※この作品はR-18です。

どことなく壊れていて、どことなく甘い生活   作:MC RAT

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第15章 冬再来とぬくぬく
第198話 ミルク


 街に出ればイルミネーションが辺りを彩り、人の世がもっとも輝く時期、クリスマス。まぁ今日はクリスマスイブなんだが。

 そんな日の夕方頃、受験もとっくに終わらせた僕は、殺し屋(仕事)に精を出す毎日を送っていた。

「ぐっ!」

 握りしめた短刀を振るい、追い詰めた強面の男を一人片付けた。

「くっ!DEAD SURVIVORが来るなんて聞いてねぇぞ!」

「囲んじまえ!撃て撃て!」

 僕に向かってくる弾丸の嵐を避けながら間合いを詰めて、銃を奪い取り一気に五人の首を搔き斬る。

「お、おい!やめてくれ!こんな、がぁッ!」

 最後の一人を殺すと、僕は小さく息を吐いた。

 煌びやかな装飾が目立つ事務所。周りを見れば、そこにはたくさんの人の死体が転がっている。

 すると事務所の奥から誰かやって来た。思わず身構えるが、堂々とやってくるその人を見て安心する。

虚宿(とみてぼし)さん、お疲れ様です」

 入って来たのは牛尾菜組若頭、虚宿 冬青さんだ。

「おぉ。にしても、こりゃまた派手にやったなぁ。これで全部か?」

「まぁ何人か雇われてた殺し屋も含めて、これで全員ですね。精製工場の方は?」

「今潰したところだ。ったく、野蚕(くわご)組のクソ共が、ウチのシマでヤクばら撒きやがって」

「日本にいる『Salvation Of Sin』の一角を倒せたのは良かったですけど、これはこれで面倒ですね」

 日本にも進出して多くの組織を支配していたテロリスト集団『Salvation Of Sin』。

 その幹部の一人であるエヴァン・ムーアが殺された事は、裏社会に大きな影響をもたらした。

 良い点は『Salvation Of Sin』と繋がって好き勝手やっていた連中が弱体化した事。

 悪い点はこれまで『Salvation Of Sin』の威力に抑圧されていた組織が活性化した事。今始末した野蚕組もその一つ。

 こういう抑圧されていたのは『Salvation Of Sin』と同じようにヤクや人を売ったりする、中堅の組織だ。最後まで反発してたのだろう。

 特に牛尾菜組はこういう方々から恨みを買っているので、ここ最近ちょっかいをかけてくる人達が多いとのこと。

「さてと、後のことは鯨波に任せるとして、俺達はもう帰るか」

「ですね、って、珍しいですね。この後何かご予定でも?」

 いつもならこんなテキパキ動くようなことはしない人なんだが。

「今日は、その、クリスマスイブだろ?だから………水鶏(くいな)にプレゼントを買おうかなって………んだよその目は!お、親父に言われたんだよ!」

 若干恥ずかしそうにしながらも、虚宿さんが叫ぶ。

 なるほどねぇ。なんだかんだで、虚宿さんも水鶏のこと大切に思ってくれてるわけだ。

 プレゼント買うだけなら舎弟の人に手の空いてる舎弟さんに任せれば良かったのに、ちゃんと自分で選ぶ辺りが。

「ちょうど良かったです。えっと………はい、これ」

 僕はリュックから取り出した物を虚宿さんに渡した。

「僕と東風から水鶏へのプレゼントです。一緒に渡しておいてくれませんか?」

 せっかくのクリスマスなんだし私達から何かあげよう、という東風の提案で昨日東風と学校帰りに選んだ物だ。

「おぉ、分かったよ。お前この後どうすんだ?」

「一応顋門(ひよめき)さんに報告を。虚宿さんは………」

「行かねぇよ。あの女ウゼェし」

 そうか、二人は同級生だったっけね。あの性格を知ってるのか。まぁ悪い人じゃないんだが。

「それでは、僕はこれで失礼します」

「おぉ、また頼むわ」

 

 

 

 顋門さんの報告も済ませれば、外はすっかり暗くなってしまった。

 僕はやや急ぎ気味で『Cafe Red Poppy』へと向かう。今日は大切な約束があるのだ。

 店の前に自転車を止めて扉を開けた。

「あ、竜胆君!いらっしゃい」

「こんばんは、罔象(みずは)。遅れちゃってごめん」

 カウンターではエプロン姿の罔象が、コーヒーカップを洗っている。僕を見るとカウンターから出て、出迎えてくれた。

 店内には去年も見たクリスマスツリーがある。

「ううん。私も忙しくて、今ちょうどご飯できたところだったから。外寒かったでしょ?」

「まぁね。結構風も強いし。早いところ温まりたいわ」

「それなら………」

 罔象は僕に近づくと、腕を大きく広げた。そして僕を強く抱きしめる。

「どう?温かい?」

「え、あ、う、うん………」

 いきなり抱きしめられて僕は動揺してしまった。寒かったはずの体が、急にかぁっと火照ってくる。

 ポカポカした罔象の温かさと柔らかさ、そして漂ういい匂いが僕の冷えた体を癒してくれる。

「これなら、私も温まれるから………なんて、本当はただ、竜胆君を抱きしめたかっただけ。おかえり」

「ただいま」

 改めて挨拶をした僕達は、そっと手を握った。しばらくの間、密着して温め合う。

 すると罔象が僕のおでこに軽くキスをする。

「ちゅっ♡………竜胆君、今日もお疲れ様」

「ッ⁉︎み、罔象………いきなりそういうのは………嫌じゃないんだけど………」

「たまにはこういうイタズラもいいでしょ?まぁ、本当はもっとこうしてたいけど………ご飯の準備あるし、先にお風呂入ってきなよ」

「は、はい………」

 僕から離れた罔象がキッチンへ向かった。うわぁ、恥ずかしかった。

 そんなわけでお先にお風呂をいただき、タオルで髪を拭きながらテーブルへと戻っていった。

 するとキッチンからいい匂いがしてくる。

「あ、竜胆君出てきたんだ。ナイスタイミング。はい、お待たせ」

 そう言って出てきた罔象が、テーブルに美味しそうな料理を並べていく。

「今年は、骨つき鷄の香草焼きとスティックサラダ、一応ディップは二種類作ったよ。後コーンポタージュとバゲットも用意した」

「おぉ………!」

 目の前に並べられた料理の光景に、僕は思わず声を漏らした。

「去年にも増してすごいね」

「そうかな?結構すぐできちゃうよ?ほら、冷めないうちに食べちゃおう」

「うん」

 僕達は席に着くと手を合わせた。

「「いただきます」」

 そう、去年と同様に夜にご飯を食べようと約束していたのだ。まぁ今年はイブの夜にだけど。

 というわけで、僕達はお話をしながら罔象の作ってくれた食事を楽しんだ

 ここ最近仕事が忙しくて、こんな風にゆっくりするのは久しぶりだ。

 ポタージュを飲んで大きく息を吐く。

「はぁ、美味しい………そして温かい」

「そう?喜んでくれたみたいで良かった。今回は一から仕込みしてみたんだ」

「え、そうだったの?」

 そんなことを話していれば、あっという間に食事の時間は終わってしまう。

「それじゃあ最後に、今年のクリスマスデザート………特製プリンだよ!」

「おぉ!」

 罔象がフルーツやクリームで華やかに彩られた大きなプリンを、一つテーブルに運んできた。

 チョコレートのプレートにはハートの模様と『メリークリスマス!』の文字が描かれている。

「二人分別々で作るより、こっちの方が特別感あるかなって」

 罔象はプリンをスプーンで掬うと僕へと向けた。

「はい、あーん」

「あむっ………ん、美味しい!罔象も食べなよ」

「うん、そうする」

 僕達は向かい合ってプリンをつついた。甘くてトロッとしたプリンと甘酸っぱいフルーツがよく合う。

 プリンを食べ終わり、チョコのプレートも半分こして食べると、僕達は手を合わせた。

「ふぅ、お腹いっぱい。ごちそうさまでした」

「お粗末さまでした。お皿片付けるね」

「あ、手伝うよ」

「うーん。嬉しいけど、その前に………」

 向かい合うように座っている罔象は立ち上がると、僕に顔を近づけた。

 舌を伸ばして口元を舐める。

「ッ⁉︎ 罔象⁉︎」

「んっ………クリームついてたから、ね?」

 そう言う罔象の舌先にはプリンの生クリームが乗っていた。

「ふふっ、これでよし。それじゃあ、お片付けね」

「あ、は、はい!て、手伝うよ!」

 僕は照れ臭いのを隠しながら、二人で協力して食べた物の食器を片付けた。シンクに食器を置いた。

「ありがとうね、片付け手伝ってもらっちゃって。コーヒーはお風呂上がりでいい?」

「そうだね。いつもありがとう」

 僕は頷いて洗い物をしている罔象の後ろ姿を見た。エプロン姿の罔象は鼻歌を歌いながら食器を洗っている。

 僕はそこで少しだけ違和感を感じた。

「あれ、罔象?牛乳一つも空かなかったの?」

「ふぇッ⁉︎」

 僕の質問に罔象の顔が茹で上がったように真っ赤になる。

 ポタージュとプリンって、量も考えるとそれなりに牛乳使うよな?

 罔象がいつも買ってるのはそんなに量の多い物じゃないし、一パックくらい切れそうだけど。

「あ、いや、その………」

 罔象は顔を真っ赤にしたまま俯いた。冬場であることも忘れそうなほどに身体が熱い。

「それは………った、から………」

「ん?何?」

「ッ!………り、料理に………ぼ、母乳、使った、から………」

 小さな声ではあったが、二度目はちゃんと僕の耳に届いた。

「母乳………?罔象の?」

「う、うん………」

 僕の問い返しに罔象が小さく頷いた。

 そうだったんだ………さっきの料理、罔象の母乳が………

「あ、あのね!本当はそんなつもりなかったんだけど………その、最近搾ってなかったから、胸張っちゃって!それで、搾ってたんだけど………前にお泊まりした時に、母乳入っちゃったコーヒー、美味しいって言ってくれたから………こ、今回も、喜んでくれるかなぁ、なんて………」

 罔象はあたふたしながらも捲し立てるようにして弁解した。

「その、特別な日だし、せっかくならって思ったんだけど………い、嫌、だった?」

 申し訳なさそうに見上げる罔象を、僕は強く抱きしめる。

「答えは変わらないよ。今日のご飯、すごい美味しかった。でも、それなら言ってよ。罔象の味、もっとちゃんと味わえば良かったな」

「竜胆君………よかった。それなら、さ」

 何か思いついたのか、罔象がコソッと耳元で囁く。

「え?いいの?」

「………うん。先に部屋で待ってて。お風呂入ってコーヒー持って行くから」

「分かった。ありがとう」

 罔象は顔を真っ赤にしたまま、お風呂へと向かっていった。

 彼女の部屋で待っていると、しばらくして扉が開いた。

「お、お待たせ」

 パジャマ姿の罔象がお盆を持ってやって来た。淹れたてのコーヒーが乗せてある。

「はい、どうぞ」

「ありがとう」

 罔象はお盆をテーブルに置き、僕が足を広げてその間に座った。離さないとばかりに後ろから抱きしめる。

 いつもならコーヒーに既にミルクと砂糖が入れてあるため、色は薄くなっている。しかし今のコーヒーは黒いままだ。

「………それじゃあ、いい?」

「う、うん」

 顔を赤くして頷くと、罔象は着たばかりのパジャマに手をかけた。僕の目の前でボタンを外していく。

 上の三つのボタンを外すとパジャマをはだけさせた。豊満な胸がぷるんっと躍り出る。

 形の整った白い膨らみの上に、赤い乳首が上を向いて硬くなっている。

「うぅ………こういうの、なんか恥ずかしいなぁ。えっと………竜胆君が、する?」

「ううん。まずは、罔象がやってみて」

「え、あ、うん………」

 罔象は少しだけ前屈みになると、胸を抱えてコーヒーの上に持ってくる。

 快感のためか身体をくねらせて、マッサージをするように胸を揉んでいく。

「んっ、はぁっ………っ、ふぅ、んんっ♡」

 マッサージをすると今度は乳首をギュッと摘んだ。

「んあっ♡!」

 罔象の身体がビクッと震えて、胸の先から白濁とした母乳が垂れてきた。それはポタポタとコーヒーの中へと落ちて、ゆっくりと溶けていく。

 僕はその様子をマジマジと眺めていた。というか目が離せない。

 僕に見られているのが恥ずかしいのか、罔象は目を伏せながら息を荒くして、自分で母乳を搾っていく。

 よく見ると太ももを擦り合わせていて、快感に身を任せたいのを我慢しているようだ。

 罔象に揉まれて、彼女の胸が柔らかく変形している。母乳の出る量がどんどん多くなっていった。

 コーヒーの色が段々と薄くなると、置いてあったスプーンでかき混ぜた。

 胸を露わにしたままの罔象が、僕にコーヒーを差し出す。

 

 

「それじゃあ、提案通り………わ、私の母乳の入ったコーヒー………召し上がれ」




 最後まで読んでいただきありがとうございました。
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