ありふれた技能で奈落産モンスター女体化ハーレム性活 作:|◉〻◉)
「と、いうわけで」
ハジメが柏手を打って注目を自分に集めて話を続ける。
「今後のフォーメーションの変更を伝えます」
「と言うてもやる事は変わらんのじゃろ?」
「やる事は変わらないけど、今後は突っ込むだけじゃなくて後方にも配慮してくれると嬉しいかな?」
それと言うのも蛾の群れを超えた先から普通にフィールドが広いのと、日光が射し照らすくらいには明るいためだ。今までのような幅の狭く、暗い場所と違って見通しも立てやすい。
ならば人数も増えた事だし隊列を変えようとハジメは提案する。
「まずは第一部隊長はケリー」
「うむ、任された」
「ケリーはいつも通り自由に動いてもらうから。僕も援護射撃で応戦するけど、回避はそっちに任せるね」
「了解だ」
ケリーは一番最初の仲間でもあるし、今もみんなを引っ張って矢面に立つことからメンバーからの信頼度も高い。
「そして第二部隊長はクロだ」
「心得た」
「クロにして貰いたいのは戦闘の他に、相手の連携を崩す突破口になってもらいたい。出来るか?」
「出来ると思ったから任せてくれたのじゃろ? 期待に応えて見せようぞ」
クロは両手で拳を作って胸の前で合わせた。
「次に第三部隊長はイラマ。君にお願いしたい」
「私ですか!?」
抜擢した本人からすごく驚かれてしまった。
しかしハジメの想定ではイラマの力は必要不可欠だ。
「僕たちのセンサーの中でも群を抜いて優れているのは君だ。エッチ担当で終わらせるには勿体ない。今後とも僕たちを導いてくれ」
「あの、はい。出来る範囲で頑張ります」
お願いするよと頭を撫でてやれば、くすぐったそうに身をくねらせて頷いてくれた。
この子は少し引っ込み思案なところがあるからな。普段エッチな癖に、それ以外は無頓着なところが少し心配だった。
「そして第四部隊長はベル。君に任せたい」
「新入りのあたしに?」
「実際に飛行に関しては僕より君に軍配が上がる。空からの索敵や支援を頼みたいんだ」
「そういうやつね。お姉さんに任せておきなさい」
誰がお姉さんか。
しかし今のハジメの見た目年齢はイラマより少し上くらい。最年長のクロ、次点のケリーに比べれば女性らしい肉付きはベルに負けていた。
ベルにとってもハジメは守ってやるべき妹のような存在だったのだ。
仲間になった経緯はどうあれ、ベルにとっては不器用な妹というポジションで落ち着いていた。
「さて、今指名した四人にはその他のメンバーを選出、各自運用してもらいたい。年少組をどう生かすかは君たちの手腕にかかっている」
「じゃあ我はハジメとジルをもらおうかの」
「わたしはハジメとレインかな?」
「私はハジメとフウカちゃんを頂きますね?」
「んじゃ、あたしはジルちゃんとフウカちゃんもらうね」
それぞれが挙手して意見を述べる。無論、それぞれ狩りに適っているため、口出ししにくい始めである。そもそも言い出しっぺがハジメなのだ。断り切れるはずもない。
「みんなの意見はわかったけど僕の体は一つしかないんだが?」
「訓練をするにしろ、チーム分けをするにしろ、別に同時に動く必要もあるまい?」
ニヤリと言って除けるクロに、確かにそうだなとハジメは頷かざるを得なかった。
「って、クロ! 僕を酷使しすぎだろう!」
「ほれ、そっちに一匹向かったぞ」
「くっそぉおおお!」
クロ部隊長による訓練は、各人の戦闘能力の強化に特化していた。
その中でも隊員には未熟ながら見込みのあるハジメとジルが抜擢される。
偶然にも心にオスを飼っているメンツでもあった。
「ハジメ、真っ直ぐに戦う必要ない。ウチと連携しよう!」
「だな!」
只今襲いかかってきているのは体をバラバラにしながら連携攻撃を仕掛けてくるムカデ達。
それを一括りにしてしまっていいのか分からないが、ソロで戦うにはどうにも分が悪い。
ハジメの銃の着弾を受けても衝撃を逸らすように分裂し、直撃した個体以外が再度襲いかかってくる負の連鎖だった。
「石化の魔眼!」
「もういっちょおまけにポイズンバレットも食らっとけ」
錬成EXによって大幅に強化された連射速度に弾速がムカデの肉体に風穴を開けていく。
時間にして二時間の猛特訓は、合計30モノムカデを屠って終了した。
クロなんて遠くから『風爪』を奮って纏まったムカデごと一網打尽にしているのだから戦闘力の差は程遠い。
「あんな化け物と比べる必要ないって」
ジルなりに気を使ってくれてるのだろう。その気遣いが逆にハジメの男心を燃え上がらせるものになった。
「でも、負けっぱなしも癪じゃないか?」
「何か手でもあるの?」
「気持ちで負けてるうちは絶対に勝てないからな。あとは気合だ」
「そういうの苦手なんだよね」
「なら僕だけでも頑張ってみるさ。ジルはそこら辺で休憩でもしてたらどうだ?」
「ハブられるのも嫌だって言ったよね?」
煽るようなハジメの言動に、ジルも呼応する。
なんだかんだ、ジルも負けず嫌いのようだった。
「よーし、今日の訓練はこれまでとする!」
最後の一匹を無造作に風爪で薙ぎ払い、クロが余裕の表情で胸を張る。
足元には根性論でついていくも、疲労困憊のハジメとジルが這いつくばっていた。
「鬼、悪魔、人でなし」
「ハッハッハ。なんとでもいうが良い」
結局あれから五時間ぶっ通しでムカデ狩りをやらされた。
ハジメはなんとか意識を保っていたが、ジルは気絶してしまっている。
戦利品として肉は持ち帰る主義だが、これって食べられるんだろうか?
「そういえばこのムカデって食えるのか?」
「分からん。持ち帰ってフウカに味見してもらおうか」
無尽蔵の胃袋を持つフウカならそれも可能か。ハジメは納得するよう地面に手を当て錬成し、そこら辺の木々に介入しながらムカデを縛り上げて引き摺りながら帰路についた。
ジルはクロにおぶられている。少しやりすぎたかのうとボヤいていたが、今更だろう。
フウカに食診してもらったところ、食べられるけど、甲殻が硬いからみんなには不向きらしい。普段通りハジメ由来の卵を食べて腹を満たしていた。
「どうだ、ステータスとやらは上がっているか?」
卵が生まれたという事は、ハジメにとっての成長が何かしらあった証拠である。
人間的に成長したというのもあるだろうが、射撃の命中率が上がっているようだ。それに伴って、クロの風爪の命中率も上がったようだった。ステータス的には4桁を維持。若干数字は上がっているものの、歴然の差というほどの成長は見込めなかった。
「僕の銃の腕前に応じて反射神経と命中率が上がっていたくらいか」
「ふむ、ちょうど欲しかったところだの」
「そうなのか? それならばよかった」
どこまで本気なのやら。それでも喜んでくれていることに内心嬉しいハジメである。
「さて、休憩を入れたらわたしの訓練に付き合って貰いたいが」
「お手柔らかにな?」
「善処しよう」
少し前までのクロの訓練がハードモードであるならば、ケリーの訓練はノーマルモード……と思っていた時期がハジメにもあった。
クロが打ち倒す訓練であるならば、ケリーのものはヘイトコントロールと一撃離脱を徹底的にやるというものだった。
レインもこの手の戦闘はお手の物らしく、慣れたものだ。
つまりハジメだけが苦戦していたわけである。
「ハジメ、動きが素直すぎる。もう少しフェイントを織り込んで行こう」
「十分やってるよ!」
太陽を背にマズルフラッシュがハジメの身を隠す。
しかし甲殻系は熱源探知機能を誇るらしく、高熱反応を伴うハジメの攻撃は尽く回避されていく。ならばと水鉄砲を作り上げて放射すれば漸く当たるが、威力が弱すぎた。
原作通りのハジメであるならば、ここまで翻弄されないであろうが、なまじステータスの上がらないハジメならこれが限界だった。
しかしそれでもハーレムの中心はハジメにある。
ならばと手を替える。原点回帰だ。
銃による牽制はあくまでも中距離でのもの。
こうも至近距離でやり合うには分が悪いのだ。
そこで己の職業を思い出す。
錬成師。
そう、錬成師だ。だったら地形を武器に変えて仕舞えばいいのだと追い詰められたハジメはたどり着いた。
結果たどり着いたのが新たな闘法。
回避に重点を置いたカウンター主体のステップ術である。
近接戦闘においての直接攻撃ではなく、あくまで物を変質させる錬成師としてのありようをケリー達に見せつけたのだ。
「うん、その動きならば合格だ」
「ハジメさん、見違えました」
「だろう? 僕だってやれば出来るんだ」
「それなりに追い込む必要はあったがな。本当だったらこんな危険な目には合わせたくなかったんだが」
「僕にオスとしての自信を取り戻してくれるように配慮してくれたのだろう?」
「うむ。まぁ、余計なお世話だったようだが」
「そんな事はないさ。ケリーの気持ちは胸に響いた」
「ハジメ……ならばよかった」
ケリーはうんうんと胸の下で腕を組んで微笑んでいる。
レインは何故かよくできましたねーとハジメの頭を撫でているが。
こうしてハジメに新たな闘法が加わる。錬成師として武器を作るだけでなく、地形そのものを武器に変える新たなる方程式。
手を置く代わりに特有のステップで錬成をかける、ハジメ特有の技法だ。
木々を操って縄のように縛りつけたり、土や岩を高質化して突き刺したり、基本的には足止め特化。そこに銃技を加えてハジメに隙がなくなっていく。
相手にした分裂ムカデには悪いが、ハジメの成長の糧になってもらうつもりであった。
クロとケリーの訓練であらかた討伐した一行は、そこで大規模な群れに接敵する。
どうやら外敵と判断されて、ムカデの親分がやってきたのだろう。
偶然にもそれを拾い上げたイラマによって、ハジメ達は情報収集を開始した。
同時にベルを起用して空から索敵していく。
ハジメはイラマを抱っこして進み、ベルにはフウカを抱っこして飛行。
「何か気配は掴めたか?」
「いえ、ずっと嫌悪感のようなものが渦巻いてはいるんですけど」
お腹に腕を回すようにして抱き上げたイラマは、足元を見下ろしながら呟く。
「この音、何?」
次に何かの振動音を捉えたフウカ。サメ特有の音波感知でハジメ達に危険を報せる。
「ハジメ、この真下から──来る!」
「ベル、緊急回避!」
「分かったわ!」
間一髪! ハジメ達のいた場所に真下から突き上げるようにして巨大化して分裂ムカデが大口を開いて現れた!
まるで今まで相手取っていたのが幼体と言われて納得してしまうほどの大きさである。
「すっごく大きい!」
「なんか黒光してエッチなムカデですね」
「そういう風に見るからじゃないのか?」
「あんたらの感性はどうでもいいから、逃げるわよ!」
「そいつは賛成だ」
まだ毒されていないベルが吠えた。それに呼応してハジメも羽ばたく。
上空では錬成できるものが限られている。
今ハジメ達が羽ばたくことで浮き上がられてる空気や風なんかも錬成可能だが、それを失うと地上に真っ逆さまになるのでやらない。いや、やれないのだ。
間もなくしてクロと合流し、討伐に当たる。
「クロ、ケリー、レインは真正面から足元を挫いて」
「挫くだけで良いのか?」
「どうせバラけるんだ、上から落としたのも対処してもらうよ」
「なかなかハードモードですね!」
「ハジメはどうする?」
「上手く頭にとりついて連携を乱してやるさ。ベル、フウカとジルを担いで上空に向かうぞ」
「分かったわ。イラマちゃんはどうするの?」
「あれでも逃げ足は素早いんだ。センサーはずば抜けてるし、そういう生存力の高さも見越して部隊長を任せている」
「なるほどね。それでジルちゃんはわかるけどフウカちゃんはどんな役割?」
「直接外皮を食べてもらおうと思って」
「ごはん? ごはん?」
「硬かったら無理しなくてもいいからな?」
「頑張ってハジメの役に立つよ!」
と、いうわけでハジメ一行は大規模なムカデ戦に赴いた。
「こやつ、なかなかバラけぬのう」
風爪を振るいながら、熱爪、氷爪を次弾装填しつつ、クロが呟く。
「特殊個体なのだろう。この図体だ、同類でも規格外と見た」
突進攻撃を華麗なステップで回避しながら、二段ジャンプで空中で切り返し、胴体に飛び蹴りを喰らわせるケリー。足に装備したクロム鋼のブーツの後は見事に陥没している。
「しかしこうも動き回られると厄介ですね!」
長い舌を振るいながらレインが毒づいた。いまだに致命傷らしいダメージを与えられていないことに焦った様子すら見せている。それというのもこのムカデ、毒の状態異常が一切効かないのだ。お互いにダメージはないものの、ジリ貧である事は拭いきれない。
「上でのハジメ組に頑張って貰うしかないようじゃの」
「ですかねー」
振るわれたムカデの尻尾は面となってクロとレインを襲う。
しかし上空から発射されたジルのピンポイント魔眼でクロ達は危機を難なく脱出する。
こういった援護もあるから上空組との連携は大事だった。
「助かったよ、ベル」
「別にあたしはイラマちゃんのお願いを聞いただけだし」
「それでもね、クロ達は攻略の鍵だから」
ハジメに真っ直ぐ見つめられて照れるベル。
妹のような存在と思っていたけど、その内側から溢れるオスの本能に気圧された形だ。
何故強者のクロやケリーがハジメにつくのか少しだけ分かった気がしたベルだった。
「このまま堂々巡りではお互いにジリ貧だな」
『ギキィイイイイイイ!』
「おっと、僕を食おうというのか? 残念ながらそんなトロイ動きじゃ食べられてあげられないな」
口の中に銃弾を打ち込むも、構わず突っ込んでくる巨大分裂ムカデ。
無論、回避運動を整えていたハジメはそれを回避して、
「捕まえた」
交差する時にその頭部に錬成を施した。
女体化だ。頭部の役割を果たす個体を強制的に別のものに変える事で、分裂を早めたのである。
「ベル、その子を頼む」
「え、ちょっと!」
銃弾を接合部に向けて乱射するハジメの横で、二人以上は定員オーバーよと騒ぐベル。
「フウカ、ごはんタイムだぞ!」
「じゅるり」
「さぁ、たっぷり味わってこい!」
「いただきまーす!」
ガブリ!
切断面の肉に強靭な歯を突き立てるフウカ。
甲殻と違って食べやすいのか、どんどんと食べ進めていく。
あっという間に一つの個体を貫通して、次の個体を食べ始めた。
恐るべき食欲である。
「ベル、新しい子を預かるよ」
「フウカちゃんは?」
「早めのご飯タイムさ」
「あの子目が見えないのよ? 一人にしてきたの?」
「今まで一人で生きてきたんだ。今でこそ一緒にいるけどね。見た目で判断しちゃいけない」
「そうなの、それでハジメはどうするの?」
「この子を僕好みの女の子に調教する。少し時間がかかるかもだけど」
「そう、優しくしてあげてね?」
「ひどい言われようだな。僕はいつだって優しいよ?」
「あたしの時のことはまだ忘れられないから」
「あれは僕なりの愛情だったんだけど」
「俄然預けるのが心配になってきたわ」
表情を顰めるベルに苦笑いするハジメ。
苦戦しているクロ達のためにも統率者のこの子をさっさと仲間に迎えてしまうべきだろう。
ハジメは適当な足場を見つけると、そこに着地する」
「さて」
ハジメはどんな手を使って攻略するか、今から楽しみにしていた。