夕ご飯を終えた後、雛罌粟さんと龗さんは一階に残った。
お風呂に入るってのもあるんだけど、何でも雛罌粟さんが出かけた時に会った友達からお酒を貰ったそうで、それを飲むんだと。
というわけで僕や
分に勉強教えてと言われたが、さすがにこれ以上は嫌だわ。めんどくさい、一人で出来るだろ。
そんなわけで僕は今、自分の部屋の布団の上に座り、スマホで動画を見ていた。今日更新された動画、割とあるな。
さてと今日はいつまで起きてようかな?僕は動画を見ながら、ぼんやりしていた。
すると部屋のドアがコンコンと叩かれた。僕はつけていたイヤホンを外して扉の方を見る。
おい、まさか分じゃないだろうな?勉強教えろとか言ったら追っ払うぞ。
「竜胆君、いる?」
あ、違った。雛罌粟さんだ。下で呑んでるのでは?
「いますけど、どうかしましたか?」
「………ちょっと入っていい?」
「え?あ、はい」
どうかしたのかな?何か夕ご飯の時不機嫌っぽかったからな。その事?
ドアが開いて入ってきた雛罌粟さんを見て、僕は思わず息を飲んでしまった。
昨日僕は夕ご飯を終えた後は、すぐに部屋に戻ってそれっきりだったのでその後は誰にも会ってない。
というか昨日は気まずくなって、それ以外あり得なかったし。
だから昨日も夕ご飯の後にお風呂に入っていた雛罌粟さんの風呂上がりの姿を見ていなかった。
目の前にいる雛罌粟さんはパッと見ただけだと、大きめのセーターを一枚だけ着た、何とも無防備な姿だった。
着ている紺色のセーターは肩出しタイプのもので、真っ白な肩が剥き出しになっていて、胸元がはっきりと見えている。
肩に紐のようなものが見えないし、もしかして下着着けてないのか⁉︎
下はズボンやスカートは身に付けておらず、セーターの裾野がミニスカートのようになっている。
太ももからのスラっとした綺麗な脚が惜しげもなく晒されていた。
少し湿っている黒髪はお風呂上がりだからか三つ編みにされていて、それが右肩から胸へと垂れている。それは雛罌粟さんの胸の起伏を示すかのようだ。
一見清楚のようだけど、とても艶かしい姿だった。僕はその姿につい見惚れてしまった。綺麗だ………。
手にはお酒の缶が握られている。呑みながら来たの?
雛罌粟さんはお酒のせいか顔を赤らめて、僕のことをジーッと見ている。雛罌粟さんといるとこんな事ばっかりだ。
「竜胆君、いい?」
「え⁉︎あ、は、はい!………ど、どうぞ!」
ジッと見ているところに声をかけられて、僕はドキッとした。思わず目を逸らして雛罌粟さんを中に入れる。
雛罌粟さんはゆっくりと僕に近づいてきた。少しフラついているように見えるけど、大丈夫?
そして僕の隣に座ると、また僕のことを見てくる。何か距離近くないか?
「えっと………何ですか?」
「………見てる」
「いえ、それは分かるんですが、どうかしましたか?」
僕が戸惑っていると、雛罌粟さんは僕の方に向き直る。
「
そう言う雛罌粟さんの顔はどこか拗ねているように見える。
「え?あぁ、さすがに夜中まで勉強見るのは嫌なんで」
僕はアイツの家庭教師じゃない。というかそもそも何で教えてたんだっけ?
「仲良く、なれたんだね」
「た、たぶん」
正直仲良くなったところでメリットなんて欠片も無いんだが。むしろ面倒事が増えた。あ、でもお昼ご飯は美味しかった。
「あの子のこと、どう思ってるの?」
「え、え?そう、ですね………性格キツい、というかよく分からないし、何か面倒な事になりましたけど、面白い人間でしたからね。苦手でも嫌いじゃないですよ」
今時珍しい人間だ。客観的に見ている分には面白い。
そんなことを考えていた時だった。
雛罌粟さんがいきなり僕に抱きついてきた。
フワッといつもとは少し違ういい匂いがしてくると同時に、むにゅっとした感触が全身に伝わってくる。
遅れて伝わってきた熱で、僕は状況を察した。
「ッ⁉︎ちょ、雛罌粟さん⁉︎」
僕は思わず声をあげた。心臓がバクバクしているのが何をしないでも分かる。
「うぅ………ちょっとだけ、こうしたい………」
その時、僅かにアルコールの匂いがした。
「あ、あの……雛罌粟さん酔ってますよね?それなら部屋まで送りますから」
「………いい」
そのまま僕達は布団に倒れ込んだ。
雛罌粟さんは僕に身を預けるようにして僕の胸に頬擦りすると、ボソッと呟いた。
「竜胆君………今日、一緒に寝よ?」
「は?そ、それは……ダメですよ」
「何で?………嫌?」
「嫌、じゃなくて………僕達以外にもいるんですから、ベタベタするのはダメですよ」
いつもならともかく、今は
そういうのを気にせず出来るほど、僕の精神は図太くないし。
「
「うっ!そ、それは………」
少し不機嫌そうな雛罌粟さんに、僕は言葉が出なかった。
たしかに分とはずっとベタベタしてたけどさ。ちょっと好きにさせすぎたかな?
「あれは………分が勝手に………」
「抵抗出来たじゃん」
頬を膨らませている雛罌粟さんにもう何も言えない。
だって退かせるの面倒かったし、後温かったし。湯たんぽ代わりよ。
「私には、いつもあんな事してくれないのに………」
「そ、それは………」
だってそんなベタベタしたら迷惑でしょ。何か子供っぽいし。
「と、とにかくこのままはマズいですから、一旦離れて………」
そう言おうとした時、雛罌粟さんは僕の顔に近づくと、僕の頬に唇を触れさせた。
「くぅん………君が、欲しいよぉ………」
そう言って雛罌粟さんは、僕の頬をれろぉっと舐めた。そして二回、三回と舐めていく。
雛罌粟さんの生暖かい舌が僕の頬をヌルッと這っていった。それは唾液を塗って去っていく。
「ッッッ⁉︎⁉︎」
それにゾクゾクッとした僕は、このまま襲おうかと思ったが、グッと我慢する。
このままじゃマズい!とにかく離れないと。
しかし雛罌粟さんは離れようとしない。それどころかもっと深く絡んでこようとする。
完全に開いている胸元が僕を誘惑してきた。豊満な胸が僕の体に押し付けられて潰れている。
そして雛罌粟さんは僕の服を掴んで、上目遣いで見てきた。頬を赤くして、目は少し潤んでいる。
「や〜だぁ………一緒に寝るのぉ………君といたいのぉ………」
雛罌粟さんは子犬のように甘えてきた。普段はしっかりとした雛罌粟さんが。
か、可愛い‼︎
でも、やっぱりここでするのはこういうのはマズい。ちょっと僕の理性も危ういし。
しかし雛罌粟さんは離すつもりはないようだ。
「こういう事していいの………私だけなんだからぁ………いっぱいしよぉ」
すると雛罌粟さんは持っていたお酒を一気に飲んだ。おいおい大丈夫か?
そのまま飲み干すかと思いきや、僕の方を振り向くとお酒を口に含んだまま唇を重ねてきた。
「⁉︎⁉︎」
不意を突かれて僕は避けられなかった。重ねた雛罌粟さんの唇から、僕に口移しでお酒が流れ込んでくる。
雛罌粟さんの唾液と混ざり合ったそれは、とても甘くてそれでいて不思議な味がした。
「んッッッ⁉︎」
それは当然のように僕の口腔内から喉へと流れていく。あぁ、未成年飲酒しちゃったなぁ。
何か………頭、ぼーっとしてきた………お酒のせいかな、それともキスのせいかな………甘くて、痺れる。
それに釣られて、気がつけば僕も舌を動かしていた。
「んっ…くちゅ、んあっ……れろっ、はむっ…んぐっ…んんっ……はぁっ、ぢゅるるっ、んぐっ……んっ、はぅっ…ぐちゅ、んちゅっ、れろっ……んんっ……あむっ、んっ、くちゅ、んくっ、ぢゅるるるるるっ‼︎」
激しく舌を絡ませて、ジュプジュプと口腔内のお酒を交換していく。重ねた唇の間からお酒が垂れ流れた。
「ぷはぁっ‼︎」
僕達は息苦しくなり唇を離した。お酒の混じった唾液の橋が架かる。
お酒のせいか、これ以上拒む理性も無くなってくる。それどころか雛罌粟さんへの欲求が一気に強くなる。
「りんどぉくぅん………今年の初ちゅー、どう?」
トロンとした熱っぽい目、口の端からは僕に流したお酒が垂れていた。さっきよりも顔が赤らんでいる。
真っ白い鎖骨と一緒に、四つん這いになっているため胸の谷間が深くまで覗いて、雛罌粟さんが動くたびに揺れている。もう少しで先が見えそうだ。
すると雛罌粟さんが僕の手を優しく握ってくる。僅かに冷えた手が心地よい。
雛罌粟さんが欲しい欲しい欲しい欲しい………それしか考えられなくなる………お酒のせいかな?
僕は雛罌粟さんの頭をそっと撫でた。嫌がるかと思ったが、むしろ雛罌粟さんは身体を倒して身を預けてくる。
「ん〜〜〜〜〜〜〜!」
僕は抱き合ったまま雛罌粟さんの頭を撫で続けた。さっきまでの泣きそうな表情から、上機嫌な表情に変わった。
雛罌粟さんは嬉しそうに身体をくねらせている。その度に胸やお尻がゆさゆさと揺れて僕を誘う。
雛罌粟さんは僕の右の耳元に口を近づけると、耳たぶを甘噛みした。それから吐息混じりに小さく呟く。
「りんどぉくん………君の思い、いっぱいちょうだい」
最後まで読んでいただきありがとうございました。