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ぱちぱちする。
質量を伴う濃密な闇のなかに沈んでいく。
光も熱もなく、運動も形相もない、淼茫無涯の深黒晦冥。
胃を、肺を、耳孔を、眼窩を、闇が充たす。
浸された闇がひんやり染み込んで、五体をばらばらに分断していく。
分解されている。細胞のひとつひとつを。
ぱちぱちする。
違う。
そういう風にしか、感じられないだけ。
自分以外になにも感じないから、
自分が末梢から、
自分でなくなっていく、
それを感じるしかないだけ。
ぱちぱちする。
ああ、
ここちよい。
自分を縛りつけていたものが解けていく。
世界の質量がつくる重力から解放される。
それが、こんなにもここちよい。
ぱちぱちする。
なにもない世界。
自分しかいない世界。
だれも見ていない世界。
だからここは、死の世界。
あの胎内めぐりと、よく似ている。
それでも、いや、だからこそ――。
蝟集繽紛する無数の存在を感じる。
ぱちぱちする。
それは網のようなもの。紐のようなもの。
それを手繰り寄せる。それに沿って浮上する。
なにかがかちっとはまる。繋がる。
不意に、陽の光を浴びる。
まばゆく感ずる網膜はない。ただ全身で浴びる。
伸びやかな葉で、たくましき幹で、たわわな実で。
葉をそよがす微風の柔らかさを感じる。幹を這いずりあがる虫の歩みを感じる。実の内の果汁の重さを感じる。
息遣いを感じる。自分の息遣いを。隣の椰子の息遣いを。すべての椰子の息遣いを。
違う。
自分が、自然を息吹いている。
たとえば蒼穹を舞う色鳥の羽ばたきは呼吸。
たとえば銀鱗きらめかせる魚の遡上は脈動。
たとえば土壌でうごめく細菌の代謝は思考。
ガイアを感じる。ガイアと一体化している。
自らが
それはある種の
それでもなお、世界が爛壊しないのは。
なにもない世界から観ている虚像に過ぎないから――。
ぱちぱちする。
ふと、闇のなかに溶けゆく琥珀色の光のかけらを見つける。
無意識に手を伸ばす。運動も形相もない指先が光に触れる。
ぱちぱちする。
にわかに流れ込んでくる。
遡行する。白狐。雷。火。雷火に裂ける、巨鯨のはらわた。
遡行する。追跡行。炎。氷。式。贖罪。梅の花。
遡行する。魔女。地を這うけだものども。空。光を奏でる芳芬。
遡行する。月。雷。火。うたかたの。
にわかに引き揚げられる。温かい手に。
ぱちぱちする。
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/ぴるぐりっ! ~はちはち異界巡礼譚~ 日本語版
/摧一切善阿密哩多 胎蔵界編
/第一七夜 竜頭鰻尾
/第三錠
「ぶはぁっ! ぜはぁっ! はっ、はーっ、そ、そなた、なんと重いのぢゃ……、懐に、鉄でも、呑んでおられる、のかえ……」
未だ靄がかかったような思考のまま、はすのさんが瞼を開けました。
すぐ側には、汗みずくで、肩で息をしているウルさんが。そののっぺりしたお腹にはロープが巻きつけられていて、それは舟を停泊している岩に繋がっていました。
はすのさんは、奈落の縁の筵の上に横たえられていました。どうやら、ウルさんが奈落に降りてきて、救い出してくれたようです。
ウルさんははすのさんの顔を覗きこむと、ちょっぴり叱りつける風に言いました。
「無茶をされる。あのまま戻れぬところだったぞえ」
「……ん、ありがとう、ウル」
「ぬ、む……」
こころなしか嬉しげに頬を緩ませ、黒髪をかきあげるウルさん。甘ったるいココナッツミルクの体臭がほんわか広がります。
「――そなた、先祖は黄泉のものであろ」
「え? さぁ……聞いたこと、ないけど――」
「でなければ、全身どっぷりとポーに沈められては、そうたやすく救い出せぬもの。かような濃い匂いはなさるくせ、
「……! サン、は、……っ!?」
はすのさんは慌てて上体を起こしますが、手足は痺れてまともに言うことを聞かず、やたらと気だるく、発熱しているらしく、すぐに倒れ込んでしまいそうになりました。
「サンセット殿のことは心配召されるな。そなたがすぐに引き戻しゃったからのぅ。慰めつかれておられるだけよ」
ウルさんが顎でしゃくった先には、適当に闇色の伝導旗をかけられたサンセットさんが、筵の上ですやすや寝息を立てていました。はすのさんはほっとひと息安心するや、猛烈な不調に頭をふらつかせました。
「なんか……、体調、わるい……。ポーに、行ったせい?」
問われたウルさんは、答えにくそうに筵の目を数えはじめました。
「ぬむぅん……、トゥナさまの、強壮媚薬作用のある毒の方かのぅ。まぁ、ここで二、三刻も休んでおれば抜けるであろ」
「んぅ……」
はすのさんはくちごもり、観念したようにそのまま寝そべりました。言われてみれば、たしかに強壮作用がしっかりと現れていて、着流しのなかで猛々しくそれは張りつめていました。
(じっとして、収まるまで、待つしか――)
気まずい静寂のなか、情けなさでうなじを火照らせていると、不意に――。
「……のぅ、のぅ、そなた、そなたぁ」
サンセットさんを起こさないための配慮か、ウルさんがぺたぺた擦り寄ってて、小声で呼びかけてきました。
「のぅのぅのーぅ、そなたぁ、……はすの殿ぉ」
「……ん」
羞恥から逃れるためにもひと寝入りするつもりだったはすのさんは、薄ら瞼を開けました。ウルさんは、尻尾の先でちょいちょいとはすのさんの膨らんだ下半身を指していました。
「のぅ、そなた……、たぎって……、おられるんであろ……?」
「ぅ……、なんの、こと」
はすのさんの頭は真っ白になりました。
(なんで、わかるの……生えてる、こと――)
ふんふん鼻を鳴らして、ウルさんが唇を尖らせます。
「ぬむぅ……、虚言を申されるな。わらわは、というより鰻は、鼻がよく効くでの……。ほんに濃ゆいぃ香りで、わらわにはわかるぞえ……。そなたの身にも、竜の血が流れているのであろ?」
「りゅう……? 蛇のなら、混じってる、らしいけど……」
「わらわが、竜と蛇の匂いを嗅ぎまごうものか。竜、それもいっとう神格の高い、いにしえの竜であろ」
「ん……、何週間か前に、龍神の眷属の血を、ひとくち飲んだ、けど――」
「その程度で、かような濃ゆい香りまで移るとは思えぬが……。まぁさようなこと、今は些末事――」
はふ、と熱い吐息を漏らして、ウルさんはまなじりを下げました。
「わらわも、そのぅ……、毒を吸って、熟れてしもうて……、その……」
そして赤い小さな舌で唇を湿らせ、かすれた声で告げました。
「かような状態で毒が抜けるまでただ待つのは、ほんに酷なもの。今は、だれも見とらんし……、どうせなら、慰めあわぬかえぇ?」
はすのさんは喉がからからになるのを感じました。
「そ、それって、どういう――」
「ぬむぅん……、みなまで言わせるかのぅ……」
ウルさんはくちをもごつかせると、さらに寄り添ってきて、耳元で甘えるようにぽしょぽしょ囁きました。
「そなたのいちもつを……、わらわのほとに、入れてたもぉ……?♥」
ぞくぞくしたものがはすのさんの背筋を駆け抜け、鳥肌を立たせます。
「……っ! それは、だめ……」
ウルさんは捨てられた子犬よろしくうるうると濡れた紺碧の瞳ではすのさんを見つめました。
「つがいが、おられるかえぇ? もしや――サンセット殿、かのぅ?」
「ちが、わたしなんか……そんなんじゃ、ない……」
「匂いがしておられるからてっきり……。ならば九善戒にも触れぬし、よいであろ……?♥ のぅ、触れてみりゃれ……♥」
おもむろにウルさんに手を取られて、腰巻のなかに誘われます。下着は身に着けていないらしく、引っ込める間もなく(というより痺れていたので動かせませんでしたが)、ウルさんのそこに触れただけで、にゅるんとはすのさんの指が飲み込まれました。
「あつ……っ!?」
「んん……っ♥ はふ、はぁ……♥」
ウルさんのいとけないそこは、じゅくじゅくにとろけていながらも、つるつるした粘膜がまとわりついてはすのさんの人差し指を絞りあげてくるのでした。入れた瞬間、何度でも果ててしまうに違いないと、はすのさんは直感しました。
そしてなによりはすのさんを驚かせたのは、手のひらと手首の間の辺りに押しつけられている、硬くつるつるしたそれ――可愛らしく屹立した、幼い陽根。
(ぅ……、竜も、生えてるもの、なんだ――)
「のぅ……♥ ここに、そなたのかちかちの陽物を、入れて見たいと思わぬかのぅ……?♥ トゥナさまで慣れておるほどに、わらわ、お慰めは得意ぢゃぞ……?♥ こうやって、きゅうきゅう締めつけたり――んふぅ♥ ちゅるちゅる絞りあげたり――ぁぅん♥ されたくないかえぇ……?♥」
「うぅぅ……」
その言葉通りに、幼膣が別の生き物のように指を締めつけ、体奥に誘い込まんとしています。膣内の動きだけで前後する指から刺激を受けているのか、どんどん熱いおつゆが溢れてきて、はすのさんの手を濡らしました。
いよいよ盛り上がってきたらしいウルさんは、とろっとろの甘え声で、ふんふん鼻を鳴らして、再び耳打ちしてきました。濃厚でまろやかなココナッツミルクの香りの吐息が、はすのさんの耳朶を甘く湿らせます。
「はっ、はっ……♥ 鰻は、成育が遅いもの……♥ わらわははたちぢゃが、未だ生理も来ておらぬほどに、今のわらわのほとは……、お慰め専用……♥ んん♥ えっち専用おまんこぢゃ……♥ やや子ができる心配もいらぬぞえ……?♥ ふ、ふー……っ♥ たがいの、えっちなところ、くっつけあってぇ……♥ 好き勝手にぃ……♥ 思いっきりぃ……♥ 遠慮なしにぃ……♥ んっ、ん♥ そなたの欲望……♥ こすりたもうて♥ ぶつけたもうて♥ 吐き出したもうて♥ よいのぢゃぞ……?♥ 後腐れなく……♥ んふ……♥ どろっどろの種を、吐き捨てるつもりで……♥ のぅ?♥ のぅ?♥」
「うぅぅ……!」
耳の縁にふわふわの唇が触れました。かと思うと、ぺろんと舐められ、かぷかぷ甘噛みされます。下のおくちまで甘えるように、指をふやかさんばかりにべとべとにしてきます。
「あむ……♥ はぁあ……♥ わらわを、いじめてぇ……♥ いたぶってぇ……♥ 啼かせたもぉ……?♥ はぷ……♥ そなたの、たくましいそれでぇ……♥ 負かせてぇ……♥ 屈服させてぇ……♥ 支配、してたもぉ……?♥ んっ♥ ちぎろ?♥ まぐわろ?♥ はむ……♥ そなたのお情け……、くりゃれぇ?♥ ぇろっ……♥」
蜜より甘い、あまあまとろとろ誘惑――幼い見た目の愛らしい少女にこれだけ全力で甘えられて、はすのさんの心臓は気が触れたように早鐘を打ちます。理性が急速に崩壊していく音を聞きつつも、はすのさんはなんとか斥けけます。
「うぅぅ……、だ、だめ……だめ……」
ウルさんはふくれっ面で、はすのさんを正面から見据えました。
「ぬむぅ……、なにゆえ、そのようないけずを申すぅ……♥ わらわのこと、嫌いかのぅ、ぐす……♥ は、はたちにもなって、かようなわらべ姿ぢゃからかのぅ、……ぐすん……♥」
はすのさんは心臓が締めつけられる思いでした。ウルさんはただ悲しみのあまりに涙を流しているのではなく、過剰なまでに発情しきり、すげない拒絶さえ被虐嗜好に火をつけたらしいとわかったからです。ウルさんが弄らせていたあそこからどぱっと粘液が溢れてきて、はすのさんの手のひらをどろどろにし、矮小な外性器がぴちぴちと跳ねて手首を叩いてきているのが、なによりの証拠です。
はすのさんは衣擦れだけで精を漏らしてしまいそうなほど、陽根をぎんぎんに張りつめさせていました。平時であれば、流されていてもおかしくはありません。はすのさんの理性を引きとめていた理由はただひとつ。
「うぅ、な、なかないで……。き、嫌いじゃないけど、ばれたら……ぜったい、界民に八つ裂きにされる、から……」
界民に言及されて、さすがのウルさんも引き下がりました。
「ぬむぅん……いけずぅ……、仕方あるまいのぅ……。ぢゃが、抜かねばまだしばし動けぬのも事実。そなた、よもや念じただけで放精できるわけではないであろ?」
「んぅ……、そ、だけど……、休むんじゃ……?」
「かようにもどかしいまま、一刻も我慢できるわけがなかろうて。なれば、さっさとおっぱじめて、さっさとすっきりしてしまうが、こころにはよかろ?」
「ぅ……で、でも――」
ウルさんが目を眇め、にやりとして。
「ぬふ……♥ わらわに任せるがよい……♥ なぁに、一線は越えぬ……♥ 一線は……♥」
はすのさんの上に跨ったのでした。
羽毛のような軽量さのウルさんが、お腹の上に乗っかったところで、はすのさんは少しも苦しくはありませんでしたが、少女特有の温かさにたじたじして、一応たずねました。
「な、なんで、乗るの……」
「雰囲気、かのぅ。今にわかるぞえ……♥」
ウルさんは悪戯っぽく笑うと、尾ではすのさんの着流しをはだけ、硬直しきった肉柱を曝け出させました。
「すん……♥ なんという匂いぢゃ……すんすんすん♥」
ウルさんは対面するかたちではすのさんを跨いでいるので、はすのさんのコンプレックスの要因である陽根を見られていないというのは、羞恥心をいくらか軽減させました。ただ、一瞬後には、ひんやりぬめる尾がべっとり絡みついてきて、恥じるどころではなくなってしまいましたけども。
「はぁあうっ!?」
ウルさんは瑠璃色の虹彩をより深くうっとりさせました。
「ぬふ……♥ そなたのいちもつ、なんという熱さ、なんというたくましさかの……♥ ぬぅ……♥ 尾っぽで触れるだけで、胎がちくちく疼く……♥ のぅ、やはりわらわのほとに、入れてみたくはないかのぅ……?♥」
ウルさんはわずかに腰を浮かせて、腰巻の前身頃をぺろりとめくりあげました。ぴんとそそり立つぷりぷりした陽物の下には、鮮やかな桃色の媚肉を潤させる幼き陰唇がひっそりと花開き、瑞々しく窮屈そうな秘穴がひくひくとかすかに息づいていました。
「~~っ!」
はすのさんは息を呑んで、かつて目にしたことのない背徳的な情景を凝視しました。
「ぬふ……♥ ますます硬くおなりぢゃのぅ……♥ どうぢゃ?♥ わらわのここ……♥ いとけないであろ……?♥ そなたの立派なこれは、入りきらぬかもしれぬのぅ……?♥」
「はああっ♥ あっ! あっ、うぅ……、ぅっ!」
おもむろに、ウルさんがが尾を上下させはじめました。ぬるぬる刺激され、はすのさんは情けなく喘ぎます。
「なんての……♥ 心配召されるな……♥ トゥナさまにさんざんほじくり返されて、耕されて、わらわのここは、ほんにやわっこくなっておるでの……♥ そなたのいちもつも、ぜぇんぶ呑み込んでみせようぞ……♥」
「うぅぅ……♥ ぬるぬるぅ……すごいぃ……♥」
一言ごとに、ゆっくり一往復させ――。
「わらわならば……♥ そなたのを……♥ ねもとまでぇ……♥ ふんわり、包みこんで……♥ みっちり、張りついて……♥ べっとり、絡みついて……♥ ちゅるちゅる、吸いついて……♥ きゅうきゅう、搾りあげて……♥ さしあげられるんぢゃがのぅ……♥」
「~~っ♥♥」
破裂しそうなほどに、こめかみの血管が激しく脈打ちます。ウルさんははすのさんを蠱惑し、同時に自らをも言葉で焚きつけているらしく、甘言を重ねるごと、とぷっとぷっと粘稠度の高い蜜を幼壺から溢れさせていました。
「は……♥ ふぅ……♥ どうかえぇ?♥ これでも、まだやる気にならぬかえぇ?♥ 尾などで扱きあげるよりも……♥ ずっとずぅっと、気持ちよいぞ?♥ 先っぽだけ……♥ 先っぽだけでも、どうかのぅ?♥ のぅ、のぅ、のーぅ?♥」
「うぅぅ……っ」
実は尾に扱かれているだけですでに、普通の人間の女の子と行う性交よりもはるかに高い性感の域に達しているのですが、もちろん女性経験のないはすのさんにそんなことは知る由もなく、知らないからこそかえって屈しなかったと言いますか、あるいはサンセットさんに毎日さんざん搾りつくされ鍛えられていたおかげでしょうか――。
「ううぅ……、だ、め……っ」
姦濫にすぎるウルさんの痴態と媚毒の効果で頭がどうにかなりそうになりながらも、はすのさんは降魔せしめた仏陀よろしく、みだりがわしいお誘いをはねつけました。
ウルさんはぷくっと頬を膨らませました。
「ぬむぅん……、薄々わかっておったが……、いけず。まぁよい、その分、たっぷり愉しませてくりゃれ……♥」
うらめしそうに、そして甘えるようにそう宣言すると、ウルさんは腰を前後に揺すりはじめました。途端に、肉管がにゅるにゅるぐちゃぐちゃもみくちゃにされます。
「っ!? んんっ! んはぁ! あっ、ぅ、そ、それっ! なにっ! どうなってるの……っ!」
尻尾を上下させつつ、同時に引いたり絡みつかせたり、回転運動まで加わっていたのです、ぬめぬめすべすべの肌で性器の表面をこそぎ落とそうとするようなものですから、平然としていられる快感量ではありません。
痛みはないものの、あまりの刺激に、横になっていなければ腰が引けてしまったでしょう。しかし毒で痺れて身動きの取れない今、はすのさんに逃げ場はありません。
(こ、これ……、まるで、ほんとに、しちゃってる、みたい……っ!)
ウルさんがそれらしく尻を振りたくっていると言うのも相まって、はすのさんは実際にウルさんと交接しているのではないかと錯覚してしまい、それがますますもって劣情を煽ります。雰囲気、とウルさんが言っていたのは、つまりこういう意図だったのでしょう。
ウルさんは淫蕩に微笑しました。
「ぬふ……♥ 気に入りゃったかえぇ?♥ はふぅ……♥ さようにうぶなおなごのように感じられては、わらわも我慢ならなくなるのぅ……♥」
ウルさんは尾淫を休めないまま、己の股に両手を伸ばしました。左手でぱきぱきに腫らした肉茎をにゅるんにゅるんとさすり、膣口を右の中指でちゅくちゅくかきまわします。
「は……♥ あっ♥ はぁっ♥ ぁーっ♥ きもちっ♥ これっ♥ そなたをっ♥ 犯しておる、みたいでっ♥ んんっ♥♥」
あどけなくも淫奔な童顔で、ウルさんはすっかり感じ入っていました。界民によく慕われている可憐なウルさんのそんな姿を、陽根を愛撫されつつ特等席で眺めるという傲慢な享楽体験は、はすのさんを際限なく発揚させていきます。
「あっ♥ あぅっ♥ はっ♥ はーっ♥ はぁあんっ♥」
はすのさんの盛り具合に、ウルさんはご満悦なご様子。
「ぬふふ♥ よいのかえぇ?♥ さような声をあげられては……♥ サンセット殿が、目を覚まされるやもしれぬのに……♥」
「――っ!? ……っ♥♥ んー……っ♥ ――っ♥♥」
指摘されたはすのさんは半泣きになり、喉奥で喘ぎ声を押し殺さんとしますが、それが逆にウルさんを煽情してしまったのでした。ウルさんは紺碧の瞳をぎらつかせると、マスターベーションを一旦中断。
「ふーっ♥ ふーっ♥ もう、我慢できぬ……♥」
鼻息荒く、はすのさんの着流しをくつろげさせ、自らも
「な、なにを――ふやあぁっ!?」
べっとりと肌を密着され、はすのさんはこらえきれずによがり狂います。
じんわり、しっとり皮膚の細胞ひとつひとつが、染み込んで、混ざり合うような、異質の質感。さながら触れている面積すべてが、強制的に性感帯に変換されているような、極上の触り心地。
「んんん~~っ♥♥ な、なに、してるの……!?♥」
「竜と肌を重ねるのは、はじめてかえぇ?♥ 気を抜けば骨抜きになってしまうほどに……♥ 旅を続けたくば、わらわに溺れてしまわぬよう、しっかり正気を保たれよ……?♥」
上気させた顔で、熱っぽくココナッツミルク風味の吐息を吹きかけ、はすのさんのお臍にぐりぐりと矮小な怒張を擦りつけてくるウルさん。はすのさんの昂ぶりは、最高潮に達していました。
ウルさんは待ち望んでいたその瞬間の予兆を嗅ぎとったのでしょう、童顔をうっとりとろけさせました。
「ぬふ♥ わらわの尻尾のなかで、そなたのいちもつが、ぱんぱんに張りつめて……♥ ぴくぴく♥ ひくついてきたのぅ……♥ もうイクかえぇ?♥ 果てるかえぇ?♥」
「ふーっ♥ ふー♥ ふー♥ うぅぅ……っ♥」
気持ちいいやら恥ずかしいやらで、はすのさんは言葉を紡げず、無意識的に最後の一歩を踏み越えるのを我慢してしまっていました。が、ウルさんはそれを許しません。
「ぬむぅ……♥ これは毒抜きに必要な行為……♥ 遠慮は無用と申しておるのに……♥」
情欲に熱く熟れたふにふにの唇で首筋に吸い付き、はすのさんの不意を打って油断させると、次いで渇望に粘っこくほぐれきった舌で耳を舐めまわし、これ以上ないほどの甘え声で、ウルさんはおねだりしてきました。
「のぅ♥ のーぅ♥ ぇろっ♥ だして♥ だひて♥♥ びゅーって♥ ぬるぬる♥ 尾っぽのなかにぃ♥♥」
臍下の奥底で堰き止められていたものが、熱いぞくぞくで強引にこじ開けられる、感覚。
「ふーっ♥ うぅーっ♥♥ ~~っ♥♥♥」
ぐつぐつ煮えたぎり、醸成された淫欲が、一気に奔出。びゅぐんびゅぐんと脈動に合わせて塊のような精を吐き出すその都度、はすのさんの瞼の裏をばちばち明滅させます。
「はぁあぁ……♥ びゅくびゅく♥ びゅーびゅー♥ なんと……♥ あつ……♥ ……っ!♥ わらわ、も……♥ っく、イッく♥ ――っ♥♥」
きゅううぅっと愛おしそうに尾で絞めつけながらウルさんも、お腹とお腹で挟んでいた陽根をびくびく痙攣させます。重なった胸の空隙に、瑞々しくぷりぷりした体液が滑りこんできました。
「――っ♥ ――っ♥♥ ――っ♥♥♥」
はすのさんは、自らの腹の上で精液を撒き散らし、子種を搾り取ってくるいたいけな娘のしっとりした体重を感じました。そしてぴったり密着しままうとうとと、毒の影響か、やたらと引き伸ばされた重く気だるいエクスタシーの残響にたゆたうのでした。