※この作品はR-18です。

海賊白兎は闘争と色を好む   作:黒旗

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道化眷族との最初の邂逅

全ての異常事態(イレギュラー)を片付けた【カーリー・ファミリア】【ロキ・ファミリア】【フレイヤ・ファミリア】は無事に帰還した。

 

そして、戦争遊戯(ウォー・ゲーム)前夜ということでカーリーの提案で外食することになった【カーリー・ファミリア】は冒険者がよく集まる酒場『豊饒の女主人』にやってきていた。

 

ガツガツゴクゴクガブガブグビグビッ!!

 

『・・・・・・・・・・・・』

 

(ベル)の食事の光景に神と団員()達は普段とは違う様子に呆気にとられている。

 

「おい、肉と酒追加」

 

「畏まりました」

 

ベルがエルフの店員に注文をすると入れ替わりで茶髪の猫人(キャットピープル)の店員が料理と酒を運んでくる。

 

「にゃー、どれだけ喰うのにゃあの白髪頭!?」

 

「先ほどから絶え間なく料理を運んでいますが衰えることなく食事を続けていますね」

 

「酒を飲む速度も異常にゃ、ヤバ過ぎにゃー」

 

「でも、結構可愛いお尻してるにゃ」

 

「いや、この状況でそのセリフが出てくることが可笑しいよ!!」

 

「くっちゃべってないで働きな馬鹿娘共!!」

 

『はい、ミア母ちゃん(さん)!!』

 

作業しながらも動き続ける店員達に集中するように怒声を放つ女主人、このように店内が戦争状態だった。

 

そうして、一時間後ようやくベルの食事の手が止まるのだった。

 

「ごちそうさん」

 

「や、やっと止まったにゃ・・・」

 

「もう、動けない・・・」

 

「マジか、あれだけの料理と酒を完食してるにゃ」

 

「凄まじい食欲でしたね、本当に終わってくれて良かった」

 

店員達も食事が終わったことに安堵した。

 

「良い食いっぷりだったね坊主。私はミア、この店の女主人さ。ここでは私が『法』さね、神だろうと従って貰うよ」

 

「豪快だな」

 

「それであんだけの量の飯を完食するとはねぇ」

 

この店の女主人ミア・グラントがベルに話しかける。

 

「あぁ、美味かったよ」

 

「そうかい、そりゃ良かったよ」

 

「いくらだ?」

 

「そうさね、72万ヴァリスだよ」

 

『!?』

 

豊饒の女主人は他の店よりも割高だがそれでもその金額は凄まじかった。

 

「ほい」

 

「ちょっと待ってな、今確認するからね」

 

ベルはミアにヴァリスの入った袋を渡しその確認を待っていると一人の男が近付いてくる。

 

「君がベル・クラネルだね」

 

その声に反応して視線を向けると、金髪碧眼の少年とエルフ、ドワーフ、狼人(ウェアウルフ)、ヒューマン、アマゾネス二人、神を連れていた。

 

「誰だお前」

 

「てめぇ団長になんて口を!?」

 

「止めろティオネ、すまない名乗るのが先だったね、僕は【ロキ・ファミリア】団長のフィン・ディムナだ」

 

「・・・他派閥の団長(アタマ)が主神と部下連れて何の用だ?」

 

「先の異常事態(イレギュラー)の際、君はどこに居たのかなと思ってね。派閥(ファミリア)の団員は来ているのに団長の君がいなかったのはなぜかなと思ってね」

 

「そんなことかよ、決まってんだろ戦ってたんだよ」

 

フィンの問いに事実を答えていくベル。

 

「どこで?」

 

「ダンジョンの深層三十七階層」

 

「ふむ、しかしその階層ならLv.8の君ならば苦戦する相手は居ないだろう。その階層に出現する階層主ウダイオスは次産間隔(インターバル)は少しあるしね」

 

「へぇ、あの四本腕の骸骨ってウダイオスっていうのか」

 

「なに?」

 

『!?』

 

しかし、ベルのこの一言で状況は一変する。

 

「なんだよその反応、なんか可笑しいとこでもあったか?」

 

「あぁ、ウダイオスは通常二本腕なんだ」

 

「つまり、どういうこった?」

 

「予想するに君の戦ったウダイオスは強化種だ」

 

「強化種?」

 

「大量の魔石を喰らって力を増したモンスターのことさ、それに伴って何かしらの変化が起きるんだ」

 

「ふーん」

 

フィンの言葉に興味なさげな反応していると長髪巨乳のアマゾネスがキレた。

 

「テメェさっきから団長に対しての態度がなってねぇぞ!!」

 

「ちょ、落ち着きなよティオネ!!」

 

短髪貧乳のアマゾネスが長髪巨乳のアマゾネスを押さえる。

 

「おい、何か勘違いしてねぇかお前」

 

「あぁ!?」

 

「俺達は団長(アタマ)同士で話してんだ。下の奴が許可なく口出していい場じゃねぇんだよ。テメェのせいで愛しの団長様が軽く見られても良いんだったら続けろ、俺は構わねぇよ」

 

「~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!」

 

歯を剥き出しにしながら長髪巨乳のアマゾネスは敵意剥き出しで睨んでくる。

 

「そうするんだったら最初から口出すなよ」

 

「ウチの団員がすまなかったね」

 

「別に、上のモン同士の話に入ってくる奴が悪い」

 

そうして、中断された話し合いの再会をしようとした時ミアがやって来る。

 

「ほれ、坊主おつりの三万ヴァリスだよ」

 

「あぁ」

 

ヴァリスの入った袋を受け取り立ち上がる。

 

「じゃあ、明日は戦争遊戯(ウォー・ゲーム)だから帰るわ」

 

「あぁ、また君と話す機会を設けたいんだが良いかい?」

 

「あぁ、良いぜ。ミア」

 

「なんだい坊主」

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()ってな」

 

「!! あいよ、伝えておいてやるよ」

 

「おう」

 

そうして、【カーリー・ファミリア】は宿へと帰って行くのだった。

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