女性のエロシーンです。
小さな漏斗に静かに液体が注がれていく。手足を縛り付けられ、口枷を嵌められた文江の身体がびくんとはねる。液体を零さないよう、注意深く漏斗を押さえて再び試験管を傾ける。少しずつ漏斗に液体が注ぎ込まれると、緩みきっていた文江の身体のあちこちに不自然に力がこもりはじめた。ぎこちなく身体を揺すっては嫌がって首を振る。その様もだがもう見慣れてしまい、面白くもなんともない。半ば諦めにも似たため息をついて試験管の中身を漏斗に注ぐ。
最初は文江の調教も楽しかった。まだ男を知らない幼さの残る女性器を犯すこともとても楽しめた。最初は嫌がっていた文江が徐々に身体を自らひらくようになる。それも調教の楽しみのうちの一つだった。
だがそれも続けば飽きてくる。次は何をしよう。そう考えていられる間はまだ良かった。遊ぶ材料があるうちは、文江の反応をいちいち観察することも苦に感じたことはなかったのだ。
怒りに近い苛立ちが胸のうちに生まれる。文江も文江だ。これまでに散々に快楽に溺れておきながら、なぜそんなに嫌がるのだろう。何度も壊れそうな程に感じている筈なのに文江の目には涙まで浮かんでいる。
順との間に子を為すことは出来ない。だから文江が代わりに孕むだけのことだ。もちろん、子供を産んだ後はさっさと死んでもらうことになるだろう。要は女の胎だけあればいいのだ。
もっとも、身ごもった時に正気でいられるかどうかは保証は出来ないが。そう考えると少しだけ胸がすく。恐怖に震える文江の陰部は珍しく乾いている。最近は愛撫など面倒でしてはいないし、調教用のヘルコンダクターはもう使っていない。いま、文江の膣内に注がれているのは紛れもなく順の精液そのものなのだ。
だが例えこうして順の精液を文江の膣に注いでも受精には至らない。催淫剤としての効果はあるが、この精液に受精能力がないことは実験済みだ。これは調教の最後の仕上げ用の精液なのだ。
これまで文江は実際に順が膣内で射精しても耐えられるように調教されてきた。ヘルコンダクターの濃度を時間をかけて徐々に上げていったのはそのためだ。
それまで乾ききっていた文江の陰部に透明な愛液が噴き出す。文江は目を見開いて断続的な声を上げながら身体を痙攣させた。膣口に差し込まれていた漏斗にまで愛液が逆流してくる。一気に絶頂に達したのだろう。だが絶頂後も文江は声を漏らしながら身体をひくつかせている。さぞ、快感が強いのだろう。文江は悲鳴じみた声を漏らしながら股間から透明な液体を迸らせた。あまりの快楽の強さに潮を噴いてしまったのだ。
もしも文江が駄目だとしても、代わりは幾らでもいる。文江が使い物にならなければ別の女を用意すればいいだけの話だ。順はどうやら最初の頃のように女に全く興味がない訳ではないらしい。女に興味があるなら後は簡単だ。経験の少ない男を落とすことなど造作もない。それなりに見目のいい女を用意して調教してしまえばいいだけのことだ。順も一応は年頃の男だ。巧みに誘惑されればきっと自制できなくなる。
欲望に負けて女を押し倒して挿入、その後に射精してしまえばこっちのものだ。後の処理は別のチームが引き受けてくれる。順は驚くかも知れないが、誰も監視していないなどと甘いことは考えていないだろう。そこまで考えて身震いする。嫌悪感に眉を寄せてため息をつくと、視界の隅に文江の様子が入る。文江はひとしきり喘いだ後に失神してしまったようだ。だらしなく涎を垂らしたまま、目を閉じている。
あんな化け物と交わる人間の気が知れない。そう内心で呟いて試験管の周囲を丁寧に紙で拭う。ゴム栓をした試験管にはまだ半分ほど精液が残っている。それを見ているだけでおぞましい光景が脳裏に蘇る。
あの日、順は面白いほどあっさりと昏倒してくれた。それはいい。何しろ順の飲んだ酒には大量にとあるものが含まれていたのだ。ただの睡眠薬では順を眠らせることなど到底出来ない。順の飲んだ酒に入っていたのは都子の体液と睡眠効果の高い薬物を混ぜたものだ。それはまだ順が屋敷にいた頃にテストのたびに使用されていたものでもある。
コンドーム越しとは言え、順の性器に触れるのは勇気がいった。手袋をしていても落ち着かなかった。もし、どこかから体内に順の体液が入り込んだら。それだけで自分は文江のような醜態を晒さなければならない。男の前で醜態を晒すなど、それだけは絶対にごめんだった。
眠る順のペニスがコンドームの内側に精液を迸らせる。その中身を容器に移す時にはさすがに手が震えた。作業を終えてどれだけ手を洗ってもすぐには安心出来なかった。先に命じられた通りにバスタブの水にインクを落とし、薄紅色に染めてから衣服を脱ぐ。その時にもまだ震えは止まらなかった。
だがそれももうすぐ終わる。ゴム製の薄い手袋を外した指の先には赤いマニュキアが光っていた。
以下、ネタバレです。
ミスリードというのに興味があって、どうやるんだろうと考えたんですね。
(ミスディレクションという言い方もあるっぽい?)
で、試しにやってみようと思って書いたのがこの話でした。
実はこれがやりたいがために書いたと言ってもいいかも知れません。
元々、書く必要があって書いたものではあったのですが、単に書くだけではつまらないので要素を盛りました。