者ども。最後にいい思いをしたのだから、むしろ感謝してほしいところだ。

 

 そこでもう彼女たちは静のことなど忘れた。

 今、女たちが考えるのは、どうやれば思い人に近づくか。

 他の女共を出し抜き、自分だけが寄り添えるか。

 

 

 

 

 その思い人が自分たちの策謀に気づき、あえて乗って、自分の助職が乗り越えるか試したなど、知りもしない。

 

 とはいえ、彼が何かすること今のところはなかった。

 同伴していた下人たちも静の指示に従っていただけなので、お咎め無し。

 静の実家である宮水家からも予想はしていたが、申し立てはなかった。

 むしろ、不甲斐ない娘だと謝罪された程である。一族からしてみれば、妖や退魔師でもない破落戸に辱められて死ぬなど恥晒しもいいところだろう。

 

 実際に静が最初から下人を側に置いておけば、危険は回避できたこと。

 

 毒を受ける際の肉壁にするもよし。なんなら勝手に盾になっていただろう。下人たちが持つ閃光玉、煙玉があれば逃げられた。数を考えれば返り討ちにすることもできた。

 どれだけ実力者であっても安全領域外で無用な孤立は悪手。

 でなければ、下人や雑人など不要。下人を従える者がそれを分からなかった。替えのきく道具であっても、使わなければ意味がない。

 

 全ては宮水静の驕り故の失敗。

 

 彼は教育不足を反省し、次の助職は才能や己への従順さだけではない。もっと下を上手く、無駄なく使う人間を優先して選ぼうと決めた。

 

 

 それでこの話は終わり。

 

 

 これは叶いもしない、恋の話である。

 

 

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