※この作品はR-18です。

バーチャル風俗「電燈二次三次」   作:ターキーX

31 / 65
第二十九話 大型コラボ企画「三周年と六の部屋」・参の間~肆の間

 最初はふわふわと浮くような感覚。次いで覚えのある、巨人に身体を捏ねられているような痛みと熱。

 

「ぐ、あ、ああぁっ!」

 

 混濁した意識が急激に覚醒してゆく。

 

「お、起きたようじゃ」

「あ……あはぁぁぁっ!」

 

 落ち着いた尊の声と──もはや誰か確かめる事すら馬鹿らしい高揚した叫び。

 赤く染まっていた視界が戻ると、俺は薄暗い部屋に寝かされている事に気付いた。かつて詩子に捕らわれた時のような拘束はされていないようだ。

 

「ぐっ……おい、こりゃ……?」

 

 見回してとりあえず現状を確認する。どうやら俺が寝かされていたのは重ねられた体操用のマットだったようだ。独特の匂いと微妙な湿り気が、場違いな懐かしさを覚えさせる。

 周囲には陸上用のハードルや大きな籠に入れられたバスケットボール、やはり重ねられた跳び箱台などが置かれている。ここは倉庫──否、最初の状況からして学校の体育用具室というルーム設定か。

 そしてそんな俺にかかる影と、密着している訳でもないのに聞こえる荒い鼻息。俺はおずおずと彼女──簡素に黒髪を結わえた赤いエプロンドレス姿の、一見した限りでは清楚な美女に見える女性──「詩子」を見上げた。

 

「……おい、いつもの『良い子のみんな、こんにちは』は無えのか?」

「は、はぅ……す、すみません、一つの『夢』が叶ったので、つい……忘れていました。お久しぶりですね……」

「夢? まあ、あの時は世話になった……って、何だこりゃあ!?」

 

 興奮を隠せない詩子の様子を怪訝に思い、俺は改めて自身の身体を見て──少年化は予測していたが、着させられていた()()に思わず声をあげた。

 純白の半ズボンに、やはり白の半袖シャツ。足には運動靴が履かされ、平仮名で俺の名前が書かれている。

 それだけならば、只の「小学生男子用の体操着」で済んだろう。しかしその服には、何とも嫌なアレンジが施されていた。

 

「ほほう……これはなかなか」

 

 跳び箱台の上に腰掛けている尊が──何時の間にやらブルマ体操着姿になっているのはあえてスルーするとして──興味深そうに俺を眺める。

 そりゃあ確かにそうだろう。()()()()()()()()()()()()()()()()()()など、俺も見るのも着させられるのも初めてだ。

 どうやら以前に少年化Modを投与された時と同様、今の俺は小学校高学年の頃にまで身体を戻されているようだ。むき出しにされた脚にはすね毛のひとつも生えておらず、股間も陰毛の無いツルツルで「肉棒」と呼ぶよりは「おちんちん」と呼ぶに相応しいそれが揺れている。胸は胸で本当に乳頭周りだけが丸く切り抜かれ、やはり毛の無い乳首が露出している。

 

「あはっ、あぁ……素晴らっしいっ! 『生意気系ショタのメス堕ち仕様体操着姿』ッ! ここまで似合うなんて、高かったけど特殊仕様Modを買って正解でした……!」

「……とんでもねえな、オイ」

 

 正に感無量とばかりに身体を震わせて感動している詩子の目が、本当に光線が出て焼けるのではと錯覚する程に俺の身体を凝視する。情けない恰好とは思いつつも俺は身を起こし、両手で股間と胸を隠しつつ言った。

 

「予想しとくべきだったな、こんなイベ……」

「ああぁぁあぁぁあ! そっ、そのポーズっ! 『勝気な少年が内心の怯えを懸命に隠しつつ、着慣れない衣装を着せられた戸惑いのままにおちんちんと乳首を隠して表面上は強気を装う』姿ッ! 素晴らしい(マーベラス)ッ、正に素晴らしい(マーベラス)ッッ!」

「………」

「……お主、とりあえず隠す所作を止めんと詩子の耳に届かんと思うぞ?」

 

 全身をビクビクと震わせ、股間を抑えつつ悶絶する詩子。既にイってるのかもしれない。唖然とする俺に尊が言う。

 

「………」

「あっ、あぁ、待って! い、今のポーズ、スクショを……! できればもうちょっと腰を持ち上げて、私を見上げる感じで……」

「とりあえず話を聞け、そっからだ」

 

 恥ずかしくはあるが手を下げ、自身の胸と股間を露出させる。残念そうな反応を見せる詩子だが、とりあえず狂乱からは一旦戻ったようだ。

 

「……失礼、ちょっと熱くなり過ぎました、私の天使(マイエンジェル)の降臨が余りに神々しかったので」

 

 ダメだ、まだ戻っていない。

 

「考えてみれば……口を広げていれば俺の方から来てくれるイベントにお前が来ない訳が無かったよな」

 

 まあ日本語が通じるようになった程度で妥協しよう。俺はそう割り切り詩子に言った。股間と乳首がスースーするのが何とも心細い。

 

「ええ、まさかこんな絶好の機会が来ようとは。尊様も協力してくれましたし」

「ショタになったお主の話は詩子から聞いておったからのう。どれ程のものかと思うてみれば……成程、普段のお主とは別の意味で味わいがありそうじゃ」

 

 詩子の言葉に、跳び箱台の上で足を組みつつ尊が補足する。ブルマ姿になったことで剥き出しになった肉付きよい太腿が何とも艶っぽい。

 

「俺が気絶してから、どれだけ経ってる?」

「5分も経ってはいませんよ。着替えも瞬時にできましたし」

 

 ということは、とりあえずあと二時間弱は余裕があるという事か。

 多少は気持ちに余裕が出てきた。体の調子を確かめつつ、俺は詩子に言う。

 

「……懲りねえな。詩子、()()()の俺がお前より強いのは知ってるだろうに」

「ええ。知ってます。あの『逆転ショタ屈辱責め』も素敵でした。確かに少年化した貴方なら、私も、あるいは尊様も組み伏せる事が出来るでしょう」

 

 一方の詩子も余裕ある態度を崩さない。彼女は俺の身体に視線を這わせたまま言った。

 

「ですが、それで……()()()()()()?」

「何?」

「この部屋を通過して肆の間に向かうための条件、忘れてないでしょうか?」

 

 詩子の口元に笑みが浮かぶ。俺は戦慄と共に彼女の言葉の意味を吟味し──詩子が何故俺を拘束せず、余裕ある態度を崩さないのかの理由に気付いた。

 その反応から俺が答えに達したのを理解したのか詩子は首を傾け、ゆったりと言った。

 

「気付いたようですね。私と尊様、二人を満足させなければ鍵は渡せません」

「……参ったね、どうも」

 

 どうにか表情を崩さずに答えられたが、自身の体温が下がってゆくのを俺は感じていた。

 つまり、かつて何とか詩子を撃退した強引な方法ではこの場を切り抜けられないという事だ。

 

「あー、その、詩子……さん、あんたも把握してると思うが、この先にも俺を待ってくれてる娘が居る」

「はい、把握しています。るるちゃんが最後の部屋に居られることも」

「だったら、あー……分かるよな?」

 

 そう問いかける俺に、詩子はここまでで一番良い笑顔を浮かべて言った。

 

「そこはまあ……()()()()というところで」

 

 詩子、こいつの厄介なところは性癖が歪んでいるだけで頭はそれなりに切れるし、行動力や判断力も相応に備えている事だ。裏をかくのは難しい。

 

「あの時の荒っぽい責められ方も嫌いではありませんが……今回は、私たちをちゃんと満足させて頂かないと」

「詩子、そろそろ妾も乾いてきたぞ?」

「ふふっ、そうですね……私もいい加減『おあずけ』も辛くなってきました。お約束通り尊様は『下』、私は『上』で」

 

 ひらりと尊は跳び箱台から降りると俺に近づいてきた。それに合わせて正面に立っていた詩子が横に回り込む。

 

「な、何を……」

「ふっ、フフッ、ぶふひっ! だ、大丈夫ですよぉ……お姉さんたち、君みたいな可愛い子に気持ちよくなってもらうのが大好きなの。い、痛くしないからね……」

 

 興奮の余り、不敵に笑おうとした詩子が思いきり咽た。どうやらこいつの中では俺は既に「年上のお姉さん二人にこれから搾り取られる少年」ということになっているらしい。

 落ち着け、向こうは俺が抵抗できないと思って今回は拘束もしていない。何処かで必ず隙が──

 

「おっ、うおっ!?」

 

 そう自分に言い聞かせていた俺は、突如股間と乳首を包んだ生暖かい滑りに思わず声を漏らした。

 

「ちゅ、あ、はぁ……なんて素晴らしい、少年らしい桃色乳首っ……じゅるぅ」

「おうおう、良い声で鳴くではないか……ん、ちゅ、あむっ……」

「あぐっ、あ、うぅっ!」

 

 詩子は俺の胸に顔を寄せ、鼻息も荒く乳首を咥えこむとそれを舌先で転がし始めた。同時に股間に這いよってきていた体操着姿の尊が蠱惑的な声と共に肉棒を小さな口で包み込んでくる。変声期前の、まるで自分のそれと思えない高い声が勝手に漏れる。

 そのまま二人は俺の身体を味わい始めた。悔しいが、詩子の舌使いは少年への愛おしさを感じさせる丁寧なもので、興奮で熱くなっている唇を押し付け、軽く吸いながら舌先で俺の乳首を責めるのを左右交互に仕掛けてくる。

 

「ン、っぱ……ほぉら、ぼく? 男の子でも、こんなに乳首で感じるようになってるんだよぉ?」

「くっ……男の子じゃ、ねえ、だろっ……おっ、おぅっ!」

「んちゅ、じゅるっ……ふぅ、こんな成りでも立派なものじゃ。先走りが滲んできたわ」

 

 その一方で尊のフェラチオも俺に快感を送り続ける。その動きはかつて彼女と勝負をした際のそれから更に巧みになっており、同時に彼女が頭を動かす度に額の角が柔らかく当たるのがちくちくとした刺激となって心地よい。

 

「あふっ……何たる甘き少年の香り……他のお客を少年化させても何処か違和感を残していましたが、流石、ンッ、元の肉体が出来ていると質が、あんっ、ち、違いますね……!」

 

 俺の乳首を(ねぶ)りつつ、詩子は自身のスカートの中に手を差し込んで喘ぐ。腕の動きからして指も激しく動かしているのだろう。

 尊の口腔内で勃起してゆく肉棒と、詩子の舌先で固くなってゆく乳首。俺の身体を貪り、快感を強引に引き出そうとする二人の責めに否応なく反応してしまう。

 

「あ、あっ、んあっ!」

「ふぁあぁ……何て愛らしい声っ……!」

 

 自分のものとは思えない高い声が抑えられない。恍惚とした詩子の囁き声が耳に届く。

 だが、今の段階で無理に快感に抗い我慢するのは下策だ。まずは一方的に責められる状態から()に移らなくては。俺は逆に細かく腰を動かし、尊の口の中に放とうと射精感を自ら強めてゆく。

 

「んぷっ、ンッ、ちゅぅぅ……」

 

 尊も受け止めるつもりなのだろう。溜めた唾液を口の端から零しつつも彼女は俺の肉棒の動きに合わせて頭を緩く上下させ、射精を促してくる。

 こちらとしても望むところだ。俺はマットの上で腰を突き上げ、尊の口に精を放った。

 

「くっ……ううっ!」

「んぶっ……!」

 

 何時もより細くなった肉棒だが、迸る精液の勢いは大人の身体の時のそれと変わるものではない。堪らない射精感と共に、どくどくと粘りある奔流が尊の口腔内へと吐き出されてゆく。

 

「はぁぁっ! 綺麗ですっ……これこそ最高の、『強気系ショタのイキ顔』っ……あはぁぁっ!」

「こくっ、ンッ、ンンッ……ちゅうぅぅ」

「うあっ、す、吸われっ!」

 

 尊は口を離さず、そのまま精液を嚥下してゆく。それだけでなく自ら強く吸い上げ、尿道に残っている分まで求めてくる程だ。

 同時に詩子が俺の顔を見つめつつ腰を震わせる。彼女も軽い絶頂に達したようだ。埃臭さまで再現された用具室の中、汗と精液の混じり合った生臭いが立ち昇る。

 数十秒を経てようやく射精は治まり、尊は満足そうに肉棒を解放した。無毛の陰茎は射精した直後だというのに勃起したままで、二人の美女の視線を受けてビクビクと震えている。

 

「んあっ、はぁっ……い、如何でしたか、尊様?」

「ぷはっ……いやはや、馳走を頂いたわ」

 

 紅潮した顔で尋ねる詩子に、尊は口の端に精液の残渣を貼り付けたまま答える。

 詩子はその視線を俺に移して言った。

 

「……このまま、私にもお願いできますか?」

「あ、あぁ……」

 

 射精の余韻が抜けきらないまま、俺は身体を起こした。転じて詩子がマットに自身の身体を横たえる。

 

「ちょっと、待っていて下さいね……」

 

 詩子が自らエプロンドレスに指を走らせると、その肢体が露わになってゆく。全体的に均整の取れたその身体は実際美しく、恐るべき内面さえ無ければ自分も客として利用していたかもしれない。そんな事を思いつつ、俺は呼吸を整えて肉棒に手を添えた。一方の尊は俺たちを観戦するつもりなのか再び跳び箱台にぴょんと飛び乗り、足を組んでこちらを眺める。

 

「あはぁ……ほ、ほら、ぼく、見える? 私の、おまんこ……ここに君のおちんちんを挿れると、すっごく気持ちよくなるんだよぉ……?」

 

 全裸となった詩子はこちらに向けて脚を広げ、既に濡れそぼっている秘所を示した。薄めの黒い陰毛に彩られた控えめな陰唇はテラテラと濡れ光り、その奥では彼女の孔がヒクヒクと挿入を待ち望むように脈動している。

 

「………」

 

 俺は少しだけ目を閉じ、考える。おそらく()()()()で詩子を満足させる事は出来るはずだ。しかしそれには色々と代償が必要になる。果たしてそれが俺に出来るかどうか。

 

「(……仕方ねえよなァ)」

 

 小さく息を吐き、覚悟を決めると俺は目を開け、詩子の正面に膝立ちで座った。

 

「お……()()()()

「え?」

 

 自分の記憶の中から少年時代の自分がどんな感じだったか、同時に詩子がやたら口にする「強気系ショタ」についてどんなものか、それらの大凡のイメージを想起する。

 戸惑いを見せる詩子に、俺は肉棒に手を添えつつ言葉を続けた。

 

「お……俺、その、初めて……で、どうしたらいいのか、分かんなくて……」

「ふひぃ!」

 

 鼻息と同時に奇声を発する詩子。それだけで彼女の孔はきゅっと収縮し、奥から愛液を滲ませる。上ずった声で詩子は俺に言った。

 

「そそっ、そうだよね! ぼく、初めてだものねっ! おねっ、お姉さんに任せて、そのまま、おちんちんを握って、こっち来て!」

「う、うん……」

 

 あくまで「初めての挿入に戸惑う少年」を出来るだけ演じつつ、俺は言われるままに亀頭を詩子の秘唇に押し当てた。

 

「くッ、くくっ……!」

 

 ちらりと尊の方を伺うと、彼女は跳び箱台の上で腹を抱えて声を抑えて笑っている。思った通りの反応だ。

 だが詩子は既に彼女の事は意識の外に飛んでいるのだろう。尊の笑いに気付く事もなく、熱の籠った瞳で俺を見詰める。

 

「んんっ! そ、そうよ。そのまま腰を突き出して……あんっ、き、君のおちんちんを思いきり、奥までっ……んはぁっ!」

「くっ、あぁっ! お姉さ、んんっ!」

 

 詩子の誘いのままに俺は肉棒を彼女の膣内へと侵入させてゆく。かつて彼女を凌辱した時は味わう余裕も無かったが、改めて挿入した詩子の中はなかなかの名器だった。少年の肉棒に合わせたように全体的に狭く、それでいて包み込むように柔らかく、熱い。

 

「あぐっ! お、お姉さん、熱いっ! 気持ち、いいよぉっ!」

 

 俺はしなやかな詩子の脚を抱えて腰を使い始めた。テクニック等を一切考えない、オナニーを覚えたての少年の様な、がむしゃらな動き。だが詩子はそれをむしろ喜々として受け入れる。

 

「んぁはぁぁっ! おちっ、君のおちんちんっ、いいっ! お姉さんのお腹、一杯、にぃっ!」

「うあぁっ! お姉さんっ、お姉さんっ!」

「いっ、いいよっ! もっと、もっと腰を動かし、てっ! もっと、もっとショタちんぽ、ズコズコ、してぇっ!」

 

 卑猥な言葉を発しつつ、詩子は夢中で快感を貪る。俺が腰を突き入れる度に形良い乳房が揺れ、恍惚の喘ぎが漏れる。

 その淫らな様に俺も少なからず興奮を覚えるが我を失う訳にはいかない。「強気系少年」のキャラクターを崩さないように苦心しつつ、俺は更に腰を使う。結合部からは愛液が溢れ、肉を打ち付け合う音に水音が混じり始める。次第に腰の奥から再度の射精感がこみ上げてきた。

 

「あっ、あっ、くぅっ! お姉さんっ! 俺、何か、何か、出そうっ!」

「んひっ! そっ、そのままっ、おちんちん動かしてっ! お姉さんの膣内(なか)っ! 君のザーメン、でっ! どろどろに、してっ!」

「あうぅっ! お姉さん、お姉さんのおまんこっ、いい、よっ! こんなの、俺、知らなかった、よぉっ!」

「ふひっ! ひ、いいぃっ!」

 

 俺が少年らしい反応を見せる度に詩子の全身がびくびくと震える。絶頂が近いのを確かめ、俺は彼女の奥まで亀頭をねじ込み、そこで我慢を解いた。

 

「ああっ! お姉さんっ、出るっ! 出るぅぅっ!」

「あ、ひ、ひぃっ! 君のおちん、ちんっ! 中、膨れてっ、あ、あ、あぁぁっ!」

 

 腰を固定し、詩子の子宮へと精液を注ぎ込んでゆく。背を反らしつつ詩子は叫びに近い嬌声と共に絶頂に達した。彼女の脚を抱えドクドクと更に精を吐き出してゆく。眩暈がする程の快感と、心地よい脱力感が同時に押し寄せる。

 

「あがっ、あ、はぁっ……ショタザーメン、熱くて、凄いっ……い、ひぃっ……!」

「……っ!」

 

 更にぐりぐりと腰を押し付ける。詩子は悶絶の声を漏らし、やがてぐったりと崩れ落ちた。精液と愛液に塗れた肉棒を引き抜き、俺は彼女の眼前で手を振った。

 

「ひぁ……あ、あぇ……?」

「………」

 

 意味の無いうわ言。

 俺は詩子の意識が飛んだのを確かめ、跳び箱台の上の尊に言った。

 

「……なあ審判、『幸せ過ぎて失神』は『満足した』って判定でいいか?」

「ひぃ、ひぃ……ま、まあ良かろう。合格じゃ」

 

 まだ笑っていた尊は目元の涙を拭いつつ言うと、ブルマの裾から鍵を取り出して俺に投げてよこした。それを受け取ると、

 

 

「肆」

 

 

 と書かれた扉が用具室の壁に出現する。

 

「随分とあっさり渡してくれるな。アンタはいいのか?」

「くくっ、飯三杯は軽くいけるモノを見せてくれたからのう。後でアーカイブをオカズにさせて貰うとしよう」

「………」

 

 俺の問いかけに尊は愉快そうに返す。

 詩子の責めに逆らうのでなく、それに従って彼女の理想のショタを演じる事で過度の興奮を与えて失神させる。どうにか上手くいってくれたようだ──尊に弱みを握られた格好にはなったが、やむを得ない選択ではあった。

 

「ほれ、急がんと詩子が起きるぞ。次の部屋に行かぬか」

「あ、ああ」

 

 そう言って尊は俺を促す。

 あるいは尊は、詩子が暴走した際に止める為に一緒に居たのかもしれない。そんな事を思いつつ、手にした鍵を扉に差し込む。

 やはり今までの部屋と同様、扉が開いた瞬間に後方の部屋の気配が薄まってゆく。

 

「……ん?」

 

 気付けば俺の身体は少年のそれから元に戻り、服装もいつものシャツとスラックスに変わっていた。どうやら少年化は前のルームのみの設定だったようだ。

 そして眼前に広がる景色は、俺にも見覚えがあるものだった。

 壁の如く巨大なモニターと、その前に置かれたゲーム機。数人掛けの大きなソファに、菓子やジュースが置かれたテーブル。

 

「ここは確か……」

 

 記憶を掘り返そうとした瞬間、ソファの陰から四つの影が飛び出してきた。

 

「はーっはっはっはっ! 良うここまで来たなあ、お兄さん!」

 

 その先頭に立つ「笹木」がゲームコントローラーを手に俺に言った。彼女の後ろに居た面々もそれに続く。

 

「ふっふっふっ、せやけどその勢いもここまでやね。あてぃしら……」

「わ、私たち『二次三次ゲーム四天王』が!」

「相手をするからね~」

 

 不敵な笑みを浮かべる「椎名」。

 明らかに巻き込まれた感のある戸惑いを見せながらも律儀に名乗る「リゼ」。

 そして小さな胸を張りつつ俺を指さす「りりむ」。

 彼女らはお揃いのコントローラーを手に俺と対峙した。

 

「……いや、誰だお前?」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。