※この作品はR-18です。

抜きゲーみたいな島に住んでるロリビッチ好きはどうすりゃいいですか?   作:鳴らない警鐘

10 / 11



今回は短め。

仕事が全然終わらないのさ!ハハッ!!





第7話 The Devil #1

 

 

 

 

夜の静寂を壊さないように、そいつは静かに俺達の前に現れた。

 

「──ここで、何をしているのかな?」

 

自信を帯びた凛とした声に、隙のない身のこなし。

 

暗がりのせいで、その顔立ちまでははっきりとしないが、“立っている”──ただそれだけで、この場を支配しているような存在感が俺の胸を締めつける。

 

間違いない。

 

こいつが噂の“魔王”なのだ──

 

「…聞こえないのか?それとも、子供のお前には俺の言葉の意味が理解できないか?」

 

淳之介「……いや、聞こえてるし理解もできてるよ」

 

「そうか。それなら俺の問いに答えてもらおう。お前達はここで何をしてるんだ?どうしてここにいる?」

 

淳之介「……何って…」

 

まずい。

 

今の俺は完全に“呑まれている”。

 

このままでは、奴に会話の主導権を握られてしまうどころか、非常時に動けるかどうかもわからない。

 

淳之介「!」

 

そこで、不意に隣から俺の手がキュッと握られる。

 

俺はいつの間にか俯いていた顔を上げ、隣にいる桐香の顔を見上げると、桐香は俺の右手を優しく握りながら、いつもと変わらぬ笑みを浮かべていた。

 

──そうだ。

 

久しぶりの戦場に、俺は浮き足立っていた。

 

“こういう場”では、いつ何が起こるかわからない。

 

故にこそ、どれだけ想定外なことがあろうと、心を乱してはいけないのだ。

 

淳之介「……ふぅー…」

 

思い出せ。

 

俺はNLNSのリーダーで、数々の敵を退け、ドスケベ条例をぶっ壊した男。

 

異世界にさえ赴き、その世界で再び反逆した男。

 

そんな俺──橘淳之介は、こんな時にこそ決まって不敵な顔を浮かべ、自信満々に、正々堂々と──

 

淳之介「……俺達がここにいる理由?そんなことは決まっている──お前を待っていたのさ」

 

格好つける男なのだ。

 

 

…

…

 

 

俺の答えを聞き、暫く考える素振りを見せた奴は、

 

「なるほど。俺を待っていたのか」

 

そう言いながら、まるでイタズラがバレてしまった子供のような声色で笑っていた。

 

「…まあ、確かにただの“おねショタプレイ”をするにしては、この場所はいささか辺鄙すぎるか」

 

淳之介「…バーロ。俺はそんな簡単に“おねショタプレイ”なんてしない」

 

「ほう。この暗がりで、隣には年上の女がいるにも関わらず“おねショタプレイ”をしないのか?」

 

淳之介「ああ。俺は愛のないセックスはしない主義なんだ」

 

「…なるほど。やはりお前はただのガキじゃなさそうだ。何者だ?」

 

淳之介「橘ちんのすけ……童貞さ」

 

俺と奴の会話が一段落したところで、ずっと黙って話を聞いていた桐香が話を切り出した。

 

桐香「──単刀直入に伺います。あなたがこの島の子供をさらった犯人ですか?」

 

「……何?」

 

桐香「いいえ、聞き方を変えましょう。──あなたが噂の“魔王”なのですか?」

 

桐香がそう質問すると、奴は嬉しそうに、そして少しばかり恥ずかしそうに笑った。

 

「……そうか。俺はいつの間にかそんな名前で呼ばれるようになっていたのか」

 

淳之介「じゃあやっぱりお前が……!!」

 

「ああ。確かに俺は“ある目的”のためにこの島の子供をさらおうとした犯人──」

 

「──つまりは魔王。この回答で満足か?童貞くん」

 

そう言って、奴は再び笑みを浮かべた。

 

しかし、今度は子供のようなそれではなく──

 

何もかもを見透かしたような不敵な笑みを浮かべたのだった。

 

 

 

 






  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。