ナズの助けも借りてアーティはどうにかアルセルタスを倒すことに成功した。クエストの制限時間ぎりぎりで剥ぎ取りを済ませ、帰りのポポ車に飛び乗る。
「ふう……。あの、ありがとうございました、ナズさん」
「気にしなくていいよー、ハンターなんて助け合いが仕事の一つみたいなものだからさ」
そういいつつナズはアーティの体を視姦した。
「……?」
怪訝そうな表情を浮かべるアーティにナズは笑って、こう提案した。
「そろそろ防具を見直してみたらどう?」
「そ、そうですか?」
私の装備は団長さんが用意してくれた「ブレイブ一式」だ。ナズさんのは……何だろう、紫の鮮やかな装備。
「んー、アーティちゃんのその装備はね、『乗り名人』と『回復速度+1』が発動するんだけど。正直微妙なんだよね。おすすめはジャギィ装備」
聞けばジャギィ装備とは、初心者にありがちな隙をなるべく減らすための装備なんだとか。
「今日分かったと思うけど、普通は助けが来なかったら死ぬからね。今はまだローリスクローリターンな戦闘スタイルの方がいいのさ」
「なるほど……」
「というわけで、明日空いてる?」
「えーと、はい、空いてたはずです」
「私、明日ジャギィ狩りに行くんだけど……どう?一緒に」
「いいんですか?」
「もちろん。明日の昼頃、アーティちゃんのとこ迎えに行くから」
しばらく会話を続けて、やがて二人はバルバレに着いた。
ポポ車を下りたアーティに、
「良かった……無事でしたか……。ごめんなさいアーティさん、腐食液のことを伝え忘れてしまって」
「だ、大丈夫でした、実は助けてくれた人が──あれ?」
既にポポ車の中には誰もおらず、文字通りナズは霞のように消えていた。
「ハンターさんですか?それなら集会所に行けば会えますよ、きっと」
「集会所?」
集会所とは、ハンターズギルドが運営するクエスト受注所と出会いのための酒場を併設したような場所である。新人からベテランまであらゆる層のハンターが集い、即席のパーティを組んだりあるいは情報を交換したりする──故にそのハンターも集会所を利用しているだろう、というのがソフィアの見立てであった。
「アーティさんもいずれ利用するでしょうし、その際にギルドマスターに訊いてみては?」
「そうしようかな……」
アーティはソフィアに礼を言って、次いで加工屋のところに行った。炉の火力を見ていた竜人の大男はアーティが抱えている素材を見て、低く響く声で話し始めた。
「……アルセルタスか。片手剣なら……その素材で足りるだろう」
「よかった。じゃあお願いします」
「ああ。……明日の朝、取りに来い」
「はいっ」
他にも回るところがある。明日の活動のために準備を怠ってはいけない、とアーティは気合を入れた。
▽
そのころ。バルバレの集会所にて。クエストカウンターの奥、機密的な内容を話す際使われる個室の中で、ギルドマスターとナズが向かい合って座っていた。机の上には睡眠・麻痺剤が入っていた空の巾着が置かれている。
「まあ、予想した通りだよ。アーティがキャンプに着くとともに男どもが出てきてこの薬をばら撒いた。私は
大げさにナズは肩をすくめた。
「……彼らは帰ってこなかった。キミがやったのかな?」
きろり。ナズの渦を描く眼がギルドマスターを見る。そこにはひとかけらの罪悪感も宿ってはいない。
「そりゃね。あれ以上生かしておいたらこの組織が腐る……そういうの、困るんでしょ?」
間違ってはいない。もしハンター資格を剥奪すれば盗賊団なんかを結成するのは目に見えているだろう。更に被害者が意識のないまま犯されているため犯人の顔を知らず、証拠とならないこともギルドが手を焼いている理由の一つだった。
故に『毒が効かない』スキルを発動させていると噂のナズに監視を依頼したわけだ。
「もういいでしょ?この話は終わり。あと、あの子はしばらく私が面倒見ることにしたから、よろしくね」
そう言ってナズはさっさと退室した。残されたギルドマスターは煙管をふかし、彼女の目を思い出す。
「……罪悪感どころか、正義感すら感じていないとはね」
個室を出ると既に日は暮れ、併設された酒場にはハンター達が集まって祝杯をあげているようだった。沸き立つ声や自分にかかる誘いの声なんかをすべて無視して、ギルドの外、裏路地へと入る。あたりを見回してから、軽く息を吐いた。
「ふぅー……」
路地が霧に包みこまれたら体を透明化する。霧を出したところはけむり玉とでも言えば誤魔化せるが、透明になるのは人間業ではないから、見られると不味いのである。
さあ、愛しの彼女に会いに行こう。
▽
キャラバンの個室、専属ハンター用の部屋。窓から漏れる月明りを布団代わりに、アーティは眠りについていた。
その無防備な寝顔を視姦しつつ、ゆっくりアーティの膝を曲げて肌着を脱がす。股を開くと、まだ少し幼さの残る秘部が露わになった。触れればしっとりと肌が吸い付いてくる。そのまま掌全体でぐりぐりと奥に刺激を与えるように圧迫しつつ、もう片方の手で腹の上から子宮口のあたりを押す。
「ん……」
しばらくすれば僅かに色づいた声をアーティがあげた。しかし例え起きたところで姿は見えないため、誰かがいたことにすら気づかないだろう。目線をずっと寝顔に固定したまま、ナズは気にせず開発を続けていく。
股に押し当てた手が愛液で濡れてくると、それを潤滑剤代わりにぬりゅぬりゅとクリトリスを責める。ナズの手によって皮を剥かれたクリはぴんと赤く膨らんで主張していた。ゆっくりと、絶頂までいかない程度の愛撫を施す。
「んんっ……ふぅっ」
やがて息を吹きかけただけでぴくぴくと反応するほどに敏感になると、ナズは満足そうに笑って懐から瓶を取り出した。とろっとした赤い液体……本来飲用のホットドリンクにハチミツを混ぜて刺激を抑えた特製ローション。
既に人肌程度の温かさをもつそれを手に取り、アーティの股に塗り付ける。土手をこねくり回し、割れ目に擦り込み、クリの鞘の隙間にまで丁寧に塗布して、白かった肌がほんのり赤みを帯びるようになったあたりでナズは手を止めた。
「明日が楽しみだなぁ。またね、アーティちゃん」
ナズ=変態だとまだ気づかれるわけにはいかないのでこのような面倒な手段をとっています。それもこれもナズの目的のため。
ナズは同種の他の個体と比べても人間に過干渉な特殊個体ですから。