翌日、二人は復興のさなかの街に来ていた。
インパクトから一ヶ月たった街では、大型店舗はまだ開店していなかったが、出店や露天での営みが行われていた。
「しっかし、人間って、結構したたかよね。こうやってそれなりにやっていけるし。」
「そうだね、他の街は物理的に損害がほとんどなかったから復旧は意外と早かったしね。
ただ、戻ってこれなかった人の分、混乱はあるようだけど・・・」
そう言うと、シンジの顔に暗いものが見え隠れした。
「シンジ!あんたはまた「僕のせいだ」なんて考えてるんじゃないでしょうね?」
「・・・・・・・」
「あんたは、結果的に世界を救ったのよ。もっと胸を張りなさいよ。!」
「ん、そうなのかな・・・。」
「そうよ、それに帰ってこれなかったのは、その個人の自由意志よ。責任があんたにあるとは言えないわ。」
「それより、今日はデートなんでしょ?そんな顔して付き合わされるあたしの身にもなってよ。」
「あ、そうだね、ごめん。」
「さあ、ボケボケっとしてないで、さっさと買い物済ますわよ。」
「そうだね。行こうアスカ。」
「ねえ、シンジっ、これどう?」
「うん、似合うよ。アスカは原色系が映えるから。」
「うんっ。じゃこれにする。」
彼女は、試着室のカーテンを開け、くるりと回ると笑顔を見せた。
(やっぱりアスカ・・・きみは笑っているのが一番いいね。)
結構な量の買い物を済ますと、最後の店に荷物を預け二人は街角に作られた急ごしらえのカフェに落ち着いた。
広い道路の一車線まで利用して丸テーブルと椅子が設えてあった。
「こんな雰囲気もいいわね。」
「そうだね、なんか日本じゃないみたいだね。」
「ヨーロッパには多いのよ、こんな店。日本じゃ、やれ交通の邪魔だとか衛生上だとかでうるさいから。」
「日本も少しは変わるのかな・・・。」
「さて、シンジっ、次はどこ?」
「そうだね、食材を少しかって帰ろう。アスカの部屋もなんとかしないといけないしね・・」
「わかったわ。じゃ行きましょ。」
「うん。」
二人は荷物を回収すると、マンションに向かっていた。
「シンジっ、少し持ってあげる・・・。」
そう言うと、アスカはシンジの左手の紙袋を取り、空いた左腕に自分の腕を回した。
「アスカ・・・。」
「護ってくれるんでしょ?まだちょっとふらつくから手を貸してもらうだけよ。」
「・・・でも・・・。」
(胸・・・当たってるよ・・・。え?もしかしてノーブラ・・・・・。)
「つべこべ言わないの。はは~ん。シンジ感じちゃってるんだ。」
「・・・・・・・・・・・・」
「さあ、行くわよ。」
(・・・・・・・・ころころ・・・・・・ころころ・・・・・・・・・・わあっ!どうしよう!・・・・・・・・・膨張しちゃった・・・・)
アスカはシンジの反応が面白いのか、さらに体をシンジの二の腕に摺り寄せてきた。
シンジの鼻腔にアスカのシャンプーの香りが甘く漂ってくる。
(起っちゃダメだ、起っちゃダメだ、起っちゃダメだ、・・・)
(んふっ・・・・シンジったら・・・)
ピッ、プシッ。
「ふう・・・結構な荷物だったね。」
「そうね、それより部屋片すの手伝ってね。」
「いいよ、ガラスの破片を被った衣類は、ゴミ袋に入れちゃってね。」
ピルルルルッピルルルルッピルルルルッ。
カチャ。
「はい、葛城です。」
『あ、シンちゃん?アスカの調子はどう?』
「ええ、だいぶ良いようです。今日は、買い物もいってきましたから。」
『そう、ところでシンちゃん、アスカの退院祝いもかねてパーティーしない?』
「ちょっと待ってくださいね。」
「ねえ、アスカ。ミサトさんたちがパーティーしないかって言うんだけど。大丈夫かい?」
「あん。あたしは大丈夫よ。」
「ミサトさん、いいですよ、食材もありますから。飲み物は途中で調達してくださいね。
ところでネルフの方は大丈夫なんですか?」
『そう、国連と政府の方から人員が着てね、出向者への引継ぎも今終わったところなのよ。
で、今日は早く上がろうと言う事でね、みんなでゆっくり話す時間がなかったじゃない、
ついでにパーティをやっちゃえってことで。そう言うわけで、準備お願いね。
人数はアスカとシンちゃん以外はマヤちゃん、青葉君とあたしよ。』
「わかりました。何時頃になります?」
『1600時頃ね。』
「はい。じゃ夕方に。」
「シンジっ、どうこれ?」
「あ、今日買ってきたやつだね。似合うよ、とても。」
「えへへっ、ありがとシンジ。」
「さ、早く部屋片しちゃおうね。パーティの準備もあるしね。」
「うん。」
ピンポーン。
「はあい。」
「シンちゃんただいまぁ。さ、上がって。」
「あ、マヤさん、青葉さんいらっしゃい。」
「お邪魔します。」「はい、シンジくん葛城少佐の燃料です。」
「青葉さん、この瓶ビールどうしたんですか?」
「ネルフの食堂から接収したのよ。」
「さあ、パーティの始まりよ。」
(接収って・・・・ミサトさん・・・)
「んんっ!シンジ君このナスの料理おいしいわ。」
「ほんとだ、重いビール抱えてきた甲斐があったというものだよ。しっかしうまいなあ。」
「でしょう。シンちゃんの料理はいつだって最高よ。」
「アスカも手伝ってくれたんですよ。」
「あたしは、ナスを油で揚げただけよ、味付けなんかはシンジだから。」
「いいわねぇアスカ。二人でラブラブキッチンかあ。シンちゃん優しかった?」
「なっ、どうでもいいじゃない、そんなこと言うなら食べさせないわよ。」
「おおっ!アスカくんが否定しない!」
「青葉さんまで、もう簡便してくださいよ。」
「そうよぇ、シンちゃん。アスカは僕が護る・・・だもんねぇ。おねえさん羨ましいわ。」
「ミッ・・・・ミサトさん。やっぱり見てたんじゃないですかぁ!」
「でもね、シンジ君中学生らしい付き合い方のほうが・・・・」
「マヤさんまで!・・・見てたんですね・・」
「シンジっ!、あたしにもビール頂戴!。」
真っ赤な顔でアスカはコップを突き出した。
「だめだよアスカ。退院したばかりなんだし。」
「飲まなきゃやってらんないわよ。」
「よし!私が許す!シンジくんも一緒に飲みなさい!」
「葛城少佐・・・・・いいんですか?だって・・・」
「だいじょうぶよマヤちゃん。いまやネルフが日本の中枢なのよ、その私がOKすれば問題なし!」
そういつつ、アスカのコップにビールがなみなみと注がれていた。
「じゃ、人類とそれを救った私たちに乾杯っ!」
「いや~、僕は感激したっすよ。あのアスカちゃんが、素直な一面見せるなんてね。」
「そうよねぇ、でも似合ってるカップルよね。もう、シンちゃんどうやって、アスカを口説き落としたのかしら。」
「そういや、アスカちゃんからキスしてましたねぇ。それも自然な感じで・・・もしかして既に・・・」
「でも、キス以上は、まだ早いと思いまひゅ・・・。だって、まだ、中学生でひゅ~。」
「あら、マヤちゃん。今時の中学生は1/3は経験してるって言う話よ。」
「ふっ、不潔でひゅ。」
シンジとアスカは、追加のツマミを作りにキッチンに立っていた。
「ちょっと、あんたたち! いつまであたしたちをツマミにするつもりよ。
シンジっ!あんたもなんとか言いなさいよ。!」
「んなこと言ったって・・・。」
「あたしを護るってのは嘘だったの?」
シンジは、出来上がった皿を持ちながら。
「あんまり、いじめないでくださいよ。それより青葉さんはどうなんですか?」
「おっ、そうきたか。でも残念ながら振られまくってるしね。だれかさんに。」
「あたしは、振った覚えはないひゅ、あたしは、もう~ちょっひり青葉くんが・・・」
「あれっ?青葉さんのお相手って、マヤさんだったんですね。」
「あわわわわっ、シンジ君今のは忘れて!! 」
「そっかー。それでは青葉中尉!。」
「はいっ!葛城少佐、何でありましょうか? 」
「指令を渡す!夏までに伊吹中尉を攻略するべし。」
「ははっ!ってマジッすか?」
「あら、マヤも満更じゃないみたいだし、そろそろ「先輩」から卒業するのも必要よん。」
「葛城少佐、ひどいでひゅう。」
「「あはははははっ」」
「ふう、みんな良く飲んだわねえ・・」
「ミサトさんお茶のみますか?」
「いや、もうシャワー浴びて寝るわ。そういやアスカちゃんは?」
「さっきお風呂入って寝たと思いますけど。」
「そう、シンちゃんも休みなさいな。」
「はい。そうします。」
シンジは、簡単に片付けると、風呂に入って、部屋に戻っていた。
(なんか今日はいろんなことがあったな・・・。)
(なんか、興奮して眠れないや・・・疲れているはずなのに・・・)
(星・・・しばらく見てないな・・・・)
シンジは、部屋を出るとベランダに出た。
「すごい・・なんて星の数なんだ・・・。」
周りが暗いせいで、いつもの数倍は星が見えていた。
(ビール・・・も少し飲んだら、眠れるかな?)
冷蔵庫からビールとグラスを持って、ベランダにすわった。
カシッ・・・・・こぽぽぽぽ・・・
「えっと・・・帰って来てくれたアスカに、そしてみんなに乾杯っと。」
「ごくごくごく。ぷはっ」
「・・・こら不良・・。」
「あれ?ア、アスカ。ごめん、起こしちゃったかい? 」
「ううん。今まで眠りすぎたせいかなんか眠れないだけ・・。」
「そう。星、きれいだよ。」
「そうね・・。」
「ねえ、シンジ・・・」
「なに・・。」
「私どうしたらいいんだろう・・・ママももういないのに・・・。」
「アスカ・・・。」
「そういや、あんたのお父さんやお母さんも帰ってこなかったのよね・・。」
「ごめん・・あたし自分のことばっかりで・・・。
せっかくママに助けてもらったのに・・・あれが最後だなんて・・・。」
「アスカ・・君のママは、いつも君と一緒のはずだよ。
あの補完の時、壊れたアスカの心を繋ぎそして同化しているんだ。
けっして消えた訳じゃないだろ? 」
「・・・・そうよね、今もママが側にいる感じがあるわ・・」
「僕は今生きていることに感謝しているよ。そしてアスカにこうして会えることを。」
「・・・ん、精一杯生きてみたい・・・でも、私にはもうエヴァも無い・・・。
なんかシンジにたよっちゃいそうで・・・・。」
「僕は最初からエヴァにのってるアスカじゃなく、アスカ自身を見てきたよ。
それにアスカには、僕に無いものをいっぱい持ってるじゃないか。それに、頼られるのは嫌じゃないよ。」
「・・・あたしね・・・素直になるって決めたの・・シンジの前だけでは・・・」
「生きることは、変わっていく事だって・・・誰かが言ってた。そこは普通に素直になろうよ。」
「シンジも変わったわね・・・私にはまだ難しいわ。」
「急ぐ事はないよ。」
「ねえ、あんたも補完されたんでしょ?どうだったの?」
「うん、僕はアスカを失って・・・。耐え切れなくなって・・・手首を・・・切ったんだ・・・。
それから、リリスがLCLに返してくれた・・・。まだ、すべきことがあるって・・。」
「知ってるわ・・ママが同化するときユイさんが教えてくれた・・・・・。」
「・・・シンジってアタシより強かったのね・・・ずっと。」
「そんなことないよ、正直言うと・・・アスカにもう一度会いたかった・・・生きて。
ほかの人なんか実はどうでもよかった。」
「・・・ん、ねえシンジ・・・私にもビール頂戴。」
「じゃ、グラス持ってくるね。」
「シンジのでいいわ。」
「だって、僕これ飲んじゃったよ・・・」
「い・い・の!それで。」
「じゃ、はい。」
「ありがと・・ごくごくごくっ・・・ふはっ。意外とおいしいのね・・。」
「うん、僕も、なんとなくミサトさんの気持ちがわかったよ。」
「ねえ・・・・・・・・シンジ・・・・・・・・・・キスして・・・。」
「うん・・・。」
星影がひとつに重なった・・・。
「ねえ、シンジ・・・・・あたし、ここに居てもいいのかな・・・・。」
「アスカは、僕たちの家族だよ。・・・・・・大切なね。」
「・・・・・・・・・うん。」
「ねえ、シンジは・・・・・・その・・・・・あたしの事・・・・・・どう思っているの?」
「あの時・・・・・・・アスカを失ったとき思ったんだ・・・・・・・もう一度会いたいって・・・・・ ・・・。
それまで僕は怖がってばかりだった・・・・人と触れ合うのが怖かった・・・・・・・・。
全てを失って・・・・・・やっと気づいた・・・・・・・。だからはっきり今は言える。
アスカ・・・・・・・・・僕は、アスカを好きなんだって言える。」
「・・・・・・・・ありがとう・・・・・あたしも今は好きだって言えるわ。
あたしもあんたも同じだって気づいたの。
あたしはあんたの中に、あたし自身を見てたんだと思う・・・・。
それが許せなくって、あんたを憎んだりしたんだと思うの。
もう一度生きられるって知ったときは、生まれ変わろうと思った・・・。
あたしってなんてガキだったんだろうって・・・思った。
だからせめてシンジの前では素直になろうって・・・。」
「アスカ・・・・。」
「ねえシンジ・・・・・・・大人のキスをして・・・・・・・・・・。」
二人の唇が重なった。
「ん。・・・んんっ・・・・・・んっ・・・・・・・・。」
シンジの舌がアスカの歯をこじ開け、彼女の舌を絡めるように入り込んで来る。
(あ、シンジの舌が入ってきた・・・・・・・・、なんか足の力が抜けちゃう・・・・・・・・・・)
「んむっ・・・・・・・・んっ・んっ・・・・・・んっ・・・・・」
「ちゃぷっ・・・・・・ちゅぷっ・・・・・・・」
(吸いたい・・・・・・・シンジの舌を思いっきり吸いたい・・・・・・・・・)
「・・・・・・・・ちゅぷっ・・・・・・ぴちゃっ・・・・・・・・」
シンジの舌は、彼女の口腔を蹂躙するとゆっくりと出て行った。
「・・・・・・・・ちゅぷっ・・・・・。」
二人が離れるとき、お互いの唇を、透明な唾液の橋が二人をなごり惜しむように繋いだ。
「アスカ・・・・・・・ずっとこうしていたい・・・・・・・。」
アスカの体からは力が抜け、自然とシンジの胸に寄りかかっていた。
「・・・・・・・・・シンジ・・・・・・・シンジ、シンジ、シンジっ!あたし嬉しい!!」
暫く二人は抱き合っていた。
「アスカ・・・体が冷えちゃうよ・・・そろそろ休もうか・・。」
「ん、じゃもう一度・・・・。」
「ん・・・。チュッ」
「ねえ・・さっきみたいなの・・・・。」
「ごめん、これ以上してたら、アスカが欲しくて我慢できなくなっちゃいそうなんだ・・・・。」
「あら、ミサトとは大人のキスをしたのにあたしにはしてくれないの?」
「・・・なんで、知ってるの?・・・・怒ってる?」
「ええ。少しね。さっきミサトを問い詰めたのよ。」
「でも・・・・・・・・。今日はこれまでね。?」
「い~やっ!してくれなきゃ拗ねるわよ。それに、シンジだったら・・・・・・・・」
「・・・・・・・アスカ・・嬉しいけど・・・・・・でも、いけないよ・・・・」
「恥じかかせないでよ・・・・・・・お願い・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・うん。じゃ部屋へいこうか・・・・・・・・・。」
二人はシンジの部屋へ戻るとベットに腰をかけた。
「アスカ・・・・・・好きだよ・・・・・・・。」
「シンジ・・・・・・・嬉しい・・・・・・もっと言って・・・・・・・・。」
「好きだよ・・・・。」
「ね・・・・・・・・・・・脱がせて・・・・・・・・・」
シンジの手が、彼女のTシャツ取り去り、白い双丘があらわになった。
シンジが背に手をまわしゆっくりと、彼女の体をベットに横たえていく。
「シンジ・・・・・・・・・・。」
シンジの右手が彼女の乳房をゆっくりと包み込んだ。
「んっ!・・・・・」
「シンジ・・・・・・・優しくしてね・・・・・初めてなんだから・・・・・・・。」
「うん。」
シンジの手が、まだ発育しきってない乳首へと伸び、つまむように掴んだ。
「ああっ・・・・・・んふっ・・・・・・」
ディープキスが若い二人を動物的衝動に誘おうとしていた。
「ね・・・・・・・お願い・・・・・・・電気・・・・・・消して。」
「うん・・・・・。」
シンジは、立ち上がって電気を消そうとするとき、彼女のクリーム色のショートパンツに赤い染みを見つけた。
「アスカ・・・・・・・それ・・・・・・・・。」
「えっ?・・・・何よ・・・・・・ええっ!!やだっ!!」
「・・・・・・アスカ・・・・・・今日はもう・・・・・・・・ねっ?」
「あんっ! んもうっ! 」
「ほら、今日は我慢しようね。」
「ご・・・ごめんね・・・・シンジ・・・・。」
「そんなことないよ・・・僕らにはまだ時間がたっぷりあるんだから・・・・・・・」
「・・・・・・・・うん。ありがとシンジ。」
彼女がシャワーを浴び、着替えて帰って来た。
「ねえ、シンジ・・・・・・私もこっちで寝てもいい?」
「うん、いいけど・・・・じゃ、お布団持ってきてあげるね。」
「お願い。」
「ねえシンジ。」
「なんだい。」
「いい男になってね。」
「なれるかな?」
「だめよ、なんなきゃ。いや、なりなさい。だってあたしの彼氏になるのよ、カ・レ・シ、に・・・。」
「精一杯努力しますです。でも、オーダーきつそうだな。」
「あたりまえよ! 努力しなさいよね、なんたって、惣流・アスカ・ラングレーの彼氏はダサいなんて
人には言わせないからね!覚悟しなさいよ。」
「やれやれ、美人の彼女を持つのも大変だな・・・でも努力は認めてね。」