「……どうやら、間に合ったようですね」
少年化した尊´の肉棒を指で止めたまま「詩子」──VTuber、鈴鹿詩子に酷似した彼女はそう言った。
「何のつもりじゃ、詩子? ルームキーは設定しておいた筈じゃが?」
「前回のAV視聴会からキー変更をしておくべきでしたね……一緒に見た『北欧系美少年搾精プレイ』もの、あれから買いました」
「……それは何より」
何処からか取り出した扇子を広げて尊が尋ねる。詩子は小柄な体躯とは裏腹の彼女の視線を正面から受け止め、静かに──その内容はさておき──答える。
とはいえ俺からすれば状況把握には程遠い。脱力感が抜けてきた身体の調子を確かめつつ、俺は詩子に言った。
「お、おい詩子、どうして此処に?」
「貴方が尊様から色々と仕掛けられているという話はるるちゃん達から聞いていました。正直を言えば関わるつもりは無かったんですが……尊様が『尊くん』になって貴方を掘ろうとするなら、話は別です」
そこでようやく詩子は尊´の肉棒を解放し、スッと立ち上がると此方に振り返った。色々な意味で恐ろしい女ではあるのだが、この場に限っては恐ろしく頼もしい。
「話は別……って?」
俺の問いかけに詩子はフッと笑った。
「忘れて貰っては困りますね。貴方を再びショタ化して今度こそ篭絡し『泣きながらも腰を振るのを止められない逆バニー射精人形』にするのは私だと言うことを」
「やっぱり帰って貰っていいか?」
──やはり恐ろしいだけの女のようだ。
事が片付いたら彼女の要求がエスカレートする前に退散しよう。そう固く決意しつつ俺は立ち上がった。
「雑魚二匹は私が相手をします。貴方はオリジナルの尊様を」
「助かるが……大丈夫なのか?」
「疑似ショタではありますが、私もあれから実戦で幾人ものお客様を相手してきました。今の私はショタ相手なら何人来ようが無敵です」
不敵な笑みと共に詩子はコキ、と指を鳴らす。
何だか嫌なフラグにも聞こえる台詞ではあるが、今は彼女が頼りだ。
「……分かった、頼む」
「ご武運を」
尊´、尊”へと歩み寄る詩子に最後の言葉を投げかけ、俺は尊へと向き直った。ゆっくりと足を踏み出し、彼女との距離を詰める。
「ふむ、どうやら調子が戻ったようじゃのう」
俺を値踏みするような視線を向けつつ、尊は愉快そうな笑みを浮かべる。そこに想定外の事態への焦りや驚きは無い。
ロースター入りテーブルが転がり大きく破壊された店内に立ち、俺は言った。
「で、どうする。ここで続きといくか?」
「随分と荒れてしもうたし、詩子が始める横で
自分が壊したというのに尊は涼しい顔で扇子を広げ、それをひと扇ぎした。柔らかな風と共に光の粒子が飛び、俺と尊を包む。
数秒の軽い浮遊感の後、俺は素足が畳を踏む感触を覚えた。
「……どうかのう? お主に渡した映像集にも映っていたと思うが、妾がお気に入りを招く際に使うとっておきの場所じゃ」
「ああ……なかなかだ」
気付けば衣服もワイシャツとスラックスだったのが紺の作務衣に変わっている。自分の服の具合を確かめつつ俺は答えた。
落ち着きと豪奢さを兼ね備えた、広い和室であった。畳敷きの部屋には大布団が敷かれ、上には飾り付きの
枕元に置かれた香炉からは煙と共に蠱惑的な香りが立ち昇り、壁周りには金細工が施された箪笥や化粧棚、流麗な筆遣いの掛け軸に達磨の置物。開け放された障子窓からは古めかしい和風の街並みが見渡せ、静かながらも活気ある夜の街の気配が伝わってくる。
どうやら此処が決戦の場所という事らしい。
「なあ、ひとつ聞いていいか?」
「何じゃ?」
「これはあくまで俺の思いつきなんだが……ひょっとしてあんた、詩子が助けに来るのを読んでなかったか?」
それは、ふと頭に浮かんだ仮説だった。
俺の言葉に尊は薄く微笑んだまま問い返す。
「何故そう思う?」
「詩子が来た時のアンタの反応の薄さと、ルームキーを変更してなかったって所さ。本気で邪魔者抜きで俺とヤリ合うつもりだったなら、そんな単純な所を忘れる筈がない」
「………」
尊は答えない。しかしその沈黙が俺の憶測が当たっていた事を物語っている。
「もし来なかったら、どうするつもりだったんだ?」
「その時は普通にお主を掘ったまでよ。それはそれで悪くないと思うたしの」
「……おっかねえな」
何とも恐ろしいことを言う。
ゆったりとした動きで布団へと足を向けつつ尊は言った。
「やはりお主は良い客じゃの。相手をした嬢たちからも慕われ、こうしてお主の危機にしっかりと動いてくれる」
「
彼女に続き、俺も布団へと近づく。
ころんと尊は布団に身体を横たえさせ、俺を見上げた。
「んふっ……さて、
身長130㎝ほどの、子供と見紛う程の小柄な身体。しかし雪洞の灯りに照らされる肉感的な太腿の張りや、はだけた胸元から覗く豊かな膨らみは成熟した女性のそれだ。
俺が相手した中で尊に近いのは童田だが、「11歳の爆乳」というどこか記号化されたキャラクター感のあった童田と比べ、尊の肉体はより現実感を纏った生々しさで俺を誘う。
無意識に口腔内に溜まる唾を飲み込み、俺は息を吸うと作務衣を解いた。
「ああ……奉仕して貰った分、今度は俺がお返ししないとな」
「おうおう、さっきまで掘られると怯えておったのが威勢の良い……んっ」
俺を小馬鹿にする唇を自身のそれで塞ぐ。額を擦る違和感は彼女の角のそれだ。彼女の口腔内に舌を割り入れると、酒の匂いと共に熱い吐息が此方に流れ込んでくる。くらくらするような眩暈を覚えつつ、俺は更に尊と舌を絡ませ合う。
「あふっ、ンッ、ふぅっ……現金なものじゃのう、こんなに元気になっておる……」
「くっ……そ、そっちも、もう熱くなってきてるじゃ、ないか……」
「ふぁ、あっ……!」
尊は僅かに口を離すと作務衣の下履きの上から股間を撫でてくる。俺はお返しとばかりに彼女の着物の衿に手を差し込み、尊のふくよかな乳房を揉みしだく。全体が小柄な尊の乳房は手に収まりながらもしっかりした隆起を作っており、突起し始めた乳首は柔らかく掌を押し返してくる。
俺は右手で尊の胸を揉みつつ左手を彼女の股間へと伸ばした。その間にも尊の手は下履きの結びを片手で器用に解き、その中へと手を差し込んでくる。彼女の冷たく小さな手が肉棒に直接触れると、半勃起していた竿がぴくりと反応を示す。
「おっ……」
半分予想はしていたが、尊は上下ともに下着をつけていなかった。湿り気を帯びた薄い陰毛の感触の先に熱を感じる。俺は指を伸ばし、尊の秘唇に触れた。
「んっ、あぁ……!」
尊の口から喘ぎが漏れる。
映像集で実際に見たとはいえ巨根を受け入れたとは到底思えない控え目な陰唇であり、小さい孔であった。試みに中指を挿入してみれば滑った襞が強い締め付けを伴って挿いってきた異物を迎え入れる。
「も、もっと乱暴にしても、良いぞ……妾の身体を、弄り尽くしてみよ……あ、あぁっ!」
「それじゃ、く、うぅっ、遠慮なくっ……!」
尊の身体が指の動きに合わせて跳ねる。俺は彼女の言葉に応え挿入していた指を二本に増やす。
一方で尊は俺の下履きをずり下げ、外気に肉棒を露出させた。彼女の手でしこしこと扱かれた肉棒はすっかり勃起を取り戻し、血管を浮かべた怒張はびくびくと小さな手の中で暴れている。
「ふふっ……ん、んぁっ、よ、よしよし、元気な子じゃ……」
「うっ、ぐうっ……!」
焼肉屋での二人での口淫も見事なものだったが、尊の手淫はそれ以上に丁寧で、かつ大胆なものだった。サイズの大小こそあれ男性器の
だが、次第に尊の膣内の愛液の量も増えてきた。より滑らかになった彼女の中を更に弄る。
何とも不思議な感触であった。締め付けと包容力を併せ持った内部とでも言えば良いだろうか。確かに指は強い締め付けを感じているが、そこに痛みや窮屈さは無い。指でさえこれなのだから、実際に挿入すればどれ程に気持ちよいのだろう。その期待から肉棒には更に勃起を強め、鈴口から先走りを滲ませる。
それが尊にも伝わったのだろう。組み伏せるような体勢の俺を見上げつつ、彼女は言った。
「んんっ……ど、どうじゃ? そろそろ妾の中を、んくっ……味わって、みんか?」
「あ、あぁ……」
「技」を試すならここか。
俺は中指と人差し指での抽送を緩やかにしつつ、親指を秘唇の淵に添えて愛液で濡らした。十分に湿らせた親指をそのまま尊の窄まりへと伸ばし、皺に愛液を刷り込ませる。
「お、おぉ? ククッ、何じゃ、前ではなく
くすぐったそうに尊は身を捩り、俺に問いかける。
俺はそれに答えずに目を閉じ、意識を集中させる。肝心なのはイメージだ。
やがて尊の指に包まれていた肉棒が発光し、その形を変え──
「……ほう?」
尊の表情に小さな驚きが浮かぶ。
果たして俺の肉棒は彼女の手の中で上下に二つに分かれ、それぞれが独立した肉棒となって屹立していた。
びくびくと跳ねる二本の肉棒を興味深そうに眺めつつ尊は言った。
「随分と器用な事をする……そう簡単にイメージ出来るものでもなかろう」
「あんたが用意してくれた『修行の成果』って奴さ。るるちゃんとクレアさん、二人がいい相手になってくれた」
VR旅館の修業──るる、クレアとの3Pをそう称して良いのであれば──の中、何とか二人を同時に相手できないかと苦慮した果てに発想に至ったのがこれだった。かつてフレンを相手にした時に部分的に自身のアバターを女体化させた事があったが、要はそれの応用だ。股間パーツの肉棒への感覚を分化させ、二本の肉棒を仮想空間に現実化させる。
俺自身からしても股間から二本の息子が伸びているのは奇妙な光景ではあったが、尊に対抗するにはこれ位は必要だ。そう思っていたが──予測は正しかったようだ。
「ふむふむ、二本になったからといって大きさまで半分という訳ではないんじゃな。これは面白い」
「うお……!」
最初こそ尊は驚きを見せたが、どうやら興味が勝ったようだ。両手を使ってそれぞれの竿を掴み、まるで子供が見慣れぬ玩具を渡されたかのように物珍しそうに弄ってくる。
「なるほど……ならば、妾が上となろう。お主から動くのでは加減が難しかろう?」
どうやら僅かな確認で尊は肉棒の傾きと具合を把握したようだ。外見とは裏腹の力でくいと引かれると、俺の身体はごろんと転がり布団の上に仰向けになった。
「ほれ、手を添えて勃たせておれ」
半裸の尊が俺の上に跨る。膝立ちでは高さが足りず大きく脚を広げて肉棒の上に乗ろうとする様は、本当に馬の鞍に跨るようだ。濡れて照り光る竜胆色の陰毛から愛液の雫が零れ、亀頭に滴る。
「それでは、お主の双頭……味合わせて、貰うとっ……くっ、あ、あうっ!」
「ぐっ、お、おおっ!?」
俺の胸板に両手を置いて支えにしつつ、尊は腰を落とした。熱く潤む膣内の快感と、狭い窄まりを押し広げてゆく尻穴の背徳的な刺激が同時にこちらに流れ込んでくる。
結合部に目をやってみれば血管を浮かべる二本の怒張はゆっくりと、しかし確かに尊の中へと呑み込まれつつあった。ここから何とか──
「なっ……あ、かっ、おあっ!?」
反撃を始めよう、そう思っていた俺はそれぞれの肉棒を
悶える俺を見下ろしつつ尊は言った。
「ん、はっ……な、何を驚いて、おる? あ、ん、ふぅっ……
喘ぎを挟みつつ130㎝の小柄な肢体が俺の上で踊る。豊かな乳房がゆさゆさと揺れ、ぐちゅぐちゅと淫らな水音が結合部から響く。そんな激しい動きをしながらも両孔の別々の締め付けも忘れない。
男性から搾り取る為のマルチタスク。それを知り尽くし、そして実践し得るだけの技量と肉体を持ち合わせている尊に俺は快感の中で舌を巻いた。なるほど、確かにこれは高級店「電燈二次三次」の副支配人を名乗るに足りる女だ。
腰ごと持っていかれそうな尊の動きに何とか合わせつつ、俺は下から手を伸ばして眼前で揺れる乳房を掴んだ。汗に濡れる膨らみは熱く張り詰め、指が弾き返されそうな程だ。
「はぁっ、んっ! ほれほれ、音を上げるにはまだ、早い、ぞっ!?」
「うぅっ!」
今度は膣内の締め付けが強まる。かと思えば尻穴の締め付けが緩まり、腰に回転を加えて上下させてくる。
その緩急の付け方も見事なものだったが、同時に膣内の襞の動きも巧みなものだった。おそらくは入り口から奥までの道程までも力加減を調節して、先ほどの手淫で把握した肉棒のツボを突いてくる。
早くも腰の奥から強烈な射精感がこみ上げてきた。肉棒が二本あるというのは前後同時に責める事が可能な反面、俺に与えられる快感も二倍にフィードバックされるという事だ。
「く、おぁっ……!」
「……ん?」
違和感を覚えたのか尊の動きが止まる。尻穴に挿入していた方の肉棒にノイズが走り、霧散するように消えてゆく。
不敵な笑みと共に尊が言う。
「なんじゃ、こんなものか?」
「………」
俺は静かに尊を見上げ、汗に濡れる竜胆色の髪に手を添えた。
「……良かった」
「何?」
「
──どうやら、やはり「必殺技」に頼らないと駄目なようだ。
「ンッ……」
「おっ……んっ、ちゅ……」
俺はそのまま彼女の肩に手を回して抱き寄せ、唇を重ねた。抵抗なく尊はそれに従い、吐息を交換する。
「ふぅっ……んは、んむっ……」
「ンンッ、ふ、んふっ……」
尊の身体に俺は指をゆっくりと這わず。細い肩から整った背筋、更にそこから張りのある尻を経て太腿へ。
「ハァ……ちゅ、じゅるっ……」
「ん、ちゅ、ちゅうぅ……」
右の太腿から足へ。親指から一本ずつ、丁寧に、丁寧に、焦ることなく、じっくりと。
全ての指を確かめてから左へと。やはり同じように。
「じゅるっ、っぱ、はぁっ……!」
「あふっ、ちゅ、れろっ……!」
同時に尊の口腔内の舌も緩やかに動かす。尊の舌と絡ませつつ、時に彼女の味を確かめるように歯茎をくすぐり、頬の内側を舐め、そして再び舌を絡ませ合う。
「ちゅ、はぁっ、あぁ……!」
「れろっ、あ、んあっ……?」
更に長いキス。尊の反応に戸惑いが混じり始める。
「尊」、やはり彼女は副支配人に足る女だ。こうして身体の各所を確かめていても歪な部分やバランスに欠けた箇所が全く無い。それは単純にアバターの造形が優れているというだけの話ではない。そのアバターの向こう側の
そんな彼女に俺は客を超えた敬意を覚え、同時に──「愛おしく」思う。
「っぱ……ふぅ」
「ハァッ……ど、どうした? 偉く長いキスじゃったのう」
長い長いキスを経て、俺は唇を離す。問いかけてくる尊の瞳を真っ直ぐに見据え、答える。
「俺はあんたの事を
「な……ンンッ!?」
初めて尊の顔に驚きと焦りが浮かぶ。俺は構わず、再び彼女の唇を塞いだ。
数日前のVR旅館。
「どう……ですかね?」
汗を吸い、じっとりと濡れる布団の上。全裸でぐったりと横になったままのクレアとるるの傍らで俺は胡坐をかいて座っていた。その股間からは二本の肉棒が精液と愛液に塗れたまま伸びている。
「お、おぉ……また凄い技を生み出したもんだねえ」
目を丸くした環がしげしげと眺める。
「………」
「姐さん?」
だが、一方の早瀬の表情は固かった。値踏みするように俺の股間、るるとクレア、そして再び俺の顔へと視線を巡らせる。
やがて早瀬は困ったようにため息をつくと、頭を掻いた。
「あ~……
「こっちの方?」
「それを編み出すんが大変やったのは分かるよ? でも、多分やけど……兄ちゃんのそれは尊様には通用せんわ」
言いつつ早瀬は帯を解き、俺の前で浴衣と共に脱ぎ捨てる。下着はつけておらず、見上げる俺の眼前で90㎝は優に超えるであろう巨乳が重く揺れる。
「尊様は二本差しどころか口や手での四人同時相手も余裕で出来るお人……いや、鬼やからな。ワンチャンあるかもしれんけど、期待はせん方がええ」
「じゃあ……どうすれば?」
「ホンマは兄ちゃんに自力で答えに辿り着いて欲しかったんやけど……時間も無い。こっからはスパルタ教育でいくで?」
そう言うと早瀬は俺の胸板に手を添え、ゆっくりと押し倒した。屹立したままの二本の肉棒に手を添え、彼女は言葉を続ける。
「なあ、兄ちゃん。ウチらにとっての一番の『ライン超え』は何やと思う?」
「ラ、ライン超え?」
ライン超え。主に相手にとって「踏み込んではいけない領域」に言葉や感情で踏み込んでしまう行為。例えば女性に体重の事を聞くなどだ。
どう答えて良いか分からない俺に早瀬は僅かの迷いを見せつつも言った。
「……ええか兄ちゃん。これからウチは少しの間やけど、アンタの事を
「姐さ……んんっ!?」
問いかけようとした俺の唇が早瀬の厚い唇で塞がれる。
直後、俺の脳に強烈な感情が奔流となって流れ込んできた。
「好き」という感情を100%相手に伝えるのは本来は極めて難しい行為だ。どれだけ言葉を重ねてもそれが真実かは当人にしか分からないし、例え本気の「好き」だったとしても、それがちゃんと相手に伝わったかも確かめる手段は無い。表面上で「好き」と言い合っていても内心ではその真逆などは珍しくもない。
だがこのバーチャル風俗において男女は肉体を交えず、機材を通して互いの脳が直接に繋がっている状態──いわば、精神だけでセックスをしている状態となる。現実のセックスであれば肉体への刺激が脳に届き快感と認識するがバーチャルセックスではその逆、精神が快感を覚えたものがスーツにフィードバックされ、肉体へと反映される。
つまり──「好き」という感情を対象が覚えた場合、その電気信号が、分泌される脳内物質が増幅する快感が100%相手に伝わるのだ。そしてその感情は強ければ強い程に効果を増す。
「あ、あっ? ああっ!?」
ビクビクと尊の身体が電気を通されたかのように震える。
勿論、金が絡むとはいえ身体を重ねる相手だ。「嫌い」という感情はそうそう生まれないし、「好き」という感情で客と嬢は身体を重ねる。
だが今の俺が尊に抱いている感情はその客と嬢の関係を超えたもの──恋人として彼女を抱きたい。愛おしい、傍に居て欲しい。そこまで強めたものだ。
「ぐっ……お、らぁっ!」
「ふぁ、ああ、んっ!」
僅かに与えられた主導権。それを逃すまいと俺は腰を突き上げ、尊の小柄な身体が跳ねる程に激しく結合する。しかしそれは客として快感を求める為でなく、といって相手にだけ快感を送り蹂躙する為でもない、恋人として互いに高め合う為の動きだ。
客と嬢の関係を壊す「究極のライン超え」。無論、これは危険な行為だ。
「あふっ、ん、ちゅ……!」
「れろっ、じゅる、ンンッ!」
唾液が熱い。蕩けるような吐息を交換し、焼けるような舌を絡ませ合う。
だからこそ短い時間、それに感情を集中する。愛おしい尊の為に。恋人でなくなったとしても、彼女を愛せるように。
「ま、待てっ! お、お主、何をやっているか、あぁんっ! わ、分かって、おるのっ、あぁっ!」
「好きだ、尊、好きだっ!」
「あ、あひっ、ああぁっ!」
彼女の名を呼び、強く抱きしめ、肉棒を突き込む。
視界が激しく明滅し、全身が浮遊感を覚えている。俺の感情が彼女に流れ込んでいるように、尊の感情も此方に流れ込んできているのだ。
「あぁ……ちゅ、ンンッ、じゅるっ……!」
「尊、もっと舌、伸ばして……ちゅうぅ……」
再びのキス。尊の舌を強く吸い上げつつ俺は彼女の乳房を揉み、尻を撫で、更に抽送を速める。濡れた竜胆色の髪が雪洞の灯りに光る様が艶めかしく、そして美しい。
「ふあぁっ! わ、分かった、妾の負けで、良いっ! じゃから、お主もこの気持ちを、止め……!」
「嫌だっ! 好きだ、大好きだ、尊ぉっ!」
「あうっ、あ、ああぁぁっ!」
ずん、と尊の最奥まで亀頭を突き入れる。彼女の身体がびくんと大きく跳ねた。絶頂に達したようだ。
俺の射精感も正直なところ限界に近い。結合部が泡立つ程のピストンで、一気に尊をその上まで押し上げる。
「あうっ! あんっ、あ、あああぁっ!」
「うぐっ、が、おあああぁっ!」
尊の身体が大きく震えるのと同時に、俺は射精感を解放する。腰の奥から熱い滾りが迸り、尊の膣内へと注がれてゆく。
肉棒を一杯に包んでいた膣内は忽ちに精液に満たされ、溢れた白濁液が結合部から溢れてゆく。
「あ……ひっ、はぁっ……!」
「あぐっ、と、止まら、ねえっ……!」
恍惚の喘ぎと共にくたりと尊の身体が脱力する。
俺はまだ治まらない射精感に身を任せ、彼女の小柄な身体に射精し続けた。
「お、おぉ……!」
「んあ、あぁ……せ、精液が、腹で、暴れておる……!」
自分でも驚く程の精液を尊の膣内に放ち、俺の腹の上に精液溜まりが出来る程の射精を経てようやく肉棒は満足したのか、押し出されるようにして孔から抜け出る。
「ハァ、ハァ……」
「ふぅ、はぁ……」
俺も、おそらくは尊も言葉を放つ余裕もなく呼吸音だけが室内に響く。
やがて、先に尊が調子を戻したのか汗に塗れた着物を脱ぎつつ身を起こした。
「……見事。『ライン超え』、理屈では分かっておっても実践できる者はそう
「そりゃ……どうも」
精液と愛液に塗れた肉棒をくにくにと弄る尊に俺は辛うじて答える。今なら「あの質問」にも答えて貰えるだろうか。
「なあ……それなら、教えてくれ。あんたは結局、俺に何をさせたかったんだ?」
俺がそう問いかけると尊は俄かに真面目な表情になり、跨ったまま頭を下げた。
「……まずはここまでの非礼、詫びさせてくれ。
予想外の謝罪の言葉。
しかしその直後に尊から発せられた言葉は、更に予想外なものだった。
「お主……この店の『新人教育係』になってくれぬか?」
「……は?」
【「電燈二次三次」シーズン2・完 シーズン3に続く】
ここまで本作をお読みいただき、誠にありがとうございます。皆さんの感想、評価やお気に入り登録、様々な支えのお陰でシーズン2も完結させる事が出来ました。
また、Twitterで読了報告をして下さっている方々も本当にありがとうございます。覆面作家ゆえにリツイート等は出来ませんが、全て読まさせて頂いております。
さて、それでは前回の「シーズン3の方向性に関するアンケート」の結果発表をさせていただきます。総投票数1400票ジャスト。思った以上の多くの投票ありがとうございました。
一位 メスガキ(589票)
二位 美女系(344票)
三位 美少女系(313票)
四位 男の娘系(154票)
一位はりりむや星川サラ等のメスガキ系。アンケート開始序盤から頭ひとつ抜け出し、最後まで得票率40%以上をキープし続けました。
二位、三位は僅差で美女、美少女系。シーズン3はメスガキ系が中心になりますが、箸休め的にそれ以外のキャラのエピソードも挟みたいですね。
四位は緑仙などの男の娘系。半ばネタ枠だったのですが100人以上の希望者が居る事に驚きました。作者としても未知の領域ではありますが、BLタグ付けて挑戦してみたい気持ちもあったり。
年末年始は多忙に加えて書き溜めも考えてますので、シーズン3開始は1月中旬か下旬になるかと思います。のんびりとお待ち下さい。
それでは最後はVTuberものらしく、お決まりの言葉で締めさせていただきます。
「チャンネル(お気に入り)登録、高評価、よろしくお願いします!」
重ねてここまでお読みいただき、本当にありがとうございました。