え? お前は誰だって? 私だよ、私。んふふっ、アンジュ・カトリーナだよ? お待たせ、待った?
……って、文章だと声真似しても通じないよね、あはっ♪
今日はぁ、何だか最近イキってるお客さんがいるらしいので、懲らしめようと思うんだ!
それじゃあ、初めていこう、ね!
「電燈二次三次」にはひとつの怪談がある。バーチャルが進化した電脳世界にオバケも無いものだが、それは様々な尾ひれを付けて客の間で噂される。
「野良猫」
この店には嬢ではない一匹の「野良猫」と呼ばれる存在が隠れており、過度に店を利用したり、あるいは特定の嬢に入れ込み過ぎている客の前にそれは現れて自身の空間に引きずり込み、その中でトラウマを植え付けられて店を利用できなくなるという話。
それは単に生活を崩さないよう、店が自ら伝播させている自戒の意味を含めた噂話。俺はそんな風に受け止めていた。
しかし──
「……どうやら、
店のロビーに入ったと思った瞬間、全く異なる空間に放り込まれた俺はそう呟いた。ギバラの警句が無ければパニックに陥っていたかもしれない。
≪テテテ、テテテ、テテテ、テテテ♪≫
聞き覚えのある、フライドポテトが揚がったのを示す電子音が調子はずれに「店内」に流れる。
そこは、ハンバーガーショップの
「んふふっ、よく来てくれたね」
「……!」
ふと気が付けば、カウンターに一人の少女が腰掛けていた。縞のパーカー姿のその少女の頭の左右には、ぴょこんと猫耳が突き出ている。
「ようこそ私の店へ。歓迎するよ? いや……歓迎しないかな? どうだろう?」
どこか遠く聞こえる声。まるで低品質のマイクを通して呼び掛けているように思える。
勝手に頭に疑問符を浮かべるその猫娘に俺は問いかけた。
「いやいや、歓迎も何もお前がここに俺を連れてきたんだよな?」
「うぅん……そう、かな? まあ、そういう事にしておこうね! そうしないとお話が進まないし。んふふっ」
やけに歯切れ悪く彼女は頷き、含み笑いと共に俺を見た。その翡翠めいた緑色の瞳を正面から受け止め、こちらも彼女を見返す。
改めて見てみれば美少女と言える顔立ちの少女であった。プロポーションもなかなかのもので、パーカーの下の黒のタンクトップを持ち上げる両の乳房のサイズは「るる」や「クレア」のそれに負けるものではないだろう。こんな状況でなければ普通にお相手を臨むところだが、生憎とそうはいかないようだ。
「さてさて、君をここに呼んだのは他でもなくってね、『更生』させたいと思ったの」
「こ、更生?」
また偉く場違いな言葉が飛び出してきた。オウム返しに答える俺に、カウンターに腰掛けた彼女は脚を揺らしながら言う。
「そう、更生。バーチャル風俗に入り浸っているお兄さんを、私が更生させようって言うのさ」
「……あんたは、この店の『嬢』じゃないのか?」
「うん、違うよ? 違う違う」
間髪入れず返事が返ってくる。とはいえ、ここまでの会話だけでも適当さが伝わってくる彼女の言葉をどこまで信じていいものやら。
「例えばサ、ふぎゃっ!?」
「っ!?」
「あいたたたた……!」
突如、彼女が巨大化した。160㎝程度だった身長が一気に3m近くになり──天井に頭を激突させて苦悶する。
「あー、痛かった」
「な……!?」
今度はみるみる小さくなり、30㎝ほどの大きさになった彼女はカウンターの上でポーズを取る。
「アーアー、ドー、ビックリシタ? ツマリバーチャルッテノハ……」
「いや、聞こえねえよ!」
小さくなった事でか可聴域ギリギリの高音になった彼女に俺はツッコミを入れる。
「アアーソウ? ンフフッ、ソレジャ……仕方ないね」
小さな身体で愉快そうに笑うと、再び彼女は最初のサイズに戻った。
「と言うか……アンタは何者なんだ? 例の『野良猫』なんだよな?」
「雑草と言う草は無いし、野良猫という名の猫は無い。野良で生まれた名無しの猫はいるかもだけどね。私は……そうね、『
「バステト?」
「んっふっふっ、実は私は猫の神様なのだよ」
そう言うと「環」と名乗った彼女は手を掲げて指を擦り──どうやら指を鳴らそうとして失敗したようだ──その衣装をパーカーから、インド風の露出度の高いドレスへと変えた。豊かな胸は桃色のシルクのブラで一層強調され、丸出しになった臍周りは思った以上に引き締まっている。
「だからこんな事もできるのよね、神様だけに」
再び鳴らない指を擦ると、寂れた店内の様相も一転して中東風の寝室へと変わった。ただ、壁紙がピエロのままだったりとその作りはやや適当なようだ。
「さて、話を続けようかな。お兄さんはちょっとバーチャル風俗に浸りすぎてるけど、今見せたみたいに、バーチャルは所詮は仮想現実に過ぎないって事なの」
「いや、ンな事は言われなくても……」
「そうかな?」
「……なっ!?」
ふと、俺は腰回りに違和感を覚えた。見てみれば履いていたスラックスが消失し、下半身が丸出しになっている。今のイメージ改変の際にスキンを弄られたか?
それを考察する間もなく環は言った。
「例えば君は、この店で
「そ、そりゃあ、まあ」
そこに異論はない。股間にぶら下がる肉棒を指差しつつ環は言葉を続ける。
「その快感は相手との交感を通して君のスーツへと伝わって、得られるもの……それを、まるで本物の肉体との接触のように君は受け止めている」
「それが、悪いことだってのか?」
「うん、悪いこと……なのかな?」
「(おいおい)」
まるで直前の自分の発言が勢いで出たものであるかのように、環は首を傾げる。どうにもこいつは本心が分からない。あるいは、何も考えていないのかもしれない。
「まあ……いいや! ともあれ、君はそれを嬢のアレに突っ込んだ『つもり』になって気持ちよくなってるけど……」
そう言う彼女の周囲に幾つかの小さな物品が浮かび上がった。あれは──
「お、おおっ!?」
突然、そのひとつが俺の股間に飛来したかと思えば「ぬるり」とした感触と共に肉棒に絡みついた。切れ目の入ったぷるぷるとした其れはそのまま肉棒を扱くように動き、否応なく充血させてくる。
「コンニャク……だと!? く、うぅっ!?」
「せぇ……のっ、ハアッ!」
食材として見慣れた分厚い黒コンニャク。人肌に温められたそれの中央に切れ目を入れられたモノが、肉棒を包んでいる。
環が念力を籠めるようにこちらに手を広げて声を上げると、そのコンニャクはまるで意思を与えられたように動きを速めてきた。
「お、おい、何のつもりっ……うおっ!?」
「要はこれと同じって事。君が体験している快感は、女性のそれに挿入しているつもりでもコンニャクと変わらないんだよ。その証拠に、君のそれはどんどん固くなっている」
環の声の質が更に落ち、ビブラートがかかったような震え声になる。その震えと同調するかのようにコンニャクが震え、きゅっと竿を締め付ける。下半身を丸出しの状態で、切れ目入りコンニャクに肉棒を突っ込んで悶える。情けないにも程がある絵面だと自分でも思うが、悔しい事に肉棒はしっかりと快感を覚え、赤黒い亀頭を漲らせている。
「そんな訳、ねえだ、ろうがっ……!」
ベッドに足を組み腰掛けていた環は、そのままの姿勢でふわりと宙に浮いた。笑みを浮かべて俺の周りをからかうようにくるくると回るその姿は、まるで「不思議の国のアリス」のチェシャ猫を思わせる。
とはいえ俺も俺でそう暢気に構えても居られなかった。おそらくこのコンニャクは環が遠隔で操作しているのだろうが、扱い慣れているのか緩急をつけて肉棒を刺激してくる。まるでコンニャクを透明な手で上から握られているようだ。俺は歯を食いしばり、何とか射精までは至らないように耐える。
そんな俺の様子に、環はむしろ嬉しそうに含み笑いをした。
「んふふっ、なかなか頑張るね。それじゃあ……」
「ふおっ!?」
突如としてコンニャクがすぽんと抜け、環の周囲にあった別の物品が勃起した肉棒に飛来する。先ほどまでの温かくもシンプルな締め付けと異なる、複雑な襞の感触と滑りが亀頭を、竿を包んでくる。
どうやら彼女も本腰を入れてきたようだ。俺の肉棒は、今度は肉厚の貫通式オナホールに挿入されていた。内部はローションで十分に潤っており、更にそれを念力めいた動きで上から締めてくる。
「(畜生! 一人目は女装と首絞め好きのポンコツ、二人目は名器持ちのロリ巨乳、三人目は飛び道具使いかよ!?) お、おぉっ!」
「ほらね、お兄さん。お兄さんのソレは女の人の中だろうとホールだろうと、関係なく反応しちゃってるのよ」
環は余裕の態度を崩さず、オナホールを巧みに振動させつつ笑う。
確かに見事なテクニックだ。コンニャクで十分に怒張させられていた俺の肉棒は、本格的なオナホールの感触に絶頂に近づいている。
だが──快感に震える一方で、俺は強い違和感を覚えていた。何故彼女は、
「さ、フィニッシュといきましょう? せぇ……のッ!」
「ぐっ、あ、ぐうっ!」
ホールの締め付けが一際に強まる。グチュグチュと粘りある水音と共に手を介さずにオナホールは激しく前後に動き、俺を絶頂に導こうとする。
何とか堪えようとしたが、その刺激は実際強烈だった。腰の奥から湧き上がる射精感が臨界を越え、そのまま射精を許してしまう。
「あ、ああっ! ぐあぁっ!」
どくどくと白濁液が溢れ、豪奢な刺繍が施された絨毯を汚してゆく。俺は立っていられなくなり、ぺたんと腰を落とした。
「……さて、これで分かってくれたかな?」
その様子に満足したのだろう。ドレス姿で宙を舞っていた環はふわりと着地して俺を見下ろした。
「私は別にお兄さんに悪意でこんな事をしてる訳じゃないんだよ? まあ、多少はあるかもしれないけど……うん、どっちかと言えばあるかも。まあ、それはそれとして、結局バーチャルでの快感ってのは思い込みで、女の人だろうとコンニャクだろうと同じに過ぎないって事。ちゃんと現実を見ないと」
「……なるほどな」
俺は頷くとよろよろと立ち上がり、彼女に手を差し出した。
「………」
無言で環は一歩下がり、握手を拒否する。
俺は自分の中の憶測が当たっていた事をほぼ確信し、彼女に背を向けた。寝室のドアを開けると、そこは灰色の空間が広がっている。
おそらくここを踏み出せば、この空間からは解放されるのだろう。しかし、俺の目的は退出ではない。
「(全く……冬のボーナスが飛ぶなァ、おい)」
なかなか痛い出費になるが──おそらくこれで「神様」の正体を暴ける筈だ。
俺は大きく息を吸い、思い切り叫んだ。
「聞こえてんだろ、副支配人! 4時間延長だ!」
「え? ええっ!?」
背後から焦り混じりの環の声が聞こえる。俺はそれに構わず手を広げ、高額振り込みを示す赤い札を現出させつつ更に言った。
¥300.000
「それで、その内の2時間を使って、
「ななっ……!?」
俺は振り返り、絶句する環に言った。
「大したもんだよ、あんた。まさか
まるで異世界のような雰囲気を出していた環のこの空間が「二次三次」のサーバー内である事は確信していた。仮想空間内での感触や体験を確実にフィードバックさせるには、遅延などのない堅牢なサーバーが不可欠だ。彼女が俺に最初から狙いをつけ、ログインに合わせて自身のルームへと──おそらくは自分の愉しみのため、自腹でプレイ費用を払い──引きずり込んだ。
そして彼女が何故スーツを着ていないという発想に至ったのか。それは環が俺を責めるのに「偉く面倒くさい方法」を使っていたからだ。VRスーツを着てわざわざ遠隔で物を操作しようというのは、例えるならば手にしたリモコンで、別のリモコンを更に操作しようとするのに近い。彼女の音声がスーツ経由でないマイクから拾ったような音だったのもヒントだった。
最後に確信できたのは、環が俺が触れるのを最後まで避けたことだ。一方のみがVRスーツを着用していて接触を試みた場合、相手の身体に触れることなくその手は空を切ることになる。それを気付かれないよう、彼女は遠隔で俺を責め続けたのだろう。
「そ、その……お兄さん、ちょっと頑張り過ぎなんじゃ、ないかなって」
──その推測が正解だった事は、今こうしてベッドの上で焦りも露わに俺に組み敷かれている環が物語っている。
「いや、そうでもないぜ? 噂の野良猫の
「ふぇっ!?」
「あんた……俺を責めてる最中も股間から極力、視線を逸らしてたろ? 言葉責めにしても『あれ』とか『それ』とかで、直接言うのを避けてた。経験済みだったり多少なりともスレていれば、もうちょっと積極的に責めてきた筈だ」
「な、何を言ってるかな!? こう見えても私は『万年発情期の雌猫』と呼ばれて何人もの男をヒイヒイと……」
顔を真っ赤にして否定する環の碧の瞳をじっと見つめる。
「………」
「その、だから、何人もの男の人を、ね……」
「それなら、乱暴にしてもいいか?」
「……優しく、して、欲しいかな」
俺の言葉に環は次第に言葉を弱め、懇願するように言った。
「借りてきた猫」というのはこんな状態を言うのだろうか。俺はそんな事を考えつつ、ドレスの上から環の胸を柔らかく揉んだ。
「んっ、あっ……!」
今までの態度からは想像できない、何とも甘い喘ぎを漏らす。
感触的に彼女の胸は左右に広がる、いわゆる「離れ乳」に近いもののようだ。それをブラで寄せ、深い谷間を作っている。
ならば布は外さない方が愉しめよう。俺は右手で胸を揉みつつ、左手を彼女の臍へと伸ばした。
「ふあっ! あ、あぅ……な、何だか、ビリビリ、するねっ……」
「VRスーツも初めてだろ? 肌の神経が慣れない刺激に反応してんだ。すぐに馴染む。ん、ちゅ……」
「はぁっ、ちゅ、ンンッ……!」
臍周りを撫でると、くすぐったそうに環は身をよじる。俺は彼女にキスをして逃げそうな身体を柔らかく押さえながら、臍から下腹部へと指を進める。
「フウッ、ン、んあっ……!」
触り心地の良いシルク生地の腰布。更にその奥に到達した指先にじっとりとした湿気と温度が伝わってくる。ショリショリとした陰毛の感触は、彼女のそれが濃い目である事を俺に教えてくれる。
「ふぅむ……手入れしてねえな、これ?」
「やっ!? そ、そんな事、女の子に言っちゃ駄目、なんだよっ……!?」
恥じらいで顔を赤らめつつ環は言い、びくんと身体を跳ねさせた。頭の左右から生えた猫耳はビクビクと激しく震え彼女の昂りを示す。
俺は胸を揉んでいた手を下に回し、彼女の秘所を弄りつつ腰布を解く。程なく茶色の陰毛に彩られた環の秘唇が外気に晒された。指を一本差し込んでみると、強い抵抗を感じる。やはり処女なのは間違いないようだ。
「いいか? スーツにはリミッターが付けられてるからアンタの処女が本当に奪われる訳じゃない。多少の圧迫感はあるかもだが、気持ち良さだけを感じられる筈だ」
「んふっ……し、知ってるよ、そんなの。当然じゃない……」
「……嘘だよな」
「んふふっ」
少し調子が戻ってきたのか、説明する俺に環は含み笑いを浮かべた。どうやらまだ自分のペースを保ちたいらしい。
とはいえ、
「ふぇ……?」
「初めてだと勝手に身体が上がるからな……ちょっと恥ずかしいだろうが……ほっ」
「あ、え!?」
思った以上に軽い彼女の身体を持ち上げ、ごろんとうつ伏せに変える。濡れ始めて照り光る環の秘所と、その上の薄褐色の窄まりが俺の眼前に来る。予想外の姿勢に環は身体を戻そうとするが、俺は腰を掴んだまま自分の肉棒を孔に宛がう。
「ちょ、ちょっと待って! 聞いてない! この格好は聞いてないよ!?」
「『知ってて当然』なんだろ? 恥ずかしいだろうが、俺だってコンニャクやらオナホールやらで恥ずかしい所を見せたんだ。これでお互いといこうぜ?」
「いや、それは割りに合わないって! 3:7、ううん、2:8で私の方が恥ずかしい……んひっ!」
亀頭で孔周辺を捏ねるように動かし、抗議する環を黙らせる。恥じらいが興奮を更に高めているのか彼女の奥からは次第に愛液が滲み始め、汗に濡れる窄まりはヒクヒクと痙攣している。
「ふうっ……ん、くっ……」
「だ、だから待っ……んあっ、あ、あぁ……!」
暫くの間、先走りを滲ませる亀頭で彼女の入り口を擦り、解す。まだ俺を制止しようとしていた環の口からは次第に甘い喘ぎが増し、言葉が減ってゆく。
そろそろ頃合いか。俺は環が逃げないのを確かめ、片手を肉棒に添えた。
「……いくぞ、出来るだけ力を抜いて、息を吐け」
「い、いく? え、あ、あふっ、あぁんっ!」
ずぶずぶと、血管を浮かび上がらせた怒張が環の膣内へと侵入してゆく。未知の感覚に戸惑いを見せつつも環の中は抵抗なくそれを受け入れ、同時に強烈な締め付けを肉棒に仕掛けてくる。
過呼吸を起こしたようにぱくぱくと口を開閉させる環の上から圧し掛かるように俺は腰を進め、やがて一番奥まで辿り着いた。
「あ、あふっ、ひっ……!」
「動く、ぞ?」
「あふっ! あっ、あいぃっ!」
環の未踏地の感触は予想以上に気持ち良いものだった。同じ処女でもほっそりとしたリゼと肉付きよい環では色々と違う。締め付けの強さではリゼに譲るが、ふっくらとした環の尻は挿入しがいのある肉厚とキツさを兼ね備えていた。始めはゆっくりと動かし、環が苦しさより快感を覚えているのを確かめつつペースを上げてゆく。
「おっ、くっ、ううっ!」
「ふあぁっ! こっ、これっ、凄っ……くひぃ!」
痛々しい程に小さな孔を押し広げ、肉棒が環の膣内を蹂躙してゆく。
雄猫のペニスには棘があり、それが猫の交尾の際には排卵のスイッチになるそうだが──同じ猫でも、彼女の場合はそんな棘は不要なようだ。カリが襞を擦るだけで全身をビクビクと反応させ、顔を伏せつつも快楽に蕩けた表情を隠せずにいる。
「どう、だっ!? これでも、道具と、同じ、かっ!?」
「わかっ、分かん、ない、よっ! おちん、ちんっ! 初めて、でっ! 分かんな、いぃっ!」
「そうかよっ! なら、覚えとけっ! これが、本物、だっ!」
「あひっ! ン、あぁっ!」
もはや答えることもままならず、環は嬌声をあげ続ける。
次第に射精感が強まってきた。俺は動きを速め、本物の獣の交尾のように腰を打ち付ける。
環の締め付けが俄かに強まり、きゅっきゅと愛おしそうに竿を搾る。
「ぐ、くうっ、おあぁっ!」
「ひっあっあひっ! あ、ああぁぁっ!」
俺は環が絶頂に達したのを確かめ、我慢していた射精感を解き放つ。ドロドロの精液が迸り、環に初めての射精の快感を与える。
「あ……あうっ……あぁ……!」
「延長時間、まだ二時間弱あるからな……時間いっぱい、楽しませて貰うぜ?」
「ふぇ? え? ちょ、そんな、待って……あぅんっ! あっ、ああんっ!」
勃起を維持したまま、精液塗れの環の膣内を再び肉棒で埋めてゆく。
インド風の寝室でドレス姿で悶える環の姿に、まるで自分が本物の富豪になったような支配感を覚えつつ俺は更に腰を振った。
「いやいや、よくやってくれたのう。あの『野良猫』、立場はともかく妾たちよりキャリアが上での、なかなか言う事を聞いてくれんかったのよ」
「……体良く利用されたって訳か?」
「まあ、そう怒るでない。スーツ代や延長料金はこちら持ちでお返しするでな」
ロビーに戻ってきた俺を出迎えた尊は、扇子を仰ぎつつ愉快そうに言った。
そろそろこの刺客ごっこも終わりにしたい。俺は彼女に言った。
「……で、どうなんだ? 俺はぼちぼちアンタの相手が務まる程度になってんのか?」
「ふむ……まあ、合格点と言ったところかのう」
そう言うと尊は胸元に手を差し込み、数枚のチケットを取り出した。
「それは?」
「警戒はいらんよ。『ぼすきゃら』と戦う前には『修行ぱーと』が必要じゃろ?」
チケットをぴらぴらと振り、尊は言う。
「……『彼女ら』も、お主に負けて欲しくないようじゃからの」
「VR旅館ご招待券」
尊が笑顔と共に差し出してきたそのチケットには、そう書かれていた。