そしたらエロもやりたくなったのでR-18になりました。
原作の性質上(すべてが断片的にしか明かされず、自分で考察して組み上げなければならない)、何を書いてもネタバレになるのでネタバレタグをつけてあります。もちろん、私の解釈上でのネタバレではありますが。
「█████████████████████████████████」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!?」
フレストニア。灰色、モノクロ、色のない世界。
■■の巨神。
巨神の発する、音とも声とも知れぬ、謳。
誓女は時に、この謳に共鳴して何かを思い出すことがある。
今、私に発生している状況はまさにそれだ。
「お、シェルりん、なんか思い出しそう?」
「やっちゃえデース!!」
華美なドレスと同じく派手な装飾の施された大鎌を持った誓女、ハルと、ネイティブアメリカンのような衣装で斧を背負い精霊のデュークをブン投げる誓女、リリが、たまたま近くにいたようでこちらにそんな声をかけてくる。
ただ、私にはそれに応答する余裕がない。
今まで思い出せなかった記憶が、まるでダムの決壊のごとく溢れてきていて、その認識に忙しい。体感数十分、実測およそ数秒の後、身体から溢れるどころか吹き出さんばかりの魔力に突き動かされるままに、私は思い出した記憶とともに大技をぶっ放した。
「マギアブレイク・タイダル……オーバーロォォォォォドッ!」
いつもの細かく記憶を思い出した時のものではなく、もっとより強力で破壊的な魔力奔流を。
■ □ ■
「よーし、死亡確認! 私達の勝利だ!」
陽気にハルが、崩れ落ちた巨神にいつもののりこえたセリフを告げる。
それを横目に、私、いや、俺……は今更は無理があるな、よし、僕にしよう、僕は魔法少女としての変身を解除した。
「……えっ?」
ぎょっとした顔を向けてきたのはウルリカ。
「あなた……それ、なにをしたの?」
「変身の解除です。変身しっぱなしだと魔力が垂れ流しっぱなしですからね」
「……そう」
顔にでかでかと、なぜ今までしなかったの? とウルリカの顔には書いてある。
「思い出したんですよ、ついさっき」
「……そう」
納得してくれたのか、それ以上の追求はなかった。
いや、こちらに正確に答える気がないと判断してとりあえずは諦めた、のほうが正しいか。
普段、僕は白色の甲殻類をモチーフにした魔法少女のふわふわひらひらした衣装なのだが、今は例えるならアイノのような学生服だ。
ついさっき、謳が揃い記憶を取り戻す前までは常に魔法少女の格好をしていたが、記憶を取り戻した今となってはこちらのほうが普段着だ。というか、魔法少女が本業なのではなく、あくまで魔法少女は副業で、本業は学生であったのだ。
キンダーガーデンに帰る前に、一度思い出した記憶を整理しよう。
私……僕は魔法少女シェルリィ・スパイニー。本名は浜貝奏。「カナデ」ではなく「ソウ」。ここでおや、と思った方、正しい。僕は、何故か高校に入った直後にあさおん(朝起きたら女になっていた)をキメ、数日後に妙なマスコットに勧誘……違うな、脅迫まがいの交渉をされた結果魔法少女としての活動を余儀なくされた元男である。
それがなんでフレストニアに、というよりキンダーガーデンにてあの鯨から呼び覚まされたかは全くわからない……と考えていたが、さっきの■■の巨神は魔法少女シェルリィとして相対した、世の中の歪みの集積体によく似ていたような気もする。あのクソマスコットは見た目は可愛いくせに、目的のためなら手段を選ばない凶暴性を持ち合わせていたので色々と苦労したが、どこぞのインキュベーターのようにこちらを食い物にするようなタイプではなく、本当に世のため人のためで罠のようなデメリットはなかった(デメリットが完全になかったとは言わないが……)
最終的に、先程の■■の巨神のような世の歪みの集積体を破壊して、魔法少女としての活動を終えたところまでは思い出した。
そこから、僕の……「私」の記憶はこのキンダーガーデンに導かれてきたところまで飛んでいる。
『あれ、ここどこ? 集積体は壊したのに? えーと、私は魔法少女、シェルリィ・スパイニー! よろしくね!』
お気づきいただけただろうか。
その時点では、魔法少女としての記憶と名前以外がすっ飛んでいるのである。当然、自分が元男であることもすっ飛んでいる。
そしてそのまま、誓女として活動して、巨神を倒したり倒されたり逃げ帰ったり。
大地探索でオットリドリに乗って爆走したりや絹の塔を登ったり。
時折このキンダーガーデン唯一の男が誓女に大量のプレゼントを贈っているのを見かけたり。
……ひみつきちでお茶していた「私」の前に大量のぬいぐるみ各種が積み上げられたり。
うん、そう、「私」の前に。
「僕」を思い出す前の「私」の記憶を探ってみると、あろうことかその後魔力不足を相談しに行っていた。
魔法少女シェルリィ・スパイニーの魔力の源は、生きる気力や楽しいという気持ち、嬉しい、愛おしいと思う気持ち、つまるところ俗に言う正の感情であるが、僕単独での発電効率はあまり良いとは言えない。ところが、これらの気持ちを友達や家族とやりとりすると発電効率が圧倒的に高まるのだ。高まってしまうのだ。
そこでなぜ、同僚の誓女ではなく、あの彼に向かってしまうのか。
そこでなぜ、一旦変身解除して省エネで単独での発電で賄えるようにしなかったのか。
そしてなぜ、彼と愛情を育む行為をおっぱじめたのか。
あまつさえ、その1回どころかその後何度か巨神とやりあってくるたびにおっぱじめるようになってしまったのか。
……はい。記憶にあるんです、全部。
しかもやることがだんだんとエスカレートしていって、最近は好き好き言い合いながらいかに快楽を貪りあう事ができるか、のような初々しさのかけらもない有様で。
勘弁して欲しい。記憶がなくて元男の自覚もなくて、完全に魔法「少女」としての自覚しかないところに、趣味ドストライクのプレゼント。加えて相談ごと自体にはとても真摯に対応してくれて、しかも普段から巨神を相手取る際の編成やら装備やらグリフやらの相談もしてる。気を許さない要素がない。後は、流れるように……であった。
うん、さっきも述べたけど、あるんだよね記憶全部。迂闊に最中の記憶とか感情とかを思い出そうものなら確実に引きずられて、元男の意識すらメス落ちする。
とても、帰りたくない……が、現状知りうる唯一のフレストニアにおける生存圏があのキンダーガーデンなわけで。帰らないという選択肢がそもそもない。
やだなぁ……。
■ □ ■
「おかえりなさいませ」
「おかえりなさい」
「ただいま」
出迎えてくれたのは、順にトリカゴアタマ、アンナマリー。トリカゴアタマは、確かムニンというのだったか……僕は執事さん、もしくはトリカゴアタマと呼んでいるので確証がない。
反対に僕たちと一緒に帰ってきたのが、彼。
アンナマリーとトリカゴアタマ、ジェニファー、そしてアリシアに続く第五のキンダーガーデンの住人だそうだ。そして、キンダーガーデンどころかフレストニアにおける唯一の男性らしい。トリカゴアタマは、声は男性だし執事服という衣装や仕草も男性なのだが、何分頭が鳥籠だし、ということで男性のようだが男性扱いされていないようだ。
さて、彼。何故か彼の名前を明確に言語化することができないので(少なからず異常事態だが、もうフレストニアは異常事態の塊なので気にしないことにする)、彼と呼ぶが、彼の存在も僕たち誓女に負けず劣らず胡乱なものである。
例えば、彼なりに剣を使えるらしい、というか使えるのを見た。
巨神に一切気取られることなくダメージを与えるその技術は別の意味ですごい。ダメージそのものはオマケレベルではあるのだが……。
まあ、いい。それに、彼からプレゼントを大量にもらった誓女はポテンシャルが確実に伸びるあたり、そういう方面での何らかのスキルを保持しているのだろう。
そんな正体不明の存在が彼である。
……まあ、プレゼントを大量にもらった誓女は、僕含め例外なくどっかにしけ込んでるんですけどね! ウッカリ覗いたこともあるが……結構というかかなりというかほぼ毎回覗いてる誓女もいたりするが。
かわいそうなことに、アリシアが自分の胸元を見てかなり思い悩んでいるのまで目撃してしまった僕はどうしたらいいのだろうか。僕みたいな大雑把な攻撃しかできない誓女と違って、的確に巨神の部位を破壊してくるある種珍しい器用さを持っている子なのに。接する限りでは、無感動系に見えてかなりの情に熱いタイプのいい子なのに。いつかもげろ。あるいは刺されてしまえ。
思考があらぬ方向に彷徨っている。そうじゃない。
問題は、魔法少女である事以外の記憶、例えば元男であること等を取り戻した今、僕は彼に対してどう振る舞うべきなのかだ。キンダーガーデンというとても狭い範囲で共同生活を送っている以上、距離を取ることは不可能かそれに近い状態であるのは間違いない。
メス堕ちなんてしたくないし、アヘ顔ダブピなんて以ての外だし、かといってギスギスすると戦闘とかで支障が出そうで嫌だ。
が。猶予時間は終了である。ついに彼に声を掛けられてしまった。
「なーに?」
もはやなるようにしかならない、というか、素直に色々と思い出した、で通らないだろうか。
……一応、通った。が、それで質問が飛んでくることを止められたわけではない。
つまるところ、いつもの魔法少女衣装ではないがどうしたのか、と問われたわけだ。
「さっきも言ったけど、さっきの巨神で、色々と思い出したんだ。それで、魔法少女としての変身状態を解除する方法も思い出して。この状態なら、魔力も順調に回復するんだ、魔力管理もずっと楽になるよ」
わかっている。この応答も100点どころか40点レベルだ。お目溢ししてくれたら赤点にはならないが……うん、だめだわからない。そうか、とだけ彼は言い残して、オーダーブックを開く。それ以上の話がないようなので、トリカゴアタマにアレヤコレヤと注文を出している彼を尻目にラウンジ車両を後にしよう……としたら、当のトリカゴアタマから手招きを受けた。
「え、なに?」
戻ってみれば、コトリ、と珈琲とドーナツの乗った皿を前に出される。注文もしていないのになぜ、という視線を向けてみれば、
「あちらにお座りください」
と、彼の横を示された。
今まさにその彼のところから離脱しようとしていたのだが……。ただ、渋っている僕に、トリカゴアタマは言を重ねる。
「誓女の方々は、時に取り戻された記憶に翻弄されることもあるでしょう。それ自体は仕方のないこと。ですが、それを言い訳に話すべきことを話さないでいると、後々後悔いたしますよ」
耳が痛い。とはいえトリカゴアタマの言うことももっともで、打ち明けるべきならば今が一番必要エネルギーが低いだろう。後になればなるほど、静止摩擦係数が如く、必要エネルギーはいや増していく。
となれば、腹をくくるべきなのだろう。両手に、珈琲の乗ったソーサーと、ドーナツの乗った皿を持って、彼の隣に座る。
「ちょっと聞いてほしいことがあるんだ。さっき、思い出したことの関連で」
とはいえ、彼は何を言ってもおそらく受け入れてくれるのだろう。
意味ありげに何かを察してニヤニヤしながら席を外していくガーネットとソフィに心中で中指を立てつつ、ぽつりぽつりと、一つずつ思い出したことを打ち明けていった。一人称のこと、元男であること、望んで得たわけではない魔法少女としての力のこと、他色々と……。
そして、全部聞いてくれた彼が、シェルリィはシェルリィだろう、と言ってくれて。
それに、わけもなくホッとした感情を覚えたのだった。
■ □ ■
数日後。
「ごめん、ちょっと理解できない。なんで僕は押し倒されてるの?」
その日は起き出した時からざわついており、不足している素材を求めてよりによって海獣の巨神に勝率の低い戦いを連打することとなった。最終的に120ほどの連戦になったと思う。
当然、合間合間に変身解除を行って魔力の補充に努めたものの、120戦目をこなす頃には他の誓女はともかく僕はクタクタ、魔力もほぼ完全に底をつき、僕自身の疲労も相まって変身解除しても魔力回復がろくに始まらない状態にまで陥り、休憩というかその日は解散、となったはずだ。
部屋まで戻ってきて、今座ったらきっと根が生えて動けなくなるだろうとかんたんに予想がつくので庭園の温泉に入ってハンモックで惰眠を貪るか、と考えたところで、唐突に彼が来た。
そして、はーいはーいと軽い調子で誘導され、最後に軽く押されてベッドに倒れ込み、伸し掛かられた。
最後に冒頭の言に至る。
きょとん、とした彼はなんでもないことのような調子で、軽く言ってくれた。
魔力補給、と。
「ちょちょちょちょちょ、ちょっとまって、この間言ったよね!? 僕、元男ってことを思い出したからそういうのに今すごく抵抗があるから待ってって!?」
半ばパニクった僕だが、続く彼の言葉に更にパニクった。もう数日待ってるしその間に変化がないし、なにより早く魔力回復を済ませて出撃したい、と。
「待って、え、こ、心の準備! じゅんびぃ!? じゅんびさせへむっ!?」
抗議の声は口を塞がれることで遮られた。……唇で。
思ったより、というより全く嫌悪感がなかったことが自分でも悍ましく感じたが、両手首を抑えられたまま、口に舌を入れられて歯や頬をなぞられ、舌同士を絡めあわさせられるとぞくぞくしたものがお腹の底から登ってきて力が抜ける。そのまま制服をずりあげられ、ブラをずらされ外され(それなりのサイズがあるので着けていないと動くたびに揺れて痛い)乳首を扱き上げられ、
「ふわっ!?」
思わず声が漏れた。
彼いわく、僕の弱点はもうとっくに把握済みらしい。しかも、元男と主張するのは自由だが、身体はどうしようもなく女の子なのだから諦めろ、ときた。
伸し掛かられ、胸を揉まれ乳首を扱かれるだけでどんどん力が抜けて、抵抗する気も失せていく。もう、見上げるだけしかできない彼の顔をぼんやり眺めていると、その顔が一番かわいい、と言われた。
不覚にもきゅんときた。
そして、服も下着も全部脱がされる。
どうにも違和感が拭えず穿いていた男性物のトランクスにちょっとだけ微妙な顔をされたが、トランクスと股間の間に糸を引いていたのを見られ、僕は赤面する一方、彼はにやりと笑った。
「ひあ、う、ぁぅ、ぅ、ふわ、ぁ、あ、あっ」
舐められる。
舐められている。
両腿を抱え上げられ、屈曲位の形で、クンニされている。
僕の身体の弱点を知っている、というのは嘘でも冗談でもなかったらしく、彼の舌が蠢くたびに勝手に声が漏れて、気持ちよさだけを残して腰の感覚が蕩けてなくなっていく。ひとしきり苛め抜かれた後、腰から下の感覚が何も無いかのような中、彼にクリトリスを甘噛みされて、僕は甲高い声を上げて盛大にイった。
「っ、っ、っ! ふああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
ついで言えば、盛大に潮を吹いたらしい。……眼の前が真っ白になっていたので覚えていない。
絶頂の余韻で身体を時折痙攣させながら横たわる僕に、彼は、全く、シェルリィは煽るのが上手い、と言って、
「あ……あ、あ、あーっ! あーっ! あーーーっ!!」
僕を、貫いた。
やばかった。
なんでこんな気持ちよくて満たされることを拒んでいたんだろう、とすら思った。
ゆさゆさと身体を揺さぶられるたびに、お腹の奥の奥まで彼がほじくり返してきて。
きっと、僕はとてもだらしない顔をしているんだろうと思う。
そうして、奥をほじくられ、中の弱点をこすられるたびに視界が白み始めて戻ってこなくて。
最後に強く中をほじくられると同時に抱きしめられる。お腹の奥で何かが弾ける。
「っ、く、ぅ、ふぁ、は、う、ううううううぁぁあああああああああああ……」
じんわりと広がる温もり。それと、急速に回復していく魔力。
前にも述べた通り、一方通行の感情ではここまでの回復ができないので、これは彼が僕を好きなことの何よりもの証明で、逆に僕が彼を好きなことの証明でもある。気持ちが通じ合っている、ということの実感がとても強くて、幸せ一色に僕の感情が全部塗りつぶされていった。
そして、この満ち足りた気分のまま意識を手放そう……としてできなかった。
彼が、僕を呼んでゆさゆさと揺さぶってくる。今回は普通に肩を。
「……ふぁ、え、なに……?」
ぼんやりとしていた僕に、彼は非常識にもこう言った。出撃するよ、と。
「え、出撃? バトル? ちょ、ちょっとまって、僕魔力……」
全快してた。
「ま、まって!? でも、僕腰抜けてるし、裸だし、え!?」
さっき脱がされた服を手早く着せられた。……トランクス以外。
「さ、変身しようって、ま、まって、ぱんつ、ぱんつはかせて……引っ張らないでぇ!?」
この後、もう一度海獣の巨神120連戦をやった。
めちゃくちゃ垂れてきたし、変身しても元がないからぱんつはないし、リリにまで「風邪引くデスヨ?」とまで言われた……。
イルカーンにも、普段より重点的に火炎放射とか4の字固めを食らった気がする……。