抜きゲーみたいな島に住んでるロリビッチ好きはどうすりゃいいですか? 作:鳴らない警鐘
淳之介「……それで、これからどうしようか」
いつもの抱擁が終わり、少し冷静になった俺達は、今後について話し合うことした。
麻沙音「どうするも何も、兄の体を元に戻す方法を考えるしかないでしょ…」
淳之介「しかし、アサちゃん。縮んだ体を元に戻す方法なんてあるのか?」
麻沙音「いや、むしろなんで縮んでんだよ…アサちゃんはまずそこから意味がわかんないんだよ…」
再び呆れた様子のアサちゃん。
文乃「……皆様の知恵をお借りしてはどうですか?」
麻沙音「まあ確かに私達だけじゃ埒があかなそう──って、本当にいつまで文乃は兄を抱いてるんだよ。次はアサちゃんの番だからな…?」
文乃の言うことには一理ある。
このまま、俺達3人で話し合いを続けたとしても、いずれ発想の限界を迎えるだろう。
しかし──
「それはつまり、俺が“こう”なった経緯を皆に説明するということだよな…?」
麻沙音「そんなの当たり前じゃん。体が縮んだ理由を説明しないと、元に戻す方法なんて考えられないし」
解くべき命題があったとして、前提条件が正しく提示されてない場合、その命題について、適切な答えは導き出せないだろう。
それは分かる。
分かるが──
淳之介「いや……皆に言うのはやめよう…」
文乃「?どうしてですか…?」
淳之介「だって、恥ずかしいだろう……!?」
俺の体が縮んでしまった理由。
それは、昔の奈々瀬に会いたくて、奈々瀬の膣を模したオナホールを作り、自慰をしたことである。
そんなの──
淳之介「家族以外に言えるわけないだろう…!!」
麻沙音「いや、これは家族にも言わないで欲しかったやつだよ兄…」
文乃「…ふ、文乃は、淳之介さんの奈々瀬さんに対する深い想いに感銘を…」
淳之介「ばっ、別に俺は奈々瀬を想ってなんかいないんだからな!?」
麻沙音「何その下手くそなツンデレ…」
淳之介「とにかく!そういうわけで、皆にはしばらく黙ってる方向で!」
麻沙音「でも、それなら兄がいないことについて、皆になんて説明するのさ?」
淳之介「…そうだな。橘淳之介は、再び異世界へと旅立ったというのはどうだ?」
麻沙音「その理由はどうなんだ…?いやでも過去にしっかり異世界に行ってる兄だから説得力はあるのか…?」
俺はそこで、桐香からの“相談”について思い出す。
淳之介「──それなら、“魔王”について独自で捜査をしている……というのはどうだ?」
麻沙音「まあそれなら数日は持ちそうだけど…じゃあ、今の兄についてはなんて言うの?」
淳之介「……たまたま遊びに来た俺達の親戚?」
麻沙音「さすがに適当すぎない?その設定…」
そうアサちゃんと話していると、家のチャイムが鳴った。
ヒナミ「──ごめんね!さっきお手洗いにハンカチを忘れちゃったんだ」
美岬「私もさっきトイレで使った“ヱヴァ裸焼き肉のタレ”を忘れてしまって…」
麻沙音「トイレで使うとこあるかそれ…?」
そこで、ヒナミが文乃に後ろから抱きしめられている俺に気づいた。
ヒナミ「わっ!淳くんにそっくりな男の子だな。可愛いな!」
文乃「そ、その…この子は淳之介さんと麻沙音さんのご親戚で…?」
ヒナミ「へえ、そうなんだ!──ねえ、君!君のお名前はなんていうのかな?」
淳之介「お、俺の名前…?」
ヒナミに名前を聞かれて、思考が止まる。
まずい。名前なんて全く考えてなかった。
淳之介「えっと…」
考えろ。
こういう時。
体が縮んでしまった時に名乗る名前は──
淳之介「え、江戸川コマン──」
美岬「──うっわ!?本当に淳之介くんにそっくりですね!小さい淳之介くん、いえむしろチンチクリンになった淳之介くんです!──して、名前は?」
淳之介「……………橘、ちんのすけ……」
こうして、今の俺の名前は橘ちんのすけになった。
……
…
淳之介「はぁ…」
あの後、文乃と同じく母性が爆発したヒナミに抱きしめられたり、興奮した美岬のアナルに吸い込まれそうになったりしたので、俺は家を飛び出した。
体が縮んでしまったこともあり、物理的にいつもとは違う視点で島を見ているのだが──
淳之介「こんなに広かったっけ…?」
子供の体だからか、いつも歩いているはずの島がとても広く感じる。
淳之介「……」
そこでふと、昔を思い出す。
ちょうど俺がこれくらいの姿だった頃、俺はどうやってこの島を歩いていただろう?
どんな気持ちで歩いていただろう?
淳之介「ははっ…なんか下ばっか向いてたような気がするな…」
いじめられていたあの頃。
辛かったあの頃を思い出すと、やはりどうしても“彼女”を思い出してしまう。
『ねえ、橘くん』
淳之介「……結構本気で会いたかったんだけどな…」
そうやって一人、感傷に浸っていると──
???「──ねえ、そこの君!」
突然、後ろから声を掛けられた。
淳之介「?」
声がした方を向くと、そこには赤色の髪を後ろで結わえ、花の髪飾りをした女の子が立っていた。
淳之介「えっと……俺、ですか?」
???「うん!君だよ!」
元気いっぱいの、邪気のない笑顔を向けてくる彼女に思わず面食らう。
知り合いだっただろうか?
???「ねえ、君はお姉ちゃんが欲しくありませんか?」
淳之介「へ?お姉ちゃん…?」
???「そうだよ。私が君のお姉ちゃんになってあげる!どうかな?」
淳之介「…それは、そういうプレイってことですか?」
???「むっ…おませさんめ。お姉ちゃんはそういうエッチなのはよくないと思うな」
淳之介「なん…だと…?」
頭が混乱する。
どういうことだ?
姉になる、というのがプレイではない──むしろ、エッチなのがよくないだと?
エッチなプレイでもないのに、俺の姉になる理由はどこにある?
駄目だ。どんなに考えても彼女が言っていることが理解できない。
長くこの島にいることにより、俺の中の常識が狂ったか──?
桐香「──この島では、性人していない男の子をセックスに誘うのはご法度ですよ?」
俺が混乱のあまり、彼女からの誘いを受け入れようとしていると、そこに音もなく桐香が現れた。
???「だから、私は別にそんなつもりでこの子に声をかけたわけじゃないよ!」
桐香「そうなのですか?私はてっきり、あなたがこの子とおねショタプレイをしようとしているのかと…」
???「ち、違うよ!私はそんなにエッチじゃないもん」
桐香「そうですか…やはり、あなたはこの島の人間ではないようですね。観光の方ですか?」
プンプンという具合に怒る彼女を見据えながら桐香は言葉を紡ぐ。
すると彼女は、再び邪気のない笑顔を向けながら──
???「私の名前は遊城夕奈だよ!よろしくね!」
そう答えたのだった。
姉になって欲しいキャラって誰だろうって考えた時に、頭に浮かんだのが結城友奈でした。
この作品はクロス作品ではないので、性格も違うし、名前も同じにはしませんが、見た目はまんま友奈ちゃんのつもりなんでよろしくお願いします。