Purgaturium/英雄 cupiditas 作:トラロック
最終日の講習に臨む若き娼婦見習いアタランテ・ミリアこと
とにかく、何度も風呂場に入り、徹底的に身体を洗う。
手足が欠損している状態でも一通り洗えるようになってきていた。それが終われば食事だ。
朝方食べたばかりだが風呂場で体力を使ったためか、多少は入った。――料理人の女性も事情を把握していた為に大森ではなく食べ切れるように少ない量を用意してきた。
食事が終わるとトイレに籠ってウンコを出し切る。これは無理に出す必要は無く、風呂場で肛門が程よく湿って出易くなったかどうかを確認する為だ。
急な便意で客を失望させないように、と。
数分ほど力んでみたが出る気配はなかった。
(まだ消化中のようだ)
時間通りに出てくるものなら苦労はない。
いつもであれば朝起きてすぐに便意を催す。それ以外は夕刻までトイレに行かなくても平気だった。
大便より小便の方が回数が多い。
そんなことを考えながら娼婦用の薄着をまとい、講習用の部屋に向かう。
頭では如何わしい行為を教わる為だと分かっている。随分と淫らな存在になり果てたものだと呆れ返る。しかし、それもこれもこれからの自分には必要だと感じたからこそ逃げ出さずにいる。
もし、欠損した手足が戻ったとしても――二度目三度目の救いがあるとは思わない。
それほどまでに自分は絶望を知った。期待に応えられない怖さを知った。
(……このまま死ぬくらいなら色々と知って後悔するのもいい。……その結果が想像の埒外だったが……。人間、堕ちる時は早いものだな。……精神が弱い者ほど這い上がることを諦める)
目の前に女性器があれば進んで舌で嘗める。頭を強引に押さえつけられなくても拒否しない程に。
命令を順守しなければならない、という強制力がなくとも言われた指示には従う。
意外と素直に相手の指示に従っているところを他人が見れば驚く事だろう。淫乱なアタランテだと揶揄する者も居るかもしれない。実際、事実だから否定はしない。そして――
三日目だからと言って平然としている事はさすがに出来ず、脳内では昨日の女性器の様子がチラついて気持ちが悶々としてしまう。
最後に勢いのついた潮吹きを目撃した事も思い出し、心臓の鼓動が早くなる。
頬を赤らめつつ部屋に用意されている椅子に座り、尻尾の位置を確認する。
まだ昼間だというのに頭の中は如何わしい雰囲気に呑まれつつあった。
山吹と林檎という娼婦以外の名前を知らないが初日に顔を見た者であることは分かった。
「恥ずかしさで逃げ出すかと思っていたけれど……。鶯の決意は結構堅かったのね。とても感心するわ」
「……どうも」
(お金をもらった以上、逃げ出してもいいんだけど……。進んで娼館に来ただけの事はあるわね)
返金する気は無いが無理に追い出す気もなかった。
ただ、現行の娼館はアマゾネスで構成されているので多種族の人材が集まり難い側面がある。
やる気があれば
「では、早速始めましょうか。今までは知識を得たり相手に施すものでした。本番は異性を相手にするのですが……。攻めるだけではなく受ける事も仕事の内です」
(……やはり)
昨日は娼婦がアタランテに身体を預けた。今日は逆のことをする。
予想していた事だが当たると身体から力が抜ける。
当たってほしくない事ではあるが――予想されるべき事態でもある。それに薄着でいるということは脱ぐことが前提となっている。
娼婦はそもそも裸で抱き合う事を
「同性しか居ないから鶯はその恰好でも平気なのかしら? それとも私の命令だから?」
「……これがこの店の制服だと窺ったからだ。恥ずかしくないわけではないが……」
この格好で外に買い物に出かけろ、と言われると足がすくむ。ただでさえ片足で杖を突きながらでは歩けない。余計に目立ってしまう。
かといって娼館が立ち並ぶ界隈では多くの薄着の娼婦達が客寄せをしている。
恥ずかしいから出来ない、など誰も言っていない。少なくとも見える範囲では確認できない。
「他の娼館に行ってもだいたい似たような事をするわ。……アマゾネスはもっと荒々しいかもしれないけれど。では、大体予想が出来ていると思うから、服を全部脱ぎなさい。貴女はテーブルにタオルを敷いて」
「はい」
返事をしたのは一緒に来た娼婦。アタランテは軽く呻いただけ。
頭では分かっている。けれども態度に出すのに時間がかかった。なにせ、風呂場以外で自主的に裸になる習慣が無かった為だ。それなりに抵抗を覚える。
何度か深呼吸した後で服を脱ぐ。元々薄着なので時間はかからなかった。
元とついているが冒険者を休止したばかりで筋肉の衰えは無く、未だ引き締まった肉体は維持されている。
男性に比べれば幾分か見劣りするかもしれないけれど。
豊満とは言い難い小振りな胸。やせ形の身体に似つかわしい手足。殺伐とした世界には似合わない可愛らしい容貌。
一糸まとわぬ姿を小さな部屋に晒すアタランテ。未だ男を知らぬ身体ゆえの瑞々しさに溢れていた。
長テーブルの上にタオルを乗せ、そのに仰向けで寝転がるように指示された。
昨日と逆の立場になる事に抵抗を覚えるが軽く息を整えて気合を入れる。
「昨日と同じ体勢ですから、ずり落ちないように気を付けて下さい」
「承知した」
尻尾が下敷きになる態勢になるので鬱血しないように腰の下にもう何枚かタオルを敷き詰める。
獣人の寝相は基本的に横向きだ。仰向けでも眠れなくはないが朝になる頃には傾いた寝相になっている。
テーブルに寝転がったアタランテは横に転がり落ちないように無事な左手でテーブルの側面を掴む。もう片方は何もできないので気持ち的には不安を抱いた。
両足は床に足れ下がる形となる。
(さすがに陰部を隠したりしないか。他人に裸を見られるのが恥ずかしいって人が多いのに……。同性でも胸と股間を隠す子が多かったな)
髪の毛と同じ色合いの陰毛と下腹部にある綺麗な盛り上がりを眺める。
やせ型だと見るのが容易になる『恥丘』というものだ。
覚悟を決めているアタランテの気が変わらない内に
獣耳と尻尾は触れられても揉まれても特に問題が無かったのでまずは小振りのおっぱいを揉む。
見た目は貧乳に近い美乳と言ったところ。大きい胸ばかりでは飽きられるので貧乳でも人気がある。
「他人に揉まれる気分はどうですかー?」
「く、くすぐったい、です」
巨乳であればもう少し乱暴な扱いが出来るがアタランテの場合は掴むことも難しい。よって出来ることは少ない。
将来的に大きくなるようにと願いを込めて長めに揉みしだく。――揉んでいるのは山吹だ。疲れたら側に居る後輩従業員に代わる予定になっている。
色白の肌と揉まれる毎に赤みを差す胸。頻繁に吸われていない無垢で綺麗な桃色の乳首。
揉み終わると娼婦の女性に乳首を吸われたり甘噛みされたりした。その間、アタランテはされるがまま耐えた。これも娼婦の仕事だと理解したから。
必至に耐える
本来なら足の裏も嘗めるところだが片足だけとなると山吹でも躊躇してしまうし、客の男性も同様の筈だ。
くすぐったい事を中心に攻めるのも一つの手段だと言いながら。
「鶯の足裏は綺麗ですよ。頻繁に風呂に入って綺麗にしているからでしょうね。外反母趾になっていませんし、形もいい」
綺麗な身体ゆえに欠損が痛々しい。
相手が同情すると性的趣向が減衰してしまう。それでは娼館として成り立たない。
障害を持つ女性に興奮を覚える人種は多くない。収入の観点からも今のアタランテでは雇い入れるだけで赤字は確実だ。
だからこそ山吹は残念がった。手足の欠損だけでも解消してくれれば傷持ちでも金を稼げる逸材だ、と思った。
娼婦に胸を吸わせている間、山吹は
良く洗っている為に綺麗な
流石に下半身を攻められると口をきつく結んでいた彼女も呻きを漏らし、次第に小さく喘ぐ。
生娘なので膣口は閉じたまま。それを指で無理矢理こじ開ける事はせず、優しく撫でつける。
最初は抵抗を見せていたが事前に覚悟していたために太腿を震わせながら耐えた。
「そうそう。抵抗してはここに来た意味を失いますからね。……他人に触れられると思った以上に緊張するでしょう?」
「……はい」
胸を吸っていた娼婦に今度は股間に顔を埋めるように命令した。そこでアタランテは今一度下半身に力を込めて緊張する。
頭では分かっていてもいざ実戦となると一段と心臓の鼓動が早まる。
胸を赤く染めつつも逃げることは出来ない。
他人に無理矢理股を開かれ、頭を埋められる。――もし、ここで足を閉じようとしたら『
(閉じてはいけないけれど……、気持ち悪い。今まで味わってこなかったことを体験するというのは……、本当に怖い)
そんな緊張する鶯の頭を山吹は撫でた。ついでに獣耳も。
荒い呼吸を繰り返すも行為は止まらない。そして、ついに娼婦の下が膣と触れ合う。
「……んっ」
言い知れない感覚が背筋を通って脳天を貫いていく。
壮絶な不快感の後は柔らかい下の感触がねっとりと性器を愛撫する。薄っすらと開いている大陰唇の中をざらついた舌が刺激する。
悲鳴を上げそうになるが涙目になりながらも耐えた。尿道を擦られる時は痛みと不快感がやってくるがすぐに止む。
下から上へ。何度も舌が往復する。その度に腰を小刻みに震わせながらテーブルから落ちないように耐える。
尿道をこじ開けようと執拗に擦られたり、吸われたり唾液を送り込まれたりした。
他の娼婦の女性器だと露出している陰核もアタランテのものはまだ内に隠れていた。その部分も舌で攻められる。
(……あー、急に尿意が……。まさか潮吹きか? 私も出るのか、あの勢いのついた放尿の様な現象が……)
出さずに済むわけが無いし、ひたすらに耐え続けるのも仕事にならない。
しかし、力を抜くと手遅れになる、という危機感が襲う。初めての事は何もかも怖い。それは冒険者として【ランクアップ】した経験を持つとしても。
気持ちがいいかと言われれば変な気分だとしか言えない。このまま刺激され続けると確実に下半身は大洪水になりそう、とだけ予想できる。
そもそも自慰行為すらまともに経験が無い。何が起きるのかは昨日の時点で分かっているけれど、自分の感覚ではまだ分からない。
激しく痙攣していたところから想像以上の感覚が襲う事は確実だ。
「もう果てそう?」
「はて? ……よく分からないけれど……、限界が近い、かも……」
山吹からはよく分かるのだが、アタランテの胸や腹の動きがどんどん強くなり、小刻みに震えている。
限界が近くなると呼吸も激しさを増す。さすがに大絶叫するほど取り乱したりはしないようだが、人によっては本当に悲鳴を上げる。
痛みではなく気持ちよさに耐えきれずに。
押さえている感情が解放されるように。
「……身体の力を抜きなさい。股間に物凄い噴出感が出て来るけれど無理に抗わないように。自慰行為だと変に遠慮してしまうけれど、こうして他人に刺激を受ける方が何倍か気持ちいいものよ」
そう言いおいて娼婦に尿道周りを中心に遠慮なく攻めなさい、と指示した。
舌の動きが激しくなり、尿道と上部に隠れている陰核をほじくり出そうとするかのように攻め立てられ、熱い吐息を漏らしながらアタランテは喘ぐ。
普段の生活では決して出さないような声に驚きつつ。
(……演技じゃなく、本当にこういう声が出てしまうのだな。……ああ、これが気持ちいいという感覚か……。自分では……変に遠慮してしまう所なのに……)
「最後にちゃんと相手の様子を見なさい」
「……う」
目を瞑って顔を逸らそうとしたアタランテに山吹は声をかけ、股間の様子を見るように指示を出す。それに懸命に従い、様子を見ると女性器に吸い付くようにする娼婦の姿が見えた。
これが彼女達の仕事なのだな、と改めて思った。
その後、唐突な噴出感というか開放感に襲われ顔を仰け反るものの山吹が後頭部に手を差し入れ、無理やりに前方に倒そうとする。
呻く
抗いようのない感覚によって閉じようとする気持ちに抵抗し、薄目になりながら人生で初めて絶頂というものを味わい、一瞬の衝撃の後、下半身から放尿に似た放出感が発生した。
それもいつもの放尿などではなく止めようがないほど強いものだった。
「……うあ……あ……」
尋常ではない噴出音は自分の耳にも届いていた。それと今だに股間に顔を埋めている娼婦は噴出する体液をどうやら口で受け止めて飲み込んでいるらしい。
アタランテは耐え難い感覚によって口を開けたまま腰を痙攣させ続けた。それと同時に頬を赤く染めて潮吹きする事が気持ちいい、という感覚を知る。
無意識のうちに喘ぎつつも噴出は長くは続かない。終わる頃には何故か涙が出ていた。
荒い息遣いをしながら潮吹きを最後まで
今まで貞潔を守ってきた自分はこれで晴れて娼婦の一人になった、なってしまった気がした。
山吹は黙って
口からいくらか零しつつ潮吹きで出た体液を飲み込んだ娼婦はタオルで顔を拭いて一息ついた。顎が疲れて来たので休まないと上手く喋れないから。
数分ほどの休憩を挟み、娼婦が尋ねて来た。
「……初めての潮吹きは気持ち良かった?」
「……ああ、気持ちよかった。……物凄く……気持ちよかった……」
放心したような、絶望を味わったような、何もかも失ったような悲壮な顔で棒読み気味に答えた。けれども言葉に嘘偽りはない。身体の感覚や表情がついてこないだけだ。
下半身は今も痙攣し、体内の体液を今も出そうと蠢いている。
(……私も股間を刺激されて絶頂に至った……。他の娼婦のように見っとも無く潮吹きとやらを起こした……。小さな尿道からあんなに激しく出るのだな……。それで……、それが気持ちいいと私は答えた。……女の身体は正直なのだな。私の気持ちとは裏腹に……)
山吹が撫でていた恥丘をアタランテも撫でてみた。臍のしたにある盛り上がり。そこを今まで意識してこなかったけれど手触りが良いのが分かった。
そこより下は女性器だ。気持ちよくなるために触ったことはない。まして一人で嘗める事は出来ない。相手にやってもらわなければ無理だ。無理だと理解した。
「今、潮吹きしたから随分と体力を失ったと思う。物凄く疲れている筈よ。いくら女性でもそう何度も潮吹きは出来ない。それに水分が出尽くしちゃうと身体の震えが止まらなくなる。水分補強はしっかりと取らないと駄目だからね」
「……はい」
「おめでとう、
山吹の言葉で見失いそうになっていた自分の本来の目的を思い出し、彼女の顔を見つめた。
金を稼ぐために来たのではなく男女の営みを知る為だ。それには専門家である娼婦に聞くのが一番だと思ったからこそ恥を忍んでここに居る。
潮吹きで挫折感を味をっている暇は自分には無い。これからもっと大変な事が待ち受けている、筈だ。
まだ少し放心気味のアタランテに飲み物を与え、無言のまま佇んだ。
自慰行為を初めて意識して成功させると取り返しのつかない事をした、という罪悪感に苛まれる事が多々ある。
それも慣れてくれば気にならないが純潔を尊ぶ種族だとかなり長い時間立ち直れなくなる。
獣人であるアタランテはまだマシな方だ。受け答えが出来て、状況を理解しようと努力している。
半狂乱になって暴れる事も多少は覚悟していた。それほど最初の衝撃というのは大きいものだ。
(……でも、講習が終わったわけじゃないのよね。世の中は早々甘くないのよ)
飲み物と一緒にバケツも用意させていた山吹は中に水が入っている事を確認し、手を洗う。
それと薄手の手袋を身に着ける。これも娼婦界隈で取り扱っている商品の一つだ。
モンスターの粘液が材料の耐水性に優れた手袋である。本来は食品加工業などに使われる。
「気持ちは落ち着いたかしら?」
「……ああ、だいぶ落ち着いた。……まだ何かやらなければならないのか?」
「そうよ。
「……娼婦もまた修羅の道だな」
もう逃げようかな、とこの時のアタランテは本気で思った。しかし、足腰が震えている為に走れず。正確には動こうとしたのだが何故か前に進めなかった。
水分補給をしたとはいえ身体はまだ衝撃から立ち直っていない。
テーブルからは既に降ろされていたが立って数歩歩くのが精いっぱいだった。そんな調子にも関わらず、杖を突いてもいいから手前まで歩きなさいと命令された。
全裸で股間を濡らしたまま。
一歩進むと尿道から少しだけ体液が漏れそうになった。思わぬ残尿感に内股を閉じようとしたが足腰がまだ震えて上手くいかない。
「そのまま立っていなさいよ。貴女はもう一度、彼女の股間に口を当てて」
「ほーい。ちょっと顎の調子が悪いけれど……」
その言葉でまた女性器を嘗められるのだなとアタランテは察した。そして、それは即座に実行されてしまった。
立った状態だと大陰唇はぴったりと閉じてしまうが娼婦はお構いなしに股間に顔を押し付けて舌を這わせる。それだけで言い知れない悪寒が背筋を駆け巡る。
舌で嘗め上げられるせいか、どうしても気持ち悪い。それもすぐに解消されるけれど――
また執拗に尿道を嘗められ、小さな穴を広げようとする。
穴を擦られると排尿感に襲われる。さっき景気よく噴き出したばかりなのに、と。
「倒れないように耐えてねー」
「……う? まさ、まさか……」
背後に回った山吹が尻を触ってきた。反応した尻尾が相手の腕に巻き点く。
おそらく肛門を狙っている。それを即座に予想するものの耐えなければならない、というのが不安を増大させる。
新たに感じるのは肛門に何かが入る感覚。先ほど身に着けた手袋を使って指を直接ねじ込んできたようだ。
様子は見えないが複数本ではなく一本の指。
(……そんなところに……。ゆっくりと入る感覚と性器を慣れられる感覚が……あ、これも気持ちいい……気がするけれど……)
「……う……、んんっ……。んー……」
山吹は中指を根元まで肛門に入れ込んだ。あまり乱暴に扱うと肛門が裂けてしまう。――裂けると言っても僅かに血が出る程度。肉体的に大きく損傷する事は無い。
本当に損傷させるならばそれなりの『力』を持っていなければ無理だ。
水で濡らして優しく挿入し、血が出ていないことを確認する。
「これ、自分では出来ないのよね。抜けなくなるって、思っちゃうから。あと、肛門を拡張するには長い時間がかかるし、健康面からもお勧めはしないわ」
指が止まっている内に気にならなくなった。
条件反射的に力がこもってもそれほど痛くもない。軽い不快感だけ。
立った状態を維持しないと危険な気がして震える足腰に活を入れる。そうすると尻に力が入り、同時に挿入している指を締め付けようとする。
「ウンコをした後、お尻がかゆくなる。特に肛門周りがね。ここ、刺激されると割と気持ちがいいのよね。男性客もここを刺激されるだけで射精する事があるくらいに」
前は娼婦によって性器を嘗められ、後ろは山吹によって肛門への刺激が始まった。
最初はゆっくりと抜き差しされ、次に内部で指を曲げる動作。痛い場合は別の動きにしてもらえた。
確かに肛門内部で指が動くと痒みを解消するような気持ちよさがある。それと同時に性器もまた気持ちが良かった。生温かい息遣いでざらついた舌で嘗められているのに。
膣から尿道までを何度も往復され、肛門に差し込まれた指が前後に動くたびに小さな喘ぎ声が出る。
(……気持ちよくて淫らな声が漏れてしまう。……これは、興奮状態のせいか。身体も自然と動いているような……。身体というか腰が勝手に……)
「……あっ、あっ……はあ……」
「どうかしら? 昨日貴女が膣に舌を這わせたくらいの気持ち良さだと思うけれど……」
「あ、あんなことが……、ここまで……」
昨日の娼婦が感じていた感覚を自分が感じている。そう思うと余計に羞恥心で顔が赤くなる。
それに肛門で抜き差しされる動きがやたらと気持ちいい。それをもし、膣の方でやっていたら――
生娘である自分は処女膜で塞がっているが、もしそれが無かったら感覚を味わえるのか。
その前に膣に入れる
「……あ、ああ、駄目だ……。また気持ちよくて……。で、出てしまう……」
「いいのよ、我慢しなくて。思うがまま自分を解放しなさい。その為にここに来たんでしょう?」
後ろの山吹は指の抜き差しを速め、前方の娼婦は倒れないようにアタランテの下半身に抱き着いたまま性器に舌を這わせ続けた。
下半身のむず痒さが限界を迎え、尻尾が自然と真っ直ぐに伸びた。
先ほどよりも小さいが一気に力が抜け出るような開放感が襲ってきて思わず悲鳴に似た叫びをあげた。それも突き上げるような感覚が起きる毎に尻尾が跳ねて胸を大きく動かし、荒い息遣いを続けた。
幼子のように情けない声を挙げつつ絶頂の感覚に再度
体感的に何度か潮吹きした後、身体から力が抜けて立っていられなくなった。
「とっても可愛い嬌声だったわ。あれならお客さんも喜ぶわよ」
「……うー、こっちは……とっても恥ずかしい……。あんな声を出すなんて……」
泣き顔を晒す
潮吹きなのか唾液なのか区別出来ない程びしょ濡れになった様子に思わず呻く。それと今だに尿道が奇妙に蠢いて、時折小便の様な液体が漏れるのも見えた。
その尿道を山吹は手袋を取った素手――改めて水で濡らした――で触り始める。
「尿道は基本的に大きく広がらないわ。下の膣で男性器を受け入れるの。自慰行為する時も陰核と膣を刺激するように。後、手を清潔にしていないと病気になるからね。何でもそうだけど、清潔を心掛けて。性病についても覚えないと目が潰れたり、膣周りが醜く変貌したりするから」
「……はい」
山吹は説明しつつ動けない彼女の性器を擦ったり摘まんだりしていた。
数分ほど弄り回したが気持ちよくならない様子を知り、丁寧に性器を洗浄し始めた。
他人に洗われている内にまた気持ちよくなってきて、小さく喘いだ。おそらく山吹はそれを見越して触っているので抵抗する事をやめた。
床に尻もちをついたまま両足を広げて性器を晒している姿がひどく恥ずかしかったけれど。――性器を洗われている間、娼婦に背後から胸を揉まれ続けた。
水気を取った綺麗な女性器を手鏡で確認させられる。この行為も恥ずかしい事で性的興奮を呼び起こすと説明された。
次いでとばかりに山吹は目立たなかった
外気に晒されなかった為にとても敏感で触られるだけで軽い痛みが走る。
「男性の物を受け入れる時に一緒に擦られる事があるけれど……。女性にとって敏感な部分の一つだから。今の状態だとうっかり下着に挟まれちゃうと大変な事に……」
ただでさえ敏感な部分を挟まれたり、晒すことで拭くと擦れると歩きにくくなるのは容易に想像できた。問題はそれだけではない、というところ。
娼婦達の陰核は割と目立つ位置、というか大きさがあった。
最初は外皮に埋もれるように隠れているがある時に露出するようになる。男性器と違って極端に肥大する事は無く、尿道がついているわけではないので放尿は起きないが湿り気は帯びるという。
「自慰行為する時、これを擦ると気持ちいいのよ。やり過ぎると充血したり、後々下着を身に着けた時、大変な事になるわ。快楽も程々にね」
「………」
(……あまり聞きたくない情報だな。だが、快楽にのめり込んだ時の対策を取らないととても恥をかくのは理解した)
それと陰核を触りながら説明してきたので恥ずかしくて返事が出来ない。
触られている、というか擦られている内に上擦った声が出てしまう。それと呼吸が荒くなる。
裸でいるせいもあり、呼吸するたびにお腹の動きが目立つ。
山吹につられて娼婦の女性が
「処女でも愛液が出る。今のうちにたくさん気持ちよくなりなさい」
「……うう」
結局、そのまま軽く潮吹きしてしまった。しかも手鏡で映されていたので吹き出る様子がはっきりと確認できた。
無様に手鏡を濡らし、荒い息をつく事になり、とても居心地が悪い。
また涙が出そうなアタランテの女性器を山吹はいつもの事のように洗ってくれた。
そもそも泣く程嫌なら拒否するか抗議すればいい。それをしなかったのは――気持ちよくなりたかったから。やめてほしくなかったからだ。
(……情けないけれど……気持ちよかった。擦られて喘ぐのを止められなかった。だが、どうしてこんなに疲れを感じるのか……)
「やっぱりちゃんと潮吹き出来たじゃない。改めておめでとう。後は開通だけね」
「……それは、さすがに……」
「もちろん講習ではそこまでする気は無いわ。この後、お風呂に入ってたくさん精のつくものを食べなさい。何度も絶頂して疲れたでしょう。股間をいじられただけなのに……」
確かに疲れは感じている。それと走り込みをした後に匹敵するような。
対した運動をしたわけでもないのにどうしてなのか疑問に思った。
現に足腰が震えて立てない。こんな気持ちになったのは初めてなので物凄く不安を抱いた。だが、彼女達はそういう事になると分かっているようだった。
度々出る『自慰行為』は一人で性的快感を得る手法のこと。何も道具が無ければ手で膣周りを擦るように刺激したりする、とか。
「女性同士で互いの膣を擦り合わせたりする方法もあるわ。とにかく、歩けるようになったら夜まで休憩していいわ。その間、自慰に挑戦するなりしてもらって結構よ。ただし、自慰行為した後はしっかり身体を洗うのよ」
「……う」
どう返事をすればいいのか分からなくて唸る事しかできない。恥ずかしさばかりが強まってしまう。
それと自慰行為のやり方が分かってしまった。どれだけ気持ちいいのかも。
本番である異性との性行為はもっと気持ちがいいに違いない、とも。
本当に本格的に淫らな存在になっていく。それがとても怖くて――とても楽しみにしている自分を自覚した。