艦娘の姿も無い夜中の格納庫には、所せましと艤装が並べられている。艤装の周囲には、青色の迷彩服や作業着を着た男たちが作業を続けていた。
海の安全を守るため、深海棲艦と戦うために作られた「艦娘」、彼女らの背負う艤装を修理するのは彼ら整備兵たちの務めである。毎日のように出撃があり、そして当たり前のように戦闘で損耗していく艤装を、再び戦えるよう整備するのに必要不可欠な存在だ。
そのうちの一角、長時間の作戦任務を終えて今朝帰還した部隊――輸送任務を終えて帰還した水雷戦隊――の艤装を整備しているチームが、ようやく仕事を終えようとしていた。
煙突や船体を模した艤装を、厳重な保管ロッカーへと戻しながら、整備記録を付けていた整備兵が、溜息を吐いた。
「本当にこっぴどくやられたんだな」
呆れ交じりの声で、彼は艤装を眺めた。
その軽巡の艤装は、長らく使用されている旧式軽巡洋艦のものだ。新型に比べて燃費がよく、コストパフォーマンスに優れている、ありふれた艤装だ。しかし、この艤装の持ち主は今回の作戦でかなりの激戦をかいくぐったらしく、砲撃による被弾の跡が生々しく残っていた。
「聞いた話では、敵の打撃部隊と正面からばったり遭遇したそうですよ。まぁ、全員生きて帰還できただけ大勝利ですよ」
「まあな。担当艤装が持ち主ごと帰ってこない事に比べたら、壊れた艤装治す方が百倍マシだがな」
隣にいた後輩の整備兵の言葉に、彼は頷いた。
丹念に艤装を整備したはいいが、出撃を見送った艦娘が未帰還、つまり戦死か行方不明になるケースは珍しい事ではない。
艤装を損傷しても、それを動かす艦娘――強化手術を受けてはいるが、中身はごく普通の少女たち――が生きて帰ってくるのは喜ばしい事ではあった。
「今日の仕事は終わりだ、お前も帰って休め」
「解りました、お疲れ様です、神林先輩」
若い整備兵が一礼して去っていく。
残っていた整備兵たちも、仕事を終えてハンガーから一人、また一人と後にしていった。それを見送りながら、彼は整備記録をまとめた書類を片手に、最後の仕事を片付ける事にした。
この艤装の持ち主への完了報告だ。
基地には立派な兵舎が備わっていた。
支援要員の兵士たちはプレハブ建ての粗雑な宿舎に押し込められるのが常だったが、この基地には艦娘専用の、マンションのような兵舎が建てられ、彼女たちはそこで暮らしている。艦娘という特殊な環境にいる、年頃の娘たちに与えられた特権の一つだ。
本来であれば艦娘の宿舎に男が出入りするのは禁止だった、艦娘と支援要員の男性兵士の間でトラブルが起こるのを防ぐ為だ。ただし上官や任務上の打ち合わせで訪問するのは別で、そうなると自ずと出入り出来るのは整備関係の一部の人間と、彼女らの指揮官だけになる。
彼はその数少ない出入り可能な男の一人だ。軽巡の艤装、こと年季の入った艤装の多い天龍型の扱いに長けていて、この艦隊では龍田の艤装の管理と整備を担当している。
目当ての人物がいる部屋まで来た彼は、扉をノックする。
「神林だ、居るか?龍田」
少しの間を置いて、返事があった。
「はぁい」
甘ったるい声が響く。足音の後にカギを外す音が聞こえ、ドアノブが回された。
開かれたドアの向こうには、よく知る艦娘がいた。藤紫の鮮やかな髪と、柔和な顔、そして髪と同じ色をした透き通った瞳の、よく知る彼女がそこに立っていた。艦娘の制服を脱いで、軍指定のシャツとジャージ姿のままの彼女は、彼を部屋に招き入れ、ドアに鍵をかけた。
彼は小脇に抱えた整備記録のバインダーを開きながら、部屋の中へと入っていった。
「艤装の修復が完了した、念のため例の七番と九番の部品は交換してある」
「純正品は使ってくれたかしら?」
おっとりとした声で呟きながら、龍田は部屋の奥にあるベッドの上へと腰かけた。
「……調達が厳しくてな、サードパーティーのだが新品を使ってあるよ」
そう返事を聞いて、龍田は小さな嘆息を漏らした。
「いざと言う時に故障だけはしたくないのよ、深海棲艦を八つ裂きしようかって時に不調にでもなったら、あなたは責任とれるかしら~」
「……次の補給が来る時には用意できてるさ」
そう答えながら、彼は内心で冷や汗をかいた。
龍田は温和な艦娘、に見える。
しかし、その裏には過激な一面が見え隠れしている。水雷戦隊を指揮する軽巡の艦娘は血の気が多い者がよくいる、柔和でおっとりとした雰囲気に誤魔化されがちだが、その中でも龍田は無類の、好戦的な艦娘であった。彼女の姉妹艦たる同型艦、天龍も同じ部隊にかつて所属しており、何かと天龍の名前を口にしたりくっ付いていたりと、大多数の男性兵士たちは彼女に挑む隙がなかった。
天龍の転属で、好機とばかりに下心を携えて彼女に挑んだ者は多く居る。だが、彼女の上辺に騙されて、不用意に近づいては痛い目を見る者が続出し、今ではすっかり「手の出せない存在」として認知されていた。
彼の返事を反芻しながら、龍田は口角を釣り上げて笑った。
「まぁ、あなたの腕は信頼しているからそれでいいけれど、失望させるような真似はご法度よ」
「……期待に添えるよう努力するよ。報告は以上だ、詳しくはこれを読め」
彼は整備の報告書を手近な机の上へと置いた。
「仕事の話はそれで終わり?」
「ああ、これで終わりだ」
その言葉を聞いて、龍田は意地悪な笑みを口元にこっそり浮かべた。
「整備の人との打ち合わせ、2時間かかるって上官には通してあるのよ、困ったわね、時間がかなり余っちゃった~」
相変わらず回りくどいな、と彼は思った。
2時間で終わる話し合いじゃないと彼は重々承知していた、それこそが、彼女のサインだった。
「さっ、来てちょうだい。私が留守の間に大人しくしてたでしょうね?」
龍田に言われるがままに、彼は上着を脱ぎながら龍田の座るベッドへと向かっていった。
彼と龍田には、誰にも言えない関係――身体だけの関係がある。
初めは彼女からの誘いだった。手を出すと痛い目にあうぞ、どうなっても知らないぞ、と内心警戒していたが、誘惑が勝った。
彼女の美貌と、その抜群のスタイルに惑わされて。何より艦娘という高嶺の花を前にして指を咥えて見ているだけの日々から抜け出したくて、彼は彼女の誘いに乗るがまま、彼女が任務を終えて帰還する度に身体を重ねていた。
そんな関係にもルールはあった。キスはご法度、次するまではオナニーも他の女と遊ぶのも禁止、龍田の言う事が絶対条件。
それが彼女を抱くための必須条件だった。それを破れば次は無し、関係は終わりと言われていた。
「さっきシャワー浴びててね……来るまでの間、一人でシてたの」
龍田はそう言いながら、シャツを脱いだ。
「昨日の戦闘で……久々に血が滾っちゃったわぁ、それが全然抜けてないの~」
シャツの下は、裸だった。ぶるん、とシャツに持ち上げられた豊満な乳房が揺れた。その先端の桃色の乳首は、硬く隆起している。
白い、奇麗な素肌と立派な双丘に、彼は思わず生唾を飲んだ。
ベルトを外し、海洋迷彩のズボンを下ろしながら、自分の下半身に血が通っていくのを感じる。下着を破らんとする勢いで、肉棒が固くそそり立つようだった。
龍田はジャージに指をひっかけ、そのまますり下ろす。
下着も身に着けていない、肌が顔を覗かせた。するすると下ろしていく内に、下腹部と鼠径部がたちまち露になった。
彼の視線が釘付けになるのが面白くて、龍田はその手を焦らした。彼がボクサーブリーフだけの姿になったのを見て、龍田はすでに隆々に膨らんだ股間に目を奪われた。
「ふふっ♪」
龍田は微笑みながら、そのままジャージを下ろした。
髪と同じ色の、薄く整えられた茂みが露になり、奇麗なラインを保った両足が現れ、とうとう彼女は一糸まとわぬ姿になった。
彼が興奮している様子を見てとって、龍田はベツドの上で寝転がりながら、両手を広げた。
「来て……」
そう言われるまで待ち続けていた彼は、彼女の言葉を待つだけの理性をギリギリ保ちながら、許された場所――ベッドへと上がった。
起き上がった龍田は、彼のボクサーブリーフに手をかけ、引きずりおろして脱がせた。
「わぁ……」
勢いよく目の前に飛び出した、隆々に勃起する肉棒を前に、龍田は思わず歓喜の声を上げた。
少しの臭いを漂わせ、雄の香りを纏ったそれを目の前に、龍田はその細い指を這わせて形を確かめた。熱く脈打つそれは硬く、彼女の理性を飛ばすには十分すぎる逸物だった。
「ちゃんと言いつけは守ったかしら?」
「ちゃんと守ったさ、最後にしてからずっと溜めっぱなしだ」
彼は淡々と言い放ったが、内心では劣情に支配されていた。最後に彼女と交わったのは、彼女が長期間の作戦に出掛けた半月前の事だった。彼女とのセックスをオカズにして、せっせと自慰に浸りたい気分ではあったが、彼は約束を守らなければいけなかった。
今すぐにでも彼女を押し倒したい一心だったが、龍田はそれを制止するように、彼の肉棒へと両手を這わせた。
「うふふ……じゃあ、まずは私からね」
龍田はそう言うと、口を開き、舌先を彼の肉棒へと這わせた。
「うっ」
彼が小さな声を上げる。舌先は亀頭へと触れた、鈴口に舌の先端が触れ、それから筋を這った。
龍田の鼻孔に、雄の匂いが充満していく。
余裕のない彼の反応を、上目遣いで確かめながら、ちろちろと這わせた舌を引っ込めて、徐に肉棒を頬張った。
「んっ……!」
彼は過敏に反応した。背筋がぴんと伸びるのを見て、龍田は面白がった。でもそれは一瞬で、龍田はフェラチオに専念する。
片手で肉棒の根本を支えながら、口を動かし、舌と頬肉で包み込むように、彼の肉棒を味わう。びくびくと脈打ち、熱を帯びる肉棒を堪能しながら、龍田のもう片方の手が秘所へと延びていく。
唇の端から水音が漏れていく、彼の小さなうめき声――刺激に耐える声を聞きながら、鈴口から唾液と違う味の液が漏れ始めている事に龍田は気が付いた。
「んっ……ん……っ」
秘所をまさぐる龍田の指先に、湿った感触が伝わった。彼が来る前から、思わず我慢できず一人慰めていたのもあったが、いざ彼との行為を始める興奮が勝った。彼女もまた、直近の出撃で身体を持て余していた。
か細い指先で、濡れた花弁を開き、まさぐりながら彼の肉棒を丹念に味わい続ける。
「くっ……イキそうだ……龍田」
彼の懇願するような言葉を聞いてから、龍田は口を離した。
唾液でぬるぬると光る肉棒を前に、龍田はその根本をきゅう、と掴みながら呟いた。
「だ~め♪まだ我慢しなさい」
射精を禁じられ、歯を食いしばって何とか耐えた彼は、龍田に従った。
龍田はそのままベッドの上に寝転がると、その両足を開いた。両手の指で、ひだを掴んで秘所を広げて見せた。
愛液に濡れて、とろとろになったそれを見せつけながら、龍田は淫靡な笑みを口元に浮かべ、彼を誘う。
「我慢のご褒美よ。生で、好きなだけたっぷり出していいわよ」
ご褒美の許可を出され、彼はそのままベッドを這って、彼女の元へと近寄った。
くい、と両足を広げて、硬くそそり立つ肉棒を秘所へと添わせた。亀頭が、クリトリスに触れ、それから下にある膣口へとあてがわれた。
ごくり、と生唾を飲んでから、彼はそれをゆっくりと挿入していった。
「あぁ……」
龍田が恍惚とした声を上げる。
押し広げられ、膣内を進んでいく熱く硬い感触に龍田は背筋にぞわぞわと快感が流れていくのを感じた。
彼もまた、温かく包み込む膣内の感触に目をきつく閉じて吐息を漏らした。愛液で濡れた膣内を押し広げて、亀頭が彼女の奥で止まった。腰を密着させ、根本まで深々と包み込みながら、彼はゆっくりと腰を動かして抽挿を始めた。
「んっ……んうっ……」
気を遣ったようなスローペースの抽挿が始まる中、龍田は下半身からじわじわとこみ上げる熱さと気持ちよさに甘い声を上げていく。
膣内を擦られる度に、小さな快楽の波が押し寄せてくる。
「いいっ、そこっ……もっとぉ」
甘い声でねだる内に、彼もまたペースを上げていく。
硬く膨れた彼の肉棒は、その劣情の塊を早々に吐き出すまいと、必死に耐えている所だった。腰を動かす度にベッドが軋み、彼と彼女が繋がった結合部から、湿った音が漏れ出していく。
「そこっ、いいわぁ、もっと」
龍田は腕を広げ、彼の首に手を回し、彼を引き寄せる。
必死になって腰を振る彼の顔をまじまじと眺める、彼の視線は、龍田の端正な――しかし今は淫らかに蕩けたその顔と、腰を突かれる度に上下に揺れる、豊満な双丘に釘付けになっていた。
ばちゅ、と水音と腰の打ち付ける音が響き、突き上げられるたびに龍田は喉奥から嬌声を漏らした。
押し寄せる快楽はその大きさを増していき、そろそろ龍田も限界が近い事を感じていた。
彼の腰を振るスピードも、次第にその速さを増していく。
「くそっ……もう、出そうだ」
彼の余裕の無い声を満足げに聞きながら、龍田はにんまりと笑った。
「いいわよ……たっぷり、出してちょうだい」
許可が下りたら、後は急展開だった。
彼は龍田の腰に手を掴み、より腰を打ち付ける速度を速めた、じゅくじゅくと膣内をかき混ぜられながら、龍田はシーツをぎゅっと掴んで押し寄せる快楽に身を任せた。
「あっ、ああっ、あーっ!」
「龍田、出すぞ!」
彼が目をきつく閉じて歯を食いしばった瞬間と、龍田が快感の波にのまれて嬌声を上げる瞬間が重なった。
彼女の中で、彼の肉棒がびくびくと跳ねて暴れた。鈴口を押し広げ、勢いよく吐き出された熱い精が龍田の奥へと注ぎ込まれた。ぎゅう、と腰を打ち付けられ、雄の塊を注ぎ込まれながら龍田は恍惚とした表情を浮かべた。
腰を引き、彼の肉棒が龍田から引き抜かれるが、まだ出したりなかった一吹きが、、そのまま龍田の腹へと打ち付けられた。生臭い精液をぶちまけられる。
事が終わり、互いの荒い呼吸が部屋に響き渡った。
「はぁっ……」
絶頂の甘い余韻に浸りながら、龍田は満足げな笑みを浮かべた。
下腹部に感じる熱い感触を確かめながら、龍田は飛び散った精液を拭おうと、這いずってベッド脇においたティッシュに手を伸ばそうとした。
「随分と溜まってたのねぇ」
ふふ、と笑った龍田だったが、彼の手が彼女の腰に伸びた。
「ひゃっ」
引き摺られた瞬間、龍田は小さな悲鳴を上げた。
「龍田……龍田っ……!」
彼の懇願するような声が聞こえ、彼女は混乱した。
「いやっ、ちょっと待って」
腰を掴まれ、持ち上げられた龍田はそのままバックの姿勢になった。身体にくっ付いた感触から、それが射精を終えたばかりの彼の肉棒だと気付くのに時間はかからなかった。
「嘘……」
首を動かして、龍田は信じられない光景を見た。あれだけの長い放出を終えて、萎えているだろうと思った彼の肉棒は、もう勢いを取り戻していた。精液と愛液にまみれながらも、まだ龍田を欲してそそり立つそれを見て、思わず彼女は息を呑んだ。
彼女の視線に、彼は平静を僅かに取り戻したかのように見えた。荒い息のまま、少し切なげな顔を浮かべる彼を前に、龍田は考えた。
今の彼にめちゃくちゃにされたら、自分は果たして耐えられるのだろうかと。
「いいわよ……」
龍田は、誘惑に勝てなかった。
腰を浮かせて、ひくつく菊穴と、精液を注ぎ込まれた膣穴を突き出した。
「あなたの、好きなように……犯して」
腰を掴む手に力が入る。
ぐい、と引っ張られた瞬間、龍田の膣内に彼のモノが押し込まれた。
「きゃっ、あっ、あ゛あ゛っっ!!」
愛液と精液でどろどろに濡れたそこへ乱暴に押し込まれ、子宮を突き上げられた瞬間に龍田の喉から悲鳴のような嬌声が漏れた。
長いストロークで押し込まれ、今度は一気に引っこ抜くように、腰が引かれる。
亀頭で中をずるずるとかき回された瞬間、イったばかりの敏感な身体に電撃のような快楽が駆け巡った。
「いやっ、あっ、イっちゃうっ!」
ぐちゅぐちゅと掻き回される度に、龍田は意識が飛びそうになった。
互いの体液が混じった淫らな液が、秘所から溢れ出して太ももや腰を伝い、シーツを汚していく。
「あっ、あんっ、あっ、あ゛あ゛あ゛っ!!」
肌の上にまた汗が滲んでいく、火照った身体が更に熱を帯びていくのがわかった。
彼の腕が、龍田の身体を這っていく。腰、下腹部、肋骨と延びたその手は、ぶるぶると前後に揺れる龍田の乳房を乱暴につかんだ。
ぎゅうと鷲掴みされ、その指先が乱暴に龍田の乳首を掴んだ瞬間に、電撃のような刺激が龍田の脳裏を焼いた。
抗議の声を上げてもすべては無駄だった、その声を黙らせるように突き上げた腰と肉棒が、龍田の膣奥をぐいと押した。気持ちよさと痛さの混じった感覚が声をかき消し、下品な叫びへと変えた。
「私の膣内ぁ、壊れちゃ、あっ、ん゛ぐっ」
ずるずると膣内を引っかき回すように肉棒を抽挿する。腰を打ち付ける度に、結合部が淫らな水音を立て、形の良い尻と腰がぶつかる肉の音が、部屋に響き渡る。腰を打ち付け、乱暴に犯す度に快感が脳裏に迸る。
「はぁっ、あ゛あ゛っ、ああぁ~っ!!」
荒い呼吸を隠そうともせず、互いに身体を貪り続ける。龍田はその豊満な乳房を揺らし、両手でシーツを鷲掴みしながら、だらしなく口を空け、舌を垂らし、普段の声色から想像もつかない淫らな悲鳴を喉奥から漏らし続けていた。
ずんずんと腰を突き上げられ、たわわに実った二つの果実を前後に揺らし、揉みしだかれながら、龍田は何度も大きな絶頂の波に打ち付けられていた。
「龍田っ、龍田!」
彼女の名前を呼びながら、彼の腰の動きが早さを増していく。
乱暴に突き上げる肉棒が、ぎゅうと硬さを増す。
絶頂に耐え切れず、快楽に身を任せるがままの龍田はそれに全神経をゆだねた。腰が重ねられ、亀頭が子宮口にぐいと押し付けられた瞬間、龍田の奥で、弾けるように精が注ぎ込まれた。
「出してっ、いっぱい、奥までっ!ああああああっっっ!!!」
ゼリーのように濃く、熱い精液をぶちまけられ、2人は絶頂の波に身を任せるがままになった。
どくどくと脈打ちながら、前よりもさらに長い射精に龍田の背は反り、びくびくと痙攣した。だらしなく開いた口から、涎が垂れ、声にならない声を上げ続けながら骨の髄まで走った快感に侵されながら、龍田の膣内はぎゅうと彼を離すまいと締め付け続けた。
二度、三度としゃくりあげるように精を吐き出し、ようやくすべてが終わった瞬間、2人の身体はベッドへ覆いかぶさるように倒れこんだ。
重たい、と彼女は思わなかった。
背中に感じる彼の鼓動と、熱い吐息に包まれながら、龍田は言いようのない満足感を覚えていた。
やがて、彼は起き上がり、彼女の秘所から肉棒が抜かれた。起き上がった彼が、乱れた呼吸を整えながら、龍田を見下ろした。
龍田はようやく仰向けになった。蕩けた表情の龍田は、その手を秘所に伸ばしてみた。愛液交じりの精液が、行き場を失って膣口から漏れ出し、シーツに大きな染みを作っていた。
避妊薬でも飲んでいなければ、孕むかと思うほどの量を受け止めた彼女は、柔和な笑みを浮かべると、彼の手を取って引き寄せた。
「ねぇ……」
龍田はそのまま、彼の胸に手をやった。
「キス、して」
彼が一瞬だけ戸惑いの顔を浮かべた。ルール違反だ、と思っているのだろうかと龍田は一瞬可笑しくなったが、返事を待たずに、強引に唇を重ねた。
「輸送任務の帰り道に、敵の艦隊と鉢合わせしたの」
事後の汗を流すため、2人でシャワーを浴びながら、龍田は話を始めた。
「部下の駆逐艦を逃がして、何とか私も逃げ延びる事が出来たけど、血が騒ぐよりも、身が凍る思いの方が上だった」
貪欲にキスを求め、そして互いに身体を抱きあいながら、龍田は胸の内を吐き出していく。
ぎゅっと、指を絡めた手に力が入った。
「砲弾が私の真横をかすめた時、思い浮かんだのは、提督の顔でも、両親の顔でも、部下の駆逐艦でも、天龍ちゃんでもなかった」
龍田は恥ずかしさを隠すように、小さく笑いながら、彼の顔を見た。
「あなた」
「……」
どう答えて良いものか、彼は押し黙った。シャワーの湯が2人の身体を打ち付ける水音だけが響いた。
「帰りを待つ人間なんて、幾らでもいるのに。こんな関係だけのあなたを思い出すなんて、考えもつかなかった」
どうしていいかわからなかった、と龍田は付け加えた。
「私、あなたの事が好きになったの」
じっ、と彼女の瞳が、彼を見据えた。
「あなたは……?」
「好きにならない理由がない」
その言葉を聞いて、龍田はふっと笑ってから、その両手で彼を抱きしめた。
「普通、関係の順序が逆だと思うがな」
「それは……まぁ、そうよね」
互いに少しの沈黙が流れるが、2人は同時に笑った。
「……これからよろしくね」
「ああ」
互いに唇を重ねる。
シャワーの音だけが、響いていた。
龍田ピンの奴ってあまり見かけない気がする