足裏に感じる熱された砂の焼けそうな程の温度。鼻腔をくすぐる潮の匂い。耳に届くは打ち付ける波の音。空を見上げてみれば雲ひとつ無く、真夏の日差しが燦々と照り付けている。
砂浜には多数の人影があり、泳ぐ者、デッキチェアで肌を焼く者、沖合でサーフィンに興じる者など様々だ。
「おぉ……」
まさに理想のような真夏の海水浴場。そこに俺は立っていた。
『お兄さん、どうですか?』
「え!? あ、あぁ……凄いですね、『そら』さん」
そこに天からの声のように俺に向けられた放送が流れる。高級バーチャル風俗店「ホロラバーズ」支配人「そら」の澄んだ声に俺は感心しつつ答えた。
「あの人たちはbotですか?」
『はい。雰囲気作りは大事ですから』
「それで、俺はどうすれば?」
『普通の人がビーチで遊ぶような事は全部やって下さい。海の家のメニューも全部頼んでいただいて、あとシャワーの利用もお願いします』
「……分かりました」
これは思った以上にやる事は多そうだ。
そんな事を思いつつ自身に手をあて、シャツとスラックスの姿から水着一丁の格好となる。
ホロラバーズ季節限定特設ルーム「夏の砂浜」、そこに俺は足を踏み出した。
何故俺がホロラバーズのルームに招かれているかと言うと、事は数日前に遡る。
「おはようございます……って、あれ、そらさん?」
「あら、丁度いい所に。お兄さん、おはようございます」
その日、二次三次に出勤した時に俺が見たのは応接用のソファでジョーと話をするそらの姿だった。業界最高峰の店を切り盛りするやり手の支配人とは思えない優しい笑顔での挨拶は、それだけで大抵の男の警戒心を解いてしまうだろう。
「そらさん、お疲れ様です。珍しいですね、直接こちらに来られるのは」
「ちょっと急でご相談したい事があったので」
「相談……ですか」
実際、店のトップであるそら自らが動くことは多くない。副支配人である「みこ」や、嬢として勤めると同時に界隈に強い影響力を持つ「おかゆ」「ころね」「スバル」「あくあ」等、それこそ単身で店をオープンさせられる程の優秀なメンバーが居るからだ。故に緊急な要件である事は察せられたが──
そこでそらの向かいに座っていたジョーが口を開いた。
「その相談ごとってのがお兄さんにも絡んだ事なんですよ。ちょっと兄さんを『ホロラバーズ』に貸して欲しいって話で」
「俺を?」
「はい。来週からお店で『海開きキャンペーン』を行う予定で、その目玉として現実の海水浴場を完全再現した大型ビーチルームの開設準備をしていたんですけど……そのモニター予定だった男性が急病で都合が悪くなってしまって。高熱のため今週中は難しいらしいんです」
そらがジョーの説明を引き継いで俺に言う。ホロラバーズらしい派手なイベントであるが、俺は彼女に尋ねた。
「話は分かりましたが……何で俺に? モニターなら、ホロラバーズ内の他の男性に頼むとかも出来るんじゃ……」
「うちは女性スタッフが中心で男性スタッフが元々少ないんです。それに加えて、モニターをして貰う上でこちらが求めるものも色々とあります。その条件を満たせる人がすぐには見つからなくて……」
「俺ならその条件を満たせるって事ですか?」
俺の言葉にそらは頷く。
「お兄さんの事はこちらのジョーさんや、出向から戻ってきた娘たちからも伺っています。無理は頼めませんが、出来れば」
「……分かりました。俺で力になれるなら、喜んで」
幸いこの週末は他に予定も無いし、研修を控えている新人の娘もいない。俺が快諾するとそらは嬉しそうに微笑んだ。
「良かった……それじゃ、よろしくお願いしますね。お兄さんのアバターに合わせた水着などは用意しておきますから」
──そう彼女が言った通り、今俺が履いている黒の海パンは恐ろしくフィットしている。どこで俺のサイズを測ったのやら。
そんな事を思いながら、俺は海の家のテラスでVR焼きそばを頬張った。
『どうですか、味の方は?』
「むぐっ……悪くはないですが、もうちょっと具が多くても良いんじゃないですか?」
『それだと「普通の焼きそば」になってしまいますから。ちゃんとした「海の家の焼きそば」でないといけません』
「そんなモンですかね……はぐっ」
よく分からない拘りではあったが、麺の量に比べて明らかにキャベツが少なく、豚肉は更に申し訳程度にしか入ってない焼きそばを俺は食いきった。続けてやはり具の少ないラーメン、どことなくレトルト感あるカレーライス、更にシロップの少ないかき氷と続く。
そんな中、botである筈の他の客たちも銘々に海の家を利用し、食事などを摂っている。よく見ると家族連れなども居るようだ。
「それにしてもこのbot達、本当にリアルですね?」
『今はbotですけど、実際に数十人が同時接続しても大丈夫なようにしています。
「団体客……」
どこかの富裕層が乱交プレイでもするのだろうか。壮絶な絵面を想像してしまい、慌ててそれを振り払う。
かき込んだ時の頭痛まで再現されたかき氷を食い終え、そこでおれはようやくひと息ついた。
「……ふぅ、これでメニューは全制覇ですね」
『お疲れ様でした。次は海や浜辺で遊んでもらいますから、
「パートナー?」
俺が問い返すと同時に海の家の入口にノイズが発生し、やがてそれが光り始め、人の形となってゆく。
そして完全に実体化したその白髪の少女は、頭の上の猫耳──もとい狐耳をピコピコと動かしながら快活な声で俺に言った。
「やあやあ、ご無沙汰してますお兄さん」
「って『フブキ』さん、アンタがパートナーを……あれ?」
にこやかに笑うフブキに手を挙げて挨拶を返すが、そこで俺は違和感を覚えた。
別に服装が変と言う訳ではない。彼女の髪や尻尾の色に合わせた
では何に違和感を覚えたかと言うと──
「ふふん、気付きましたね?」
俺の反応にフブキは人差し指を立てて得意げに言うと、ぽんと自身の
「そーなんです! この度わたし『フブキ』、晴れてVer.3.0のボディに変わったんですよー!」
「Ver.3……ああ、それで」
そう、フブキのプロポーションがよりグラマラスに変わっていたのだ。
かつて研修でセックスした際の彼女はしなやかながらも全体的に控えめなプロポーションをしていた。だが今はビキニに深い谷間を作れる程度の豊かな胸と、布地越しに形良い尻を浮かべさせる腰回りを備えた姿へと変わっている。
「いやー、日々のトレーニングの甲斐がありました! 『牛乳を飲めば胸が大きくなる』が迷信だと知った時はほんとショックで……」
そう言って拳を握りしめるフブキは本当に嬉しそうだ。実際、バーチャル風俗においては元の肉体と乖離したアバターだけの改変は難しい。本当に色々と努力を積み重ねた結果なのだろう。
「あ、言っておきますけどシリコンじゃありませんよ? ちゃんと自前です」
「いや、まあ、そこは疑わないけどよ……えーと、それで、俺はフブキさんと何をすればいいんだ?」
釘を差してくるフブキに俺は尋ねた。フブキがニヤリと笑う。
「そりゃ勿論『海でやるカップルが遊ぶこと全部』です! さあお兄さん、行きますよー!」
「お、おいおい!?」
俺の返事も待たずにフブキはこちらの手を取り、海へと向かってゆく。慌てつつも俺はそれに従い、焼けた砂浜を経て波打ち際へと引っ張られてゆく。
が、そこでフブキは急にその足を止めて俺を開放した。
「おおっと、私としたことが大事な事を忘れてました!」
「な、何だ?」
「準備運動ですよー! 水難事故は夏のレジャーの大敵、ちゃんとやっておかないと! いっち、に! いっち、に! ほらお兄さんも!」
「い……いっち、に。いっち、に」
「もっと大きく腕を振ってー!」
足元に波が打ち付ける砂浜でラジオ体操をやる二人。向こうの家族連れの子供が俺達を指さしている。何とも変なところまでリアルなbotだ。
やがて簡単な準備運動を終え、俺とフブキは海へと足を進めた。照り付ける日差しの暑さと海の冷たさが心地よい。
「だいたいこの辺ですかね。では……」
お互いが腰のあたりまで浸かる深さまで来たところでフブキは振り向き、手を翳した。そこにカラフルなビーチボールが出現する。
「まずはド定番のビーチボール遊びから始めましょう。そーれっ!」
「急だなオイ!? っとと……よっ!」
「いーですねえ……ほっ」
「うぉ、意外と波が……はっ」
波に身体を引っ張られながらも俺とフブキはラリーを続ける。
「うーん、ただのキャッチボールでは味気ないですねえ……よし、こうしましょう! 『次に落とした側は海の家に戻ったらかき氷を奢る』。どうです?」
「俺は一度食ってんだけど……まあ、いいか。んじゃ、仕切り直していくぜ。それっ!」
「なんのっ!」
「くっ、波に押され……そりゃ!」
「おー、流石はお兄さ……あわわっ!?」
飛びつくようにボールを打ち返そうとしたフブキはバランスを崩し、そのまま海面に突っ込んだ。
「おーい、大丈夫か?」
「ぺっぺっ、うぇー、しょっぱいですー!」
「……!」
塩水を吐き出しながら顔を上げるフブキ。その様子に俺は絶句する。
「いやー、これで私の負けですね。約束通りかき氷は……って、どうしました?」
「あー、その、なんだ。水着が……」
「へ? 水着……わあっ!?」
俺の指摘にフブキは視線を落とし、慌てて胸元を隠した。下にサポーターや二プレスも付けていなかったフブキの白水着は海水であっさりと透け、乳房の形や色、乳首の位置までくっきりと浮き上がらせていたのだ。
胸元を隠したままフブキは横目で俺を見た。
「……お兄さんのえっち」
「お互いに言えたセリフじゃねえだろ、それ。仕事的に」
「見せるつもりで見せるのと不意に見えちゃうのは違うんですよー!」
俺のツッコミにフブキが抗議の声をあげる。
まあ、そんなハプニングもありながら──俺とフブキは、そこから様々な事をやった。
「……よし、完成です!」
「何だこりゃ? 化け猫……か?」
「知りませんか? 『大怪獣フブラ』ですよ!」
──砂で城や怪獣を作り、
「レディー……」
「……GO! おわっ!?」
「ふふん。私の勝ちです!」
──ビーチフラッグを競い、
「シャクシャク……んー、やっぱりかき氷はイチゴしか勝たんと思うんですよ」
「いやいや、やっぱミゾレを抜きにかき氷は語れねえだろ」
「そう言いながらお兄さん、食べてるのブルーハワイじゃ……おー、来た、キーンと来たぁ!」
──かき氷談議に花を咲かせた。
「よーしお兄さん、次ですが……」
それらの遊びの中、何をやってもフブキは元気で、快活で、明るく賑やかだった。これはあくまでルームオープン前のデバッグ作業なのだが、俺自身それを忘れかけた程だ。
「……いやー、遊びましたねー」
「ああ、こんだけ海を楽しんだのはリアルでも無かったかもな」
そしてようやく俺たちがひと息つけた頃には、日はかなり西に傾いていた。ちゃんと時間の流れに応じてbot達の動きも変わるのか、家族連れなどは既に居なくなっている。
夕日に赤く照らされる砂浜を眺めつつ、俺はフブキに聞いた。
「しかしフブキさんもお疲れだったな。大変だったろ?」
「いえいえ、全然ですよ! というか、まだ終わってませんし」
俺の言葉にフブキはハキハキと答える。確かにそこには疲れは全く見えていない。だが「終わってない」とはどういう事だろうか。
「まだ何かやるのか?」
「そりゃあ勿論、海といえば大事なのが残ってるじゃないですか」
そう言うとスッとフブキは俺との距離を詰めてきた。密着するような近さで彼女が言う。
「海の醍醐味……『岩陰で他の客に隠れてのこっそりセックス』は、やはり外せないかなと」
「な……お、おい、それは」
「大丈夫ですよー。リアルと違ってフナムシもフジツボも出ませんし、砂が混じって痛いとかもバーチャルならありませんから」
「いや、そうじゃなくって……」
何とも気軽に誘ってくれる。俺は反応に困りつつ空を仰いだ。果たして天からの声が降ってくる。
『シチュエーションはお任せしますが、
「……分かりました」
支配人がそう言うのであれば俺に断る選択肢は無い。第三者に見られていると分かりながらのセックスというのは初めてだが、こうなっては腹を括るしかあるまい。
「では行きましょう、お兄さん! あそこの岩場がいい感じです!」
そう言うフブキの先導で、砂浜を横目にどんどんと人気の無い場所へと向かう。
やがて大きな岩壁が上手いこと海水浴場からの視線を遮ってくれる場所。そこに俺達は到着した。とはいえ海面の方は開けており、泳いでいる者が遠目で見れば気付かれるかもしれない。そんな適度なスリルを残してくれている。
「考えてみれば、フブキさんとするのもマリンの懺悔室の時以来か」
「あはは、あの時は何とも失礼を……そのお詫びも兼ねて、しっかりサービスしちゃいますよ……ん、ちゅ……」
「っぱ、ん、ふぅっ……」
照れ笑いを浮かべたフブキはそのまま俺に唇を重ねてきた。押し付けられる彼女の胸の弾力を味わいつつ、こちらからもキスを返す。
「んぱ、じゅる、ちゅうぅ……お兄さんの身体、暖かくって、何だかホッとします」
「ちゅっ、んは、あぁ……フブキの身体は冷たくて、気持ちいいな……」
更にキスを重ね、舌を絡み合わせる。暫くの間俺たちは互いの吐息と唾液を交換し、体温を確かめる。
「んぱっ……お兄さん、そこ、もたれて下さい」
ようやく唇を離したフブキの促しに従い、俺は岩壁に身を預けて緩やかに立った。その前に膝立ちで屈みこむフブキ。
「このVer.3になってから、是非一度やってみたくて……」
そう言いつつフブキは背に手を回し、ビキニを解いた。拘束から解放された彼女の美巨乳がたぷんと露わになる。流石にノエルやニュイのような爆乳サイズ程ではないが、大きさと形の良さが合わさったバランスの良い乳房だ。雪のように白い膨らみの先端では薄桃色の控えめな乳首が揺れており、桃ジャムを乗せたミルクプリンを想起させる。
既にこの後の行為を察している俺の肉棒は勃起し切っており、水着の布地を押し上げて存在を主張している。膝立ちのままフブキは俺の腰に触れた。
「よっ……おおっ!? もうこんなビンビンじゃないですかー」
水着を下げられ、フブキの顔を弾かん勢いで露わになった肉棒に吐息が吹きかけられる。
「それではフブキの初パイズリをば……ンッ、ンンッ……っぱぁ……」
「うっ……!」
口を閉じ、口腔内で舌を動かして唾液を溜める。十分に溜まったところで口を開き、唾液を肉棒に向けて垂らす。ひんやりした体と裏腹の唾液の熱さに腰を震わせる俺の反応に目を細め、フブキは自身の乳房に左右から手を添えて血管を浮かべた竿を谷間の中央に定めた。
「せぇ……のっ!」
「くうぅっ!」
「水銀の入った水風船」とでも例えれば良いだろうか。重みと強い弾力が合わさった感触に左右から急に包まれ、俺は呻いた。
「ンッ……や、やっぱり、凄いですね、お兄さんの、チンポ……私の谷間で、凄いビクビクしてますっ……ん、しょ……こ、こんな感じ、でしょうか……?」
「あ、ああ……そうやって左右から挟んだまま、擦るんだ……」
「なるほど……痛かったら、言ってくださいね。あ、んっ、んはっ、んぅ……」
俺の言葉に素直に頷き、フブキは左右から肉棒を強く挟んだまま身体全体を上下させて肉棒を擦り始めた。にゅるんにゅるんと瑞々しい乳房の谷間で扱かれ股間から堪らない快感が伝わってくる。フブキの唾液と汗、それに俺の先走りが混じり、潤滑剤となってより彼女の動きをスムーズにしてくれている。
「うわ、まだ大きくなるんですね……凄い、です……どうですか、フブキの、おっぱいは……」
「おぉ……いいよ、フブキ、最高だっ……!」
「ありがとう、ンッ! ご、ござい、ます……もっと、感じでください。いつ射精しても、いいですから……」
突起し始めた乳首が亀頭に擦れ喘ぎを漏らすフブキ。
先ほどまで明るく元気に自分と遊んでいた少女が、今はこうして岩場の陰で肉棒に発情した瞳を向けて献身的な奉仕を行っている。そのシチュエーションは行為が与えてくれるそれに更なる快感を乗せてくれる。腰の奥から強い衝動が湧き上がり、射精が迫っている事を俺に、そしてフブキにも教えてくれる。
直立しているのが難しくなり、俺はフブキの頭に触れた。
「ふにゃっ!? お、お兄さん、耳はっ……!」
「あ、ああ!? 痛かったか? すまない」
「え? あ、いえ、そうじゃなくって……急に感じて、びっくりしちゃったので……触るのは、大丈夫ですから、そっと……ん、ふっ、んんっ……」
ビクッと跳ねたフブキの反応に驚き謝罪したが、どうやら痛かった訳ではないらしい。俺はフブキのパイズリの感触を更に味わいつつ、今度はそっと彼女の耳を撫でた。驚くべきことにフブキのアバターはこの獣耳にも性感があるようだ。これもVer.3の改善点だろうか。
そしてフブキはその耳を撫でられる行為が気に入ったらしい。もともと潤んでいた瞳はとろんと熱を帯び、パイズリの動きもより大胆なものへと変わってゆく。
「んは、ちゅ、れろっ……」
「く、おぉっ、フブキ、それ、いいっ!」
体を下げた時に乳房の谷間から現れる亀頭。そこにフブキは愛おしそうにキスをして、舌で舐め回す。
いよいよ我慢できなくなってきた。俺は彼女の耳を撫でる手を止めないまま訴えた。
「そっ、そろそろ、出るっ……!」
「は……はい、出して、ください……お兄さんの熱いザーメン、フブキのおっぱいに匂いを染みつけるくらい、出してっ……!」
「おっ、おおぉぉっ!」
上目遣いに射精をねだるフブキの淫らな姿。それが最後のトリガーになり、俺は彼女の胸の谷間で絶頂に達した。粘りある白濁液がどくどくと迸り、形良いフブキの白い乳房を汚してゆく。
「(あぁ……抜きたくねぇ……)」
まだ俺を逃がさない弾力。フブキは肉棒に手を添え、射精し終えてからようやくそれを解放した。
「こんなに……気持ちよくなってくれたんですね、お兄さん」
「あ……ああ、これならホロラバーズの他の巨乳の娘にも負けないかもな」
「あはは、まだ団長や船長には勝てないですよー……よ、ほ、あ、あれっ……?」
「……ととっ」
笑いながら立とうとしたフブキはバランスを崩し、俺に倒れかかってきた。何とかそれを支える。
「大丈夫か、初めてのパイズリで疲れたろ?」
「いや、それが、そのう……」
俺の言葉に何故か顔を赤らめ、フブキはそれを否定した。
小首を傾げる俺の手にフブキは自分の指を絡め、自身の身体へと促した。精液を照り光らせる胸を過ぎ、汗を滲ませた臍を超え、水着の中へと。
「……!」
「み、耳を撫でられただけで、こんなに感じちゃって……」
指先に感じるむわっとした湿気と、粘り気ある滑り。それだけで萎えていた肉棒が再び勃起してゆく。
発情の熱を帯びた瞳でフブキは俺を見た。
「お願い、します……今度は、私に……」
「……ああ。じゃあフブキ、そこに手をつけて尻を向けるんだ」
彼女の腰に手を添えて支えつつ、俺は指示を出した。従順にフブキは従い、立ち位置を変えて俺に背を向けると岩盤に手をあて尻を向ける。布地越しでも熱気が伝わってくる白い水着を俺は引き下ろした。
「ああっ……!」
フブキの口元から恍惚の吐息が漏れる。
銀色の陰毛に彩られた彼女の秘所は、夕日に照らされてテラテラと淫らに濡れ光っていた。淡い色の陰唇はヒクヒクと痙攣しており、肉棒の挿入を一刻でも早く望むように愛液を更に滲ませている。
俺は肉棒に手を添え、亀頭を彼女の孔に押し当てた。
「んあぁっ! は、はやく、くださいっ! フブキのおまんこにっお兄さんの固いチンポっ、チンポ、おく、くださいぃっ!」
まだ挿入する前だというのにフブキは腰をくねらせて自ら肉棒を呑み込もうとする。発情期の獣めいた姿に俺は無意識に溜まっていた唾を呑み込み、彼女の腰を掴んで一気に挿入した。
「あああっ! いいっ、やっぱりお兄さんのちんぽ、いい、ですぅっ!」
「あんまり大声出すなよ。誰か来るかもしれないぜ?」
「……っ!?」
俺の言葉にフブキは咄嗟に口を抑え、岩場の向こうを見た。
無論、この場に居るのは俺とフブキと──神の目線からみているそらは別として──全てbotだ。それは頭では理解できる。
しかしbotとは思えない程にリアルな存在は「もしかしたら本当にいるのでは」という想像を駆り立て。それがより強いスリルと快感を生んでくれる。
一転して声を抑えようとするフブキの様子に堪らない支配感を覚えつつ、俺は腰を使い始めた。
「ンッ! ンッあっあっンンーッ!」
「あぁ……フブキ、フブキっ……!」
時折手が外れ、抑えようのない喘ぎが漏れる。その度にフブキの締め付けは一層強まり、態度とは裏腹に射精を求める膣の動きが明確になってゆく。
俺は時折捩じるような動きも加え、更にフブキの膣内を抉った。時折子宮まで亀頭が届き、汗に濡れて毛がしっとりとなった尻尾がビクビクと震える。
「んあ、く、いいっ! だ、ダメっ! 声、出ちゃうっ、お兄さんの、良すぎ、てっ! 声、出ちゃい、ますぅっ!」
「誰か来るぞっ! ぐうっ、見られても、いいのか、フブキっ!」
「い。いい、れすっ! お兄さんとの、セックス、見られて、シコられてもっ、いいからっ! くださいっ、フブキのおまん、こっ! お兄さんのチンポで、もっと、ズコズコ、してくださぅ、ああんっ! いいっ! チンポいいぃっ!」
艶やかな美しい白髪を振り乱し、普段の姿からは想像できないような淫猥な言葉を連呼しながら絶頂に押し上げられてゆくフブキ。彼女と同時に達しようと俺は腰の動きを加速させる。
「あっあっああんっおにっお兄さんっ! このま、まっ下さいっ! せーえき、せーえきなかぁっ!」
「ああっ! 出して、やるっ! 全部、出すからなっ!」
「ありっ、ありがとう、ござい、ますっ! はやくっ、はやくせーしっ、せーしぃ……あ、いっ、あああぁっ!」
「ぐ、あ、で、出るっ……!」
彼女の一番奥に亀頭をねじ込み、そこで精液を解き放つ。二度目の射精とは思えない量がフブキの子宮を満たし、結合部からボタボタと岩場に零れ落ちてゆく。
「あ、あ、はぁっ……!」
「おっ、おぉっ……」
力尽きたようにズルズルと身体を崩れさせるフブキ。彼女を後ろから組み敷くように俺は身体を重ねる。
このまま寝てしまいたい。そんな心地よい脱力感を伴う余韻に浸ろうとした時、空の上から声が届いた。
『う~ん……もう少しデータが欲しいですね。お兄さん、フブキさん、
「え……?」
肉棒が抜け落ちたのにも気付かず、思わず立ち上がり空を見上げる。にこやかな、しかし有無を言わさない響き。
『よろしくお願いしますね』
「い、いや、俺はともかくフブキさんが……うっ!?」
反論しようとした俺の股間を包む、温かな心地よい滑り。
見下ろしてみれば、早くも活力を取り戻したのかフブキが肉棒を咥えている。
「ンッ……じゅるっ、ちゅうぅ……っぱぁ。頑張りましょう。お兄さん」
口から放し、精液と唾液に塗れた肉棒に指を添えて俺を見上げるフブキ。
「……分かったよ。そんじゃ、次は勝負といこう。先にイったら。かき氷を奢りな」
「ふふん、望むところです……あむっ」
俺の言葉に嬉しそうにフブキは笑い、再び口淫を開始する。
どうやら二次三次の事務所に戻れるのは日が変わってからになりそうだ。
俺はそんな事を考えつつ、フブキの耳を優しく撫でた。
【LoversX編の一時休止について】
いつも拙作をお読みいただき、誠にありがとうございます。
現在本編で進めていますHoloXをモデルとしたLoversX編ですが、リアルの方の沙花叉クロエ嬢の霊障(と称されている一連の現象)と体調不良が回復するまで一時ストーリー展開を休止させていただきます。
これは現在、配信が出来ない程の状況となっている方をモデルにエロを書く事にどうしても抵抗があるためです。ファンとも名乗れないR18書きではありますが、クロエ嬢が早期に回復して皆を楽しませる配信が再開できるよう祈っております。
ただ休止中の更新を完全に止める訳ではなく、今回のように他キャラでのエピソードは書いてゆきますのでご安心ください。
それでは宜しければ引き続き、よろしくお願いします。