※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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借金返済物語、完結編

私が目を覚ますとそこは戦場では無く柔らかなベッドの上だった。

 

 

ここは……?いたたたたたっ!!!

 

 

身体を起すと激痛が走り私は再びベッドへと寝転がった。なぜ私はこんな所に居るんだ?それよりここは何処だ?

 

 

おはよ、ユリくん

 

おはよモニカ、ここはどこなのよ?

 

デュカキスくんの所の医務室だよ

 

ふむ

 

 

そう言われればこの天井に見覚えがある。ふぅっと息を吐いた私の頭を誰かが撫でた。

 

 

お疲れ様、よく頑張ったね

 

 

そう言われて手を目で辿るとユウだった。

 

 

なんであんたがここに居るのよ

 

色々あってね、ティルもいるよ

 

 

そう言われて指を刺す方に目を向けると寝息を立てるティルフィングの姿が。

 

 

ティルフィングまでどうしたのよ、誰かにやられたの?

 

やられたっていうか、なんていうか

 

さっきから返事の歯切れが悪過ぎよ、何を隠しているのよ

 

んっとね

 

 

そう私が聞くとモニカが何かを言いかけそれをユウに止められていた。

 

 

僕が話すよ、あんまり思い出したくない話だと思うし

 

いや、良いよ、私が話す

 

 

そう言って一呼吸してからモニカが話してくれた。みんなが殺され私は暴走し四人を惨殺、最後には自分で自分を斬り自死。それを蘇らせる為にモニカとユウは冥界に行きみんなのマナを取り戻しに行った。その間に天井世界で私達の葬儀が行われておりザインって奴にティルフィングが暴走させられた事。いろんな事が起きていたようで情報が渋滞していたけど一番ショックだったのが自分が暴走した事だった。

 

 

…………私暴走したんだ

 

まぁよくある事だよ、気にすんな

 

そうだよユリくん、気にしないでよ

 

何よその慰め方、いくらなんでも雑すぎるわよ

 

ならなんて言って欲しかった?

 

そう言われると困るわね、そのザインって誰なのよ?

 

教会のお偉いさんだね、そいつがアロンダイト達を暴走させたんだと思う

 

そういうことね、早くザインって奴を殺しに行くわよ

 

そう言うと思ったよ

 

ザインはラグナロク達が法に基づいて処分を下すから安心して

 

なんでそんな悠長な事が言えるのよ!ありえないわ!!

 

だからなんで安静にできないかな、このバカ!

 

〜〜〜〜〜っっ!!!

 

 

荒ぶる私の頭をアクスレピオスがカルテで叩くと、とんでもない激痛が走り私は涙目になっていた。

 

 

全身を暴走して活性化したマナに傷付けられているわ、大人しくしてなさい

 

・・・はいっ、ところでみんなは?

 

あっちで寝てるよ♪

 

 

指差す方を見るとアスカロン、エクスカリバー、ルーン、アロンダイト、ロンゴミアント、ラブリュス、オティヌスが寝ているのが見えた。

 

 

良かった、あの四人はもう大丈夫なの?ってかあの二人は誰よ

 

みんなが起きたらその辺は話すよ

 

ふむ

 

 

そこまで話して眠気に襲われベッドに身体を預けた。そんな私の頭をユウが優しく撫でてくれていた。

 

 

ゆっくりしてなよ、僕達もしばらくはこっちに居るからさ

 

ん、、、

 

 

気が付けば私は眠りに落ちていた。

 

 

 

 

 

 

………………………………………………………

 

 

 

 

 

 

それから三日程が経ち私達は全回復し話し合いの場が設けられる事に。何の話し合いかって?それは…。

 

 

……………

……………

 

……………

 

 

モニカとアロンダイト、ロンゴミアントの話し合いである。操られていたとはいえ暴走し街を破壊し二人に危害を加えた事、モニカを裏切った事にかなり罪の意識を持っており目を覚ましてから土下座から始まりロンゴミアントは泣き続けアロンダイトに至っては切腹をしようとしていた。

 

 

みんなはちょっと席を外しててよ、これは私達の問題だからさ

 

 

そうモニカが言った後に「変な意味じゃ無いよ!勘違いしないでよね!」と言ってデュカキスに借りた会議室へと入って行った。残された私達はと言うと。

 

 

退屈ね

 

街に買い物にでも行きます?

 

そうですね、行きましょう

 

 

そんな感じでカレットの街へ四人で買い物に行く事に。デュカキスに挨拶をしてから街へと足を運んでいた。

 

 

こうして四人で歩くのって初めてですねっ♪

 

そうだね、アスカロンは何か欲しいものがあるの?

 

私は、えっと、、、

 

 

楽しそうなアスカロンにユウが付いていた。私はティルフィングと買い物をする事に。

 

 

ユリは何か欲しい物はあります?

 

うーん、煙草ぐらいね

 

それだけですか?

 

うん、借金もあるし節約してるのよ

 

なら好きな物を買ってあげますよ

 

そう言われてもね、、、

 

 

街にあるお店を見渡しても特に気になる物は無かった。

 

 

ティルフィングは何か欲しい物はあるの?

 

私は、おやつぐらいです

 

ならそのおやつを買いに行くわよ

 

 

そんな訳で二人で食べ物屋さんを回る事に、ドーナツから始まり和菓子、ケーキ屋、アイス屋とフラフラとしていた。

 

 

次は、、、

 

まだ買うつもりなの?もう持てないんだけど

 

 

二人共両手に袋を持ち切れないほど持っているのにティルフィングはまだ何かを買おうとしていた。

 

 

ラグーナ島以外で買い物をするのが久しぶりですし何より疼くのです

 

疼くって何がよ?

 

私の中に眠る"強欲"の大罪です、ユリも疼きませんか?

 

私はそんなに物は買わないわよ

 

なら別の形として出ているのだと思います

 

ふむ

 

 

私の大罪といえば戦闘中に解放するあのオーラの事だ。それがさり気なく私の私生活にも影響を与えている様だ。自覚は無いけど。

 

 

あそこに荷物を置いておけば良いですね

 

そうみたいね

 

もう少し街を歩いてきますね

 

ん

 

 

そう言ってコインロッカーに荷物を押し込みティルフィングは再び街へと消えて行った。

 

 

少し持ちましょうか?

 

いや、大丈夫だよ、ありがとね

 

私に出来る事ならなんでも言って下さいね♪

 

………………

 

 

親しげにユウに話しかけるアスカロンを見つけ見ていると胸の奥がザワつく。なんだろこの感情。

 

 

ユリのも半分持ってあげますよ♪

 

うん、ありがとね

 

あれ?ティルは?

 

一人でどっかに行ったわよ

 

……分かったよ

 

そんな顔してどうしたのですか?

 

ティルは一人で買い物すると買い過ぎる癖があるんだよね

 

そういえばさっきもおやつを沢山買っていたわね

 

ちょっと止めてくるよ

 

 

そう言ってユウはティルフィングを探しに街へと駆けて行った。

 

 

行っちゃいましたね

 

そうね、アスカロンは何を買ったの?

 

私は今日のデザートです♪ユリのも分もありますからね?

 

ん、ありがと

 

 

…………………

 

…………………

 

 

それだけ話して沈黙。お互いにあの時の事を気にしているのだ。

 

 

あのっ、、、!

 

その話なら家に帰ってからにしましょ、もう欲しい物はないのかしら?

 

それならあの店に行きましょうよ♪

 

そうね、行きましょ

 

 

アスカロンと二人で雑貨屋さんへ。所狭しと並ぶ色々な商品を眺める事に。

 

 

何よこのニワトリみたいな奴

 

それは握ると鳴くんですよ

 

へぇ

 

 

そう言われて変な顔をしたニワトリの人形を握ってみると。

 

 

ア"ァァァァァァァ!!!

 

 

となんとも言えない鳴き声を出していた。何よこの商品、、、

 

 

ユリ、ガム食べます?

 

ん、ありがと

 

 

そう言われて差し出されたガムを指で摘もうとするとパチンッと音と共に指が挟まれた。

 

 

いった、何よこれ

 

ジョークグッツって言うみたいですね♪

 

ふむ

 

 

アスカロンが指差す棚を見てみると他にも変な物が沢山陳列されていた。

 

 

ん、これなんて良さそうね

 

どれですか?

 

 

私が見つけたのはお子様カレーだ、だけどよーく見ると激辛と書かれている。

 

 

これをどうするんです?

 

ふふふふふ、もちろんあいつらの荷物に混ぜるのよ、これで地獄を見てもらうわ

 

(ひどい…)

 

 

後はフラフラと店内を見ているとアクセサリーを売っているのに気が付き二人で眺める事に。

 

 

この指輪可愛いですね♪

 

どれどれ?

 

 

ショーケースに収められた指輪を目をキラキラとさせながら見ているアスカロンにつられて私もショーケースを覗いでいた。シルバーのリングに宝石があしらわれた指輪、残念ながら私には価値が見出せなかった。

 

 

お揃いで指輪しましょうよ♪

 

良いけどグローブはどうするのよ?

 

そうですねっ、、、

 

 

私もアスカロンも戦闘時はグローブをはめている為指輪は目立たないのだ、その事を指摘するとなんとも言えない顔をしてしまっていた。

 

 

………そうね、休みの日ぐらいはオシャレをしても良いかもね

 

そうです、そうですよね♪なら早速買っちゃいましょうよ♪店員さーん!

 

 

コロコロと表情を変えるアスカロン。呼ばれて飛んで来た店員さんにショーケースを開けてもらいお互いグローブを外し店員さんに指輪をはめて貰っていた。

 

 

すっごく素敵です♪

 

 

指に輝く指輪を見つめるアスカロン。私も指で輝く指輪を見ていると段々と悪くない気がしてきた。

 

 

それでこの指輪はいくらなのよ?

 

二つで150.000ゼニーです

 

(たっか!)

 

 

思わず心の中で叫んでいた、この値段ならアスカロンも諦めるだろうと思い横を見るとさっきまでニコニコしていた顔に影を落としていた。

 

 

その金額なら私のヘソクリから支払えない事も無いんだけど借金の事を考えると渋ってしまう。なんてアスカロンに声をかけようか悩んでいるとアスカロンが顔を上げた。

 

 

私、買います!

 

 

そう言ってカバンから財布を取り出しお札を出すとバンッとショーケースの上に置いた。それを見た店員さんにお会計はあちらでと言われていた。

 

 

まぁそんな感じで二人の指に指輪を付ける事ができたのだ。

 

 

ありがと、アスカロン、嬉しいわ

 

私もユリとお揃いの物が欲しかったんですよ♪

 

 

そう言って眩しい笑顔を私に向けてくれた。あぁもう!可愛い可愛い可愛い可愛い!!!

 

 

どうしたんですか?

 

え?いや、そろそろ二人を探して戻るわよ

 

そうですね、もう夕方ですからね

 

ん

 

 

二人で街を歩き二人を探すと居た。とんでもない量の荷物を抱えて歩いていた。

 

 

ごめん、少し手伝ってくれないかな…

 

はいっ!

 

しょうがないわね

 

 

二人で荷物を持ちそのまま屋敷へと戻る事に。

 

 

屋敷の玄関に荷物を置き一息ついているとケラウノスが走ってきた。

 

 

おっ、ユウ君みーっけ♪ねぇねぇ今夜デートしようよ♪

 

良いけどティルを説得させれたら良いよ?

 

 

私達の背後から振り返るのも躊躇う程の何かが発せられていた。それにケラウノスが顔をこわばらせていた。

 

 

うーん、じゃあやめとくね♪

 

賢いですね

 

それよりマスターが呼んでるよー

 

そっちを先に言いなさいよ

 

 

ケラウノスに案内されて会議室へ。ドアを開けて中に入るとみんなが集まっていた。

 

 

これで皆が揃ったのである

 

 

会議室に居たのはデュカキス達、モニカ達、そしてラグナロクだった。

 

 

やっと来てくれたね、待ってたんだよ

 

ごめんね、ちょっと買い物に行っててさ

 

うん、じゃあ話すね

 

 

ラグナの話はこうだ、ザインを捕まえる事ができ裁判の結果来年には死刑が執行されるという事。秘密裏にキル姫の記憶を呼び覚ます物を開発していた事。

 

 

これが五人を暴走させたチップね

 

 

そう言って懐から袋に入れられた物を取り出していた。

 

 

何よこれ?何も入ってないじゃない

 

良く見て、これよ

 

んんー?

 

 

良く見ると袋の下に小さなチップが入っていた。

 

 

これは特殊なマナでできていているみたいね、そのキル姫の一番強かった時の記憶を呼び覚ますみたい

 

ふむ

 

 

その話をアクスレピオスとデュカキスが興味深そうに聞いているのだが他のみんなはどこ吹く風だ。各自好きな事をしていた。

 

 

はぁ、、、それとモニカ大奏官には報酬が支払われていたわ

 

えっ?私は中奏官だよ?

 

暴走したキル姫を討伐した任務の功績で昇格したみたいね、それと

 

 

そう言って再び懐から何かを取り出していた、それをチラ見するとかなり分厚い封筒のようだ。

 

 

はい

 

ん、うん、、、

 

ねぇモニカいくら入ってるのよ?

 

待っててね

 

私も手伝います

 

私も手伝います

 

 

開封しその中身を机の上に広げ三人で数えていた。

 

 

えっと、30.000.000ゼニーだね

 

……ねぇモニカ、依頼の値段の話なんだけど今回は結構難易度が高かったからちょっと高いのよね、チラッ

 

分かってるよ♪このお金はみんなで山分けしよっか♪

 

 

そんな訳で七人でそのお金を分ける事に。

 

 

でも分けきれないわよね?

 

うん、だから残りのお金でみんなでご飯でも行こうよ♪

 

私は良いわよ、アスカロンは?

 

私もそれで良いですよ♪

 

うん♪みんなは?

 

異議はありません

 

同じく

 

あたいは肉が食いたいね

 

良いですねお肉

 

 

との事。残念ならがその話は今回ではなく次回に回されるのだが。

 

 

そろそろ私達は帰るわ、世話になったわね

 

うむ、いつでもまた来るのである

 

次来る時は治療じゃなくて遊びに来るわよ

 

そう言ってまた怪我して来るんでしょ?

 

否定はできないわね

 

デュカキスさん、僕らは泊まって行っても良いですか?

 

構わないのである

 

あざっす、お礼に明日の朝ごはんを作るよ

 

またねみんな

 

ありがとうございました♪

 

またね二人とも♪

 

 

私達は先に帰る事に。すっかり暗くなってしまった街を抜けて家まで帰って来た。その間も話す事はなく無言なのだが。

 

 

お風呂どうします?

 

先に入るね

 

 

なんとなく気不味い雰囲気の中シャワーを浴びてアスカロンに代わる事に。アスカロンがお風呂に入るのを見届けてから煙草を吸いに外へ。

 

 

……………………はぁ、

 

 

ぼんやりと煙の行方を見ながら最後にふぅと煙を吐き出して二本目の煙草に火を付けていた。

 

 

…………はぁ、、、

 

 

早く戻れって?別に良いんだけど何となく気不味いのよね、、、三本目の煙草に火を付けようか悩み諦めて家に戻る事に。そーっと玄関を開けて部屋を覗くと居ない、そのままコソコソと寝室へ。

 

 

やっと来たんですねっ

 

う、うん

 

 

寝室のドアを開けると居た。居るのは当たり前なんだけど。ゆっくりと部屋に入って行くと立ち上がり私と向かい合った。

 

 

そして

 

 

お互いが抱きしめ合っていた。

 

 

ごめんなさい、私が弱かったから

 

そんな事ないわよ、私こそ守れなくてごめんね

 

 

それだけ話してお互いしっかりと抱きしめていた。

 

 

煙草臭いですっ

 

文句言うんじゃ無いわよ

 

 

 

……………………………

 

 

そろそろ寝よっか

 

そうですねっ

 

 

二人でベッドに寝転がりしっかりとアスカロンに抱き付き目を閉じるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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