翌日。
女子校から帰還した私は早速、斗真の家を訪れていた。無論、勉強を教えるためだ。
昨日、貞操の危機だったのにノコノコとやってくるバカかもしれないけど、昨日のことは謝ってもらい謝り倒されたので仕方ないけど日頃お世話になってきた恩もあるのでこうして斗真の部屋で面倒を見ていた。
それども、昨日の件は尾を引いているのは確実で私は物理的に距離を離して教えていた。
「なあ」
「なに?」
「そんな遠くからで大丈夫なのか?」
私はちょうどドアの近くにいて、斗真がいるテーブルからは遠くて細かい文字はほとんど見えていない。
しかし、こうでもしないとまた襲われたら面倒だ。
「昨日の今日で近づく人間はいるのか?」
「いないけどさぁー、謝ったんだからいいだろ? 夏乃がそこにいると勉強に集中できない」
「私は風景の1つでも思えばいい。で、どこか解らないところがあれば教えろ。問題を教えてくれれば、ここから教える」
「俺の幼馴染が邪険な扱いしてくる」
メソメソと男らしくない。そこらのナンパ男の方が勇気あると思う。あっちは幾人の女性に声をかけて玉砕しているのだから、あのへこたれない精神は見習った方がいいだろう。
うっうっ、と涙を流しながら勉強する姿にちょっと罪悪感が募る。
「本当に昨日みたいなことはしないだろうな?」
「当然だ!」
「わかった」
移動して斗真の対面に座る。そして、勉強を教える。
ただ勉強を疎かにしてきただけで、斗真は決して頭は悪くない。きちんと教える人間がいて本人のヤル気次第で、悪かった成績は改善されるのだ。
そう、本人のヤル気次第だ。
勉強が苦痛だと思う人間は厄介だ。
こうして机に向かって勉強に意識を向けさせるのすら困難で面倒だった。チラチラと胸に視線が向かうのは今も変わらずだが、それでもこうして真面目に取り組む姿勢には一定の評価が出来る。
「なぁ、夏乃」
「なんだ?」
「今度、小テストあるんだけどさ。高得点取ったら何かご褒美とかくれたりしない?」
ご褒美だと?
「たかが小テストだろう?」
「俺にとって重要なんだよ。なんかヤル気出させてくれるご褒美とか用意できない?」
そう語る斗真の目は、明らかに期待に満ちていた。
何に期待しているのか、視線は私の頸から下……特に胸へチラチラと集中していた。むっ、なるほど。
「昨日みたいに暴走したら赦さないからな。90点以上を取れたらいいよ」
「後でナシとか言うのとかやめろよ?」
「先ず点を取れるか考えろ」
そして、数日して小テストが行われたらしく、見事に合格点を出した斗真はベッドの上で期待に目を輝かせていた。
こうまで露骨だと、いっそ清々しい。
「何をさせてほしい?」
「胸を揉ませてほしい」
「馬鹿なのか?」
明らかに調子に乗って歯止めが利かなくなるお願いじゃないか。というか、付き合ってすらいない関係でそんな事させようとする精神がおかしい。
そうして断ろうとしたら、斗真が土下座し始めた。
「毎日目の前で揺れているのを見せられると、正直辛抱たまらないんだよ。夏乃じゃないと駄目なんだっ」
「私は他の男でも構わないんだが……」
それもそれで嫌だな。
「はぁっ? お前、俺以外の男に触らせる気か! ふざけんな!」
なんでキレてきたのだろう。手酷くフラレておきながら、普通に恋愛などあり得ないだろうに独占欲むき出しのアホに付き合ってなどいられない。
「いい感じの女の子を紹介してあげよう。そもそも、そんなに触りたいなら私から女子高の美少女たちを紹介しよう。選り取り見取りだぞ」
「俺は夏乃がいい。夏乃以外の女は考えていない」
「……そうか」
手酷く振ったにも関わらず、頑固なのは仕様なのだろうか。
「夏乃、約束は約束だろう? 反故にするとかあり得ないだろ」
「それとこれとは話が別なんだが……」
どうにも暴発してきて無理やりしてきそうな予感が拭えない。
なんでこんな自己犠牲みたいな事をしなければならないのだろうか。
私はベッドの上に座る斗真の膝の上に座り、少しばかり寄りかかる。
「10分だけ好きに触らせる。それでいいだろ?」
「もちろん。じゃあ、早速……」
無抵抗なのを良いことに、斗真は服の中に手を突っ込んでブラジャー越しに胸を円を描くように揉み始める。
優しく腫れ物を扱うように繊細な動きで刺激が与えられていき、くすぐったいようなむず痒い感じがしてくる。
手慣れているような触り方だが、予習はバッチリしてきたということなんだろう。ネット検索すれば、この手の知識は正誤はどうであれ豊富に出揃っている。
弱い刺激。微弱な快楽。それらは調子に乗ってきた斗真が、ブラジャーをずらして直接触ってきても肝心な部分を避けて触るばかりでもどかしさが残る。
なるべく反応しないようにしていようと、表情も体の動きも出さずに私は耐え忍ぶ。
「夏乃はおっぱい大きいな。どれくらいなの?」
「……Hカップだ」
「スゲー。形もキレイだし、肌もしっとりでスベスベで吸い付くような肌触りだ。皆に自慢したいな」
「……揉むだけに、しておけ……」
残り3分を切る。斗真は決して敏感な部分には触れず、焦らすように揉みしだく。
お腹の奥がキュッと収縮し、勃起した乳首が物欲しげに自己主張をする。軽く胸を揉む過程で触れられるも、そんな弱い刺激ではとても満足できない。
残り1分となった。
「そろそろいいか」
「へ……?」
ギュッ!
「はぅぅッ!」
いきなり摘まれ、引っ張られた乳首から齎された一撃はそれまで焦らされた分が一気に解放され、熱が駆け上がって軽く絶頂しかけた。
「乳首立ちすぎ。どんだけ興奮してんだよ」
「あっ……はぁ……うる、さい……こうふんなんか……ひてないぃ……」
さっきまでと打って変わり、乳首を重点に責め始める。
固く反り立ったモノが抓られ、押し潰され、扱かれる。甘かった刺激が嘘のように強烈なものへと変わり、乳首が燃えるような痺れる感覚がする。
(早く、早く終われ! イクッ、イクゥッ!)
ギュッギュッ、と搾られるように乳首が抓られ何度も絶頂しそうになる。
声を出さないように、感じてないように平静を装い続ける。感じてるとか絶頂しかけてるとか気づかれるのは嫌だし、斗真に詰られるのは酷く面倒だ。
やがて、終了の合図が鳴り響く。
「はぁ……はぁ……終わり、だ……」
「お疲れさま。もう少し反応してほしかったよ」
「知らん……もう、おしまい……だから……」
「うん、わかった。今日はこの辺で終わっとく」
一生終わっとけ。うわ、まだジンジンするんだけど。
ズラされたブラジャーを元に戻すのはいいが、乳首が立ってて直しても突起物が丸わかりだ。それになんか擦れて落ち着かない。
こんな状態で勉強教えるなんてムリ! なんかもうパンツもヌルヌルしてるし、体が昂ぶって落ち着かないから帰って頭冷やそう。
「き、今日はもう帰る! 明日、また勉強教えるから自主勉してなさい!」
「うん、また明日」
ニヤニヤと笑みを浮かべる斗真に見送られ、私は帰るのだった。