正義の騎士サファイアローズ *怪人に負けてマゾの本性を曝け出す敗北変身ヒロイン* 作:まりんぼーん
怪人の気配を察知した私は有名な心霊スポットになっている廃墟と化した病院へと足を踏み入れていました。
まだ朝早くだというのに建物の中はじめじめと薄暗く、不気味な水滴の音や風の吹き抜ける音が聞こえてきます。
まるで洞窟の中みたい……。
あれは……?
視線の先にあるのはボロボロになった手術台。
その部屋の天井を這う、なにかの影。
「怪人だ!」
黒い影は怪人です!
怪人は勢いよく地面に飛び降り、手足を使いながら四足歩行でこちらへ向かって走ってきました。
不気味な黒ずんだ紫色の体には覚えがあり、それは一度は倒したはずの蜘蛛男です。
「くっ! どうして!」
蜘蛛男が奇声をあげながら私に飛び掛かります。
剣を振って両腕を切り落とし、前に踏み出します。
背後で苦しむ蜘蛛男の気配を感じ、振り向きますが、蜘蛛男の切り落としたはずの腕が再生をはじめました。
「バカな女め、この程度で俺が倒せると思うなよ」
蜘蛛男は再び四足歩行で天井に登っていくと、鍬の形をした口から白い糸を短く二回吐き出しました。
「うぁ! 動けない……!?」
足を地面に貼り付けられてしまい身動きができません。
なんとか剣を振り回して蜘蛛男を追い払おうとしましたが、背後に回り込まれ、そのまま羽交締めにされてしまいました。
「遅いぞサファイアローズ、さて、この前と今の両腕の礼をしてやらなければな」
「はぁはぁ……、くぅぅ!」
今度はなにをされるの!?
そんな風に思ったとき、首筋に刺すような痛みが走りました。
「あゔっ! な、なにをしたの!?」
蜘蛛男は指先から生えた銀色の針を私に誇示するように見せつけ、静かに笑います。
でも答えはなく、蜘蛛男は再び天井に登っていきました。
「貴様にはうんざりだ、その程度で正義のヒロインを気取るとは……、身の程を思い知れ!」
そう聞こえてきた瞬間、私は天井からうつ伏せに吊るされてしまいました。
後ろ手後ろ足という無理な体勢で、背中が猫背の反対に引っ張られています。
「ひゔっ……!? 体が熱くなって……、痛い! あぁぁぁあああっ!?」
さらに私を襲いはじめたのは全身にかけて感じる激しい痛み。
「これはっ! まさか……、毒……、ですかっ」
「御名答! 貴様には世話になったからな、楽には許さないぞ」
次第に痛みは引いていきますが、今度は鼓動が異様に早くなり、全身から汗が吹き出します。
もはや自分の体になにが起きてるかなんてまったく想像もできません。
それでも今は怖さと不快感に歯を食いしばることが精一杯でした。
「はぁはぁ……、んっ! はうぅぅ……」
「顔色が悪いぞ? 人間は体調が悪くなると注射を打つんだったな、ならばもう一度くれてやろう」
そう言って怪人が地面に降りると、私を見上げてドレスの胸の辺りを引きちぎりました。
「きゃああああ! あうっ! ひああぁ!」
「喚くな淫売が、この程度なら他の怪人から受けた凌辱よりも優しかろう」
胸に指を這わされ、下から品定めするように揉みしだかれていきます。
「あぁっ! うぁ!? ひゅぎいぃぃ!」
胸の裏側を弄んでいた怪人の手。
またもや首筋と同じ刺すような痛みを感じました。
「あぁあああぁあっ! 痛いぃぃ! やめでえぇ!」
「いいぞ! もっと泣き叫べ、だが殺すことは許されていないから安心しろ、その代わり、俺が満足するまで貴様には付き合ってもらうからな」
嫌……、こんなの絶対耐えられない!
胸が内側から燃えるように熱くなり、その状態でよりにもよって乳首を摘まれます。
グリグリと押し潰したり、引っ張ったりされ、私は屈辱感で満たされていきます。
「無様な姿だなぁ、一度は倒したと思った敵に嬲られる気持ちはどうだぁ?」
「くぁあああ……、黙りっ……、なさい!」
「おいおいなんだよ! ハハハ! あいつのときみたいにメスらしくヘロヘロにならないのかぁ?」
「許さないっ! あなた達……、絶対に!」
「なんだよつまんねぇなぁ! ならもう一発いっとくか?」
そう言って私の後ろ髪を引っ張り、顔を寄せられると、蜘蛛男は強引に口の中に手を突っ込んできました。
「ンンンッ!? やめっ! んぎゅうぅ!」
爪を立てられながら舌を引っ張り出されます。
涎がダラダラと床に垂れていき、反射的にもがくたびに体がズキズキと痛みました。
「その生意気な口が二度ときけないように引っこ抜いてやりたいが、それじゃあお前が心から怪人に支配されることを望んだときに奉仕させられないからなぁ」
そう言って蜘蛛男はあの毒針を舌に当ててきました。
「感謝しろよぉ? これは慈悲なんだからよ」
「やめてっ! 嫌っ! ひっ!? 針が刺さっ……、いだひいいぃ!!」
吊されたままジタバタするだけでは蜘蛛の糸はびくともしませんでした。
神経の詰まった舌に毒針を刺された痛み、毒が猛威を奮ってくる痛み。
蜘蛛男の拷問は容赦ありません。
「おっ……、おおぉおおおっ!」
全身が腫れあがっていくような錯覚に目玉が裏返りそうになり、涙がとまりません。
満足に頭が働くわけもなく、私の中にある感覚や感情は痛みに支配され、容赦なく染められていきます。
「痛いっ! ああああああっ! 嫌っ、もう嫌あああぁ!」
「ははは! 派手に漏らしはじめたなぁ、驚きはしないが……、よく漏らす正義の味方だぜ!」
乳首をつねられ、よじられます。
「ぎょえええええぇ!」
「ひひっ! はははは! まったくひどい声だぜぇ! どっちが怪人だ!?」
「やめてえぇ! 許してええぇ! 痛いのもうやめてえぇ!」
「はっ! やっぱり気持ちいいのがお好みかぁ? それなら一番太い針で拷問してやろうかぁ? あぁん!?」
「ひぁ! ひひひっ……、ひあぁああ! つねらないでえぇ、伸びちゃう、乳首伸びちゃいまぎゅうぅ!」
「あーあー、怪人に負けすぎてぶっ壊れちまったのか? なにニヤニヤしてんだよ、犯され好きの変態が」
自分でも信じられないほどの汗や涙……、そして尿を床に水溜りができるくらい撒き散らしながら泣き叫ぶしかできません。
よく見ると私の肌には蜘蛛男の体の色と同じ黒ずんだ紫色の斑点が浮かび上がっていました。
あまりの毒々しい光景に私の恐怖のボルテージは一気に突き抜け、もはやそれが自分のものとは思えないほど情けなくてみっともない声で泣き叫びはじめてしまいます。
「ひぎゃあああぁ! やだあああぁ! いやいやいやぁぁぁあああ!」
「鼻水まで垂らして無様だなぁ! 正義のヒロイン様の鼻汁はどんな味がするんだぁ?」
そう言って蜘蛛男は、下に向かって垂れていく鼻水を口を開いて待ち受けました。
意味がわからない、それに何の意味があるかは到底理解できません。
ですが蜘蛛男はさぞ愉快そうに、満足そうに、鼻水を口に含んで味わうような仕草までします。
「恐怖の味だ、最高の味だ、今まで味わったどんな愛液よりも貴様の鼻汁の方がうまいぞぉ……?」
「ひっ!」
私の理解を遥かに超えている蜘蛛男の嗜好に、思わず血の気がひきます。
ですが蜘蛛男は構うことなく私の下をぐるぐる回りながら観察しはじめます。
「たまらない、これが貴様が恐怖と痛みで犯された成れの果てか! いいぞ! よく見ろ、これだけの尿は見たことがない」
蜘蛛男は地面に這いつくばり、私がつくってしまった恥ずかしい水溜りに顔を近づけ、わざとらしく鼻息を荒くしてニオイを嗅ぎます。
「わずだが愛液の香りも混じっているようだ……、この変態め! はははは!」
いったいどの口が言うのでしょうか。
でも私には、もう言い返すだけの体力すら残されていませんでした。
「ふぅむ、では日差しも強くなる頃だ、そろそろ撤退するとしよう」
「え……?」
「さらばだサファイアローズ」
「待って……! これを解いて!」
「馬鹿を言うな……、くくっ、貴様の芸術的なまでの敗北姿……、馬鹿な人間どもによく見てもらえ」
そう言って怪人は天井に空いた穴へと消えていきました。
ここは有名な心霊スポット……、つまり、人は必ず来る。
私はまた……、守るべきものの前で恥ずかしくて情けない格好を……。
ふふ……、ふふふ♡
たまらないぃ♡
今度は……、今度はどんなひどい言葉や視線が私に浴びせられるというのでしょうか♡
私はすでに毒されていました。
敗北と快楽で覚醒してしまった私の被虐的な破滅願望、怪人達はそれを弄んでるだけなのです。
私がこうやって堕ちていく姿を楽しんでいるにすぎない。
余興でしかない……、それでも私に、まだ戦う意味があるの……?
あぁ……、もうなにも考えたくない。
だからせめて今は、ただ、このあとに訪れてくる人々に私の無様な姿を眺められてしまう期待に、どこまでも堕ちて浸っていよう♡
これが、私の、本当の自分……♡