※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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借金返済物語、7

私は気が付いたらベッドに寝かされていた。起き上がり辺りを見渡すと椅子に座っているラグナロクくんに気が付いた。

 

 

やっと目を覚ましたんだね

 

ここは…、そんな事よりみんなは!?

 

 

そう問いかけるとラグナロクくんは黙ったまま首を横に振った。

 

 

明日葬儀が行われるわ

 

。。。。。。

 

辛いと思うけどモニカが奏官である以上避けて通れない道よ、誰もモニカを責めないし誰も恨みはしないわ

 

 

………うん

 

じゃあ私行くね、まだやる事が残ってるからさ

 

うん

 

 

そう言ってラグナロクくんは部屋を出て行った。残された私は何もする気になれなくてただベッドの上でボーッとしていた。ここは何処なのかもどうでも良くなったし今何時なのかも気にならなくなっていた。だけど

 

 

うっ、、うぅぅ、、、、、あぁぁぁぅ!!うわぁぁぁぁんんん!!!!!

 

 

私の中の感情が溢れて溢れていた、一度溢れた感情は止まる事を知らずそれが涙と嗚咽となってこぼれ落ちていた。

 

 

どうして、、、こんな事に、、、なっちゃったんだろ、、、

 

 

しばらく泣き続け少しだけど落ち着きを取り戻していた。

 

 

はぁ

 

 

ため息を吐き頭の中を整理する事に。

 

 

疑問が尽きなかったが1番の疑問は何故あの二人は暴走したのか。だった。

 

 

まず私が持っているキル姫の暴走へ至る経緯を書こう。戦闘中における感情の昂り、仲間や大事な物を失った消失感。それと不安定なバイブスとキラーズの共鳴。三つしか思い付かなかったけど。

 

 

今回のユリくんの場合だと中者が当てはまるのだろう。だけどあの二人に関しては動機が不明だ。そもそも夕ご飯を食べながら感情が昂るのか?

 

 

むむっ、、む、、、

 

 

答えの無い問い。だけどその答えを見つければ何かが分かるはずだ。それを調べる為にベッドを降りようとした。が。長い事寝ていたのか身体が言う事を聞いてくれなかった。

 

 

はぁ、、、

 

 

再びため息を吐いて諦めて寝転がり天井を眺めていた。そんな時ドアがノックされて返事をすると見知らぬ男達が部屋に入って来た。

 

 

モニカ・ワーズワース中奏官だね

 

そうですけど

 

私は聖権官皇のザインだ、この度はモニカ・ワーズワース中奏官の働きに敬意を表する

 

はぁ、、、

 

話は聞いている、暴走したキル姫を自らの身を顧みず制圧したそうじゃないか、その功績を称え私直々に足を運んだのだよ

 

私は何もしていません、戦ったのはキル姫達です

 

ふむ。そこでだ、君の位を一つ引き上げ大奏官とし多額の報酬を支払おうではないか

 

 

「あのキル姫を相打ちとは言え退けたのだからな」そう言いながら顎に蓄えた髭を触りながら私に言った。柔かな顔をしているがコイツは心が腐っている。私の直感がそう言っていた。

 

 

有り難い話なのですが今はそんな事を言われても、、、

 

ふむ、そうであったか。また返事を聞きに来よう

 

 

そう言ってザインは部屋を出て行った。パタンと扉が閉められた瞬間に中指を立てまたため息を吐いた。

 

 

聖権官皇って言えばこの教会の最高権力者か、普段なら私の様な奏官なら姿を見る事すらできないのに。それ程に教会がキル姫の暴走を重く捉えていたと言う事か。

 

 

………………

 

 

いや、何かが引っかかる、さっきあいつが言った「あのキル姫」と言う言葉。まるで自分自身も戦った事があるかの様だ。有事の際はお抱えの奏官やラグナロクくん達が出るはずなのにあいつは何故その強さを知っている?

 

 

まさかね

 

 

立場が上になればなる程責任は増えるものだ、ちゃんと彼は仕事をしているから報告書にも目を通しているのだろう。そうであるならばこの事を知っていてもおかしくは無い。

 

 

それともう一つ、ラグナロクくん達が誘導している時に彼自ら現場に赴き指示をしていたかだ。それでも辻褄は合うだろう。だが、教会の最高権力者がそんな事をするのか?答えは否だろう。

 

 

なんでもない言葉だったけど私の心に深く引っかかっていた。その事と暴走した原因を考えていると締められていたカーテンから日がさしているのに気が付いた。

 

 

もう朝なんだ

 

 

そっと手を伸ばしカーテンを開けると眩しい程の太陽が私を照らしてくれていた。

 

 

うんしょっと

 

 

立ち上がるためにストレッチをしてからゆっくりとベッドから降りて窓際へ行き窓を開け空と草原を眺めていた。

 

 

コンコンっとノックの音が聞こえて返事をすると二人部屋に入って来た。

 

 

おはよ

 

おはようございます

 

お、おはようございます、、、

 

 

ユウくんとティルフィングくんだった。ユリくんのお父さんとお母さん。何かを言われると思い姿勢を正していた。

 

 

先に言っておくけど僕達はモニカちゃんの事恨んでも憎んでもいないよ

 

キル姫はそういう運命ですから

 

なんでそんな事が軽々と言えるんだよ!そんなのおかしいよ!!

 

 

実の子を失った本人にそう言われて私は言葉を荒げていた。

 

 

ならモニカちゃんの事怒れば良かったかな?娘を返せって言えばよかったかな?

 

そ、それは、、、

 

私達がここに来たのはモニカさんに一つ任務を頼みに来たのです

 

任務なんて、、今の私には何もできないよ

 

大丈夫、僕に着いてきてくれるだけで良いんだ

 

着いて行くって何処に?

 

この世の終わり、冥界にだよ

 

冥界?

 

うん、そこにイージスってキル姫が居るんだ

 

イージスは冥界の守護者、彼女に頼んでユリ達のマナがユグドラシルに還るのを止めて貰いたいのです

 

還るのを止めるとどうなるの?

 

それさえ止める事ができればアクスレピオスやヴァナルガンドに頼んで蘇生させる事ができるんだ、頼めるかな?

 

それってエクスカリバーくんやルーンくん、アスカロンくんも蘇生できるって事だよね!?

 

もちろんだよ、それにアロンダイト、ロンゴミアントもね

 

私行きます!ユウくんよろしくお願いします!

 

うん、お願いね、そうは言っても葬儀が終わった後からだよ

 

そうだね

 

 

影っていた心に光が刺すのを感じていた。みんなを助けられるのなら何処にでも行ってやる。

 

 

おいで

 

うん

 

 

二人に連れられて葬儀が行われる場所にやってきた。そうは言っても教会の前の広場なのだけど。

 

 

……………………

 

 

遺体も遺影も無くただみんなが持っていた武器が十字架に立てかけられていた。この世界の人やキル姫は死んだらその肉体はマナとして溶けてゆくからだろう。

 

 

順番に一人ずつその十字架に手を合わせていた。

 

 

ラグナロクくん達、ブラックキラーズのみんな、デュカキス君達、コマンド達。それに地上からも沢山の人が来てくれていた。それにユリくん達の友達らしき人達も。

 

 

キル姫、、、

 

仕方の無い事ですよ、坊っちゃま

 

 

まさかここで大陸一の財閥の跡取りを見る事になるなんて思ってもいなかった。それに良く見れば私でも名前ぐらいは聞いた事がある人達もいた。そしてザインの姿もあった。

 

 

依頼、頼んでおけば良かったね

 

そうだね、、、

 

 

あの二人は最年少でコロシアムを勝ち抜いたレンとリンだっけ?それにその奥にいる白衣を着た男二人は大陸一の学校の先生達だ。

 

 

葬儀が終わったらすぐ帰るぞ、リットゥ馬車

 

その前に祈りを捧げさせて貰おう、せめてもの手向けだ

 

 

あの太った人は知らないかな。辺りを見ているとユウくんがフォルカス達と言い合いをしていた。

 

 

本気で言っているのですか?人間二人で冥界に乗り込むなど

 

うん、僕は本気だよ、ヴァナルガンドもアクスレピオスもマナさえ有れば蘇生できるんでしょ?

 

そうですけど、、、

 

はっきり言って無謀だわ、死にに行く様なものよ!

 

まぁまぁ、僕もモニカちゃんも覚悟はできているよ

 

どうしてティルと行かないのよ

 

冥界の最深部はキラーズを弾いてしまうんだ、でしょ?フォルカス

 

確かにそう言いましたが、、、

 

それに死者を生き返らせる様な事をするんだ、リスクなんて承知だよ

 

失礼、死者を生き返らせると言ったな

 

 

ザインがみんなの会話に割り込んでいた。知り合いなのだろうか?

 

 

誰、ですか?

 

私は聖権官皇のザインだ、これは警告だ、キル姫を生き返らせる行為はキルオーダーに反する、粛清の対象だ

 

 

顎髭を触りながら鋭い眼光でみんなを睨みながらそう言っていた。

 

 

悪いけどあんたには関係の無い話だよ

 

この話は私達の話です、聖権官皇だか知りませんが引っ込んで下さい

 

それ以上舐めた口を叩くのなら粛清の対象だ

 

やれるものならやってみて下さい

 

 

そう言ってティルフィングがザインを睨み返した。

 

 

ほお、威勢の良いキル姫だ。むっ、その姿見覚えがある

 

 

そう言ってブラックキラーズ達を見渡していた。

 

 

伝承に伝えられし黒奏官に操られた穢らわしいキル姫共か、、それにこの男はそのキル姫とつがいとなった愚か者だな

 

 

髭を触りながらそう言っていた。

 

 

僕の悪口はどれだけ言っても構わないけどティル達を悪く言う事は許さないよ

 

 

落ち着きの中に怒りを宿した口調でそう言っていた、だけどザインは言葉を続ける。

 

 

ふっ、おい、そいつらを連行しろ

 

 

そう言うと他のキル姫が取り囲んで居た。

 

 

なに、やろうっていうの?

 

拙者達に武器を向けるという事がどの様な事か分からぬ様だな

 

構いやしないさ、全て叩き潰せば良いんだろ?

 

まぁ落ち着きなよ

 

 

一触即発の空気の中ユウくんが煙草に火を付けていた。

 

 

ここで戦うのは構わないよ、だけどお互い血は流したく無いはずだ

 

甘いな、キル姫など駒に過ぎん、やれ

 

 

ザインが背後に居たキル姫達に合図を送ると一斉に襲い掛かって行った。

 

 

ユウ!モニカさんとユグドラシルへ!!

 

任せてよ、行くよモニカちゃん

 

 

ユウくんに手を引かれ私はユグドラシルへと駆け出していた。その背後から響く戦いの音を聞きながら。

 

 

みんなは大丈夫なのかな、、、?

 

僕は向こうのキル姫の心配しかして無いんだけど

 

えっ?

 

なんでも無いよ、ほら、早く

 

 

ユグドラシルの扉を開き地上世界へ続く穴に飛び込んでいた、私もその後に続いてゆく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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