※この作品はR-18です。

彼の名は   作:赤坂見附

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リクエスト オー!! ファーザー

 

 

 

 カーテンの隙間から差し込んでくる一条の光が、すでに朝になっていることを伝えてくる。

 

 心地よい眠りの淵でまどろみながら、夢うつつで奥村春はゆっくり瞼を開けた。

 

 見慣れた天井がある。

 

 今はもう独りで住むことになってしまった広すぎる家より、この部屋のシングルサイズのベッドの方が馴染んでいた。

 

 ちょっと狭い。

 

 けれどその窮屈さは不快なものではなかった。

 

 自分よりもずっと大きくて、温かなものに抱かれている安心感がある。

 

 こうされていれば淋しくない。

 

 もっとも彼――雨宮蓮と一緒にいると、やはり不快でないものの、落ち着かなくなることが多々ある。

 

 こういったシチュエーションではとくに、落ち着いてなんていられるわけがない。

 

 起き抜けの刺激にしては強すぎる。

 

 胸がドキドキしていた。

 

 ……もしもお父様が知ったなら、きっとお叱りになるだろうなぁ。

 

 そんなふしだらな娘に育てた覚えはないと怒鳴られてる。

 

 言いわけされるのを嫌う人だったので、そうするつもりはまったくないが、どのような叱責であれ春に反論する資格はない。

 

 まだまだ肌寒さのある静かな朝焼けの中で、盛りあがったシーツの膨らみはふたり分だった。

 

 未成年のくせに、男の部屋にお泊りデートである。

 

 踏み込まれたら一発アウト間違いなし。

 

 シーツを捲られたらふたりとも全裸で、ここから釈明できるようなら怪盗でなく詐欺師だ。

 

 おそらく制限時間内に意識朦朧の状態から、出世の亡者となっていた女検事を口説くよりも難しい。

 

 この部屋には動かぬ証拠があちこちにあった。

 

 無罪を勝ち取るのは不可能。

 

 まず匂い。

 

 発生源となったゴミ箱が溢れ返っている。

 

 ベッドの周囲には丸めたティッシュが散乱して山になっていた。

 

 あッ!?

 

 被疑者のひとりの秘裂からは大量に注がれた白濁液が、ゴプッといやらしく逆流してきて内腿を濡らしている。

 

 安全日ではあったが絶対ではない。

 

 これでフィニッシュ!!

 

 ゴムを使い切ってしまったところで宣言できれば良かったのだが、思春期の恋人たちにアクセルはあってもブレーキはない。

 

 無計画に新しい生命を宿していてもおかしくはなかった。

 

 でも、と思う。

 

 娘を持つ父親としてもちろん激怒はするだろうが、初孫となる赤ちゃんの魅力に勝てるだろうか?

 

 ビジネスマネージメントに憑かれたパワハラ社長の呪縛から解放され、どこにでもいるデレデレなお爺ちゃんを見てみたかった気もする。

 

 厳しい顔を作ろうとするものの表情筋をぴくぴくさせ、けっきょく抗えずに頬を緩ませて、だらしない笑みになるのを見たかった。

 

 あったかもしれないがここにはない未来。

 

 至近距離で寝息を立てる恋人をそっと見つめながら、もぞもぞと春はすべらかな左右の脚を擦り合わせていた。

 

 きっと初孫だけでなく二人目三人目であっても、隙だらけの笑顔を見られたんだろう。

 

 もしかしたら四人目五人目、という機会にも恵まれていたかもしれない。

 

 いや、恵まれてたろう。

 

 断定だ。

 

 ……だって蓮くん、凄いんだもん。

 

 残念ながら秘裂のぬめりをハッキリと認知するごとに、亡き父の面影はフェードアウトしていき、今を共に生きる恋人とのセックスが脳内を桃色にして占領していく。

 

 こういうのがそういうのに当て嵌まるのかというと、厳密な意味に置いては違うのかもしれない。

 

 けれど世の父親が愛する娘を授かった幸福に包まれるのと同時に、いつかは奪われ寝取られるのではないかという潜在的な恐怖。

 

 故人となった春の父親に不幸中の幸いというのがあるとすれば、自分から巣立っていく娘を目にしなくて済んだことかも。

 

 あるいは不幸なのは親離れする娘を見れなかったことだろう。

 

 なんにせよ父を失った娘の深い悲しみは、恋人との記憶に即座に差し替えられた。

 

 喫茶ルブランの二階にある蓮の自室に招かれて、緊張していた春の緊張がさらに高まったのは、しゃべる黒猫の不在に気づいたときだった。

 

 誘われたときからそういうことを、期待していなかったと言えば嘘になるが、意識してしまえば身体を堅くせずにはいられない。

 

 何度誘われてもやはり、そう簡単に慣れるものではない。

 

「ん……」

 

 シチュエーションに慣れるものではないがどんどん、ベッドの上で蓮に肩を抱かれるのにもキスされるのにも馴染んでいく。

 

 自分の居場所はここなんだという、絶対的な自信と実感があった。

 

 蓮の伸ばした舌が春の柔らかな唇を這う。

 

 上唇を左から右へ、下唇を右から左へ、ねっとりと舐めると、今度は逆回りで隈なく唾液を塗りたくった。

 

 春の胸がドキドキと早鐘を打つ。

 

 すっかりコーティングされて濡れ光る唇をツンツンと、蓮に舌先で突かれると、まるで餌をもらう小鳥みたいにしてパクっと咥えた。

 

 半ばまで呑み込むと、口腔内でねぶりあげる。

 

 キスの作法。

 

 そんなものが果たしてあるのかどうか春にはわからない。

 

 けれど蓮との逢瀬をくり返しているうちに、こうするんだと自然と身につけ教え込まされていた。

 

 ちゅッ……ちゅくッ……ちゅくッ……。

 

 甲斐甲斐しくも健気であればあるほど、舌へ奉仕するフェラチオはただただいやらしい。

 

 染められている。

 

 蓮の右手がすすっと胸元へ移動し、指先が形のいいふくらみに触れた。

 

「んンッ!?」

 

 春がくぐもった声を漏らす。

 

 ロリータフェイス。

 

 ふんわりしたゆるふわな髪型もあって幼いイメージがあるが、着痩せしたメリハリのあるグラマラスなボディ。

 

 意外なほどあるボリュームをいきなり揉みしだこうとはせずに、蓮は指先を乳房からゆっくり下半身へとなぞり降ろしていった。

 

 からかうみたいにあちこちタッチする。

 

 あくまでも優しくだ。

 

「あッ、やンッ、んッ!? ん、んンッ!!」

 

 くすぐったそうに身悶えして春は喘いだが、蓮はすぐに艶のある唇を塞いで、可憐で淫らな嬌声が漏れるのをまだ赦さない。

 

 唾液をヌチュヌチュと掻き鳴らして、箱入り娘だった年上の少女の舌と唇を貪る。

 

 さっきまで飲んでいたコーヒーと紅茶の味が、ふたりの口内で濃厚にブレンドされて、複雑で奥深いエロティックな甘さを生成していた。

 

 春の手を取る。

 

 そのまま蓮は自分の膨らみっぱなしの股間へ導いた。

 

 触れられてない。

 

 それなのに春の秘裂はジュンっと潤んだ。

 

 閉じていた瞼をそっと微かに開けると、眼鏡のレンズ越しの瞳に命じられる。

 

 胸がドキドキしていた。

 

 これまでの春の人生はずっと父に従ってきた時間の蓄積だったが、しゃべる黒猫モルガナとの出会いをきっかけに、ペルソナ――反逆の意志を覚醒させ、抑え込んでいた自分を解放することに成功している。

 

 自分の主人は自分であるという、遅ればせながらで自我を確立していた。

 

 もうそれがたとえ誰の命令であったとしても、望まれるいいコちゃんを演じて盲目的には従わない。

 

「ン……んッ……あ……んふッ……」

 

 なのでこれは春の意志である。

 

 羞恥で小刻みに震える指先が恐る恐るたどたどしく、クッキリ輪郭を浮かび上がらせたペニスを柔らかく掴んだ。

 

 確かな手応えを伝えてくる圧倒的な存在感。

 

 その灼きつき熱せられた鉄の棒のような肉塊をやわやわと揉みしだくと、布地越しに緩やかな刺激を受けたシャフトがググッと反り返る。

 

 ジッパーを今にも弾き飛ばしそうだ。

 

 内側からの突き上げで湾曲したチャックを苦労して下ろすと、前開きからこんもりしたボクサーブリーフが顔を覗かせる。

 

 その設置に手間のかかりそうなテントの頂きには、鈴口から溢れた雫が透明な染みを作っている。

 

 二重になった前開きの布地をもそもそと掻き分けながら、春の土いじりに長けた繊手が収穫物のように勃起を引っ張り出した。

 

 しなやかな指先を太いシャフトに絡める。

 

 春はすぐにバナナのような反り返りをみせる勃起を、亀頭から零れたカウパー腺液を潤滑油にしてゆるゆるシゴきはじめた。

 

 小さな手の中で若く逞しい牡肉が、血流を感じられるほど脈動しており、渦巻くいやらしい気持ちを増幅させていく。

 

「ハァ……」

 

 唇が離れると恋人たちは、欲情に濡れた双眸で見つめ合った。

 

 言葉はいらない。

 

 蓮が頷くとそれだけで春の頭がゆっくり低くなっていき、唾液で妖しくぬらついた艶のある唇を勃起に近づける。

 

 こくっ。

 

 はしたなく喉が鳴った。

 

 淫らな期待にスカートの奥で息づく秘裂が、今日のために穿いてきた可愛いショーツを、粘つくシロップでじんわり浸食していくのがわかる。

 

 こうして蓮と付き合うようになってからというもの、春は自分がもの凄くエッチな女のコに、作り変えられていくような気がしていた。

 

 そしてそれが恥ずかしくはあっても、けっしてそれが悪いものとは思えなかった。

 

 このちょっぴり生臭いような独特の匂いもそう。

 

 いい匂いではないかもしれないが、クセになるフレーバーなのは間違いない。

 

 ……味だってそう。

 

 チュッ。

 

 亀頭の先端にある縦割れの唇にキスをすると、頭がくらくらして脳が蕩けそうになる。

 

 もしかしたら病みつきという症状は、こういうことなのかもしれない。

 

 もう春は目の前にあるコレが、欲しくて欲しくて仕方がなかった。

 

 そそり立つペニスを蓮に教えられたように、ペロペロとアイスクリームを舐めるみたいに舌を這わせる。

 

 習うより慣れろだ。

 

 好きこそものの上手なれというやつなのか、まだ数えるほどの経験しかなくとも、ノワールのフェラチオのテクニックはなかなかだった。

 

 根元から先端へ向けて何度も舌を滑らせ、蓮の反応を時折り上目遣いで窺いながら、亀頭の裏をねぶるみたいに重点的に責め立てる。

 

 あるいは恥毛に鼻先をくすぐられながら顔を突っ込ませ、陰嚢をパクリと口にして双つの玉を舐め転がすことも厭わない。

 

 きめ細かい蓮のためだけにある技術が、出し惜しみなく蓮のためだけに随所に発揮されていた。

 

 唇が大きなO字型になる。

 

 雁首が鋭角に張ったナイフのような勃起を喉の奥へと導いた。

 

 串挿し。

 

 舌でなぞっていたときよりも、ずっと強烈な牡の味が口の中に広がる。

 

 しばしその酩酊しそうな濃厚さを堪能してから、春はゆるふわな髪を前後に揺らし始めた。

 

 少しずつゆっくり首振りのスピードを速くしていく。

 

 口内に次第に唾液が溜まってくると、グチュグチュと淫らがましい音が鳴りだした。

 

「んふぅ!?」

 

 勃起を咥えたまま春がくぐもった声を漏らす。

 

 小ぶりなお尻がさらされていた。

 

 春にしては大胆な短いスカートが捲られて、勝負下着であるピンクのショーツが露わにされる。

 

 股布の部分が誤魔化しようがないくらいに変色していた。

 

 粘つくシロップを染み込ませたショーツは、ぴったり恥丘に張りついてその内部を透かし、その下にあるもののカタチを浮かびあがらせている。

 

 ぬかるんだデルタ地帯で勃起したクリトリスが、大量に分泌された愛液によって溺れそうになっていた。

 

「んッ……、ンンッ……、う……うンゥッ……」

 

 まるで痴漢でもされているみたにヒップをまさぐられると、背筋がゾクゾクして尻たぶをキュッと締めずにはいられない。

 

 くしゃみが出そうで出ないような感覚に、ちょっとだけ似ている気もするが、延長線上だとしてもその距離の差はどれほどのものだろうか。

 

 谷間を指先でなぞられる感覚となると、ほんとうに延長線上にあるのかどうかも、もはや怪しくなってくるくらい妖しい感覚だった。

 

 しかし真偽を確かめているような、そんな悠長な余裕は春には与えられない。

 

「……うふぅッ……、ううッ……むぅ……んッ……んぅッ……んふぁッ」

 

 育ちの良さと乙女の恥じらいでぴっちり閉じられていた腿が、花園を荒らしオタカラを奪わんとする盗賊に強引に押し割られる。

 

 手を蠢かせた。

 

 的確にデリケートでナイーブなオタカラを探り当てて、あまりにも薄いショーツの布地越しに優しく摘まむ。

 

「むふぅ!?」

 

 埒外に鋭すぎる快楽の弾丸が、下腹部から脳天に刹那で突き抜けた。

 

 頭の中の情景が一気に真っ白になる。

 

 反射的に唇の締めつけを強くして、恋人のペニスを思いっ切り吸引していた。

 

 蓮はショーツの上から摘まんだ肉の真珠を指の腹で転がす。

 

 馴染むことはあっても慣れることはない春に、連続して快楽のショットを叩き込んでいた。

 

 息もつかせぬ愛撫で立ち直る隙を与えない。

 

 過敏に敏感な快楽神経の塊に集中攻撃を浴びせ続けた。

 

「ま、待って、蓮くん、ン、待って、あンッ、そ、そうじゃないと、くうン、わ、わたし、ああッ、お、おしゃぶりできないッ!!」

 

 ――おしゃぶり。

 

 フェラチオというワードを口にするのを、ひどく恥ずかしがった年上の箱入り娘に、ならばと蓮が笑顔でチョイスした単語がこれだった。

 

 むしろより恥ずかしい。

 

 自覚はないだろうし強制的だが、これはもうある種のオナニーである。

 

 身体に走るゾクゾクがちっとも停まってくれる気配がない。

 

 咥えていたペニスから口を離して口にした言葉に、春は真っ赤にしていた頬をさらに真っ赤に上書きして懇願する。

 

 トプッ。

 

 せっかく蓮が弄るのを中断しても無自覚に行ったセルフの愛撫で、甘く粘つく濃厚なシロップの分泌はいっそう激しくなっている。

 

 年下だけどジェントルマンな優しい彼氏。

 

 それが春の恋人へのイメージ。

 

 基本的には。

 

「れ、蓮くん……?」

 

 その不敵なスマイルには凶暴さが秘められている。

 

 ドキッとした。

 

 ……もしくはギクッと。

 

 日常であれば眠たそうな印象があり、クセのある天然パーマの髪型も相まって、普段はあまり覇気だったりを感じさせない。

 

 けれどやるときはやる頼れる男だというのを、怪盗団のメンバーであれば、疑うことのない全会一致で認知している。

 

 もうホントに色んなことを犯る男だった。

 

「あンッ」

 

 布地の上から触るだけでは我慢できなくなってみたいで、尾てい骨を撫でるようにしながら、するりとショーツの中に手を滑り込ませる。

 

 白いスベスベした肌を這った。

 

 深く切れ込んだ悩ましい曲線を描く谷間を、四本の指先でガッと掴まれる。

 

 左右の尻たぶの間でウネウネと蠢きながら、少しずつ魅惑の狭間の奥へ潜り込んできた。

 

 本能のまま双臀がキュッと締まる。

 

 恋人だからこそ。

 

 禁断。

 

 それ以上の侵入を乙女の忌避感と羞恥心から拒もうとした。

 

「ふぅ……ぅあッ……は……、んぅッ……はぁ……んぁッ!!」

 

 けれどうっすら浮いた汗が天然のローションとなり、恋人の指をぬるっと奥へ受け入れてしまう。

 

 先端から根元まで、柔らかな肉の狭間に埋められていた。

 

 ヒップ全体を奥底ごと上下に撫でまわされ、淫らなゾクゾクがまたしてもアップデートされる。

 

「ひゃッ!?」

 

 タブー。

 

 最初に触れたのは中指。

 

 繊細に大胆にこれから花咲く蕾のように、アナルの性感帯を開発されようとしていた。

 

 愛液で濡れた指先を絶妙な力加減で、まずはクックッと押し込みマッサージする。

 

 魔的な愉悦を流されながら、マシンガンみたいなピストンをくり返された。

 

「あッ、あッ、あッ、んゥ、あッ、んンッ、ン、ン、ンッ、あッ、あッ、あンッ」

 

 春の唇からスタッカートな嬌声が奏でられるごとに、窄められていた肛門のBLOCKが緩み咥え込まされていく。

 

 爪先から第一関節までは儚い抵抗をしていたが、そこまで沈んでしまえばあとはノンストップだった。

 

 猛る勃起に頬ずりするみたいにして喘いでいた春だったが、髪を撫でつけられながら寝起きの猫のようにググっと背を反らす。

 

「ああああッ!!」

 

 ぶるぶると震えている仔猫のアナルには、深々と年下の彼氏の中指がファックされていた。

 

 挿し貫かれている。

 

 蓮はしばらく直腸の粘膜特有のぬめりと温かさを愉しみつつ、経験のない感覚に蹂躙される年上の彼女を場違いなくらい優しい眼差しで愛でた。

 

 やがて、

 

「あ? ああッ、うぁああッ!!」

 

 ワインのコルク抜きみたいに攪拌を始める。

 

 いずれココにもっと太くて長いモノを咥え込ませるために、まずはそのファーストステップとして念入りにぐりぐりした。

 

 籠の中の鳥ではあったが奥村フーズの社長令嬢として、蝶よ花よと持て囃され育てられた少女の排泄器官。

 

 どれだけ美しく可憐であっても人間であるからには、身体が健康であればあるほど不浄の穢れと無縁ではいられない。

 

 アニメやゲームのキャラでもなければ、キレイなだけで済まされないのが現実だ。

 

 人間だってアニマル。

 

 恋に恋する思春期の少女であってもそれは否定できない。

 

 とはいえ温室の箱入りお嬢様であった春には想像もできなかっただろう。

 

「だ、ダメ、汚い、ソコ、ソコは汚いから、んぅッ、うはぁツ、あッ、蓮くん、ゆ、指、だ、ダメ、奥まで、そんな、だ、ダメぇええッ!!」

 

 自分でさえトイレでの生理現象の後始末にティッシュを介したり、バスタイムに際して衛生やエチケットを考慮して洗浄する程度。

 

 排泄するために神によって創造された器官に、恋人の指が挿入されているなど想像できるはずがない。

 

「ひッ!? ひッ……ひッ……あッ……あふぁッ!!」

 

 しかもそこから快楽としか認知できない感覚を甘受してしまうなど、どうあっても春の想像力では及びのつかないことだった。

 

 亀頭からカウパーを滴らせ濡れ光る勃起に、牡臭の混じった熱い吐息を吹きかけながら身悶える。

 

 抜き挿しが苦もなく行われていた。

 

 蓮と肌を幾度か交えることでみっちり教えられたあの、イクという制御不能な感覚の気配がひたひたと春に迫ってくる。

 

 そしてこれも春は知らないことだった。

 

「ダメッ!! ああッ……ダ、メ、れ、蓮くん、そ、そんな、とこッ……、怖い……こ、怖いの、んあぁッ!!」

 

 素養がある。

 

 こうして初めて想定外の異物をアナルに咥え込まされて、ここまでの反応が返ってくるのはもう適正であり才能だ。

 

 まるで開花の片鱗を主張でもするかのように、括約筋がひくひくと卑猥に収縮している。

 

 そうした自分の身体の正直でふしだらな反応が、乙女の羞恥と興奮を焚きつけ煽り、後ろの穴だけでなく前の穴も熱く淫らに疼かせていた。

 

 昂ぶりが抑えられない。

 

 アナルをキューッと強く締めて中指を貪りながら、尻肉を小刻みに振りつつ甘すぎる愉悦に酔い痴れる。

 

 うねり狂う快楽の嵐にとても正気ではいられなかった。

 

 プシャアアーッ!!

 

 ついに我慢の限界を迎えた幼子がお漏らしでもしたみたいに、ショーツの隙間から勢いよく熱気と水分が迸りシーツを濡らす。

 

 春は恍惚に歪む蕩けただらしない貌で、口の開閉をパクパクくり返していた。

 

「……は、ァ……ああ……」

 

 ひとしきり快楽のブレットを身体に撃ち込まれ、ペットを撫でる主人のように見下ろしていた蓮の股間にくたりと崩れる。

 

 髪から覗く火照った耳をクニクニしながら、年下の彼氏は年下の彼女の呼吸が落ち着くのを待った。

 

 ほんのちょっとだけ待った。

 

 余裕ぶったところで蓮も、健全な高校二年生の男子である。

 

 思春期は発情期。

 

 恋人の牡臭のする吐息を浴びている勃起は、もちろんバッキバキの状態を維持していた。

 

 蓮はエクスタシー直後でされるがままの春の身体を、ころんっと転がしてベッドに仰向けにする。

 

 躊躇もなければ淀みもない動きだった。

 

 スカートの中に手を差し入れる。

 

 すべすべの太腿を撫でるみたいにしながら、両手でショーツのウエスト部分のゴムを掴んだ。

 

 やはり躊躇もなければ淀みもない動きで、薄い布地では吸収し切れずに、すっかり重くなった下着を引きずり降ろす。

 

 ニチャッ。

 

 濡れた秘裂と布地とが離れる瞬間の、湿った音は不思議なくらい室内に響いた。

 

 粘つく糸を引きながら下着はあっけなくくびれた腰からずらされ、内腿から膝を滑って足首から抜き取られる。

 

 恥毛がべったり肌に張りついていたがほとんど透けており、少しだけ口を開けて覗いているピンクの粘膜を確認するのは難しくない。

 

 膝を立てさせる。

 

 ごくっ

 

 男にしてはあまり目立たない喉仏が大きく上下していた。

 

 恋人の身体に馴染むことはあっても、慣れることはないのは蓮も一緒だ。

 

 表情には出さないが、いつもドキドキしている。

 

 所謂モリマンのふっくらした恥丘。

 

 可憐な花が咲いたみたいに綻んでいるスリットから、ラヴィアがはみ出ているのが生々しくいやらしい。

 

 露わになっている淫らな果肉はぬめりを帯び、今がまさに旬とでもいうように程よく熟れていた。

 

 すでにもうソコに牡のペニスを咥え込んだことがあるとは、想像すらできない小さな孔が媚びるようにひくつき誘っている。

 

 恋人の熱すぎる視線を感じたからなのか、トロリと涙のような涎のような雫を零した。

 

 その妖しさをフォーカスしたまま後ろポケットから、素早く出した武見内科医院製のコンドームを手早く装着する。

 

「蓮くん……」

 

 そしてやはり熱すぎる視線で勃起を見つめていた恋人に、無言でひとつ頷くと中腰の姿勢でにじり寄った。

 

 春の真っ赤になっていた肌の色が、また一段ランクアップする。

 

 こういうときどうすればいいのかというのも、恋人同士の当然の行為として教えられていた。

 

 一ミリもだ。

 

 でも。

 

 疑ってないが恥ずかしい。

 

 膝の裏から左右の手を廻すと大陰唇の縁にそっと指をかけ、覗いていた鮮やかなピンクの粘膜を、さらに奥までさらし剥きだしにしていた。

 

「ほ、欲しいの。蓮くんのをココに……ちょ、ちょうだい」

 

 おねだりの言葉を震える声で口にする。

 

 膣腔がまたしてもキュッと収縮して、しつこく溜まっていたひと際粘度の高い愛液が、割れ目からトロリと溢れだした。

 

 春は自分で自分にする言葉責めでより昂っている。

 

 蓮は恋人への教育の成果にニヤリと微笑むと、急角度でそそり立つ勃起を右手で押し下げて、先端をピンクのぬかるみにめり込ませた。

 

 シャフトに添えた手で亀頭の位置を調節し、本人が自分からそう自白したように、物欲しげにひくついている膣口を探り当てる。

 

 が。

 

 肛門にもしたようにクックッと、扉をノックはしても踏み入ってこない。

 

 どうやら怪盗のくせに、招かれざる客になる気はないらしかった。

 

 鍵はかかってないどころか扉はオープンされているのに、まだ言葉が足りないとばかり呼び込ませようとしている。

 

 教えた言葉はそれだけではないはずだと、眼鏡のレンズ越しの瞳が訴えていた。

 

 ダメよ……。

 

 いくら蓮くんに教えられたことだからって、こんなハレンチ極まりない言葉を口にしたらダメッ!!

 

 慎み深く聞き分けのいい箱入り娘のお育ちと、花も恥じらう乙女としての矜持が、警戒度100で煩いくらいにサイレンを鳴らしている。

 

 しかし結果はわかり切っていた。

 

 唇は制御を離れている。

 

「……お願いだから……蓮くんの……れ、蓮くんの、オチ〇ポ、……わたしの……わたしのオマ〇コで……お、おしゃぶりさせて……」

 

 蓮は薄く笑った。

 

 これまでの教育の成果の賜物に目が細められる。

 

 ググググッ

 

 自分の勃起を焦がれるほど欲して、涙を滲ませながらお願いする少女に、フルチャージされていた蓮の牡器官はさらにその体積を増していた。

 

 菱型に割り開かれていた秘裂の粘膜が、丸みを帯びてより卑猥なカタチになっていく。

 

 痛々しい。

 

 左右から広げられていてもキツキツで狭そうだった入り口が、急激に膨張した肉塊によってミチミチと音がしそうだった。

 

 けれどそのおかげですんなりスムーズに、ほんの軽く体重を前にかけるだけで、巨大な亀頭が媚びた粘膜にいとも簡単に沈み込む。

 

 そのまま一気に根元まで押し込んだ。

 

「あひィイイイイッ!?」

 

 待ち望んでいた蹂躙に春の小さな身体がぶるるっと震える。

 

 堪え性のない粘膜が咀嚼するかのように蠢いて、勃起をそれこそおしゃぶりでもするみたいに咥え込んでいた。

 

 ハンバーグ。

 

 カレー。

 

 パスタではなくスパゲティといったところは、たぶん令和の時代でも子供に人気のメニューだろう。

 

 年月を重ねてみてもこのラインナップに、それほどの大きな変動はないかもしれない。

 

 けれど春お嬢様のナンバーワンは、ぶっちぎりでもう圧倒的にコレ一択だった。

 

 勃起。

 

「……あ……んぁッ……ふぁッ……くぅんッ……んンッ……ん……んぅッ……、はぁ……んぁッ……、ふぅ……ぅあッ……は……ぅああッ!!」

 

 大好物を口にした子供みたいに、マナーもへったくれもなく頬ばっている。

 

 春は自分の秘唇に自分で添えていた指先を離すと、両手を掻き抱くようにして蓮の身体をホールドしていた。

 

 誰にも渡さない。

 

 そう宣言しているかのようだ。

 

 これだけ露骨に春が自己主張するのは、春を知れば知るほど目を疑う光景かもしれない。

 

 とりあえずお父さんは草葉の陰で泣いているのは、拳を握り締め血の涙を流しているのは確定だった。

 

 そんなことのために娘に、バレエを習わせていたわけじゃない。

 

「ンぁッ……はぁ……んぁッ……、はふぁ……ぅあッ……は……んぅッ!!」

 

 お父さんの贈ったどんなプレゼントよりも大切そうに、両足までしっかり恋人の荒々しくピストンする腰に絡みついている。

 

 世の彼氏は絶対に避けてはいけない。

 

 仮にフルスイングで殴り掛かられたとしても、それが顔面直撃コースでもそのパンチは受ける義務がある。

 

 愛娘をどこぞの馬の骨に奪われた父親の慟哭と比べれば、ドツかれようがボコられようが、実際に殺されたりしないだけマシというものだ。

 

 そして父親がなにをどうしたところでもう、愛娘が腕の中に還ってくることはない。

 

 愛する娘は憎い若造とナニをするのに夢中なのだから。

 

「あふぁ!?」

 

 鍛えられた怪盗の背筋。

 

 ヒップがふわりと浮き上がり、マットレスに勢いよく叩きつけられる。

 

 屋根裏部屋同然のルブラン二階の床は厚くない。

 

 階下に誰かいればドスンドスンという、規則正しいのにランダムな音と揺れが、気になって気になって仕方がないであろう。

 

 計算され尽くしたギリギリのベストフィットを追求したおかげで、コンドームがあっても子宮へのディープキスの感触はバツグンだ。

 

 生々しさに背筋を震わせる蓮。

 

 牝の本能を最奥まで貫かれ、甲高く甘い悲鳴を上げる春。

 

 勃起が抜き挿しされるたびに秘裂からグジュグジュと、雨の日の濡れた靴下のような音が室内に大きく響いていた。

 

「れ、蓮くん、蓮くん、は、激し、激しすぎ、あッ、破けちゃう、んぁッ、あッ、あッ、続けられたら、ゴム、や、破けちゃうぅううッ!!」

 

 肉のナイフの先端に媚粘膜を抉られながら、髪を振り乱し喘ぐロリータフェイスな年上の彼女。

 

 ひと昔前のシャンプーのCMみたいに、振り撒かれる汗が淫らな芳香となって、年下の彼氏の牡としての獣性を誘い煽っていた。

 

 股間の激しい水音に合わせて擦れる互いの恥毛が、結合部をチクチクと突き刺して恋人たちの理性を奪う。

 

 ふたりの脳裏ではスパークが渦となって、掻きまわされながら悦びに昇華され蕩けていた。

 

「す、すご、凄いッ、蓮くん、蓮くん、すご、あッ、ああああッ、凄い、凄いよぉおお、蓮くんの、蓮くんのオチ〇ポ、オチ〇ポ凄すぎるッ!!」

 

 卑語連発。

 

 蓮の身体の下でカタチのいい朱唇を歓喜に綻ばせて、性感に濁り涎を滴らせたアヘ顔をさらし春は嬌声を叫び続けていた。

 

 正常位というと兎角ツマらないセックスと思われがちだが、これはこれでやはり牡の征服欲を充たしてくれる。

 

 額にかかった髪を払っておでこを露わにすると、

 

 チュッ。

 

 小鳥が啄むような優しいキスをした。

 

 牡に媚びを売るように情けなく崩れていた春の貌が、さらに悦びに蕩けてだらしないものになる。

 

 そうして劣情をチャージしながら変幻自在、上半身と下半身が異なる生き物のように、緩急をつけつつワイルドに腰を振って獲物を追い詰めた。

 

「ひッ、ひッ、はひッ!?」

 

 もっともその愛する獲物の春は、とっくに瀬戸際に追い詰められており、あとは蓮が往生際を決するだけである。

 

 夜もまだまだ長いことだし、いったんトドメを刺すことにしたようだ。

 

 勃起にぷりぷり淫らに纏いついてくる膣壁の締めつけも、ひくつきが可哀そうなくらい性急なものになってきている。

 

 蓮の頭の片隅にはこのまま虐めていたいという欲求もあったが、いったんトドメが必要なのは勃起が暴発寸前の蓮も同様だった。

 

 じゅぷ・じゅぷ・じゅぷ・じゅぷ……。

 

 腰の動きを速くして、一回目のスパートをかける。

 

 ラストじゃない。

 

 朝までにはたっぷり時間がある。

 

 手持ちのコンドームの数は甚だ心許ないが心配はしていない。

 

 そのときはそのときだ。

 

「ンあぁッ……はぅッ……んンッ……はぁ……んンッ、ひッ、あ…あぁんッ……ふぁッ、あッ……んぅッ!!」

 

 ギシギシと軋みっぱなしのベッドマットと、のしかかる蓮に挟まれた春の身体が、これまでにないエクスタシーの予兆で痙攣している。

 

 耳に囁いた。

 

 微かに触れた恋人の唇と熱い吐息にぶるぶる震えながら、絶頂へのゴーサインのお許しに春は一気に駆け上がった。

 

「う、うん、あ、ありがとう、わ、わたし、いッ、イク、イクね、イク、い、イちゃうからね、イク、イク、イク、イクぅううううッ!!」

 

 子宮を抉る被虐の凶器と化した牡器官を、妖しく可憐に媚粘膜が収縮し締めつける。

 

 疑似包茎を演出するゴムに包まれた勃起が先端をぶわっと膨らませ、切れ込みから煮え滾るスペルマの弾丸を勢いよく噴き出した。

 

 びゅッ・びゅッ・びゅちゅッ……。

 

 しつこくしつこく射精をくり返して、膣内の粘膜を隅々まで犯し尽くす。

 

 恋人の絶頂の悦楽に濁っていく瞳を見下ろしながら。

 

 ニヤリと不敵に怪盗スマイルで微笑む。

 

「あッ……ああ……んぁ……」

 

 噛み千切るみたいに収縮していた媚粘膜が、ゆっくり弛緩していくのを愉しみながら、勃起は硬さと力強さを萎える間もなく取り戻していった。

 

 手足のホールドの解けた上半身を静かに起こすと、ニットのセーターの裾に手をかけて捲りあげる。

 

 フリルの付いた可愛らしいピンクのブラジャーを押し上げた。

 

 ふたりの夜はこれからである。

 

 

 

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