御手洗ジャンクはハートフルシナリオを書きたい 作:ヤングコーン
チャレンジ精神は大事だけど慣れない事はあまりすべきじゃないな!
でも始めた事は最後までやり通すぜ!相変わらず小説の着地点は見えないが、
今はこんな感じで頑張ろうと思うぜ!
†
終わった。全て終わった。俺の人生は今しがた全て終わった。
さっきまでぽつぽつ雨だったのに、いつの間にか土砂降りになっていた。水たまりを蹴って返る水も気にならないほど濡れ鼠だった。僕の人生は少し前まで、苦しい事も多かったけど普通に生きていく事が出来た人生だった。それが足元から崩れた。
つい最近、行方不明になっていると聞いた子があたりをうろうろしているのが見えた。だから、交番に連れて行こうと思って手をつないで一緒に向かっていた。その子の事に気付いた人が、俺を通報した。警察がやって来た時は何事かと思った。
そのまま本当の事を話せば無事に解放されただろうか。捕まると思って逃げたのはやはりまずかっただろうか。
どこまで来たかわからない頃、走るのをやめてとぼとぼと歩く。ここはどこだろう。いや、どこでもいいや。どうせ帰る場所も行く場所もない。
近くにバス停が見えた。誰もいないので、そこで雨宿りをする事にする。
「はは、ははは…。何やってんだよ俺は…」
人助けなんてするんじゃなかった。見殺しにすれば良かった。このイカれた世の中で生きていく為の唯一の方法は、利己的になる事なのだから。
涙が溢れる。親が知ったら泣くだろうな。自殺するかもしれない。友達もいなくなる。近所の人には白い目で見られる。今の職場はクビになるだろうし、再就職も無理だ。
…親の都合で生まれたんだ。自分の都合で死んで何が悪い。俺はどこかで自殺する方法を考える。
「早まっちゃダメだよ!」
声が聞こえた。そっちに目をやると、頭に浮かぶ輪っかを乗せた少女がいた。肩のあたりから白い羽が飛び出しているのが見えた。幻覚…なのか…。
「最近ストレス溜まってたからなぁ…」
「ちょ、ちょっと私の事を幻覚とでも思ってる!?違うよ、見ればわかるじゃん!天使だよ!」
アニメや漫画でなら見た事があるが、こんなに露骨なまんま天使がいる訳がない。
「もう、人間っていうのはいつもこう」
彼女はオーケストラの指揮棒の様なものを取り出すと俺に向かってひゅんひゅんと振る。するとどうした事か、先ほどまでずぶ濡れだった俺の服はあっという間に乾いてしまった。ありえない。何が起きたんだ。
外の土砂降りは相変わらずだ。この中を確かに駆けてきた。だから濡れてないとおかしい。幻覚だとか幻聴だとかじゃ説明がつかない。俺は天使を見る。彼女は得意げにふふんと笑うと、改めて自己紹介をした。
「私の名前はクエリ。あなたを救いに来た天使なの」
その少女は微笑んだ。俺の終わっていた人生が、また始まろうとしていた。
†
「…なんか違う」
俺は背伸びをすると投降前に保存をしてベッドに寝転がった。隆盛の言葉を聞いて確かに読者が面白いと思うものを作ろうとあれこれ考えたが…何かこうじゃない。何というんだろう…このままじゃ打ち切りになるからテコ入れしました感がある。
そもそもこのノリをやるんだったら最初の前置きが長すぎるのだ。これは悪手かもしれない。いやしかしこれは…どうしたものか。
クエリをなかったことにして新たに書き直すか?しかしあの状況からどうやって明るいシナリオに持っていく?かといってこのまま進めればこのシナリオはこう…チープだ。
「…いっそ打ち切りエンドっぽくしようか……」
ぶっちゃけ新作は閲覧数が上がってない。経験上、小説は最初でずっこけると大抵の場合は後からどんなに頑張っても反応は返ってこない。最終回を書くと全体の閲覧数が少しずつ伸びたり、最終回だけ伸びたりする。小説リセマラ…。
正直、書いてる俺もきつくなって来た。ロ○の魅力ってどう書けばいいんだ。あれからSNSに助けを求めて探索を続けているが、それでも分からない。飽くまでフィクションだと割り切って深く考えない様にしているが…。
たまに姉さん系、妹系、同級生系、大人系とか多くのニーズに答えた欲張りセットみたいなのを作品に出したハーレム系とかあるけどどうやって描写しているんだ?作者の守備範囲が広いとあんな事も可能なのか?あるいは作者も俺みたいに四苦八苦しながら書いているのか??分からない。
そっち系の王道ジャンルのエロゲーを1つ買ってプレイしてみるも、それでなお相手がロ○である必要性が見いだせない。いや、そういうゲームの存在をどうこう言いたいんじゃない。ただ自身の性癖と合わないだけで、物語の進行上のお約束という暗黙の了解が気になって仕方がないのだ。
エロゲーである以上は値段に応じてある程度のイベントスチル数を作らなきゃいけないが、今回選んだゲームに至っては純愛モノなのに出てくるモブのいくつかのキャラと情交に及ぶものがあり「純愛とは…?」となってしまった。
と言うかメインストーリーが良すぎて逆にエロシーンが入る事でテンポが悪くなってるのもある。スキップ機能がついてるあたり制作陣も思う所があるようだが…。後、脇役キャラの異常なエロさが気になる。シーンに入るまでの導入がシュール過ぎて画面に向かってツッコミを入れてるうちに美穂から「どうしたの兄さん…」って本気で心配された。
本当に俺に書けるんだろうか…そう思うと途方に暮れる。
どう書けばいいんだ…。
……いや書こう。続きを頑張って。某有名作家だって何となく人気に乗じて書いたらウケてしまって大変だったなんて事があるみたいに、その道に通じてなくても割とかけてしまうもんかもしれない。
†
俺は家に帰って来ていた。厳密には帰らせられた。クエリは「ケーンもほろろ!」と唱えて指揮棒を振るうとあたりの散らかっていた物が片付いていく。凄い力だ。まさに天使。
「俺みたいなダメ人間にはもったいない」
「自己肯定感が低い若人が多いって言うのはこのご時世の問題よね」
クエリはため息交じりに言った。この子は何歳なのだろう。彼女は机の上もちょいちょいとやると綺麗に片付けられる。台拭きでささっと磨き上げて新品だった頃を思い出させるほど輝きを取り戻す。
「今朝の子、逃げ出したのはまずかったけど事情はちゃんと話してるし問題ないっぽいよ。ただ、警察の前から逃げちゃってるから今後事情聴取はあるかも。ちゃんと応答すれば深刻な事にはならないからその時はちゃんと受けてね。逮捕はされないから大丈夫」
「…そこは魔法で何とかできない?」
「できないんだなぁこれが」
魔法で出来る事とできない事がわからない。彼女は調理器具と食材に魔法をかけると1人勝手に動き出して調理が始まる。凄い。まるで世界一有名なネズミの所の映画でも見てるようだ。一通り作業が終わると彼女はソファに腰を掛けてため息をついた。
僕は飲み物を注ぐとクエリの前に置いてテーブルをはさんで向かい合って座った。
「教えて欲しい。どうして俺の元に現れたんだ?救いに来たって?」
「そのままの意味だよ。私が現れなかった後の君は自殺に失敗するんだ。具体的な話しをするのも憚れるほどの悲惨な人生を送ったのち、激しい雪の降るペンションで連続殺人が起きて、最終的にはできた彼女からスキーストックで刺されて殺されてしまうんだ」
「どうしてそんな事になってしまったのか、俺には分からなかった」
「あの時、田中さんの事を見抜けていたなら…」
「田中さんを殺した犯人?そんな奴は知らないね」
とにかく、この子は俺の今後の悲惨な運命から助けてくれるらしい。自分にそこまでされる価値があるのか分からないが…。この子の魔法は本物だ。自分の妄想では説明がつかない事ばかりする。食事もできたので一緒に食べた。
今日は色々あった。シャワーに入って体を洗うと、すぐに布団で眠った。
ちなみにお勧めのエロゲーはママとの甘い性活IIやで(ニッコリ)
君はアーサー王になれるか!