※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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エルキュールとりんご酒

なんとか空間を泳ぎ切り天上世界へと帰って来る事ができた。

 

 

わぁっ!

きゃっ!

うわぁ!

 

 

地上世界に降りた時の様に出口から吐き出された。

 

 

いてててて…もっと優しく出しなさいよ!

 

 

文句を言うも改善される事は無いだろう。

 

 

アルマス!ユリ!アスカロン!

 

ラグナ!みんな!

 

 

エンシェントのみんなが出迎えてくれた

 

 

おかえり、地上世界はどうだった?

 

色々話したい事ができたわよ、あれ?ダーインスレイヴは?

 

彼女ならハリーが居た街へ送り届けに行ったわ、カミトとはバイブスが繋がっていた訳では無かったから

 

そうなんだ、カミトはどうやって元の身体に戻ったの?

 

私がユグドラシルの中に入ったの、ユグドラシルの事を調べるためにね、そしたらカミトがユグドラシルの中で封印されていたの

 

へぇ、あの樹の中に入れるんだ

 

 

ユグドラシルを眺めていた。

 

 

どういう訳かは分からないけどカミトはユグドラシルの中に居たわ、それともう二人

 

二人?

 

そう、ユグドラシル本人とユリのお父さん、ユウね

 

どういう事よ?なんで私のお父さんがユグドラシルに居るのよ

 

ユグドラシルは世界樹だから過去も冥界も内包していたとしても何ら不思議ではないわ

 

頭が話についていけないわ…

 

私はユグドラシル本人からユグドラシルが枯れて世界の終焉が訪れる事を聞いたわ、ユウがユグドラシルを看病してくれていたけど…

 

ねぇ、私もユグドラシルの中へ入れないのかしら?

 

入れない事は無いと思うけど…

 

まぁ良いわ、エルキュールは居る?

 

エルキュールならあそこに居ますよ?

 

 

ミネルヴァが指差す方にエルキュールは居た。

 

 

まだ悩んでいたのね

 

はい…今回の悩みは彼女の根本を揺るがしているみたいですから

 

ちょっとエルキュールを借りるわよ、アルマス、アスカロン、地上の事を説明しといて

 

あっ、もう!どこに行くのよ!

 

あははははは………

 

ユリは相変わらずね、アルマス、アスカロン、話を聞かせて貰うわ

 

そうね

 

どこから話しましょうか?

 

 

………………………………………………

 

 

 

エルキュール、ただいま

 

ユリ…

 

顔色が悪いわね、ちゃんとご飯食べてる?

 

別に…放っておいて下さい

 

ほら、行くわよ

 

ちょっとユリっ!?

 

 

エルキュールを抱っこして荒野を駆けていた。

 

 

さぁエルキュール着いたわよ

 

ユリ、ここは?

 

見ての通り酒場よ、アスカロンにヨーグルトを買う為に走り回っていた時に見つけたの、入って

 

はい…

 

 

適当な席に座り店員を読んでいた。

 

 

りんご酒で良いかしら?

 

構いません

 

 

店員にメニューを頼みエルキュールと喋る事に。

 

 

少しは落ち着いたかしら?

 

全く駄目です、考えれば考える程私の掲げるものなんてちっぽけなんだって

 

ちっぽけでもいいじゃない、それでもみんなはエルキュールを必要としているのよ

 

でも…

 

 

お待たせしました

 

 

ありがと、飲みましょエルキュール

 

はい…

 

 

キンッとグラスを合わせて乾杯をする。

 

 

んっ、美味しいわね

 

そうですね

 

 

グラスを握り顔を伏せるエルキュール。

 

 

今日はなんでも聞いてあげるわ、それになんでも答えてあげる、隠し事は無しよ

 

ユリはなんでこんな私にここまでしてくれるのですか?

 

仲間だからよ、ただそれだけ

 

皆の希望に慣れない私にそんな価値なんてありませんよ

 

そんな事誰一人思ってないわよ

 

なんでそんな事が分かるのですか!

 

当たり前じゃない、ならエルキュールはもしグラーシーザが正義を見失ったらそう思うの?

 

私は…思いません…

 

でしょ?それにもしグラーシーザがそうなったらエルキュールは必ず助けるわよね?

 

そう、ですね…

 

それに理由なんて無いでしょ?

 

はい…

 

 

ゴクリとりんご酒を飲み干す。

 

 

エルキュールってお酒強かったっけ?

 

それなりになら飲めますけど…

 

なら付き合って貰うわよ

 

 

店員に頼んで瓶でりんご酒を持ってきて貰った。コトンと大きな瓶が机に置かれそれを開栓していた。

 

 

これを飲み終わるまで帰らないわよ

 

 

エルキュールを見てニヤリと笑う。

 

 

ねぇ、エルキュール

 

はい?

 

その斧の尻手についてるのは何よ?

 

これの事ですか?

 

 

エルキュールがそれを外して机に置いてくれた。

 

 

それよそれ、なんなのこれは?

 

これはライオンの人形です

 

なんでライオンがついているのよ?

 

これは私のキラーズ、エルキュールの記憶から来ています、エルキュール、えっとヘラクレスの方が伝わりますか?

 

うーん…あまり私詳しくないから分からないんだけど、話しやすい方で良いわよ

 

はい!このライオンはキタイローン山に居たライオンを退治してヘラクレスがそのライオンの頭と毛皮を鎧に着けて戦場に出た事に由来しています!

 

 

楽しそうに喋るエルキュール。うん、うん、と相槌を打ちながらりんご酒を飲んでゆく。

 

 

私のキラーズとなったヘラクレスは凄い人なんですよ!まずヘラクレスは物凄い力持ちなんです!

 

どれぐらい力持ちなの?

 

えっと、山脈を殴り飛ばすぐらいです!

 

ごめん、伝わらないわ

 

それと死の神と戦った事もあります!

 

うん、うん、

 

えっと後は古代オリンピックを作ったとも言われています!

 

オリンピック?何よそれ?

 

四年に一度の運動会ですよ、知らないんですか?

 

知らなかったみたいね、私生きるのに必死だったからさ

 

ユリは昔どうやって生きていたのですか?

 

物心ついた頃からこの世界を彷徨って居たわ。生きる為ならなんでもやったわ、騙し、盗み、人を殺し、ただその日を生きる為にね

 

そうなんですか…

 

良い人だと思った人に何度も裏切られたわ、食事に毒を混ぜられた事もあった、寝込みを襲われた事もね、でも相手も生きるのに必死だから仕方の無い事だわ

 

…………………

 

 

私の背中に傷があるんだけど、いつだったっけな、この中に私の両親が居るって言われて扉を開けようとした時に剣で斬られたりもしたわ、私の持っている剣は金になるらしくてね、どうしても欲しかったみたい

 

ユリ…

 

 

この話はアスカロンには内緒よ?こんな事話した事も無いんだからね

 

今は、今はユリは人を信じているのですか?

 

ラグナ達、アルマスにアスカロンは信じているわよ、もちろんエルキュールの事もね、初対面の人は今でも信じられないわ

 

ユリ、大丈夫です!私がユリの希望なりますっ!

 

やっと希望になってくれるのね

 

あっ………

 

へへっ、聞かなかった事にしてあげるわよ、ほら

 

 

エルキュールのグラスにお酒を注ぐ。

 

 

ユリ、溢れちゃいますよ

 

本当だ

 

 

並々とグラスに注いでしまった。

 

 

何か食べましょうよ

 

そうね

 

 

適当なおつまみを頼みまた飲み始めた。

 

 

ユリ、地上世界はどうでしたか?

 

楽しかったわよ?あっカップラーメンって物を食べたわよ!

 

かっぷらーめん?

 

そうよ、これぐらいのカップに入っていてお湯を注ぐだけで食べれる様になるのよ

 

 

身振り手振りで説明をする。

 

 

凄いです!私も地上世界に行けば良かったな…

 

後は電車って物に乗ったわ、凄いスピードで走るのよ

 

 

うん、うん、と聞いてくれるエルキュール。

 

 

地上世界ではどんな人に出会ったのですか?

 

えっと、髪の毛が半分ピンクでもう半分が青色の人に出会ったわよ

 

なんですかその人は…

 

良い人なんだけど、ちょっと変わってたわね

 

ファッションは人それぞれですからね

 

後は強そうな魔獣にも出会ったわよ!こんな大きな爪をしてて背中に剣を生やしたトカゲみたいなやつ!

 

強そうです!

 

私とアスカロンでなんとか倒したわよ

 

いいなぁ…

 

エルキュールが落ち込んでいるからよ、時間は進み続けてるんだからね

 

そうですね…

 

また落ち着いたら地上世界に行きましょ、そしたら私がエルキュールを案内してあげるわよ

 

楽しみにしています!

 

 

グラスのお酒を飲み干すエルキュール。

 

 

ユリ!おかわりをお願いします!

 

はいはい

 

 

エルキュールのグラスに注いであげると空になってしまった。

 

 

ユリはまだ飲めますか?

 

もちろんよ

 

なら頼みますね

 

お願いするわ

 

また大きな瓶が運ばれてきた

 

 

今夜は飲みましょう!

 

付き合ってあげるわ!

 

 

 

…………………………………………………………………………

 

 

 

 

それでこんな事になっているのね

 

頭痛い…

 

フラフラします…

 

エルキュールを気遣ってくれたのは嬉しいけど羽目を外しすぎよ

 

ラグナごめん…

 

 

はい、二日酔いにはシジミのお味噌汁ですよ

 

ありがとミネルヴァ

 

 

私達はいつの間にか宿に帰って来ていた、あの後の記憶が思い出せない。だけど楽しかった。

 

 

でもこれでみんな揃いましたね

 

そうね、ありがとユリ

 

えへへ

 

それを飲んだらもう寝なさい、いつインテグラルキラーズがユグドラシルを奪いに来るか分からないわ

 

そうするわ…

 

 

味噌汁を飲み干してアスカロンが待つ部屋へ。

 

 

ユリ、どこに行ってたですか?

 

エルキュールと飲んでいたわ

 

お酒臭いです…

 

我慢しなさいよ

 

 

アスカロンに抱きついて目を閉じる、何かを考える前に眠りに落ちていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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