んっ………
やっと気がついたのね
っ…ここは…?
誰かに声をかけられて目を覚ますと布団に寝かされていた。城の医務室なのか?
私の家よ
あんたは…誰だっけ?
蜻蛉切よ!
あー、アスカロンと戦ってた人ね
そうよ、負けちゃたけど
アスカロンは?何処に居るの?
そなたの隣で寝てるわよ
気づかなかったわ
私の隣でスヤスヤと寝息を立てるアスカロン。良かった、無事みたいだ。
ぼんやりと記憶を思い出す、そうだ、二人でマサムネと戦って手も足も出ずに無様にやられたんだ。
こうしちゃいられない!ってててて
起き上がろうとするも身体の痛みで起き上がれなかった。
まだ寝てなさい、峰打ちだとはいえかなりのダメージよ
くそっ!
屈辱だわ、峰打ちされた事、生かされた事が、、、!
ねぇ蜻蛉切
何よ
この辺りに修行出来そうな所はあるかしら?どんな厳しい修行でも良いわ
この街からもう少しユグドラシルに近づいた所にインテグラルキラーズに支配された街があるわ
そうね、そこに行って見るわ、強い奴と戦って私は強くなるわ!
いい志ね
絶対にマサムネをギャフンと言わせてやるんだから!
私が意気込んだ時に扉がノックされた。
蜻蛉切、入るわよ
構わないわ
扉が開き現れたのは青龍偃月刀。
あら、ここに居たのね、傷の具合はどう?
何とかよ
なら良かったわ、私を倒した者が簡単にやられたら私の顔が立たないもの
マサムネには手も足も出なかったけどね
あれは別格よ、私が戦っても勝てる相手では無かったわ
…………慰めのつもり?
私は本当の事を言ったまでだ、まぁ敗者の言葉など慰めにもならないとは思うけどね
……………
ほら、蜻蛉切特性のおでんよ、しっかり食べなさい
蜻蛉切が鍋を机の上に置いた。
いただくわ、蜻蛉切
美味しそうにおでんを食べる青龍。
あんた達は食べないの?冷めちゃうわよ
いただくわ、アスカロン、ご飯よ、起きなさい
んっ、ここは?
蜻蛉切の家よ、私達蜻蛉切に助けられたの
あの、ありがとうございますっ
礼は良いからおでん食べなよ、せっかく熱々なんだから
食べよ、アスカロン
はいっ
いたたたたたた………
二人で這うように布団から机に向かい何とか椅子に腰掛けた。
余程あの一撃が堪えたようね
早すぎて防ぎも出来なかったわ、峰打ちじゃなければ真っ二つだったわね
何とか机の前に座る事ができた、三人がおでんを口にするのを見てから私も一口、んっ美味しっ。
蜻蛉切さん、美味しいですっ!
蜻蛉切のおでんは絶品ね
私より美味しいおでんを作れる人はこの世に居ないわ!
ふふっそうだな
おでんには日本酒よ!青龍偃月刀、付き合いなさいよ
頂こうか、ユリとアスカロンも飲むか?
いただきますっ♪
私、お酒は飲めないの
なに言ってんのよ、付き合いなさいよ!
ユリも飲んでみて下さいよっ
酒の付き合いもこの先必要だぞ
ちょっと!!
アスカロンと青龍に押さえられて強引に日本酒を口に。それを飲み込んだ。
…………美味しいじゃない
思っていたよりも美味しくてついお猪口に手を伸ばしていた。
その飲みっぷり気に入ったわ!もっと飲みなさいよ!
良いわよ!とことん付き合ってあげるわ!
四人の宴は夜遅くまで続いた、慣れないお酒に酔いしれながらもしっかりとマサムネへの復讐を心に誓いながら。
…………………………………………………
二人共ありがと、世話になったわね
ありがとうございましたっ!
良いのよ、私が好きで助けたんだから
この借りはいつか必ず返すわ
楽しみにしてるわよ
二人の旅の無事を祈っておくよ
さぁ、アスカロン行くわよ!
はいっ!
二人き見送られながら馬車を取りに行って次の街を目指す。
次の街は誰居るのですか?
知らないわ、誰であろうと叩き斬れば良いのよ
あははははは…
それよりも私達強くならないとね
そうですね、あのマサムネの強さ、あぁ羨ましい
アスカロン、羨ましがるんじゃなくてそれを追い越すのよ!
そうですね、ユリを守れるぐらいにならないとっ
それなら私より強くならないとダメよ
一生懸命がんばりますっ!
のんびりと馬車に揺れていると次の街に着いたようだ。
この辺りに馬車を停めておくわ
はいっ
関所を抜けて街に入ると洋風な街並みが広がっていた。
素敵な街並みですね♪
そう?私はもっと田舎臭い方が好きだわ
コツコツとタイルが引き詰められた街を歩く、私はあぜ道の方が好きだ。
何か聞こえるわね
本当ですね
二人で耳を澄ませるとお祈りを捧げているようだ。
ロンギヌス様、我々に愛の剪定を!
慈悲を我々に与えて下さい!
……アスカロン、聞いた?
はいっ、この街はロンギヌスが支配しているみたいですね
自ら剪定して欲しいなんて愚かね
そうですね
しばらく街を彷徨うも聞こえてくるのはロンギヌスを崇拝する言葉ばかりだった。
そんなにロンギヌスを信じれるなんてそんなに魅力があるのかしら?
どうなんでしょうか?
聞いて見るわ
ちょっとユリっ
アスカロンが止めるのを聞かずに祈りを捧げている人に話しかけていた。
ねぇ、そんなにロンギヌスを崇拝してなんになるのよ
貴様!ロンギヌス様を侮辱するのか!
けっ、私は他人を信じて生きるなんてごめんだね!
こいつを捕らえろ!ロンギヌス様を冒涜したぞ!
街人が大声をあげるとゾロゾロと街人達が集まってきた。
やれるもんならやってみなさいよ!
双剣を構えて威嚇する。流石に斬る気にはなれないけど。
くっ!こいつ武器を持っているぞ!ルーン様を呼べ!
へっ!双剣をみてビビるなんてあんたらの崇拝心なんてその程度のようね!
このっ!
ロンギヌスに剪定される前に私がその命斬り刻んでやるわよ!
近くにいた街人に凄んだ時だった。乱暴な声が聞こえた。
退きな!ロンギヌスを侮辱するクソムシはどこよ
おぉ!ルーン様!あちらです!
あんたがあたいの獲物ね
街人達を退けながら金髪の目つきの悪い女が私に向かってきた。手には槍を持っている。キル姫か。
何よ、やるなら手加減しないわよ!
双剣を構え直す。
随分と威勢がいいね、そうでなきゃつまらないからなぁ!おい、野郎ども!
はい!包囲完了しています!
いつのまにか私を囲うように集まっている街の人達。私を逃がさない為だろう。
私がこんな事でビビると思ってんの?みんな私の双剣術で斬り刻んであげるわ!
やれるもんならやってみな、オラァ!
鋭い突きを防ぎ斬りつける。
ふん、口だけなの?そんなんじゃ私は倒せないわよ!
糞虫の癖にやるじゃねーか、早くお前の血を見せろよ!
くっ!
接近する隙も与えない槍の猛攻が私を攻め立てる。
おらおらおら!さっきまでの威勢はどうしたんだよ!糞虫さん♪
舐めんじゃ、ないわよ!!!
繰り出された突きを双剣で挟み込み受け止めた。
なにっ!
せやっ!!
ぐっ!
そのままルーンの腹部を蹴り込む、そのまま一閃。
ぐあぁっ!
ルーン様!!
あたいに傷をつけるなんてやるじゃねーか
やっぱりあんたの方が糞虫だったみたいね、このまま私の双剣で斬り刻んであげるわ!
そう言って斬りかかろうとした時だった、ゴンッて音がして意識が途切れた。
ルーン様!ご無事で!
ちっ、邪魔すんじゃねーよ!今から血祭りにする所だったのによ!
申し訳ありません!この者は如何なさいましょう?
牢屋にでもぶち込んどけ
はい!
ユリが何処かに連れて行かれてしまった、追いかけないと!