※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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ユリとマサムネの城

あれから私とアスカロンは借りを返すために毎日働き続けた。

 

 

デュカキス、お風呂とトイレ掃除終わったわよ

 

次は街の掃除である

 

アスカロン、行くわよ!

はいっ!

 

デュカキス、終わったわ

 

次は屋敷の周りのゴミ拾いである

 

アスカロン!

はいっ!

 

デュカキス、次はなにかしら?

 

次は余のマッサージを頼むである

 

アスカロン!

はいっ!

 

 

手伝いばかりでは無かった、合間を見つけて修行もしっかりとしていた。

 

 

ケラウノス、全力でかかってきなさい!

 

雷霆の力見せてあげるよ!

 

 

アポロン!手加減はいらないんだからね!

 

ーーーーーーーーー!!※自主規制

 

 

アポロンって口が悪いんですねっ

 

公式にそう書いてあるからね、キラーズの影響らしいけど

 

 

ユリちゃん!また無茶な事して、ほら!早く傷口見せる!

 

ありがと、アクスレピオス

 

ほらほら、ジュースじゃなくてお酒飲みなって!

 

テュソルス、わたし未成年なのよ

 

なら仕方ないわね

 

大きくなったら一緒に飲んであげるわ

(ユリ、煙草も二十歳からですっ)

 

アスカロン

 

はいっ

 

おやすみ

おやすみなさい

 

 

気づいたら一週間が過ぎていた、大変な毎日だったけど充実していた。

 

 

今日も日の出と共に起きて朝の煙草を吸いに行く、ギルドの入り口で朝日を見つめながら煙を吐き出していた。

 

 

誰よ

 

 

気配を感じて振り返るとデュカキスが居た。

 

 

ハハハ、今日も朝が早いのだな

 

デュカキスか、おはよ

 

おはようユリ君、もう充分に借りは返して貰ったのである

 

そう、なら私達行くわ

 

うむ、ラグナロク達がパラシュを退けたと聞いているのである

 

流石ラグナ達ね

 

それでラグナより伝言を預かっているのである

 

それを早く言いなさいよ!

 

キトゥリスに向かえ、以上である

 

こうしちゃ居られないわ!デュカキス、世話になったわね

 

うむ、武運を祈っているのである

 

ありがと、また遊びに来るわ

 

 

私は急いで部屋に向かいアスカロンを叩き起こした。

 

 

アスカロン、行くわよ

 

んんんっ…ユリ、何処に行くんですか?

 

キトゥリスよ!準備しなさい

 

はいっ!

 

 

準備を済ませ朝食を掻き込み、みんなに挨拶をする。

 

 

みんな、ありがと、世話になったわね

 

 

である

またねユリちゃん、アスカロン

また可愛い子が居なくなっちゃうよ

元気でね、ユリ、アスカロン

一回ぐらいはお酒の付き合いがしたかったわ

 

 

また遊びに来るわ、アスカロン、馬車をお願い

 

はいっ、皆さんお世話になりましたっ

 

 

馬車の荷台から姿が見えなくなるまで手を振り続けた。

 

 

ユリ、寂しそうですよ?

 

そんな事ないわよ、出会いが有れば別れもあるのよ

 

ふふっそうですね

 

アスカロン、このまま北に進みなさい

 

了解ですっ

 

 

しばらく草原を進むと大きな建物が見えてきた。

 

 

アスカロン、あの建物はなに?

 

あれは城ですね

 

城?

 

はいっ、とある島国に伝わる伝統のある建物なんですよ?

 

それでその城とやらがなんでこんな所にあるのよ

 

それはわからないです

 

それもそうね

 

 

地図で照らし合わせるとあの城がある場所がキトゥリスみたいだ。

 

 

アスカロン、あの城に向かうわよ

 

了解ですっ

 

 

街から少し離れた場所に馬車を停めて城へと歩いてゆく。

 

 

へぇ、中々立派な建物じゃない

 

歴史を感じる風格ですねっ

 

 

城に近づいて行くと何やら人集りができていた。

 

 

アスカロン、

 

はいっ、あの、この集まりって一体なんなんですか?

 

 

決まってんだろ、マサムネ主催の天下一武道会だよ

 

えぇっと、その天下一武道会って何をするんですか?

 

この大会の勝者がこの街の支配権をマサムネから貰えるんだってよ、あんたキル姫だろ?参加しなくて良いのか?もうすぐ締め切りなはずだ

 

アスカロン、私達も参加するわ

 

はいっ、それでそのどうやって参加すればいいんですか?

 

それなら城門を抜けた広場でやってるぞ

 

アスカロン、行くわよ

 

はいっ

 

 

さっきの人に言われた通りに進むとマサムネが受付をしていた。

 

 

お主等もこの天下一武道会に参加するのだな

 

そうよ、もちろんあんたも参加するんでしょ?

 

もちろんだ、まぁ拙者を倒せる者などこの中には居らぬがな

 

けっ随分と余裕みたいね

その余裕、羨ましい…

 

だが容赦はせぬ、力無き者に明日を迎える必要は無いからな

 

 

ギロリと私達を睨むマサムネ。

 

 

お主、その眼、ティルフィングから報告が合ったユリだな

 

だったらなんだって言うのよ

 

良かろう、決勝で待っておるぞ

 

 

名簿を拾い上げて背を向けるマサムネ。彼女もインテグラルキラーズの一人なのだろう。

 

 

待ってマサムネ

 

なんだ?

 

私、こう言う一番強い奴を決めるってやつ、大好きだわ!

 

ユリ?

 

 

本当に敵なのが惜しいぐらいだわ!その考え方も凄く好きよ!ねぇ握手してよ!

 

そ、そうか、握手は構わんぞ

 

ありがと!

 

 

躊躇いがちに伸ばした手を掴みブンブンと振っていた。

 

 

アスカロン!私、マサムネに握手してもらったわ!

 

……………

 

 

ユリ、マサムネが引いてますよ…

 

絶対決勝で私と戦うんだからね!

 

ま、待っておるぞ

 

絶対だかんね!行くわよアスカロン!

 

はいっ…

 

 

何度もマサムネに手を振りながら城門を抜けて馬車の方まで戻ってきた、そろそろ良いか、煙草に火をつけよう。

 

 

アスカロン、マサムネは前のインテグラルキラーズと格が違うわ

 

ユリ?

 

ただ者じゃ無い、握手をする前から思っていたけど握手をして実感したわ

 

ただはしゃいでいたんじゃ無いのですか?

 

アスカロン、

 

ごめんなさい…

 

マサムネの考え方は間違っていないわ、でもそれじゃ人は生きていけない、それぐらい私でも分かるわよ

 

良かった、私、ユリが本気でそう思っていると思ってました

 

昔の私ならそう思っていたわ、でも今の私は違うわ

 

私感激ですっ

 

私だって成長するわよ、強さだけでなく心もね、もう日が暮れるわ、宿を探しましょ

 

はいっ!

 

 

元々キトゥリスの街は観光地だったらしく宿を探すのに苦労はしなかった、受付を済ませて部屋へと入る。

 

 

ふぅ、中々良い部屋ね

 

そうですね

 

 

和風な作りの部屋に心が安らぐのを感じる。

 

 

マサムネの趣味でしょうか?

 

そうかもしれないわね

 

それはそうとして

 

 

なんとなく残りの持ち金が気になり財布を開くと数枚の小銭しか無かった。

 

 

…………アスカロン、いくら持ってる?

 

私ですか?えっと354ゼニーです、ユリはいくら持ってますか?

 

私もそれぐらいよ…

 

えっ、宿代足りませんよね?

 

荷物を漁るわ!もしかしたら溢れた小銭があるかもしれないわ!

 

 

カバンを乱暴にひっくり返すと見覚えの無い封筒が出てきた。

 

 

封筒ですか?

 

何か書いてあるわね

 

 

ユリ君、アスカロン、余は借りを返される様な事をした覚えは無いのである、働いた分はこの封筒に入れてあるのである

 

 

ちっ、デュカキスのやつ

 

でも助かりましたね♪

 

そうね、開き直って一番高い部屋にする所だったわ、どうせ逃げるなら良い思いしたかったし

 

ユリ…

 

温泉に行くわよ、明日に備えてのんびりしましょ

 

はいっ

 

 

服を脱いで掛け湯をし温泉に浸かる。

 

 

はぁ…良い景色ですね

 

そうね

 

 

少し小高い所にあるのかお風呂に浸かりながら景色が一望する事ができた。

 

 

ラグナは私にマサムネを討てと伝えたかったのね

 

そうなんですか、ユリ?

 

デュカキスにラグナからの伝言を貰ったわ、キトゥリスに行けってね

 

ラグナロクさんが…

 

 

私にはラグナロクさんがそんな無茶な事を言うとは思えなかった

 

 

やってやるわよ!必ずマサムネを討てみせるわ!

 

 

…マサムネと私の属性を考えての事だろうか?それならユリとマサムネを戦わせる訳にはいかないっ!

 

 

そうですね、ユリ頑張りましょう♪

 

 

勝ち抜き戦であるなら私が準決勝でユリに勝てば良い、簡単な話だ

 

 

アスカロン、この宿のご飯は何かしら?

 

えっと、和食って書いてあった気がしますよ?

 

和食ね、私あまり食べた事が無いのよ、楽しみね

 

そうですね♪

 

 

絶対にユリを守らなくては、嫉妬の感情が渦巻くこの心にしっかりと刻み込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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