「ふぅ、とりあえずこんなものかな」
アタシ、雛罌粟
パジャマを着たアタシは今お勉強中。主に今日の復習ね。
竜胆に教えてもらってある程度学力が上がったのは実感出来た。アイツ教えるの上手いねぇ。
とはいえまだまだ。元々低い学力を上げた程度、上を目指すならもっと頑張らないと。
現にこのワークもまだ間違いが少ないとは言えない。八割は確実に取れるようにしたいな。
というわけで夜も竜胆に教えてもらおうとしたのに、竜胆ったら『これ以上は嫌』とか言い出した。
まぁここまで手伝ってくれたし、後は自分で頑張るか。結局は自分の努力次第なんだから。
「う〜〜〜〜ん!」
アタシは大きく伸びをした。なんだか身体の無駄な力が抜けたなぁ。きっと今まで勝手に背負ってたものが軽くなったからかな?
これもアイツのおかげ、だよね。
「竜胆………」
そう呟くだけで、自分の心臓がキュッと刺激されるのを感じだ。あぁ、さっきからこんなのばっかりだ。
連枷 竜胆。お姉ちゃんの友達、らしい。さすがに今までの二人の行動を見てそれを間に受けるほど、アタシも子供じゃない。
最初はお姉ちゃんに近づく危ないヤツという認識でしかなかった。昔お姉ちゃんにあった事から、どうしてもそこは気にしちゃう。
爬虫類みたいな悪い目つき、どう聞いてもコミュニケーション能力が高いとは言えない言動、何考えてるかも分からないし、影薄くて気がつくと近くにいる。
気配りもいいとは言えない。アタシなんか裸見られた上に見られたくないところ見られた。
そんなわけで嫌なヤツってイメージしかなかった。何でお姉ちゃんはあんなヤツ連れてきたんだろうとすら思ってた。
けどちゃんと話してみてちょっと違うなと感じた。
もちろんさっきまでのイメージが変わったわけじゃない。
無責任な発言、めんどくさがりな性格、むしろ酷さは増してくばかりだ。
でも悪いヤツじゃない。
私の悩みを私の求めてた距離からアドバイスしてくれたのは、アイツが初めてだった。
お父さんのことがあって周りの大人や友達は、まるでアタシの心情を知ってるかのように無駄に近い距離から言ってきた。
無駄に真摯というか、何かアタシのことを本当に考えてくれてるのか分からない感じだった。
でもアイツは違った。アイツは出会った時と何も変わらない客観的な距離から、話を聞いてくれた。
言い方もうちょっとあるだろとは思ったけど、その内容はアタシの心に深く残っている。
自分が色々無駄に抱え込んでいたのは自覚していた。それは周りからも言われてたこと。
けど今自分が家族のために出来る一番の事はこれだけだった。自分にはそれくらいの事しかできない。そう思ってた。
でも竜胆はその意味を壊してくれた。どこか縛られたアタシを解放してくれた。
それじゃあ今度はどうしたらいいかと聞けば『知らないよ』と言われたが、それはその通り。
それでもそのおかげでアタシはもっと周りの事だけじゃなくて、自分のことを考えることが出来た。
自分の中の自分のやりたい事、それに目を向けられた。
アイツはアタシに『自分の正しさ』を教えてくれた。そんな事今まで考えたこともなかったわ。
アタシはそれが嬉しくて、アタシの中で竜胆は『嫌なヤツ』から『変なヤツ』に変わった。
これにて一安心、お姉ちゃんも安心して任せられる………とはいかなかったんだよなぁ。
アイツのいいところを知って、一緒に勉強していくうちに、またお姉ちゃんを任せたくないと思っちゃった。
いや、正確に言えば『竜胆がアタシ以外の人と特別な関係になる』事に抵抗を覚えた。
あのお姉ちゃんが歳下、何ならアタシと同い年の男の子を連れてきたわけだが、その時点で既に二人の関係、少なくとも想いは何となく察せた。
昨日の夜もお姉ちゃんがお母さんに竜胆のことを話してたけど、とても楽しそうで、とても愛おしそうだったし。
あんなお姉ちゃん初めて見た。そして竜胆も敬語ではあったけど、お姉ちゃんといる時は柔らかい表情を見せていた。
その時は大して気にしなかったけど、それが今になって僅かにささくれとなってくる。
明日になったら竜胆はお姉ちゃんと帰る。そうしたら次に会えるのはいつか分からない。もしかしたらもう会えないかもしれない。
その事実を理解しただけで、私の心にちょっとした傷ができた。
正直、アタシは自分が竜胆の事をどう思ってるのかは分からない。よく分からない感情としか言えない。
それでも竜胆が離れると分かっただけで、数時間の間アタシを満たしていたものが漏れていくのを感じた。
それを何とか止めたい。そう思ったら身体が勝手に動いていた。必要以上にベタベタして、一緒に時間を過ごした。頼んだら名前で呼んでもらえるようになったし。
お姉ちゃんあからさまに機嫌悪くなってたなぁ。
恥ずかしかったけど、身体はそれを求めてるように思えた。アイツの近くにいたい。
お姉ちゃんの気持ちは素直に応援したい。でも、それとこれとは別の話。
アイツの中でアタシが特別であって欲しい。何となくだけどそれを求めてる。その気持ちが何なのかは………
「あぁ〜‼︎もう何なのよ!」
私はモヤモヤして頭を掻いて悶えた。顔あっつい。こんなの………初めて………
べ、別に竜胆は………ただ相談乗ってくれて、勉強教えてもらっただけ。それに対する感謝は、ちょっとはあるけど、それ以上は………
アタシはふと自分のベッドに目がいった。そこには竜胆のクラッシュハットが置いてある。
アタシに被せてくれた後、回収しなかったから、そのままアタシのところにあるわけだが。
これを返すという名目でアイツの部屋行こうかな。今なら大丈夫かもしれない。………って、アタシ何考えてんのよ!
でも………アタシは立ち上がるとクラッシュハットを手に取った。
よし、行こうか。
そう思って部屋を出ようとした時だった。私は足を止めた。
何か聴こえる。竜胆の部屋からじゃない?
竜胆の部屋はアタシの部屋から近い。アイツ動画観るとか言ってたけどイヤホンしてないの?
そう思って耳を澄ましてみた。アイツどんなの観てるんだろ。
『………んっ……あむっ、くちゅ……んぐっ…んあっ、はぅっ!…はぁっ、はむっ!』
ん?これ動画の音じゃない………というかこれお姉ちゃんの声じゃない?
一階でお酒呑んでるはずじゃ………何してるの?なんだか様子が………
何か水音の混じった吐息のように感じる艶っぽい声に、アタシは耳を傾けた。
『はぁっ、んんっ!…あっ!そ、そこッ!ひゃんっ!だめぇッ!はぁんっ!』
「⁉︎」
まさか………あの二人………
アタシはそこで二人が何をしているのかを察してしまった。
お互い思い合っている二人がこんな声出してすること。それは一つしかない。
その瞬間アタシは自分の顔がかぁっと熱くなるのを感じた。
あの二人何してんの⁉︎
ここにアタシがいるし、一階にはお母さんだっている。とてもこんな所でやっていい事じゃない。
もうアタシの思考回路はめちゃくちゃだった。竜胆とお姉ちゃんがすぐ近くでとんでもない事をしている。
反射的に飛び込もうとするが、そこをグッと堪える。今の二人の光景なんて見たら………アタシ、どんな反応しちゃうか。
二人の関係の確認やそれでも、という気持ち、二人の行為を聞いているという背徳感やその中で期待する気持ちが複雑に絡み合う。
声の変化から声を抑えようとしているのは分かるけど、ほとんど抑えれてない。少しは抑えなさいよ!
本来は止めるべきなのかもしれない。けど、二人の様子が頭に浮かんでしまい、むしろ聴く方に集中してしまった。
『ひゃうっ!んんっ……はぁっ、んあっ!あっ!あっ!ひゃんっ!……あむっ!んっ、くちゅ……んぐっ、んんっ!』
お姉ちゃんのあんな声、初めて聴いた。
そう思うと同時にお姉ちゃん達のお互いへの想いが、アタシの想像ではないことも証明された。
そっかぁ………あの二人、そこまでいってたんだなぁ。微妙な気分。
も、もしかしたらこの後もっとすごい事しちゃうのかな?二人は止まる気配が全くしないどころか、激しくなっている。
アタシはそういう経験は無いから分からないけど、あんなになるんだ………気持ちいい、のかな?
そう思った時だった。
きゅんッ
「んっ!」
いきなりお腹の奥が疼いた。
突然の事で驚いている間も、向こうでは竜胆とお姉ちゃんが交わっている最中だった。
その声や水音が聞こえてくるたびに、きゅんきゅんとお腹の奥が疼く。
その感覚………知ってる。
アタシだって思春期の女子。
頻繁ではないにせよ、自分で慰めることもある。今の、その時の感覚に似てる。
「はぁ……はぁっ……んんっ!」
お姉ちゃん達の声が嫌でも耳に入ってくる。それに釣られるようにして、アタシの身体も火照ってきた。
そんな………人の、しかもお姉ちゃんの行為聞いて、こんなになるなんて………どうしよう。
『ひゃっ!竜胆君!…んあっ、はうっ!……ひゃうっ、はぁんっ、んんっ!りんどぉくん!』
何とかして抑えたいのに…お姉ちゃんの声のせいで、興奮してきちゃう………
たまらなくなったアタシはベッドに倒れ込んだ。ちょっとだけ………ちょっとだけ……
アタシはパジャマのズボンを下ろした。その間にも隣からは喘ぎ声が聞こえてくる。
それに興奮しながら、アタシは自分の秘所にそっと手を伸ばした。
ねちょっ
「ッ⁉︎」
うそ………下着こんなに濡れてる………お姉ちゃん達の聞いて、その背徳感で………
アタシの手は無意識のうちに動いていた。濡れている自分の秘所を沿うようになぞっている。ピリピリした快感が流れ込んできた。
「んっ!はぁ、んんっ!あっ……はうっ、んあっ!ひゃっ、んんっ!はぁっ…ひぅっ!」
アタシ、こんな声出るんだ………今まで知らなかった。
頭……ぼんやりしてきた……それでもはっきりと、残ってるものがある。
「りんどぉ………」
その名前を呼ぶだけでまたお腹の奥が疼いた。ダメだ、収まるどころか激しくなってる。
なんで………ちょっとの間、一緒にいただけなのに。
アタシは手の動きを速くした。さっきよりも大きい快感が流れてくる。
「あぁっ!んっ!はぁっ!んんっ…ひゃうっ!ひゃっ…はぅっ、ひゃんっ!」
声、抑えないと………竜胆に聞こえちゃう。
そう思っても声は抑えられない。お姉ちゃん達の声を聞いて興奮は止まらない。
ダメ、こんなんじゃ興奮するだけ……もっとシないと………
アタシは下着も脱ぐと、パジャマの上のボタンも外した。前をはだけると、ブラジャーもたくし上げた。
お姉ちゃんよりも胸小さいのがコンプレックスだったりするんだけど、一度竜胆に見られてるんだよね………小さいとか思われてないかな?
そんな事を考えながら、アタシは右手をそのまま秘所に、左手を胸に持ってきた。
秘所は自分の予想以上に濡れていた。アタシはそれを拭うようにして指を這わせる。胸を包んでいた手にも力を込める。
「ひゃっ……!」
思わず大きな声が出そうなのを何とか抑える。危ない。
僅かな緊張感を感じながら、アタシは指を動かした。
『ひゃうっ!んん─────ッ‼︎んあっ!ひゃんっ!はぁんっ…んんっ、くぁっ!ふむっ!んぐっ、ぐちゅ、ぢゅるるっ!』
向こうでお姉ちゃん達がさらに激しい事をしているのが分かる。
壁一枚向こうでお姉ちゃんは竜胆に色んなことされてるのかな……なんか悔しい。アタシだって本当は………
アタシは蜜壺と化した秘所の中に指を挿れた。その快感に耐えるためにシーツを噛む。
「─────────────ッッッ⁉︎⁉︎」
腰がビクビクッと震えた。き、きもちいぃ………
アタシはそのまま秘所と胸をイジり続けた。お姉ちゃん達の声、まだ聞こえる。どんだけの事シてるのよ!
そう思っても、その声のせいで興奮は高まる一方だ。自分の愛液でシーツが濡れているのが分かる。
「────ッッ‼︎─────ッッ‼︎ フ───ッッ‼︎フ────‼︎‼︎」
指の動きを激しくすると、秘所から潮が噴き出された。
だ、だめぇ………もう………
アタシは本能的に快楽を求めて、胸の先を強く摘むと同時に蜜壺の中を軽く引っ掻いた。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ⁉︎⁉︎む─────ッッ‼︎む─────ッッ‼︎む─────ッッ‼︎‼︎」
絶頂に達すると同時に、アタシは快感を逃すように腰をガクガクッと震わせた。
そして秘所からはブシャ───ッッ‼︎と勢いよく潮が噴き出した。それは瞬く間にシーツにシミを作っていく。
快感が全身を駆け抜けると、アタシは脱力してベッドに身を沈める。そのまま絶頂の余韻に浸った。
「はぁ……はぁ………んんっ………」
アタシは肩で息をしながら、窓の外へ注意を向けた。
『ひゃんっ!……んあっ、はぁっ、んんっ!りんどぉくん!んあぁぁぁッ⁉︎あむっ!ぐちゅぐちゅぐちゅ……ぢゅるるるるッ‼︎』
どうやら向こうはまだシてる最中らしい。お互い求め合ってるのが音だけで分かる。
お姉ちゃんがアイツの近くにいる限り、この想いはどう伝えても受け取ってもらえない。
きっと竜胆はそれくらい強くお姉ちゃんの事を思ってる。
でも………こんな事なら、あんなヤツ頼るんじゃなかった。
「………竜胆………バカ」
向こうでは二人が激しく愛し合っている。アタシちゃんと寝られるかな?
自分の幸せ………か。
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