※この作品はR-18です。

御手洗ジャンクはハートフルシナリオを書きたい   作:ヤングコーン

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俺の名前は檜木貞夫。そんなことより
どうして性行為ってあんなに難しいんですか?


31話 性戦

あの事があってしばらくして…。俺と沙織さんは正式に付き合う事になった。イソフラボンと美穂も。関係はどう変化して行くんだろうと思ったが、思ったほど代わり映えはない。強いて言うと恋人ネタで話題を隆盛に振るとやたら辛辣な返しをしてくるぐらいだ。

 

沙織さんの事で色んな事があって忙しかったけど、最近は少しずつこの生活も慣れて時間に余裕が出てきた。パソコンを立ち上げると久しぶりに小説サイトにログインする。少し反応が来ている。懐かしい人からもコメントが来ていた。

 

新作の案はぼんやりと浮かんでいた。それを形にするのにはまだ時間がかかりそうだ。前作の失敗を踏まえて今作こそはしっかりと書くつもりだ。もちろん、ジャンルはハートフル系で。

 

俺の書きたい小説にはまだ何か一味足りない。それが見つかるまでは新作は書かない。思えばずっと小説を書いてきた。こんなに書かない期間が空いたのは久しぶりだ。…今思えば自分の存在価値というのをここで求めていたのかもしれない。

 

イソフラボンの小説はまだ更新していた。週に2、3は投降している。…物好きな新参が入ってきては、ついていけなくなった古参が抜けていく。そんな事を繰り返しているファン層の激しい入れ替わりは見てて面白い。

 

「お、新作かな?」

 

イソフラボンが俺の開いているパソコン画面を見ながら言った。

 

「私の小説を見てたのか。スランプはちゃんと抜けたぞ」

 

「みたいだな。不思議と昔より一層訳が分からなくなった気がする」

 

彼女はふふんと笑っていた。長らくイソフラボンの小説の解読を試みていた解読班が一度解散した。彼らはかなり仲良くなってオフ会を開き、親睦を深めていた所に班内に浮気とかまあ男女の関係のもつれとかあって解散してしまったらしい。

 

今は最古参の1人を中心として新メンバーを集めている。ただ、それからの解読は旧メンバー時代より品質が落ちたともいわれている。イソフラボンは一貫して「意味なんてないから解読しても仕方ないのに」と言っている。

 

「君は現実に大忙しか。いつまで貞夫をやるつもりなんだ」

 

イソフラボンは座っている俺の頭の上に顎を乗せ、右手で俺の頬をぺちぺちと叩く。

 

「そのうちな」

 

彼女は退屈そうにため息をつくとリビングルームのゲームを起動した。最近買ってきた、一昔前の体感型ゲームにはまっているらしい。いい運動になるんだとか。

 

 

そんな彼女を眺めていると沙織さんがスリッパをパタパタと言わせながらやって来た。手にはメモ用紙がある。

 

「貞夫さん、買い物リストできました」

 

「ありがとう。沙織さんも敬語なんて使わなくていいのに…」

 

「慣れてしまうと敬語で話さない方が難しくなるんですよね…」

 

そういうもんなのか。しかしこの距離感は…。よし、アレで行こう。

 

「俺はタメ口の沙織さんも見てみたいな」

 

「うっ…。精進します…」

 

今日はお風呂場を洗いたいらしいので、買い物には俺が行く。それなりに多いので隆盛を連れていくことにした。声をかけると、ゲームの途中ではあったが快く聞き入れゲームをやめてくれた。

 

車に乗ってスーパーへ向かう。隆盛はスマホをぽちぽちとしている。

 

「兄さん、この辺に業務用の食品とか調理器具をそろえた店があるらしいよ」

 

「そんなのあるのか…。時間もあるしそこに寄ってみるか」

 

スマホのアプリで場所を案内してもらいその店まで行く。中へ入ると、いずれの商品もでかい!大きい!多い!安い!!と顎が外れそうなぐらいお買い得なものが売ってあった。賢く買って使えば食費も浮いたりしそうなのだが、逆にこれらをどう上手く扱ったものか…。

 

業務用パスタなんてある!凄い…一度にこんなにずっしりとしたパスタのパックを握った事がない。

 

「凄い!こっちにはアイスクリームコーンのまとめ売りがしてある!一度、アイスクリームを乗せずにコーンの部分だけパリパリ食べてみたかったんだ!」

 

「兄さん…」

 

隆盛が困惑している。周りからの視線が集まっていた。俺は恥ずかしくなって一度その場を離れる。

 

「もう、子供じゃないんだから…」

 

「はい」

 

目ぼしい物を買うと、後はいつものスーパーに寄ってメモに書かれたものを買う。早く家に帰って皆にジャイアントマシュマロを見せたい。隆盛に荷物を持ってもらいつつ、俺達は自宅に戻って行った。

 

 

 

 

俺と沙織さんはベッドの上で向かい合っていた。なんやかんやいい雰囲気になって、もう正式に恋人同士になったとあって…。そんなこんなでベッドの上でお互いに全裸になって向かい合っている。セックスのやり方を知らないんじゃない。予備知識と実践が異なると言うだけだ。

 

もうどのぐらいこうしていただろう…。

 

「すみません…俺、童貞なんで進行の仕方がわかりません」

 

「えっと…えっと…とりあえずキス…だと思う!」

 

何事も経験者に習うべきだ。俺は沙織さんの言う通り、まずはキスを交わす。ぎこちないけど確かなキス。体温を感じる。目が合うと気恥しい。しばらくそうしていたが、次にどうすべきか分からず何となく抱きしめる。そのまま沈黙が続いた。沙織さんも俺の背中に手をまわして抱きしめてくれる。

 

えっと…次はどうすればいいんだろう。

 

「そうだ、ゴム…」

 

結婚するまでは下手なリスクは負えない。俺はコンドームを取り出す。より素肌に近いという極薄タイプ。しかし、俺の一物は未だに起き上がらない。

 

「大丈夫…、私が立たせてあげるから!」

 

沙織さんは戸惑いながらも俺の一物に触れる。慎重に、慎重に…まるで危険物を扱う様に握る。瞬きが多くなる。緊張しているのだろう。視覚的に興奮を覚えさせるというはずの男女の性器は、こうしてまじまじと眺めるとそれとなくグロテスクなもので…酒でも入れなければ触れるのも躊躇われる気持ちはわかる。

 

ぐにぐに、ぐにぐにと刺激を与える沙織さん。慣れない手つきがむしろ少し刺激的で、半勃ち状態になる。

 

「わ…膨らんだ」

 

そして一物を握り上下させる。

 

「痛くない?」

 

「大丈夫…」

 

本当は自分からリードするべきなのだとも思いつつ、一生懸命な沙織さんは可愛いかった。思う様に勃起せず、少し考えていた様子だが思いついたようにポンと手を叩く。

 

「フェラ!」

 

「で、でもこんな汚い物を口に含むだなんて…」

 

事前に身体はちゃんと洗ったとはいえ、気にする。エロゲでは割と鉄板だが現実でさせるべきものとは思えない。沙織さんはしばらく考えて言った。

 

「し…しっくすないん?」

 

「なるほどそうか」

 

沙織さんだって頑張ってアイデアを出してくれている。俺ばかりあれは駄目これは駄目というんじゃいつまで経ってもセックスは始まらない。ここは俺も勇気をもって行為に及ぶべきなのだ。沙織さんを上に、俺は下に。そしてお互いにお互いの性器をなめ合う。…初めての行為ってこんな感じなんだろうか。

 

流れに沿ったり、中に入れたり考えられる限りの工夫を重ねて攻め続ける。正直どこをどう舐めていいやら分からない。それでも沙織さんも感じてくれているのか、時々小さく喘いだり身をよじったりする。俺の一物も既に挿入には十分なほど固く膨らんでいた。愛液がしょっぱい。

 

もう一度向き合った。お互いの性器は充分にぬめり気を帯びている。俺は早速とコンドームを付け始める。…ぐぬぬ、割と難しいぞこれ。あっ、穴が開いた。

 

もう1枚取り出して行う。えっと…説明書によると先の所は空気が入らない様にして…。よし入った。そう思っていたのに、最後の所で気を抜いて爪で破いてしまう。あれぇ…。沙織さんは思わずふふっと笑ってしまった。

 

「すみません、本当不器用で…」

 

「い、いえその…私もすみません」

 

…そういえば、イソフラボンがいざという時はこれを使えと小包を渡してくれていた。それを見ると、やや厚めのコンドームが入っていた。お前がメシアか。

 

俺はそれを装着する。慣れないうちは極薄はやめておこう。そんな風にぼんやり思った。

 

さて、これで準備はできた…。俺は深呼吸をして覚悟を決める。しばらく沙織さんと見つめ合う。

 

「ちなみにスタンダードな体位って…なんですかね」

 

「正常位…???」

 

正常位……ってどんな体位だっけ。俺がはるか遠い昔の記憶を遡る様な表情をしていると、沙織さんは大きく股を開いた。

 

「来て、貞夫さん!」

 

「あい、分かった!!」

 

俺は沙織さんの上に覆いかぶさり、片腕で自身を支え片腕で自身の一物を女性器にあてがう。

 

「えっと…この辺?」

 

「もうちょい下…」

 

くそう…見えないと割と全然いい感じの場所が見つからない。俺は一度体勢を立て直して、女性器に男性器を当てた状態でゆっくりと挿す。ぬむむ…、ゆっくりと入った。思ったよりすんなりと入る事が出来た。ほっとして先ほどと同様に覆いかぶさる。

 

目が合った。キスを堪能して、それからゆっくり動き出す。粘り気のある水音が室内にこだまする。沙織さんの吐息が次第に熱くなる。

 

「もうちょっと…早く動いて大丈夫…」

 

「わかった」

 

腰を振る。割と体力いるんだなぁ、セックス。のんきにそんな事を考えていた。はっ!!緊張と集中力の散漫で一物が少し萎えつつある。息を吸い、ぐっと下腹部に力を込める。ここまでしてもらっているんだ。中折れなんてさせるものか。

 

猛ろ精神、唸れ一物、砕けよ腰!俺は一心不乱に腰を打ち付ける。

 

「さ、貞夫さん…!ちょ、ちょっと痛い…!」

 

「あ、ごめん沙織さん…」

 

「大丈夫…」

 

うぐぐぐ、単に腰を振ればいいと言うものでもないのかぁ…。難しい…。

 

「ごめんね、貞夫さん…。実は私、こういうの彼氏に任せっきりであまり具体的なアドバイスできないの…」

 

「いいんだ沙織さん。俺が未熟な童貞だったばかりに」

 

「誰でも最初は童貞だし処女よ。まだ時間はかかるかもしれないけれど、一緒に上手くなっていこう?」

 

「沙織さん…」

 

今日の所はとりあえずお開きという事で、キスを交わすと抱き合って眠った。セックスというのは自分が思っていたよりとても難しい。もっとこう…フィーリング的で簡単に済む物とばかり思っていた。

 

今後はネット情報とかを集めて更に安全で一緒に気持ちよくなれるセックスの方法などを調べたり研究をしよう。俺はそんな風に考えながら眠りについた。

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