百獣海賊団の手によって滅亡したゴア王国跡地、そこではあることが行われていた。
それは生き残った元ゴア王国国民による復興作業ではなく・・・百獣海賊団による巨大歓楽国開発のためである。
「それにしても国ごと僕らの物にするなんて面白い発想だねジョーカー」
風通しの良くなった元王城の玉座の間ではヤマトとナミ、俺がいてそう言ってくるのはヤマト。
「別にそうでもねぇだろ、今やってることはワノ国と似たようなことしかしてねぇし。この国がクソだったから有効利用しようと思っただけだがな」
「ふーん。ねぇナミ、ジュース頂戴」
「はい、ヤマト様」
こういう事に興味がないヤマトは早々に飽きてナミにジュースを要求する。
「どうぞ」
「ありがとう、ナミも欲しかったら飲んで良いからね」
「いえ、私は・・・」
「構わねぇよ」
「ありがとうございます」
ヤマトの言葉にナミは俺の方をチラ見して遠慮しようとしたので許しを出す。
「それでこの後はどうするの?」
「この国が俺達の手に落ちたことは知れ渡っているだろう、海軍本部の大将クラスが来ても可笑しくねぇ」
「だよねぇ、戦う?」
「いや、そうなるとここが戦場になる上にせっかく手に入れたのにそんなことで手放すのは勿体ねぇ」
ヤマトの言葉に俺は即答で否定する。
「じゃあ、どうするの?」
「そうだな、流石に大将クラスを相手にここを防衛する事は難しい。どうしたものか・・・」
そうしながら悩んでいるとヤマトが思いついたような表情でこう言ってくる。
「そうだ、クソ親父に運んで貰うのは如何だろう!」
「お前の言っているクソ親父は俺達の海賊団の船長なんだが・・・?」
良いこと思いついたといった感じで言ってくるがいくら実の父親とは言えトップに運ばせようと言い出すとは思わなかった。
一瞬それも良いかもと思ってしまった・・・。
「それが駄目なら何か良い考えがあるの?」
「・・・・・・」
「じゃあそれで決まりだね、ナミ電伝虫貸して!!」
「はい、ヤマト様」
俺が言い淀んでいる間にヤマトが行動に移す。
『なんだ』
「あっ、出た」
『ヤマトか・・・、何の用だ?』
「クソ親父、
『なにっ!?』
ヤマトの国を滅ぼした発言にカイドウは驚愕の声を上げる。
『それはどういう事だ!? ヤマト、今すぐジョーカーに変われ。テメェじゃ要領得ねぇ!!』
「何だとクソ親父・・・って、ジョーカー!!」
カイドウの言葉に噛み付くヤマトから受話器を奪い変わる。
「カイドウさん、俺だ」
『ジョーカー、さっきヤマトがゴア王国とか言う国を滅ぼしたと言っていたが本当か?』
「あぁ、本当だ。これから百獣海賊団が大所帯になってくるからな、それなりに土地が必要になってくる」
『確かにそうだが早急過ぎやしねぇか』
「そうおもうかもしれねぇが早いに越したことはねぇ筈です」
『それもそうか』
俺の言葉にカイドウは納得した。
『それで略奪の報告だけか?』
「いや、この島をどうやって管理しようかという話になった時にヤマトがカイドウさんに運んで貰えばいいって言い出して・・・」
『そうか、ジョーカーヤマトを甘やかしすぎだ』
「すみません」
本題に移ると俺はカイドウに怒られた。
『まぁいい、珍しくヤマトの奴が泣きついてきたからな。そのくらいしてやる』
「ありがとうございます」
叱責の後、カイドウは島の移動を了承し電伝虫が切れた。
「ヤマト、正座」
ヤマトへの説教はナミが夕食の用意が整ったことを報告に来たときだった。