完全に本編ではあり得ない平行世界で、
カリムさんが大翔くんにのめりこむ話です。
二、三話で終わります。
文字数も極端に少ないこともあれば、長いこともあるかと。
区切りごとに投稿するような感じです。
堕落せし預言の聖女
カリムは荒々しい剛直の突き上げが子宮を揺らす感覚に、視界は光にあふれ、理性を蕩けさせる悦楽の波に身を任せ、開いた口元から涎をこぼし、汗で額や頬に張り付いた髪もそのままに、さらなる刺激をと叫んでいた。
「もっと、もっと、くださいませっ! わたくしはぁ、カリムは大翔さまの奴隷なのですっ。浅ましい本性をっ、殿方のおちんちんに貫かれてぇ、突き上げられてぇ、悦んでるただの雌なのですっ!」
枢機卿を祖父に持ち、稀少技能・預言者の著書という未来視の能力を持つ彼女は若くして、教会騎士団の要職にある。
流れるような長く輝く金の髪。整った顔立ちに穏やかな性格がにじみ出ており、貴族令嬢を思わせる上品さも合わさって、彼女は言葉通りの『高嶺の花』であった。ファンも含めて味方も多いが、教会及び管理局での地位を若年にして得ていることから、ひがみや妬みも集まりやすく、身の安全が脅かされることも多く、教会から出ること自体が非常に少なかった。
その自分が自ら男の前で四つん這いとなり、浅ましく男根の挿入をねだり、悦んで腰を振っているなど、日常のカリムを知る者からは想像も出来ないだろう。異性とは一定ライン以上の距離感に踏み込むことはなく、また護衛役のシャッハが常に傍に控えているのだから。
「ぐっ、カリムさん……」
「呼び捨ててくださいっ、今は教会騎士なんかじゃない、貴方に犯されて悦ぶ、ただの淫らな女なのぅっ!」
敬意など捨て、ただの女を貪るように、犯して欲しいと、カリムは叫ぶ。今の自分の周りにいるのはシャッハではなく、自分を犯している男と、カリムの先達とも呼ぶべき二人の女性。四人とも一糸纏わず、生まれたまま、ありのままの姿を晒していた。あるのはこの身一つ。
「嬉しい、嬉しいのっ、ただの私を、裸の私を欲しがってくれる大翔さまが、お慕いしてますっ、ああ、もっと、もっと使ってくださいましっ!」
感情が入り混じるままに、カリムは叫ぶ。腰を、臀部をうねらせ、少しでも男の熱を深く受け入れようと動き、獣のように扱われたいと望む。
「ああ、もう、乱暴にやり過ぎると、後で痛くなるんだぞ!」
この倒錯した雰囲気に浸る時間が終わり、酔いすら覚える大翔の汗や精液を洗い流せば、次の逢瀬まで再び、彼女は騎士カリムに戻る。調和を重んじ、礼節を尽くし、慈愛を分け隔てなく注ぐ教会騎士団の女騎士。長年にわたり役割を強いられ、今や身体に染みついてしまった、皆が求める自分の姿を演じ続ける。
ただ求められた役割を演じ、人形のような生き方を、カリムは既に諦めていたし、求愛もことごとく遠ざけてきた。自分が特定の男性に近づくことは、教会内の力関係が変わることでもあり、祖父がそもそも取り入ろうとする連中は排除してきた。
「構いませんっ、どうか強くっ! ああ、真っ白になるのっ、頭、痺れてっ!」
誰にも明かさなかった、預言の一節。『預言の聖女は闇の使い手に囚われ、心の安息を得るであろう』……普段はもっと難解な詩文形式のはずが、その一文だけは簡易なもの。
カリムはその予言により、自分の現状が打破されることを密かに願い、最終的に大翔に抱かれることになり、人生に諦観すら抱いていた彼女は、心の充足を得ることになった。
「!?……中の動き、変わった、ぐっ、そんな一気に吸い付かれたら……っ!」
自分が屈辱的な姿で蹂躙されることで、カリムはただの一人の女であることを自覚し、そう扱われる自分に、歓喜すら覚えていたのだ。
彼の婚約者たるすずかやアリサも、住む世界は違えど、置かれた立ち位置は似ている。違ったのは責務を果たしつつも、自分の幸せを諦めずに勝ち取ったということ。
もう遅いかもしれないけれど、とカリムは自戒しながらも、それでも、すずかやアリサにつられるように、カリムも自分自身の幸せを求めようという考えにたどり着いていた。
「ひろくんはカリムさんみたいな人、放っておけないもんね……」
「私達で鍛えすぎたせいか、ああいうタイプを惹きつけるのよね、全く」
容姿でいえば、可もなく不可もなくだろう。ただ、すずかやアリサに鍛えられ続けているから、所作や美的センスは精練されている。
外見に拘る女性には効果はないが、カリムのように偏見を持たずに人に接する性格の女性からすれば、好感が持てる男性であるし、彼女の置かれる地位に対して必要以上に遜ることもない。敬意は見せても、過度に持ち上げることもない。
すずかやアリサが、月村やバニングスの娘としてではなく、自分自身を見ろと言い続けてきたことが、カリムには非常に効果的に受け容れられた、というところであった。
「……抱かれる度に、綺麗になっていく感じだもの。すずかが最初にえらく警戒したのは正解だったわけ、か」
「私の、別の未来だって直感的に思ったの。今のカリムさんは、19までひろくんに出会えなかった場合の私だって」
カリムは初めて大翔に抱かれた時から一貫して、二人、あるいはアリサかすずかの見守る中でしか、大翔とのセックスをしていない。それにはもちろん理由があるのだが、カリムが心身とも充足し、より魅力的な女性に変化していく過程を、二人は間近で見続けていた。
「ああ、いいですっ! おっぱいも、もっと乱暴にしてくださいませっ! 痛いの、くださいっ! 痕が残るぐらいにっ! あぁ、わたくし、キます! イってしまうのぅ!」
「ぐっ……出るよ、カリムっ!」
「はぁぁぁぁぁぁ! イキますぅ! 淫乱なわたくし、イクぅ!」
男の脈動と吐き出される精の熱さに全身を震わせながら、カリムは刹那の歓喜に酔いしれるのだった。
時系列も多少狂ってますので、与太話程度に見て頂ければと思います。