※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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ユグドラシルの真実

やっぱり私の仮説は間違ってなかったわね

 

 

新たなる力を手に入れたシユウを眺めるグリモワール。

 

 

七つの大罪の一つ、暴食ってところね

 

はぁ、羨ましい…

 

なにかなつかしいかんじがするぞ!

 

 

楽しそうに喋るアスカロン達を見ながら煙草に火をつけていた。

 

 

前よりも動ける様になっている、前よりも強くなっている、だけどもっともっと強くならないと。

 

 

ユリ

 

何よアルマス

 

別に、何考えてるのかなって

 

もっと強くなりたいって

 

ユリらしいわね、でもあまり根を詰めたら絶・ダメよ

 

そうね、ありがと

 

よし、そろそろ行くか

 

そうだな、ラグナロク機関までもう少しだ

 

アスカロン、行くわよ

 

はいっ!

 

 

もうすぐそこに見えている建物に向かって歩き出していた。

 

 

ヴァング、さっきの怪我は良いのか?

 

あぁ?あんなの擦り傷だ、俺の心配とは気が効くなジーペン

 

ちっ、お前があんな丸頭土人形にやられるのが心配なだけだ!

 

マスターたら素直じゃないんだから

 

煩いぞスラーンド!

 

 

道中は魔獣に襲われる事もなくスムーズに研究所に辿り着くことができた。

 

 

なかなか立派な建物ね

 

ちっ、もう二度とここに来る事は無いと思っていたのに…

 

マスター大丈夫?

 

大丈夫だ

 

開けるぞ

 

頼んだわ

 

 

ヴァングが研究所の扉を開けた。

 

 

前来た時と何も変わっていないわね

 

グリモワールさん、前ここに来た事があるのですか?

 

前にカミトとヴァング達とここに来たのよ

 

そこでカミトの義手にディスラプトの力を宿したんだよな

 

そうね、ジーペンもっとこの建物の奥に案内しなさいよ

 

騒ぐな、この万年おこりんぼ娘、ちゃんと道はある、まだ機能していればな

 

 

ジーペンが壁に手をかざすと機械音が響いた。

 

 

セイタイニンショウ、カクニン

 

 

ピーーーーーって音が鳴って壁の一部が開いた。

 

 

僕の生体認証がまだ残っていて良かったよ、ここからがこの施設の本当の顔だ

 

 

扉から見る限り薄暗い空間が広がっている。

 

 

行くぞ

 

 

ヴァングの後について部屋に入ってゆく

 

 

嫌な雰囲気の部屋ね

 

長年閉ざされてたんだろう、空気が重たいな

 

 

みんなで部屋を探索していた。

 

 

色んな機材が置いてあるわね

 

もう大した物は残って無いぞ、僕が居た時はもっと置いてあったからな

 

へぇ

 

 

ぐるりと回ったけど特に目新しい物は無かった。

 

 

アルマス、何か分かった事はある?

 

うーん、もう少しなんだけど…ジーペン、もう部屋は無いの?

 

あるとは思うがこれ以上の部屋を僕は知らないぞ

 

そう

 

ねぇアルマス、この機材の裏に何かあるわ、手伝って

 

分かったわ

 

 

アルマスと二人で機材をどかすと扉が現れた。

 

 

ありがとユリ

 

別に、たまたまよ

 

おい!その先は何があるか分からんぞ!

 

忠告ありがとう、みんな、ここ先は私一人で行って来るわ、なんとなくそんな気がするのよ

 

危なかったらすぐ呼ぶのよ

 

分かってるわ

 

 

扉の奥へと進んでゆくアルマス。

 

 

うがぁぁ、シユウは、はらが減ったぞ

 

 

すまん、忘れてたぜ、今用意するからな

 

うがぁ♪

 

そういえば見張りは居ないの?

 

もう使われてない施設だからな

 

違うわよ、みんなここに居たら襲われても気付かないじゃないの

 

…………それもそうだな

 

私とアスカロンで行って来るわ、ついでに煙草も吸いたいし

 

分かった、何かあったら大声で叫んでくれ

 

分かったわよ、アスカロン、行くわよ

 

はいっ

 

何かあったらアルマスを頼んだわ

 

 

アスカロンと二人で外へ、暗い室内に居たせいか太陽が眩しい。

 

 

んっ、空気が美味しいですね

 

そうね、あんな建物の中に居たら気が狂いそうだわ

 

 

煙草に火をつけ荒野を眺める。

 

 

私にも大罪の力があるのでしょうか?

 

さぁ?もし無くても私が守ってあげるわよ

 

ユリ…でも私も強くなりたいんです!

 

それなら私が稽古をつけてあげるわよ

 

ふふっ

 

何よ

 

あの時と逆だなって

 

そうね

 

あの頃のユリは泣き虫で強がりで可愛かったです

 

アスカロン、怒るわよ

 

ごめんなさい…

 

 

突如建物の上に何かが落ちてきた。

 

 

何よ一体!

 

ユリ!何が来ます!

 

ちっ!構えて!

 

はいっ!

 

 

アスカロンと並び剣を構える。

 

 

お前はあの時の…!

 

やっと会えたわね!前みたいには行かないんだから!!

 

 

長い黒髪に大きな槍、間違いないフォルカスだ

 

 

ちっもうこんな所にまで…ここはあの者達の力を借りましょう、イージス、貴女との繋がりを感じています、あの者をこちらに

 

何をごちゃごちゃ言ってるのよ!

 

 

フォルカスが何かを呟くと辺りが霧に包まれてゆく。そして何かの雄叫びが響いていた。

 

 

BYAAAAAAAAAAAAA!!!

 

 

何よこの霧は!

 

ユリ!あれを!!

 

何よあれ!

 

 

煙の中に現れた異形の者、蜥蜴の様な身体に背中に剣を何本も生やし鬼の様な顔、それに巨大な爪を生やした手に腕にもトゲが付いている。

 

 

今は時間がありません、次会う時にユグドラシルへ還します

 

あっ!待ちなさいよ!

 

 

姿を消したフォルカス。

 

 

ユリ!今はあいつをなんとかしないと!

 

そうね、退屈凌ぎになってもらうわよ!

 

 

BYAAAAAAAAAAAAA!!!!

 

 

雄叫びを上げる変な奴

 

 

もぅ!うっさいわね!

 

 

巨大な手を振り回す変な奴

 

 

アスカロン!行くわよ!

 

任せてください!やぁぁっ!!

 

 

BYAAAA!?

 

 

せやぁぁぁ!!

 

 

アスカロンに凍らせて貰い動きを止める、その隙にあの腕を斬り落とす

 

 

BYAAAAAAAAAAAAA!!!

 

 

斬られた痛みの為か暴れ出す変な奴、器用にバランスをとり残った腕を振り回す。

 

 

ちっ!うかつに近づけないわね

 

そうですね…

 

 

あの爪にトゲ、あの勢いで当たればタダでは済まないだろう。

 

 

ユリ、ここは私に任せて下さい!

 

分かったわよ、任せたわ

 

はぁぁぁぁっ!

 

 

氷の魔弾を連射するアスカロン

 

 

BYAAAAAAAAAAAAA!!!

 

 

だんだんと変な奴が氷に埋れてゆく。

 

 

この一撃で終わらせます!

 

 

巨大な剣を氷で作り上げ、それを振り上げる

 

 

行きます!

 

 

BYAAAAAAAAAAAAA………

 

 

ぐしゃりと叩き潰された変な奴、緑色の血が辺りに飛び散っていた。

 

 

やるわねアスカロン

 

はぁぁっ…

 

 

ヘナヘナと座り込むアスカロン。

 

 

どうしたのよ

 

魔力を使いすぎました…

 

もぅ!しっかりしなさいよ

 

 

その横に私も座り煙草に火をつけた。

 

 

おい!大丈夫か!?

うがぁぁぁぁ!!

 

 

マサムネとシユウが来てくれた、返事の代わりに高く左手を上げた。

 

 

流石だな

 

こんなの私とアスカロンに掛かれば楽勝よ、それでコイツはなんなのよ?

 

それは俺にも分からない、魔獣なのは間違いないと思うが

 

それとフォルカスに会ったわ、あれを召喚して直ぐに何処かに行ってしまったけど

 

そうか、みんなに報告に行こう

 

待って、まだ何か来るわ、マサムネ!

 

おう!

 

 

マサムネと並び剣を構えた。

 

 

うがぁぁぁぁ!!このにおいは!

 

なんだあんたら

 

 

うがぁぁ!ひさびさだな!

 

シユウ、知ってるの?

 

おぉシユウ殿、ご無沙汰致しておる

 

主君、気をつけて下さい!敵意を感じます!

 

ねぇ、あんた達は敵なの?

 

 

三人の奏官と三人のキル姫に問いかける。

 

 

敵って事は無いと思うけど…ヴァング君は居るかな?

 

ヴァングならあの建物に居る

 

すまぬが案内してもらえぬか

 

分かった、敵意は無いんだな?

 

もちろんだよ

 

良いわ、信じてあげる

 

ありがとう、って君は?

 

何よ

 

キル姫なのか?

 

違うわよ!

 

とにかく建物に入ろう

 

うむ

 

私はアスカロンを背負って行くから先に行ってて、さっき魔力を使いすぎたのよ

 

 

あははははは…

 

 

へたり込んでいるアスカロン

 

 

ヴァナルガンド、お願いできるかな?

 

 

はい!アスカロンさん、今癒してあげますね

 

 

ヴァナルガンドの杖から発せられる光を浴びるとアスカロンが元気を取り戻した

 

ありがと

 

あの、ありがとうございますっ!

 

 

良いんだ、さぁ行こうか

 

はいっ!

 

 

ゾロゾロと歩くみんなの後ろをついて行きさっきの部屋に。

 

 

おう、あんたらも生きていたか

 

ヴァング殿もご無事で何より、カミト殿は居らぬ様だが

 

カミトは今別行動中だ、それよりなんの用だ?

 

実はこっちのムラマサ、ヴァナルガンド、アフロディーテに変化が合ってね、ひょっとしたらって思ったんだ

 

シユウ殿にも変化が合った様だな

 

こりゃあグリモワールが喜びそうだな

 

全くね!ちょうど資料を見つけた所だわ

 

大罪に関する資料があったのですか?

 

ここは昔キル姫を生み出す拠点だったのよ、案の定私達の資料が残っていたわ

 

ほぉ、それは興味深い

 

ここに残された資料によると私達セブンスキラーズには力を増幅させる新技術が導入されたそうよ

 

新技術か…霊装支配とはまた別物だよね?

 

当たり前よ、この技術は私達が生み出される時、つまり地上世界が悪魔に支配されている時に作り出されたものなんだから!

 

そんなに強い言い方をしなくても良いじゃ無いですか!マスターは疑問を口にしただけです!

 

ヴァナルガンド、私は気にしていないよ、グリモワール、続けてくれ

 

 

まったく…私達に込められた新技術は感情と力をリンクさせる物だったみたいね

 

あらぁ、愛する気持ちを力に変えるのですね、愛を感じますわ

 

だけど途中で研究の方向性が変わってより強い力、つまり7つの大罪と私達を結びつける事になったみたいね

 

それが私達に秘められているのですか?

 

そうね、シユウなら暴食、アフロディーテなら色欲って言った所かしら

 

 

まぁ良い、おい、アルマスはまだかよ?

 

私とアスカロンで見てきてあげるわ、行くわよ

 

はいっ

 

ユリ、アスカロン、もう帰ってきたわよ

 

 

入り口から入ろうとするとアルマスがフラフラとこっちに歩いてくるのが見えた。

 

 

おかえりアルマス………その様子だと良い事は見つからなかった様ね

 

 

うん…だけど私の過去とこのユグドラシルについてが分かったわ

 

聞かせてよ、って言いたい所だけど少し休んでなさい、顔色が悪いわよ

 

大丈夫、みんなにも関係のある事だから

 

 

アルマスがみんなの所に歩いて行く。

 

 

あれ、なんか増えてるわね…

 

失礼、どなたかな?

 

あーざっくり言うと天上世界から来たキル姫だ、コイツがアルマス、それでユリとアスカロンだ

 

よろしく頼もう

 

…………………

 

悪い奴じゃないぜ、コイツらは地上の奏官で俺の知り合いだ

 

そう、良いわ、みんな聞いて、この世界はもう長くない、ユグドラシルが枯れてこの世界に終焉をもたらすわ

 

おいおい、洒落にならない嘘はやめろよ

 

グリモワール、資料を持ってきたからみんなに説明してあげて

 

 

そう言ってふらりと倒れるアルマス。

 

 

アルマス!

 

 

それを地面に倒れる前に抱きとめた。

 

 

ありがと、ユリ

 

ゆっくりしてなさい

 

ごめん…

 

 

アルマスを座らせてあげる。

 

 

ちょっとこの資料…!ユグドラシルの観察記録ね、このグラフがユグドラシルに残されたマナの残量?

 

 

そうよ、ある時を境にユグドラシルのマナは急激に減っていっているの

 

 

この時期は…地上世界の悪魔達を天上世界から来た奏官とキル姫が倒した時期ね

 

 

別の資料と照らし合わせながらグリモワールが解説する。

 

 

地上に奏官とキル姫が降り立った事によって大量のマナが消費されたのか…

 

それだけじゃないわ、悪魔を倒した後は人類が人類同士で争いを繰り広げているわ

 

それに天上世界での淘汰も機能しなくなっているわね

 

アルマス、この事を早くラグナに伝えないと

 

そうね、それにこれからの事も考えなきゃ

 

世界の終わり?上等じゃねぇか!

 

 

ヴァング?

 

 

俺はこの世界を統一する男だ!統一する世界が無くなるなんて笑い話にもならねーよ、俺は抗ってやるぜ!

 

あぁ、人類は必ず希望を見出す、0%からでもな

 

 

…………………

 

 

ユリ?どうしたんですか?

 

 

いや、少し考え事よ、アルマス立てる?

 

頑張るわ

 

 

立ち上がるもフラつくアルマス。

 

 

ちっ、乗りなさいよ

 

ごめん

 

 

アルマスを背負う

 

 

あんたが弱々しいと調子が崩れるのよ、しっかり捕まってなさい

 

ユリ…

 

さぁ、ユグドラシルへ向かうわよ、案内しなさいよ

 

 

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