「うーん、夜の街も良かったけど、やっぱりお昼の方が色んなお店がやってていいね」
「そうだね。人が多くて活気があるし」
雑貨屋を出て街を歩いていた僕達は、前にも来たことのある公園のベンチで座って休んでいた。
色んなお店に入ったり早めの夕食ということで食事をしたりして、僕達は二人きりの時間を楽しんだ。
時間は午後をとっくに回り、そろそろ空が茜色に染まってくる頃だろう。
ふと隣を見れば罔象が目の前の景色をぼんやりと眺めている。その姿は言い表せないほど美しい。
僕は自然と罔象に手を伸ばしていた。彼女の柔らかい頰を優しく撫でる。
「んっ。竜胆君………」
罔象は僕の方を振り向くと、自分の頬を撫でている手を握った。指を絡めて身を寄せ合い、僕の肩に頭を乗せる。
一応周りに人はいるが、たまには外でこういうことをするのもアリだろう。
罔象の温もりを感じながら涼しい風を二人で浴びる。これほど落ち着く時間もそうそう無いだろう。
「竜胆君、今日のデートどうだった?楽しかった?」
「うん。罔象の恥ずかしがってる顔いっぱい見れたし」
「ほ、本当にあれ恥ずかしいんだからね!まったく………」
罔象の膣内にはまだローターか入ったままだ。ふとした瞬間に起動させて快感を高めては、罔象が絶頂に達する前に止めている。
「今日はさ、何となく人の多い所は避けてたんだよね。竜胆君との二人きりの時間を多くして、君のことをいっぱい見たかったから」
「あぁ………そうなんだ」
そういえば、たしかに今日はどこか一箇所の場所に長くいるというより、二人で街を歩いている時間の方が長かった気がする。
「竜胆君のことを見て、君がどんなことを思うのか知りたかったんだ。私がどうしてたらどう思うのか、とかね」
罔象の言葉が暗にゴールデンウィーク前のこと言っているのは何となく分かった。
でもそれは嫌味などではなく、罔象の僕に対する真っ直ぐな想いだ。僕のことを知ろうとしてくれている。
「別にそんな気を遣うことないんだよ?」
「ううん。私は竜胆君とずっと一緒にいたいの。だから、たまにはこういうのも必要だと思ったんだ。君に教えてもらうの待ってたら、いつまでも隠して言わなさそうだったし」
「いや、まぁ………そうだね」
たしかに罔象に対して、自分の内側意図的に隠してたところはあった。
けどそれは二人で一緒にいるための、ある種の距離のとり方だったわけで。
どんな関係にも距離感は必要だ。僕の抱えてるものを全部曝け出したら、きっと罔象を疲れさせてしまう。
罔象の気持ちは僕には分からない。だからこそ深く気にして注意しなければならない。
罔象に僕のことで余計なことを考えて欲しくなかったから、敢えて黙っていた。
「あのね、竜胆君。知ることと実際に動くのは違うの。別に君のことを知ったからって、私が何をするかはまた別の話だよ。その辺は信用してくれて良いから」
「………ごめん」
「いいよ、私のこと想ってしてくれたんだもん。竜胆君のそういうところ、大好きだよ」
罔象は嫋やかに微笑むと、僕の頬に唇を触れさせた。
「ッ⁉︎ み、罔象!ここ外なのに………」
「たまにはこういうのもいいでしょ?」
イタズラっぽく笑う罔象に、僕は思わず苦笑した。
一応周りの人に見られてはいないようだ。さすがに見られたら気まずいからな。
「罔象、僕もいいかな?」
「おっ、珍しく大胆じゃん」
期待するように身を寄せる罔象を抱きしめて、彼女の頬に唇を触れさせる。罔象の頬がほんのりと赤くなった。
「えへへっ、竜胆君からキスしてもらっちゃった♡」
罔象が僕の腕の中で頬を緩ませると、僕と額を合わせた。お互いの目が合いもう一回唇を触れ合わせる。
「んちゅっ♡………ゴールデンウィークの前の時もこんな感じだった。竜胆君、私のことを抱きしめてもそれ以上のことはしなかったでしょ?」
「それは………」
「だから分かってたよ。君がただの欲求だけで襲ってきたんじゃないって。心の底から求めてくれて、嬉しかったよ」
「そうか………全部お見通しか。我慢しようとはしたんだけどさ」
「それなら………我慢した分、ここでいっぱいイチャイチャしよ?」
周りに誰もいないことで、お互いの心のストッパーがちょっとずつ外れていく。
罔象は僕の脚の間に座ると、啄むように何度も唇を触れ合わせた。
日が落ち始めて辺りに涼しげな風が漂っている。それでも僕達の熱は冷めずに上がり続けていた。
「ちゅっ♡んっ、んぁ、あむっ、ちゅるっ、くちゅ、んんっ♡」
罔象もただ僕を受け入れるだけではなく、自分からも激しく求めてきた。彼女の舌が僕の口腔内で蠢き、唾液の音が頭に響き渡る。
「ぷぁっ♡!はぅ、気持ちいい♡けど、これ以上は目立っちゃうね。続きは帰ってからにしよっか」
頬を染めながらも罔象は僕から身体を離した。夕焼けが罔象の姿を美しく照らす。
罔象の微笑みがオレンジの光に照らされて、その美しさに心が高鳴った。
そんな姿を見たら、また後でなんて納得できるわけなかった。
「まだ、ダメだよ」
僕は罔象の肩を抱くと彼女の唇を奪った。驚いた隙を狙って口腔内に舌を侵入させる。
罔象は最初は身体を硬直させていたが、やがて蕩けるように脱力した。
「んちゅうッ⁉︎ぐちゅ、んっ、ちゅるっ、ぷぁっ♡!り、竜胆く、んんっ♡!んふぁ、くちゅ、んちゅっ、ぢゅるるるるッ♡‼︎」
罔象を抱きしめて動きを封じると、さらに激しく彼女を攻め立てた。
それだけでも心地良いが、今日はもっと攻めてみたい。
僕は上着のポケットの中に手を入れると、罔象に仕込まれたローターのリモコンを操作した。出力を中ぐらいにして罔象にさらなる快感を送り込む。
「んん〜〜〜〜〜〜ッッッ♡⁉︎フーッ!フーッ♡!ぐちゅ、れろっ、ぢゅるるるるっ♡⁉︎」
罔象の身体が大きく跳ねて、彼女は僕の服を強く掴んだ。快感から逃れるために離れようとするが、抱きしめられていてそれが出来ない。
僕は罔象の上着の下に手を滑り込ませて、罔象の状況を確かめるように撫でていく。
「んちゅ、むぅッ、ちゅぱッ♡!ふぁ、あむっ!んくっ、れろっ、んん〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡‼︎」
罔象の腰が震えて、ジーンズにはうっすらとシミができていた。そのシミは甘酸っぱい香りを放ちながら広がっていく。
さらに興奮と身体を押しつけられているからか、胸の周りからも甘い香りが漂ってきた。ジワジワと服にシミが広がっていく。
僕はさらにシミを広げるように胸の先を指先で押してやる。
出かける前よりもパンパンに張った胸から母乳が押し出されて服に滲み出ている。
「むぅーッ!んぢゅるッ♡!んくっ、ぐちゅ、んんッ♡!んちゅっ、ちゅぱっ、ふぁ、んんッ♡!ぢゅうぅぅ〜〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡‼︎」
周りに人がいないとはいえ、外で絶頂に達してしまうのはマズいと思っているのか体を硬らせて耐えている。
しかし段々と耐えられなくなっていき、塞がれた口から漏れ出る声が段々と甲高くなっていく。
それでも罔象は激しく抵抗することなく、むしろ僕に身を預けてされるがままになっている。
「んっ、ぷぁっ♡!り、りんどぉく、んちゅうッ♡!れろっ、ふぁ、んんッ♡!もぅ、ら、らめぇ♡んくっ、ちゅぱっ♡!れろっ、くちゅ、んちゅ、んん〜〜〜〜〜〜ッッッ♡♡♡‼︎」
そして罔象が絶頂に達しそうになったその瞬間、僕は唇を離して罔象を解放する。
「ぷはぁッ♡⁉︎………はぁ、んっ♡はぅ………ふぁ♡」
またもや寸止めされて、罔象は肩で息をしながら僕を恨みがましそうに見つめる。
「うぅ〜〜〜〜〜〜〜ッ‼︎ま、またこういうことする!」
「だって人少ないとはいえ、どこで見られてるか分からないし」
罔象の果てるところを他の人に見られるなんて絶対に嫌だ。それを見れるのは僕だけでありたい。
「それとも、罔象は誰かに見られたかった?」
「〜〜〜〜〜〜〜ッッッ‼︎そ、そんなわけないでしょ!もう帰るから行くよ!」
勢いよく立ち上がると、罔象は僕に手を差し出した。僕も立ち上がって彼女と手を繋いだ。
「今から家に帰るの?」
「そ、そうしたいけど………」
罔象は自分の服を見下ろした。所々濡れている服を上着でしっかりと隠す。
「こんな格好じゃ電車乗れないよ………だから、あそこに行こう」
「ん?どこ?」
「あ、あそこ………」
罔象は自分の様子を気にしながらも遠くを指差した。
その先にあったのは………バレンタインの時に入ったラブホテルだ。
あの時は色々あって右往左往しながら入ったが、ここからでも見える位置にあったんだな。
罔象の表情を覗き込むと、恥ずかしそうに口をグニグニと動かしながらも、その目は僕をしっかりと捉えている。
「そ、その………私だって、そういう事期待はしてたし、あそこなら何してもいいから………」
さすがにこれ以上堂々と口にするのは無理と思ったのか、罔象は僕の耳元に口を近づけて囁いた。
「竜胆君の想いも欲望も、全部ぶつけて欲しいな♡」
さっきまでの快感を思い出したのか、甘い声が熱い吐息と共に僕の耳をくすぐる。
「それじゃあ………今日は外泊、ってことで」
罔象は静かに頷き僕の腕の中に入ってくると手を握って指を絡めた。
僕より少しだけ背の低い罔象がくっつくと、彼女の美しい頸が見える。しかし今日は黒いチョーカーに隠されている。
それがより一層罔象の魅力を引き立てているように感じる。
僕は罔象を捕まえるように抱きしめて、首筋のチョーカーの少し上に唇を触れさせる。それから痕をつけるように強く吸う。
「んんッ♡⁉︎ちょッ、んあッ♡!はぅッ………♡」
いきなり吸いつかれて罔象は身をよじらせた。それでも構わず僕は吸い続けた。
それから唇を離すと、罔象の首筋には真っ赤な痕がついた。
「んあッ♡!ちょっと、ここでキスマークつけちゃったの⁉︎」
「今日はずっと僕と一緒にいるって証、かな」
「も、もう!………そんな事しなくても、ずっと一緒だよ♡」
「罔象………」
僕達はとりあえず今後の予定を決めると、その前準備として人が通りかかるまで手を繋いで抱き合った。
人に見られるギリギリまでお互いの温もりを味わい合った僕達は、そのまま手を繋ぎ身を寄せ合って煌びやかなホテルへと歩いて行った。
一度来た場所とはいえ、やっぱり慣れないので緊張する。
僕達は受付でお金を払ってから部屋を選ぶ。
「そ、それじゃあ、部屋選ぶ?」
「う、うん。何か希望ある?」
「え?あ、いや、私に聞かれても………ふ、普通でいいんじゃない、かな」
「じゃあ、そうするか………って、あれ?」
よくパネルを見ると、普通の部屋は満室になっている。
「あの、満室なんだけど………」
「え?あぁ、そうか。やっぱりゴールデンウィークだから、なんだろうね」
まぁ僕達と同じような考えのカップルがいてもおかしくないか。
「というか結構部屋埋まってるね」
「もう少し早く来ればよかったかな」
それは仕方ないよなぁ。二人揃って抱き合ったまま中々離れようとしなかったし。
「空いてる部屋は………あっ、これ、かな………」
空き部屋を見つけた罔象の表情がなんとも言えないものへと変わっていく。拒絶はしてないけど恥ずかしさで悶絶してるようにも見える。
その部屋は………
「SMルーム、かぁ………」
僕はパネルを見て呟いた。まぁ罔象の心情は何となく察した。
ふと隣を見ると、黒いチョーカーが隠している罔象の首に目が向く。罔象の視線もそこに向いている。
「それじゃあ、ここにする?」
「………うん」
罔象が小さく頷いたのを確認すると、僕は今夜過ごす部屋を決めた。
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