はじめは一刀の性技や真桜の玩具に身体が感じるだけであったが,一刀の努力や華琳の計らいもあってか一度己の恋心を自覚すると,時折素直な面を見せるようになった.
そんな桂花の変化を鑑みて,華琳の言いつけはこれにて終了となり,ついに桂花は自ら毎晩一刀と情交する義務から解放されたのであった.
それから,そんな一刀と桂花の関係(きょり)は・・・
二人の関係(きょり)
華琳の言いつけから7日が経った.
昨晩の閨で華琳から言いつけの終了を宣言され,今日からは名目上,桂花がもう一刀の部屋へ来る理由は無くなった.
「それはそれで,なんだかな・・・」
一刀は桂花の気持ちを信じてはいたが,それでも一抹の寂しさを拭えずにいた.
たとえ桂花が自分のことを好いてくれているとしても,建前の理由がなくなったいま,これまでのように毎晩彼女と相まみえることはもう無いだろう,と.
幸いにも今日の一刀は仕事が休みであり,流れるように過ぎ去ったこの7日間を振り返るのに十分な時間があった.
「慣れって怖いよなぁ・・・ここ数日,当たり前のように毎晩あの桂花としてたんだもんな」
雲一つない,昼下がりの城内庭園でそんなことを嘯いていると,
「あんたこんなところで何ぼーっとしてるのよ」
いつのまに庭先にいたのか,後ろから桂花に話しかけられ驚いた.
「もう今までみたいに桂花が俺の部屋に来ることはないって考えたら,なんだか寂しくてさ」
「はぁ,なによそれ,心配して声をかけてみれば,あんたそんなことで悩んでたの」
「それに二人きりなのにあんた,になってるし」
「ぁっそれはっ・・・いや・・・だった?」
一刀としては,ここは「そんなに寂しいならこれからも」くらいの言葉が欲しかったが,普段の桂花からそんな言葉を引き出すのはこの大陸を征するより難しいかもしれない.
桂花は思っていたより一刀が真剣に悩んでいるからどうしたものかと,暫しその場であくせくするが,ついにどうにもこうにもいかなくなって,
「悪かったわね,・・・・・・・かずと」
それは瞬きをしたと同時に.
「・・・・・・・ちゅっ」
「っ!?」
気が付けば唇はすでに離れてしまっている.
ほんの一瞬の口づけだった.
「そ,そんなに暗い顔してるのが悪いのよっ」
「私は策を弄するのは得意でも,こういう時にどうしたらいいのか分からないのよ,男を好きになったのはあんたが初めてだから・・・」
「桂花・・・」
どんなに頭の回る桂花でも,色恋沙汰となるとこんなにも愛くるしい一面を見せてくれる,こんなことを知っているのは自分だけだ.
王佐の才とも謳われるほどの,普段の軍師桂花との差に思わず笑ってしまう.
「って,人が慰めてあげてるのになにニヤニヤしてるのよバカっ!真面目に聞きなさいよバカっ!」
「バカって2回も言ったよ・・・」
「もういいからどっか行きなさいよっこの色情魔!」
「じゃあどこか遠くへ行っちゃってもいいの?」
「え・・・」
「ははっ,冗談だよ.俺が桂花を置いてどこかに行くもんか」
「っ~~~~~~!」
いつもは歯に衣着せぬ物言いの桂花も,こうして二人でいると会話の主導権を握られてしまう.
「いまの桂花を見て安心したよ,これからもずっと一緒だぞ,桂花」
「やっぱり死ね!殺す!こんなやつ好きになるんじゃなかった!」
これからも俺は,
「おい,それはいつも落とし穴を掘るのに使う鍬だろ,いつのまにそんなもの!・・・っておい危ねぇー!」
この愛らしい少女と,
「あんたが悪いのよ!おとなしく死になさい!」
こんな騒がしい毎日を,
「逃げる!死にたくないから!」
送っていきたい・・・?
「お,おいっやめろって,まじでやめろーーーー!」
それでも送っていきたい!
「待ちなさいっ!逃がさないわよ!」
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そんなふたりを遠く,はてしなく遠い世界のどこかより眺める者がいた.
「あぁら,この外史のご主人様ったら,あぁんなに荀彧ちゃんと仲良くなっちゃってぇ.珍しい外史もあるものねぇ,でもちょ~っと妬けちゃうわぁ!」
「しかし貂蝉,どうやらこの外史ももうすぐ終端のようじゃぞ」
「どんな外史にも必ず終わりはくるもの,つまりいま,この外史を創った誰かの『荀彧ちゃんとイチャイチャしたい』という願いが,その想いが,たしかに叶ったということよ」
筋骨隆々の
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こうしてこの外史は終端を迎える.
近すぎず遠すぎず,面倒くさくも幸せな,ふたりの
こんにちは,ぱすたです.
桂花のエピソードも今日で最後となります.
もとは桂花としたかったエッチを書けるだけ書いてみようという下心だけの試みだったこの作品も,気がつけば最後は純愛路線になっていましたが,僕としては書きたいものが書けたので満足です(笑)
今後については,短編エピソード集のような形で桂花以外の物語をこれからも綴っていこうかと思っていましたが,恋姫のイラスト(小説の挿絵含め)を描くため,絵の勉強に注力することにしたので,今回でこの外史の終端といたします.
これまで私の稚拙な文章をお読みいただいた方,もしこの後書きをご覧になられていましたら,この場を借りて心より感謝いたします.
ありがとうございました.
ある外史の終端は,またある外史の突端を開きます.
それではまた,どこかの外史でお会いしましょう. ぱすた