万理亜からこの人形を渡された時、橘七緒は普通に喜んでいた。
場所は以前から住んでいたアパートの一室。
そこで1週間生活する運びとなった。
幸い襲撃された時の予備拠点として稼働させていたので、生活するには十分な環境だった。
人形ではあるが、異性が、自分の部屋に来るというのはとても恥ずかしい、
これが本当に刃更だったらきっとその後のことも考えて茹蛸のようになっていただろう。
「ゆっくりしていってくださいね」
彼女はバサラをリビングに通して、お茶の準備をする。
そういえば、日常が激しすぎて普通のデートというものをしたことが無かったなと思った。
ヴァンパイアとしての力を恐れて消極的な生活を送ってきたかと思えば、
刃更達と出会い誰もがうらやむような激しい生活を送るようになってきた自分を見ると、
改めてこういうことは忘れていたんだなと痛感する。
彼を自分のプライベートに入れるという女子としての青春のようなトキメキは5段飛ばし位で過ぎ去っていたのだ。彼女は少し惜しいことをしたような気分になった。
彼女はお茶菓子も用意して、バサラに持って行った。
高級な部屋でもなく、女として着飾った部屋でもない。どこにでもある簡素な一般的な部屋だ。
コーディネートなどは勉強したことも無く、中性として生活していたのでシンプルに椅子や机、最低限の家電がコンセントに従って配置されているだけだ。
相手はバサラだが、少し男性を意識して彼女は頬を染めつつお茶を出す。
今回、こういう提案があって良かったと七緒は思っていた。
今まではハーレムの一員として互いを切磋琢磨することに重きを置いていた。
しかし、こういう自分の恋愛感情を刺激する女性としての甘酸っぱい経験ももっと彼と積んでみたい。
激しく欲求を満たすエッチではなくて、一緒に日常を過ごしていくのも体験したい。
女子として彼に気を浸かって、彼をドキドキさせてこちらもトキメクような青春。
そんな練習を1週間しようと彼女は目標を立てたのだった。
とはいったものの、彼女にできることは限られていた。
一緒にテレビを見たり、掃除をしたり、買い出しをしたり。
彼女は一通りの家事をしてみて気が付いていた。
・・・・・・あれ、日常ってこんなに短いものでしたでしょうか。
彼と過ごす時間はどれもすぐに終わって、期待するようなトキメキはあまり存在しなかった。
一緒に手を繋いでみたり、手伝いをお願いしてみたり、今夜の献立を相談したり、
どれも新鮮で望んだ展開であったが彼女にはどこか不満が募っていた。
上手く行き過ぎている。そう感じるのに時間はかからなかった。
そう、バサラは人形であるので私に従ってくれるのは分かっている、
しかし、それが刃更であっても違和感がないだろうと思えることが不服だったのだ。
これまでの日常は刃更を刺激するものがほとんどで、欲と欲がぶつかり合うそれはもうスゴイ生活だった。刃更の女として彼に喜んでもらいたくてアピールする毎日。
その日常と今を比べるとどうしても薄味に感じてしまっていたのだ。
彼女は思った。どうしたら彼をドキドキさせることができるのだろう。
女としてではなく、異性として男性との違いを意識させて彼を惑わせてみたくなった。
ボクは女子高校生に変わったのだ、それも大事にしていきたい、と彼女は思った。
早速、次の日に彼とデートをしに行く。しかし、それは澪達がするような女としてのものではなかった。
待ち合わせはできなかったが、手を繋いで書店を巡り、服も選んだり、雑貨を選んだりする日常の延長線上に当たる初々しいものだった。そこで彼女はできるだけバサラに話しかけてみた。
本の感想、服の感想、雑貨の好みに至るまで彼との細々とした日常を楽しんだ。
それでも手早く、午後2時には帰宅する。そこから借りてきた映画を二人で見ておやつをだべて、
夕食の仕込みに取り掛かる。簡素な日常だったが、細かく楽しむと普段に劣らないくらい充実感の溢れたものになった。彼女はそれがたまらなく嬉しく、そしてその細かく何気ない話題でバサラが表情を変えてくれるのも嬉しかった。合間合間に手をギュッと握って見たり、スカートをたくし上げてパンツを見せたり、
雑貨の指輪やネックレスを彼に直接つけてあげたりすると顔を真っ赤にしてくれる。
恋人未満、友達以上の関係。それが彼女が望んだものだった。
彼女はこの日常に嵌っていった。もともとの奥手な性格もこちらの生活にマッチしていた。
中性であり、魔眼を有していて学生生活を縛られていた彼女にとって、自分のペースで生活できるというのは貴重なものだった。何をするにしても安全を確認し、男女間の話題にはついていけなかったからだ。
こうして彼に身を任せてデートができて、女子がするような服や話題、食事をとれるのはとても楽しいのだ。恋愛映画を見て涙を流し、ファッション雑誌を見てコーディネートを考える。
バサラもそれなりに返事をくれるので、まるで彼氏としゃべっているようで彼女の興奮は収まらなかった。
もっとこのドキドキを味わいたい。できなかったこと、やってみたいことをしてみたい。
彼女の欲求は尽きることなく膨れ上がっていった。
「ほら、バサラさんこれなんてどうですかぁ?」
口調や態度をより女子っぽく、彼の性欲をほのかに刺激してその反応を楽しむ。
いつしか彼を挑発するのが当たり前になっていた。
普通の会話も楽しいが、男らしい彼がドキドキする様はより彼女の心を掴んでいた。
しかし、それをHにつなげようとは思わない。
年頃の性で遊ぶ娘のように彼の反応を楽しみたい。
ボクの女を知ってくれると自身の胸がときめくのが分かる。
握っている手を時折外し、いやらしく指を絡ませてみたり。
雑誌を見せるときに前かがみになって、服の中を見せてみたりした。
以前からは考えられない。今ではきっと刺激の足りない行為。
互いに心臓の音が聞こえそうなくらいドキドキしていた。
ふと、彼を見ると可愛らしくうるんだ瞳でこちらを見ていた。
キュッと心臓が締め付けられ、嗜虐心をそそられる目だった。
彼女ももう興奮を抑え込もうなど思えなかった。
しかし、それでも彼を求めるのはまだ先だ。
時刻はまだ夕方で彼女はより彼に興奮してもらうやり方を思いついていた。
彼女は彼にキスもすることも無かった。
彼の前に立って足先で彼の股間を刺激したのだ。
ゆっくりと不慣れな動作が繰り返される。
もどかしい刺激にバサラは苦悶の表情を浮かべてすがるようにこちらを見てくる。
そんな彼を見下げる高揚感と、羞恥が彼女の心に火をつけた。
「バサラさん、もしかして感じているんですか?」
彼女は意地悪く彼に問いかけた。普段ならこんな事言うはずも無く、こんなことをする勇気も無い。
しかし、相手は人形で今は自分のいう事を聞いてくれるため思わずやってしまった行動だった。
彼女を止めるものなどなく、その行為はどんどんエスカレートしていった。
足の指先をクニクニと動かして彼の膨れ上がった股間をいじっていく。
足を伸ばしてお腹、乳首をなぞり、最後にバサラの腰がびくびくと痙攣してくると彼の顔に思い切り足裏を押し付けて射精させた。
その変態的な行動に思わず喉が鳴ってしまった。
だが、それでもまだHをするには早い。
彼女はバサラとシャワーを浴びて、何食わぬ顔で夕食をとった。
彼には何気ない言葉をかけ、先ほどの行為については何も言及しない。
このもやもやとした雰囲気を楽しみたかったのだ。
どうしようもなくいやらしい雰囲気と、それでも続く日常のコントラストを。
彼女は恥ずかしさを押し殺して、バサラに普通に話しかける。
明日の予定やこの後の事を考えて、またTVや雑誌、買ってきた小物についても話題として扱った。
彼も落ち着いてきたのか普通に受け答えするようになっていた。
しかし、それは許さない。彼女は風呂上がりで艶めいたうなじをこれ見よがしに見せたり、
彼に自分の食べかけをあげたりして雰囲気を保ち続けていた。
時刻は夜10時を回っていた。
ここまでで彼女達はもう興奮しきっていた。
ベットに並んで座って二人で漫画を読んでいた。
しかし、チラチラとお互い見つめ合って本の内容など頭に入っていなかった。
自身が合図をすればHが始まる。
それがたまらなく彼女の鼓動を早めていた。
奥手な自分がバサラの主導権を握り、普通の女として彼を誘惑できている。
彼女達と比べてどうとかではなく、ボクという女子高生が男を誘惑しているのだ。
性に興味がありながら、青春を謳歌する人の幸せを味わい続ける。
そして、彼女はさらにその先を、いつもの愛を貰うために彼へHの合図を出した。
しかし、そのHはバサラという人形が行うもので、催眠により彼女の深層心理がもたらしているものだと
彼女は気が付いていなかった。
「ちょっと、バサラさんっ。ダメッ、ヤぁ・・・・・・」
彼女は盛りのついた男子高校生に襲われていた。
いつもの刃更とは違い抑圧された興奮を解消するような力の強い交尾だった。
腰はがんがんとぶつけられて痛みすら感じる未熟なオスの行為に彼女は戸惑いを隠せなかった。
しかし、反面では望んでいたことだった。
なぜなら、こういうことが起こるのは自身に魅力があると言っているようなものだからだ。
その嬉しさが痛みを快楽へと昇華させていき、彼女はどんどん嬌声をあげるようになっていった。
「もっと~♥ ちゃんと腰振ってください♥ 情けないですよ♥ 」
もっと苛めて欲しくて、さらに自分を淫らに変える。
性に明るい未成熟な女子が男の子をリードしていくように高校生の若い声で、挑発的に彼を誘った。
自分もいっぱいいっぱいだが、不器用に精いっぱい彼を刺激した。
すると、彼もそれにこたえるようにだんだんと彼女を意識しつつ腰を振っていくようになった。
正しく腰を振って彼女を感じさせる。彼女の弱い所を刺激するようにピストンが変わっていく。
この女とヤりたい、感じさせたいと若いオスの本能がそれを制御しているようだった。
彼女はそれに満足するとさらに刺激を求めて自身も腰を振るようになっていった。
ボクは少し気後れしていたのかも。と橘七緒は思い始めていた。
彼女は女性という性に未だ疎かった。それがどこか彼女達になじめない理由だったのかもしれない。
バサラとHをしている中で彼女はそう思うようになった。
中性として生まれ育ってきたため過去に自分の性を見出すことができなかった。
それは行動を如実に制限する理由で、自身が女になったときに刃更に対して奥手になる最大の要因だった。
だが、今彼女は全力で青春を謳歌していた。
年頃の女子がするようなことを楽しんでいた。
そして、それは彼や彼女達に対する負い目を払しょくするカギとなった。
彼女はようやく自身のつかえがとれた気がした。
すると、今度は体の変化ではなく、心の内側が女に変わっていくのを彼女は確かに感じた。
そしてそれは行動に反映されることになった。
彼女はヌチョッ、ヌチョッ、と卑猥な音を際立たせる。
男性器が自分の肉ひだをこする音、お尻が固い太ももに当てられグニグニと変形しこすれる音、
それらの音を一身に感じて、本能が刺激されていくのを体に覚え込ませていった。
膨らんだ胸を、肥大化した乳首を丹念に弄られ口からは吐息のような、それでいて吠えているような
射精をねだり、欲情を促す艶めかしい喘ぎが繰り返されていた。
羞恥で頭は何も考えられないのに、開花したメスの本能が自分を動かしているのが理解できた。
きっと澪さんや柚希さんたちもこういうモノに従って刃更さんを求めていたんだと直感的に分かった。
・・・・・・ずるいなぁ。
ふと、そんな考えが頭をよぎった。
いけない考えだとは思いつつも止められなかった。
そんな考えをかき消すように体を動かそうとすると、反対に腰がさらに淫猥にバサラをしゃぶってしまった。
すると、得も言われぬ快感がさらに頭を満たしていった。
この考えが正しいのだと彼女たちのように強いオスをねだって、誘惑していいのだと。
好きという気持ち以上に、愛するという行為以上に、私のオスという独占欲が高まっていった。
私のオス、交尾して気持ちよくなるための。
私だけのオチンチン。
未熟なメスがオスや周囲を考えず独りよがりに性を振りまいていた。
若く、世間をしらない、自信だけあふれたみずみずしい感情に七緒は歓喜した。
いつか見た長谷川先生の腰使いより淫らに、澪が見せる以上の甘えぶり、柚希が行うHな誘惑以上に
自身は彼を魅了した。強気に変態的にそれでいて彼のメスだと媚びるように、
女子高生とはとても思えないくらいのねちっこいピストンをした。
「んぅぅぅ♥、はぁぁぁん♥、ンッ♥ 」
指は乳首をいじって、足は下品に広げて、胸は彼に見えるようにはしたなく揺すった。
それに耐えられなくなったバサラは彼女を抱き寄せて射精した。
「んぐぅぅぅ~~~♥♥♥はぁ~~♥オォ~~♥」
橘七緒はお腹のそこから可愛さのかけらもないメスの鳴き声を吐いた。
そうなったらもう淫らな生活は止まらなかった。
彼女は女子高生を謳歌していた。可愛く、楽しく彼を誘惑した。
セックスとスキンシップの境界線が曖昧で、快楽を覚えたての盛りのついたメスのように彼を貪った。
体験した経験も交え、雑誌の感想を言うついでに彼の耳をなめしゃぶってみたり、
一緒に水着に着替えて脇やお尻で彼のものを挟んで挑発した。
発情を我慢して我慢して、本能が理性を上回るまでを楽しんだ。
それから獣のようにまぐわうと彼女達に少しは近づけたと思えるのだ。
また、自分なりのやり方で彼女達に匹敵するほど彼を興奮させている事実が嬉しかったのだ。
「えぇ~、こんなのがいいんですか~♥」
普段の自分からは想像もできないほどいやらしく、性をアピールする。
未成熟な自分とのギャップを見せつけるように行動は下品にロコツに。
彼のチンポを目の前にしてしゃぶる演技をして煽った。
彼が中出しをしようとすればぴたりとピストンをやめて、漏れ出すまで言葉でいじった。
母に電話をしている傍らで乱雑に手コキをして、出前を注文して彼に受け取らせている真後ろで尻の穴を舐めまわした。
5日目の夜も変わらずに彼と過ごした。特別なことも無く変わらない日常。
自分がしたいときにしたいことを。彼女の中に確固たるメスが確立された証だった。
彼女は6日目の朝、刃更の家に行くまで彼で好き放題遊んだのだった、