※この作品はR-18です。

ワールドウィッチーズ R-18 Short Short   作:荒川 れいし

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アウロラ・E・ユーティライネンの場合

 502JFW、ブレイブウィッチーズに整備兵として勤める扶桑海軍少尉の私が、同じ部隊でストライカーユニット回収班の班長を務めるアウロラ・E・ユーティライネン中尉に呼び出されたのは、ある日の昼下がりのことであった。

 

「中尉殿、御用とはいったい何でありましょうか」

 

「ああ、少尉。忙しいところを済まないな。用と言うのは今晩、少し話したいことがあるから空けておいてほしいということだ」

 

「話したいこと、ですか?」

 

「ああ、2人きりで頼む。良いか?」

 

 ……整備に不具合か何かあったのかな? それなら毎度担当してる私に頼むのも無理はないか。

 私は普段からユーティライネン中尉のストライカーユニットを整備する際に他愛もない話やらをよくしているし、それなら納得ができる。

 

「……わかりました。ではまた夜に」

 

「ああ、また夜にお邪魔する」

 

 

 ユーティライネン中尉と別れてからは、いつも通りの激務でとにかく大変だった。

 ブレイブウィッチーズは“ブレイクウィッチーズ”と揶揄されるほどにストライカーユニットの破損が多い、整備兵としての腕が試され、そしてひたすら磨かれる部隊なのだ。

 

 そして粗方のことを済ませると、中尉と約束していた夜がやって来た。

 消灯時間手前(本当は軍紀違反スレスレだがまあウチの司令は懐が深いからあまり問題はないだろう)にやって来た中尉を部屋に上げ、私はコーヒーを淹れて差し出した。

 

 この基地のあるのは東欧、オラーシャはペテルブルク。夜になるとかなり冷えるのである。だから温かいコーヒーだ。

 

「本当はお酒の方が良いかと思いましたが、とりあえず今日はコーヒーで」

 

「そうだな、酒はまた今度にしよう」

 

 また今度があるのか? と思いつつ、私と中尉はコーヒーを一服しながら他愛もない会話を弾ませた。

 そして、コーヒーも空になって話のタネもなくなってきたところで、ついに本題へと移る。

 

「……で、中尉殿、本当の用事は、一体なんだったのですか?」

 

 私は訊ねるが、中尉は何も答えない。無言のままだ。

 そして立ち上がり、私が腰掛けていたベッドの方に近づく。

 

「中尉殿?」

 

 ついにすぐそこまで近づいてきた中尉。

 そして中尉は突然魔法力を発動させたらしく、使い魔のオオカミの耳と尻尾を出した状態で私をぐいとベットに押し倒した。

 一整備兵に過ぎない私が、歴戦の陸戦ウィッチである彼女に力で敵うはずもなく。なすがままされるがままである。

 

「……んっ」

 

「……んむ!?」

 

 何を思ったか中尉はそのまま私を抑えたまま力強く口づける。その熱烈な接吻に私は彼女の柔らかな唇が離れていくまで思考停止したかのように、一切体を動かすことはできなかった。そして強引ではあったが、私は不思議とそれを拒もうとは思わなかった。

 

「はぁ……。はぁ……」

 

 中尉の顔を見上げると、北欧系の色白の美貌は既に上気して薄い桃色に染まっている。

 皆が寝静まった夜、私の耳に入ってくるのはただ、目の前の美女の荒く艶めかしい息遣いだけだった。

 

「好きだ……」

 

 突然の告白に、心臓が急に跳ね上がる。もしかして中尉の用事とはこのことだったのか……!

 

「ユーティライネン中尉……」

 

 私は呆然として呟くが、彼女は首を左右に振って、

 

「やめてくれ。せめて、お前の前では1人の女でありたい」

 

 と、消え入るような声で言い、恥ずかしそうに目を逸らした。

 私はそんな姿がたまらなく愛おしくなって、彼女を力いっぱい抱きしめる。

 ああ、そうだ……。今私の目の前にいるのは軍人のユーティライネン中尉ではなく、1人の女性、“アウロラ・E・ユーティライネン”なのか。私はこの目の前の女性をいつの間にか愛してしまっている。

 

「おいっ……?」

 

 突然私が抱き寄せたことは予想外だったのか、上から彼女の戸惑ったような声が聞こえるが、私はお構いなしにしばらくの間抱きしめた。

 そして力を緩めると、今度は彼女の瞳をしっかりと見つめる。

 

「分かりました。……“アウロラ”さん」

 

 私がそう言うや否や、彼女はまた強引に私の唇を奪って来た。しかし今度は先程の触れるだけのキスとは違い、しばらくすると熱く柔らかいものが私の口に入ってくる。

 それがアウロラさんの舌であることを理解するのに結構な時間を要した。

 しかし、理解すると同時にされるがままではいられなくなった私もやがてそれに応戦し始める。

 部屋に響いていた淫靡な水音がより一層激しくなって、私たちはお互いをより深く求め合うように唾液を交換し続けた。

 

 ……どれくらいそうしていただろう。

 息が続く限りの間ずっとキスをしていた私たちは、しばらくしてどちらからともなく離れた。

 私とアウロラさんとの間に繋がった銀色の糸に、私はさらなる興奮を覚えた。

 

 アウロラさんを再び見上げれば、普段は気の強そうな印象を与える目が、もう蕩けていることに気が付いた。

 彼女のことを知る人間がこの表情を見ればきっと驚くだろう。何せ普段は勇ましい彼女が、こんなに可愛らしい女の顔をしているのだから……。

 これが私だけしか知り得ないアウロラさんの顔なのだと思うと、理性が消し飛んだ。

 

「もう我慢できない」

 

 彼女も同じくもう我慢の限界だったのか、軍装の上着を半脱ぎにして下着姿になる。豊満な胸は丈の短いブルーグレーのキャミソールをこれでもかとばかりに押し上げていて、程よく筋肉の付いているしなやかなその肢体は筆舌に尽くし難い程に美しかった。

 

「触っても、良いんだぞ?」

 

 その時の私はどんな顔をしていたのか想像もつかないが、多分顔に出ていたのだろう、アウロラさんは誘うようにくすりと妖艶に笑い、私の手を自らのその豊かな胸元へと導いた。

 

 その柔らかな双丘は少し汗ばんでいたのかしっとりとしていて、手で触れるとまるで吸い付くような手触りだと思った。よく女性の胸を「マシュマロのような感触」と表現するような者がいるが、とてもその比ではない。

 

「……んっ。こら、揉み過ぎだ……あっ」

 

「すっ、すいません」

 

「ふふっ。そんなに気に入ったのか?」

 

 私は未知の感触に夢中になり過ぎていたらしい。一旦手を止めるとアウロラにからかうように笑われた。

 

「……はい」

 

「あははっ、素直で可愛い奴だ。……良いよ。私も気持ち良いから。だけど今度はもう少し優しく触ってくれ」

 

 そう言って、アウロラは私との位置を上下反転させ、下に寝転ぶ。

 私は今度はなるべく痛くしないように加減を弱くしながら揉みし抱いた。するとしばらくして掌に何か固いものが当たっていることに気付く。

 

「アウロラさん、これ、もしかして」

 

「んっ……ぁっ……それは」

 

 手を一度上げて下着を捲り上げてやると、その正体はすぐに見つかった。

 

「乳首、立ってますね」

 

 言いながら私は一方を左手の指先でこねるようにして、右手で胸に触れながらもう一方を口に含んだ。

 アウロラさんの反応は目に見えて変わり、先程よりもより嬌声がその口から漏れ出すようになっていた。

 私はそろそろ頃合いかと見て、胸への愛撫を終了する。アウロラさんは顔を紅潮させ、荒く呼吸していて、とても先程まで私を押し倒し攻め立てていた女性と同じ女性だとは思えなかった。

 

「はぁ、はぁ……。お前、初めてのくせに上手すぎだ。もう少しでイってしまうところだった」

 

「はははっ、すいません、無我夢中で。でも、そろそろ良いんじゃないんですか?」

 

 私が訊ねながらアウロラさんのショーツに手を伸ばすと、すぐに水音がした。

 右手を目の前に持ってきて見ると、枕元の小さな明かりを受け、指と指の間で粘液が糸を引いて光っていた。

 

「……よっと」

 

「うわっ!?」

 

 突然また回転するようにしてアウロラさんに組み敷かれる。年下の私に主導権を握られかかっていたのが少し気に障ったのか、気恥ずかしかったのかわからないが、また彼女が私の上に跨る格好になった。

 そしてアウロラさんは私の下腹部と股間の境の辺りをまさぐり、やがて、

 

「お前も大概、もうこんなになってるじゃないか」

 

 そう言って、私の怒張した逸物を見つけ出すと、指先でツンとつついた。

 

「し、仕方ないでしょう。アウロラさんのあんな姿を見たら、こうなるのは当然です」

 

「ほう、こうなったのは私のせいか。……なら、責任を取るのが筋だよな」

 

 彼女は悪戯っぽく笑って、私の逸物を軍装から開放する。

 

「……ゴムは持っているのか?」

 

「はい。一応、支給品なら」

 

 私はそう言って、恐らく使わないだろうなと思っていた軍の支給品の『突撃一番』を差し出した。

 アウロラさんはそれを受け取って何を考えたか、にやりと笑うと袋を破き、あろうことかそれに口をつけた。

 

「あ、アウロラさん? 一体何を」

 

 私は恐る恐る訊ねたが彼女は答えずに、私の逸物に口をつけ、そのまま口の中へ。

 

「んんっ~~」

 

「――――!?」

 

 そう、彼女は突撃一番を逸物を口に含みながら装着したのだ。

 ……一体どこで覚えたんだろう、こんなこと。

 一瞬そんな疑問を抱いたが、しかしそれでもその艶めかしい光景に興奮せざるを得なかった。

 

「――ぷはっ。……ふふ、興奮したか?」

 

 私はその問いに言葉もなく只々頷いた。

 

「たまたま整備兵用の宿舎の近所を散歩したときに落ちていた雑誌で見たんだ。男はこういうことをすると喜ぶと聞いたが、あれは本当だったのだな」

 

「どこでこんなこと覚えてきたんだろうと思いましたよ……」

 

 まったく、誰だそんな如何わしいもの読んでいたのは。今度居合わせたら〆(シメ)てやる。

 

「まあ良いだろう、これで準備はできたわけだ。……良いな? 後で後悔したって知らないぞ」

 

「勿論です。それに、嫌なら押し倒された段階で抵抗していますよ」

 

「本当だな? 私が魔法力を使ったから抵抗できなかったとか――」

 

「ああ、もう」

 

 体を起こして左手をアウロラさんの顔に添え、咄嗟に彼女の唇を奪う。

 

「嫌なわけありません。むしろ望むところですよ」

 

 私がそう言って笑うと、一瞬何が起こったのか分からないという顔をしていた彼女もまた、安心したように微笑み、そして

 

「ありがとう。……では、私をお前の女(モノ)にしてくれ」

 

 と言った。

 

 

 アウロラさんがショーツに手をかけて秘所を露わにすると、やはり確認したとおり蕩けているのが見て取れた。彼女が私の逸物の先にそれをあてがうと、擦れた拍子にくちゅくちゅという卑猥な音がする。

 ただ先端が擦れているだけなのに、全身が粟立つような心地よさだ。

 

「…………よし、入れるぞ?」

 

 アウロラさんはそう言って、シーツをきゅっと握りしめながら、腰を下ろし始めた。

 先端から始まり、だんだん逸物が包み込まれていくような感触。

 

「くっ」

 

 女性の初めてはかなり痛いものだと聞く。さしものアウロラさんでもそれは例外ではないらしい。

 痛みを軽減しようとして無意識に魔法力を発動しているのだろうか。彼女の使い魔であるオオカミの耳と尻尾が発現している。

 

「アウロラさん、無理しなくても良いんですよ?」

 

 私の言葉に彼女は首を振る。

 

「心配するな……。確かに少し痛むが、あと少しだ」

 

 そう言ってアウロラさんはさらに腰を下ろし、より深くまで挿入させようとする。その時だった。

 まるで膜をはがすような感触が、先を伝ってくる。

 

「~~!! あああぁっ!……」

 

 アウロラさんが苦痛に美貌を歪ませる。結合部に目をやれば、とろりとした液体に混じった、純潔を散らした証拠である赤い血がシーツにシミを作っている。

 私はそんな姿を見ていられなくなって起き上り、彼女を努めて優しく抱きしめる。

 すると彼女はすごい力で抱きしめ返してきて、一瞬何が起きたのかと思ったほどだった。

 

「大丈夫ですか?」

 

「……ふぅ」

 

 私が問いかけてもアウロラさんはしばらく無言で、息を吐く音しか聞こえない。彼女が言葉を発したのは、それからもう少し後になってからだった。

 

 何とかしてあげたくて、私は苦痛を弱めるためにアウロラさんの首筋に舌を這わせたり、乳首を愛撫したりなどをした。

 しかしなんだろう、待つ間、ずっとアウロラさんの温もりに包まれているような感じがして、私は腰を動かしていないのにとても心地良い気分だった。

 アウロラさんも同じ気持ちだったのか、徐々に歪んでいた美貌が和らぎ始めていた。

 

「……流石にこれは、なかなかに経験したことのない程の痛みだな」

 

「一生に一度の痛みですもんね」

 

「ああ、でもなかなか悪くない。とてつもなく痛いのに、なんだかとても幸せを感じる、不思議な痛みだった」

 

 そう言って、アウロラさんは今までで一番優しい笑顔を見せた。私は今日までこの人の笑顔は野性的でゾクゾクとするようなものや悪戯っぽい少女のようなものしか知らなかったが、今日だけで艶めかしい笑顔に、こんな優しい笑顔までもを知ってしまった。

 私はこの笑顔をずっと心の中に焼き付けておきたいと思った。 

 

「幸せな痛み、ですか」

 

「ああ、私は幸せだよ。愛する男に操を捧げられたのだからな」

 

 恥ずかしげもなく口から飛び出る“愛する男”というフレーズの不意打ちに、私はただ赤くなる。

 それをアウロラさんが見逃してくれるはずもなく、またいつもの見慣れた悪戯っぽい笑顔を見せる。

 

「“愛する男”という言葉に照れてしまったか? お前は本当に可愛らしい奴だな。んー、ちゅっ」

 

 からかうようなことを言った後で、今度は触れるだけの優しいキスをしてくれた。

 

「さて、もう大丈夫だ。動いて良いぞ。……何なら私が動いてやろうか?」

 

「そこまでさせては男がすたりますよ」

 

「ふふっ、冗談だ。じゃあ、また上下を入れ替わるか。」

 

 頷いてからアウロラさんを抱きしめてベッドに組み敷くと、私はとうとう腰を動かそうと力を入れる。

 ずんっ、とまずは一突き。慣れていないからか、あまり上手く動かせない。

 

「くぅ!」

 

「ぁあっ!」

 

 しかしそれだけでもものすごい衝撃だと言えた。アウロラさんも同じなのか、艶めかしい嬌声を発する。

 腰が溶けてしまいそうなくらいの快感の波が押し寄せて、止まらない。

 ……なんだこれは。とてもじゃないが、あまり持たないぞ。

 

 ずちゅ、ぬちゅ、ずちゅ……。

 

 という肉壁に逸物が擦れる卑猥な音に、腰を打ちつける弾けるような音が重なって、より快楽を増長させている。

 もっとも、私の快楽を一番すごいものにしているのはアウロラさんの嬌声と艶やかな姿なのだが。

 

「はっ、はぁ、はぁ……。アウロラさん、私はあまり持ちそうにありません」

 

「ん、ああっ! くぅっ! わ、私もそんなに、長くはっ、ぁ……持ちそうに、ない!」

 

 アウロラさんは絶頂が近いのだろうか、自ら腰を動かし始め、快楽を享受しようとしていた。

 

「もうそろそろですか!?」

 

「あぁ……もうすぐ、ぃ、イキそう……」

 

 私はその言葉を聞くと、顔を近づけ口づけし、体を密着させたまま膣を突き続ける。

 するとしばらくして、ついに私のモノを包み込んでいたアウロラさんの膣が、私のせいを搾り取ろうと収縮運動を始め、膣中が捻じれるように動く。

 

「な、なんだこれは……!」

 

 普通でも十分に強烈だった快楽がより強烈になって、気を失いそうになる。

 

「ひゃっ……あぁぁっ! はぁぁ……ん!」

 

 アウロラさんももう限界が近いらしい。嬌声が大きくなって、途切れることなく聞こえてくる。

 その時になって、私は股間にこみ上げてくるようなものを感じた。

 

「出すよ、アウロラさん!」

 

「ああっ! 出してくれ、私の膣内に!」

 

 こみ上げてくるものが放たれようとした時、お互いにぎゅっと抱きしめ合った。アウロラさんは脚を私の腰のあたりにがっちりと交差させてホールドしている。

 

「ぐっ! うあああああ!」

 

「ぁ……ひっ、あああああ!」

 

 そんな密着した状態で、私もアウロラさんも、ついに果てた。 

 ありったけの精が管を通って、結合部をたどり、彼女の膣内を目指して飛ぼうとする。

 今まで自慰で何度か射精したことはあったが、そんなものとは比べ物にならない気持ち良さが全身を電流のように駆け巡り、私は頭が真っ白になった。

 

「ふぅ……」

 

 既にホールドを解除してくたっと力なく横になっているアウロラさんの上に覆いかぶさるようにして私も脱力する。

 

「とても気持ち良かったです……」

 

「私もだ。まさかここまでとは思わなかった。しかしたくさん出たな……。本当は、ゴム無しの方が良かったか?」

 

 起き上って突撃一番を剥ぎ取り、先端に溜まった白濁を指先で不思議そうにつつきながら問う彼女に、私は無言で首を左右に振って否定する。

 

「私はもう1年もすれば20歳(アガリ)を迎えるだろう。そうなれば生で幾らでもさせてやる……。だから、待っていてくれ」

 

 アウロラさんは頬に朱を交えながらそう言った。

 私はより一層愛おしく感じる彼女に、本日何度目になるか分からない口づけをして、急に押し寄せてくる心地良い疲労感によって泥のように眠りについた。

 

 

 ――翌朝、思ったよりも早く目が覚めた私は、いろいろと大変であった。

 なかなかに体が怠かったが、まず色々な体液のシミが付いたシーツの処理などをし、隣で眠っていたアウロラさんの服を肌蹴させた際どい格好を元に戻す。

 

 しかしまあ目を覚ましたアウロラさんに求められてもう一回戦やったりと、本当に大変な朝であった。

 アウロラさんは結局1回交わると満足したのか、宿舎の窓から抜け出して、ばれないように帰って行った。

 

 結局もう朝っぱらから一回戦したからか食堂で朝食を摂る際に顔に疲労が出ていたらしく、同僚に何かあったのかと聞かれたが、あまり寝付けなかったとごまかして事なきを得た。

 

 朝食のエネルギーがなければ今頃倒れていたかもしれない。腰痛にならなくて幸いだったと思いながら、私は現在アウロラさんの愛機の陸戦用ストライカーを整備していた。

 ……別にこれは恋人になったから贔屓しているとかそういうわけでなく、ちゃんと元から予定していたのだ。

 

「ふぅ、これでなんとか完了かな」

 

 航空ウィッチと違いストライカーユニットを基本的には破損させないアウロラさんだったので、整備は予定していたよりも早く終わることができた。

 そんな時だった。同僚の1人がハンガーへと駆け込んでくる。

 

「大変だ! カタヤイネン曹長のストライカーユニットが交戦中に破損したらしいぞ!」

 

「何ィ!? 本当にツイてないなあの人!」「至急回収班用のストライカーユニットを用意しろ!」

 

 それまで黙々と作業が進んでいたハンガーに、途端に緊張感が走り、怒号が飛び交う。

 しかし回収班が来るってことは、つまり……。

 

「少尉!」

 

 案の定、アウロラさんがこちらに駆けてくる。

 

「私のストライカーユニットは準備できているか?」

 

「先程完了しましたよ!」

 

「流石だ! ありがとう」

 

 そう言っていつも通り発射機からもう出撃するのかと思いきや、今日のアウロラさんはそうではなかった。

 

「今晩、また空けておいてくれ」

 

 耳元でそう囁いて、誰にも見られていない死角で銀髪を指で押さえ、私の頬にキスをしてからストライカーユニットを始動させ、上機嫌に出撃していった。

 その間わずか数十秒。私はキスを落とされた右頬を摩りながら、ただただ呆気にとられる。

 

「まったく、本当に大変だ」

 

「あぁん? 大変って整備のことか、少尉? 確かにウチはこうしてたくさんのストライカーユニットがぶっ壊れてくるが」

 

「いえ、何でもありませんよ。ただ、ストライカーユニットも、それを履く方も、整備が大変だなって」

 

「……? おかしな奴だな。とりあえず、整備ができる準備はしておけよ!」

 

「了解!」

 

 

 ――余談だがその日、アウロラさんは調子良くネウロイを何体も薙ぎ倒していたとのことだ。我ながら、まったく大変な人を恋人にしてしまったものだ。

 その夜、またたくさん搾り取られたのは言うまでもあるまい。しかし私はそれでも幸せを感じていた。




いかがでしたでしょうか。
今まで普通の作品しか書いてきませんでしたが、最近18歳を迎えたので今回初めて性描写のある作品を執筆してみました。
まだまだ勉強不足で精進していきたいとは思いますが、楽しんでいただけたなら幸いです。

あらすじにも書きましたが、このウィッチで短編を書いてみてほしい等の意見があれば感想欄へ。参考にして、ネタが思いつけば書くかもしれません。
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