ふしだらな娘だと笑いなさい 作:レスリングマン
いきなり茨城県の学園艦に転校させられて、戦車道への復帰も不可能となってしまった私は意気消沈していた。
母がまさか私から戦車道を取り上げるとは思ってなかったから、調子に乗って好き勝手していた自分に反省をする。
もう反省をしても遅いんだけど……。
とにかく、波風を立てずに卒業をしよう。
そうすれば、母も大学から戦車道をすることを許してくれるかもしれない。
気が進まないけど、真面目に授業受けて大学に行けるくらいの学力を身に着けなきゃ。
集中すれば授業内容は全部記憶するくらいはできる。いつもはその分の脳の容量を姉をどうやって性的に辱めるかどうかに使ってたけど、その必要は無くなったし。
あー、お姉ちゃんのおっぱい揉みたいなー。
なんて、考えて昼休みを迎えると……何とナンパされちゃいました。人生初ナンパです。
「ヘイ彼女! 一緒にお昼どう?」
「はい! ご一緒させてください!」
「あら、すみません。驚かせたのではありませんか?」
「ううん。声をかけてもらってとても嬉しい」
クラスメイトの武部沙織さんと五十鈴華さんが何と私をお昼に誘ってくれた。
転校したばかりで、人見知りが発動して誰とも話せなかったのに……まさかこの二人が話しかけてくれるなんて僥倖である。
実はこのクラスに入ったときから目を付けてしまっていた。
武部さんと五十鈴さんはクラスでもトップを争うくらいの巨乳の持ち主だったからだ。
問題を起こしたら母に怒られるだろうから、自重しなきゃとは思っているが、仲良くなって戯れた拍子に少し揉むくらいは許して貰えるだろうし……何とか友達になりたいと思っていたんだけど、ナンパされるとは思わなったなぁ。
「それにしても、自分で言うのもなんだけど、よくあんな声のかけ方で一緒にお昼食べてくれる気になってくれたね」
「えっ? 変かな? 武部さんみたいに可愛い子にナンパされたら、ついて行っちゃうのは普通だと思うけど」
「もー、華聞いた? また可愛いって言われちゃった。やっぱりモテ期来てるんじゃないかな?」
「良かったですね。ご近所の方やお父様以外にもそう仰ってもらえて」
うーん。見たところ武部さんは割とチョロいというか押しきれば色んなことをヤラせてくれそうな感はある。
五十鈴さんはガードが強そうだけど、一皮剥けば私と同じく性欲が強そうな雰囲気は持ってそう。女の子同士とかは抵抗ない感じがするよ。
昼食を終えて、教室で雑談しながら私は二人をプロファイリングしていた。
どちらにせよ、この二人は稀に見るほど性格が良い。こんな私にもにこやかに接してくれるし……。
とりあえず、お友達からスタートして……それから深い仲になりたいものだ。
この学校に戦車道がないのが悔やまれる。戦車の中とかイチャつくには絶好のスポットだったのに……。
私はすでにこの二人に出会えた幸運に感謝していた。
これ以上の幸運はないと思っていたんだけど――。
「必修選択科目……戦車道を取ってよね」
「こ、この学校に戦車道はないんじゃ……」
「今年から復活したんだ。だから、西住ちゃん……頼んだよ」
これは、何という幸運だろう。
諦めてた戦車道がまた出来るなんて。
これで、結果を残せば好きにしていても戦車道で進学も可能だし良いこと尽くめだ。
でも、ちょっと待って。声をかけてきた生徒会の人たち……。
結構私の中ではレベルが高い女の子たちだった。
気の強そうな小柄な先輩、見た目だけで中身がポンコツそうな先輩や、優しそうで百合にも抵抗が無さそうな先輩……。
私の力が必要ってことは上手く立ち回れば、彼女たちを好きに出来るのでは?
これはチャンスなのかもしれない……。
わざわざ私の経歴を調べて、クラスに三人揃って勧誘しに来るんだもん。
もしかしたら、戦車道で結果を残さなきゃならないっていう余程の事情があるかもしれない。
そんな勘を働かせていたら、放課後に体育館に集められて戦車道のプロパガンダ映像を見せられて……履修すると遅刻見逃しや食券などの特典が入るとまで宣言される。
ここまで来たら間違いない。生徒会とやらは戦車道で何かしらの結果を残さなきゃならない理由があるのだ。
それもかなりシリアスな理由だと予測出来る。
「戦車道ってモテそうだよね? 私も履修してみようかなぁ。みほも一緒にどう?」
「ええーっと、私は気が進まないかな」
「あら、みほさんは戦車道がお嫌いなのですか? アクティブで面白そうだと思えましたが……」
「う、うん。実家が代々戦車道の家系で……ちょっと揉めて戦車道のないこの学園艦に転校することになっちゃったから。抵抗があるの」
私は武部さんと五十鈴さんに嘘をついた。
本当は戦車道をやりたいのに、気が進まないという雰囲気を出したのだ。
これは、後々の私の行動に矛盾を無くすための布石である。
「そっかー、家の話って色々あるよね〜。イケメンだった彼氏がマザコンで嫁姑問題が勃発したり」
「そうですか。わたくしの家も華道の家元の家系ですから、みほさんの気持ちは分かります。それでは、わたくしたちも別の科目を履修しましょう」
「そ、そんな。ダメだよ〜。二人は戦車道したいんでしょ? 私なんか気にしないで履修してよ」
「気にしないで。私、彼氏の趣味に合わせる主義だし」
「わたくしたちが戦車道をするとみほさんが嫌な思いをするかもしれませんし。お友達にそんな気持ちにさせたくありません」
痛い、痛い、痛い。二人の優しさが痛いよ〜〜。
私の下衆な企みのせいでこんなにも気を遣わせちゃって。
でも、惚れちゃうな〜。こんなに優しいと……。
うん。絶対にこの二人とももっと深い仲になろう。凄くいい人だし、頼み込んだら一晩くらい……。幸い、私も一人暮らしになったことだし。
ということで、私は戦車道を履修しないという意志を敢えて示した。
そして、必修選択科目は「
思ったとおり、生徒会は私を呼び出した――。
◆ ◆ ◆
「これはどういうことだ? 西住……」
「なんで、選択しないかな〜〜?」
「我が校、戦車道経験者はいません。オシマイです」
一人でここに来るのは大変だった。
武部さんたちが、一緒に来るって聞かなかったのである。
彼女たちには悪いことをした……。
でも、私はヤラなきゃならないことがあるんだ……。
それは――。
「先輩方、私に戦車道を履修して欲しい理由があるんじゃないですか? 例えば、この学園艦が無くなっちゃうとか」
「「――っ!?」」
「な、なんで、それを……」
「河嶋〜〜!」
「桃ちゃん!」
カマかけたらあっさりと河嶋さんっていう先輩が引っかかった。
へぇ〜。本当に学園艦が無くなるんだ。
戦車道を復活させた理由を探ってたら、国が世界大会誘致のために戦車道の教育に力を入れてる話を見つけたんだよね。
そこから逆算してこの学校が戦車道を復活させようとした理由と私を引き入れようと必死な理由を考えたら、可能性の一つとして学園艦が無くなっちゃう話を思いついた。
正解じゃないにしてもそれに近い理由があると睨んでたんだけど……。当たっちゃった。
「それで、文科省はどんな条件を出したんです? 戦車道の全国大会でそれなりの結果を求められたのでしょう?」
「西住ちゃ〜ん。もしかして、戦車道を履修しなかったのはわざとかなぁ? あたしたちと取引するために……」
「会長!? それはどういうことです!?」
ツインテールの小柄な人が生徒会長だったっけ。
この人、頭良さそうだなぁ。それに心が強そう……。
うふふ、お姉ちゃんもそうだけど、こういう人の上に立つ人間の喘ぐ声って本当に唆るんだよね。
「わざわざ呼び出されるようなことをして、こちらに弱みがあることを確認したんだ。何かしらの交換条件で動く気満々ってことだよ」
「に、西住! 何が目的だ! 我々は戦車道の全国大会で優勝せねばならんのだ。そのためなら何だってする覚悟はある! 言ってみろ!」
目的は優勝か。
初心者だけで、無茶を言っている。いや、初心者だからこそ、か。
まったく、私じゃなかったら「無理だ」って言ってるよ〜。
「先輩方には大した条件は出すつもりはありません。それに、飲んでくださったら……保証してあげますよ。全国大会での優勝を……」
「さすがは優勝校の元副隊長だ。凄い自信だね〜。頼もしいよ」
「それで、西住さん。私たちに出す条件って何なのかな?」
三人は様々なリアクションを取ったが、目に宿る意志は同じだった。
この学園艦のためならば
生徒会長、角谷杏子……、副会長、小山柚子……、そして広報の河嶋桃。
彼女らに求めることは非常にシンプルだ。
私は小山先輩と河嶋先輩に手を伸ばす。
「んっ……♡ 西住さん……」
「んあっ……♡ き、貴様、何をする!?」
二人の双乳を揉みながら私は条件を告げる。
「戦車道の全国大会が終わるまで、先輩方の体を好きにさせてください。そうしてくれたら、この学校の戦車道チームを優勝させるために全力を尽くしましょう」
「「――っ!?」」
三人は絶句したが、私が本気だと言うことを察したらしい。
角谷先輩は顔色を変えなかったが、小山先輩と河嶋先輩は耳まで赤くなっていた。
大洗女子学園――どうやら、ここは私にとっての楽園になりそうだ――。
みぽりんのキャラが変わりすぎてすみません。
戦車道の試合はそこそこに絡みを多めにしていこうと思ってます。