劇場版魔法少女リリィ5!! ~推しの物書きVtuberは百合小説の夢を見るか~ 作:百合道いおりん
ん…ぁッ…はっ…あぁん!
どこ…ここ…?
ぁぁっ、はぁッん!ご主人様もっとぉ!
なんか、声が聞こえる。
というかこの声…。
「蒼…?」
聞き覚えのある声を耳にしながら、桃姫は目を覚ました。
霞む視界の中、目を凝らすと、そこには信じられない、信じたくない光景があった。
「う…そ…。」
「いい!いいですよご主人様!」
蒼が、ゲスドランに跨って腰を振っていた。
喰らう様に。
貪るように。
己の秘部でゲスドランを受け入れ、愉悦の声を上げていた。
蒼は頂に達した身体を震わせ、ゆっくりとモノを引き抜き、体勢を変えようとすると目を覚ました桃姫に気が付く。
「あら、目覚めたのですか桃姫。」
「蒼…嘘…何が?」
「何がって、新しい主を受け入れたのですよ、貴女でなくて…ねっ──あぁん!」
ゲスドランのモノを受け入れながら、蒼は言う。
見せつけるように結合部を晒す体勢をとりながら自ら腰を振る。
「いやぁ!すがすがしいですよ!桃姫!ようやく貴女から離れることが出来て!」
「ぇ…そんな…嘘…嫌…。」
「嫌…じゃないですよ!?さんざん人のこと玩具にしておいて!よくもそんな口が叩けましたね!」
「ちが…私は…。」
「違うぅ…何が違うんですか?」
恍惚の表情のまま、濡れ続ける秘部を見せつけ、蒼は笑う。
「穢らわしいでしょう貴女にとっては!?貴女がこうしたのですよ?どこに間違いが──ぁんぅ!!」
叫ぶ。
叫びながら蒼がまた果てた。
絶頂を悦楽が残るまま、モノを引き抜く。
引き抜いた個所からはまだ足りないとばかりに潤みがあふれていた。
地面に潤みを垂らしつつ、蒼が桃姫にむかって歩く。
「さて、桃姫どうしますか?」
「え…?」
「もう貴女は私の主ではありません。」
「…!?」
「そして今の私の主に、貴女は逆らう力はありません。」
「や──やッ…蒼…やめて。」
「あぁん?止めてくださいでしょう?」
地面に横たわる桃姫を文字通り見下しながら、蒼が表情を変える。
嗜虐的な笑みは鳴りを潜め、ひたすらに冷酷な、冷たい眼が桃姫を捉える。
桃姫は動けなかった。
困惑と、恐怖。
今まで自分が蒼にしてきたことの記憶。
それが走馬灯のように頭を駆け巡る。
蒼が、桃姫の服を力づくで引き裂いた。
露になる桃姫の裸体。
そしてその身体に残る手術痕。
桃姫にとって決して触れられたくないもの。
それを無理やりに晒される。
「嫌ぁ!蒼!やめて!やめ…てください…やめて…。」
「嫌です。」
桃姫の懇願を、蒼は短く切り捨てた。
短く切り捨て、服を剥いだ桃姫を眺めると、何やら思案を始める。
そして何かを思いついたとばかりに指を重ね、そして、弾いた。
指を弾く音と共に、周囲で何かが動く気配がする。
それは屍だった。
三体ばかりの、屍。
蒼がゲスドランの力を分け与えられたことで目覚めた力。
その力を元に生み出したのだった。
「どうせなら、こっちの方が面白いでしょう。」
「何…何…する気なの蒼…。」
「はぁ?私のこと散々玩具にしてきたあなたなら分かるでしょう、玩具をどうするかなんて。」
「違う…違うもん私は!蒼のこと他の人に触らせたりしてない!だから──」
「ええ、だからやるんですよ。」
にっこりと蒼は笑った。
笑ったままに、指を弾く。
弾くと同時に屍が桃姫に襲い掛かった。
私の物にしたかった。
私の物だという証明が欲しかった。
初めて会ったとき、お姫様がいると思った。
蒼い綺麗な髪。
お人形みたいな顔。
着ているものはお姫様とは違ったけど。
間違いなくお姫様だと思った。
大人が言った。
今日からこの子が君のそばにいるよ。
この子になんでもいいなさいって。
いやだ。
いやだいやだ。
なんで、お姫様が?
なんでこんなに綺麗な子が?
私のそばになんているはずない。
きたない私に。
ぐちゃぐちゃなからだの私に。
おかしいよ。
おかしいよ。
だから、私と一緒にしようとした。
はさみで、お腹を、赤くした。
すぐに大人がかけよってきて、お姫様を運んで行った。
やっぱりお姫様は私のところになんてこない。
でもお姫様は戻ってきた。
お腹にわたしがはさみで赤くした跡をそのままに。
『おそろい…だ…ね。』
お姫様は困ったようにお腹の跡を見せてくれた。
今思えばあれは蒼が困った末に言った言葉だったと思う。
大人たちから私のことを言われたのか知らないが、私の傷を知った蒼が。
でも私はお姫様が私と同じになったから戻ってきてくれたのだと思った。
なんでもさせた。
犬の真似も、傷を舐めることも、舐めさせることも。
お姫様が犬になった。
私はそれに安心した。
もうこの子は私が見たお姫様じゃないと、だから一緒にいて大丈夫だと。
傷だらけの私のそばにはお姫様なんていてくれる訳がない。
私は今のまま、元お姫様を穢す。
私の意のままに、穢す。
穢れたこのお姫様はきっと私以外のそばではいられない。
そう思った。
そう思った。
だけだったのに──
破瓜の痛みが、朦朧として過去の記憶をさまよっていた桃姫の感覚を鮮明にさせる。
穢れた。
穢れた。
ただでさえ穢れた身体がさらに穢された。
泣いた。
泣いて、叫んで。
桃姫は蒼を見た。
蒼は嗤っていた。
桃姫が穢されるたびに嗤っていた。
屍が散々桃姫を嬲ったのち、その肉体を崩れさせる。
「ああ、終わりですか…私の今の力ではここまでが限界の様ですね。」
つまらなそうに言った。
桃姫の耳にはもはや、蒼の声は聞こえていない。
ただただ、傷跡を隠すようにうずくまり、泣いていた。
泣くしかできなかった。
泣く桃姫の背後に蒼はしゃがみ込む。
そして、自分のモノをまだ血に濡れている桃姫の入り口にあてがった。
蒼にも魔族と同様のソレが生えていた。
「やぁ…もう…やぁあッ…!」
「それですよ桃姫、ずっと私はこうしたかったんです…。」
思い切りモノを突き入れながら、蒼は嗤う。
「今の貴女なら愛してあげられそうですよ!桃姫!」
初めて会ったとき、お姫様がいると思った。
施設の絵本で見たようなピンクと白のフリルがたっぷりついた可愛い服。
透けるように綺麗なピンクの髪。
愛らしい丸っこい瞳が、同い年だとは思えないくらい可愛くて。
目を奪われた。
今日からこの子のお世話をするんだよ、と大人から言われた。
ドキドキした。
だってお姫様のそばにいていいなんて思わなかった。
そしてお姫様に近づいたら、お腹が赤くなった。
それから、あまり覚えていない。
おとなからお姫様の身体のことをきいた。
とてもかわいそうで、どうしていいかわからなくて。
でも、お姫様と少しでも同じになれたなら、いいかと思った。
おそろいだね、と伝えると、お姫様は笑った。
あぁよかったと思った。
その笑顔はとってもきれいで、私は胸をどきどきさせた。
好きだった。
好きだったのに。
お姫様は私を玩具にした。
私は徹底してお姫様の言いなりだった。
最初は良かった。
お姫様はかわいそうな子だった。
特別なからだのせいで、ずっと辛い思いをして。
独りで──
私がそばにいてあげなくちゃと思った。
だから愛したかった。
いや、愛していた。
でもお姫様は許してくれないだろう。
だってお姫様にとって私は玩具。
玩具がお姫様のそばにいれるだけでも奇跡なのだ。
だからお姫様を飽きさせないためになんでもした。
飽きられたら私はお姫様のそばにいられなくなる。
そうやって何も伝えなかった私の想いは歪み、捻じれていきました。
いつしか玩具でいることが当たり前になった私は玩具になった理由を忘れていました。
作られた理由を忘れた玩具は、次第に別の理由を見出すことになります。
全ては明日のためだと。
いつか力を得て玩具の主に逆襲し、己の玩具にするのだと。
そして力を得た、玩具は無事主に逆襲し、己の玩具にしました。
めでたしめでたし。
でも
その玩具が理由を思い出してしまったらどうでしょうか
「そうですよ…。」
「今ならやっと、愛してあげられますから…。」
蒼の目から、無意識に一滴、涙が零れていた。