ユリ、起きてください
うーん?もう朝なの?
そうですよ?今日はジャングルの島に行くのですよね?
そのつもりよ、準備しよっか
はいっ♪
起き上がりもう運ばれて来ていた朝食を食べて水着に着替えて煙草を吸いに行く、アスカロンに起こされるとは思ってもいなかった。
行きましょうよ♪
はーい
今日も元気なアスカロンに手を引かれてホテルを出る、なぜ彼女はこんなにも元気なのだろうか?
何でそんなに元気なのよ?
だって楽しみじゃないですか?ユリは楽しみじゃ無いのですか?
楽しみよ、行くわよ!
待ってくださいよっ
手を解き看板に書かれた矢印に導かれ洋風な街並みを駆けてゆく、しばらく走ると鬱蒼としげるジャングルが見えてきた。
へぇ、その名の通りにジャングルね
ここにはどんな遊び場があるんですかね?
えっと
鞄にしまってあったパンフレットを取り出し目を通す事に、遊べる大自然、遊び方は無限大と書かれていた。
らしいわよ?
アバウトな説明ですね…
ひとまず島の中心に行くわよ、何か案内があるかもしれないわ
そうですね
草木を掻き分けて進んでゆくと開けた場所が見えてきた、何やら沢山の人が何かをしているようだ。
あの人達に聞いてみるわよ
でも、みんな忙しそうですよ?
そうね…1番暇そうな奴に聞く事にするわ、ねぇこの島に遊び場はないのかしら?
緑色の長いタオルを首に巻いている人に話しかけてみる事に。
遊び場っすか?それならあの山を登ると激流下りがあるっすよ?
ありがと、それと何をしているのよ?
今日の夜に収穫祭があるんすよ、ウチらはその準備に駆り出されたって感じっす
楽しそうね、観光客も参加できるのかしら?
もちろんっすよ、今年は派手にやるってきいてるっすから楽しみにしてて欲しいっす
分かったわ、それよりさっきから浮いてるのは何なのよ?
これっすか?ウチのアンドロイドっす
そうなんだ、ありがと
荷物はあそこのロッカーに入れておくと良いっすよ
分かったわ
お礼を言いその人に教えてもらった通りに山道を進んでゆく、手入れをされていないのか所々ぬかるんでいた。
なんだか不思議な人でしたね
そうね、あのミカンみたいな奴、気になるわね
アンドロイドってなんなんでしょうね?
さぁ?それより気をつけないと足を取られるわよ
えっ?きゃぁっ!!
ほら、手を貸しなさい、しっかり足元を見て歩きなさいよ
アスカロンの手を引きぬかるみから引きずり出す。
どうしてそんなにスイスイと歩けるのですか?
草の上や倒木の上を歩くのよ、そうすれば足を取られる事はないわ
やってみますね♪
コツを掴んだのか楽しそうに進んでゆくアスカロン、二人で湿地を抜け崖を登り激流下りの旗が立っているのを見つけた。
この川を下りて行くのですかね?
泳いでは無理よね?
二人の前を流れる川、その流れは激しく泳げる人であってもこの川を泳ぐのは厳しいだろう。
そこの二人、もしかして激流下りの参加者かい?
そのつもりだけど
よぉっしっ!二名様ご案内だ!熱血っーぅ!!
なんだか暑苦しい係員に連れられて川に停泊してあるイカダへ向かう。
あのっ本当にこれでこの川が下れるのですか?
任せときなって!おっと、乗る前にこれを着なよ
分かったわ
係員に渡されたライフジャケットを着てイカダに乗り込む。
行くぞぉ!熱血っーーぅ!!
イカダを繋いでいたロープを外しイカダが流れに乗って進んでゆく。
ちょっと!ぶつかるわよ!
あーらよっと!
凄いです!!
激流から顔を出す岩を華麗なオール捌きで躱して行く係員、流石である。
はぁ、そのオール捌き、羨ましい…
軽い軽い!大船に乗った気でいてくれよな!
こっちを向いて笑顔を向ける係員の人、ゼブラ柄の水着が似合っている。
こっち見てないで操作しなさいよ!!
えっ?
ゴンって音を立ててイカダが岩にぶつかってしまった、私達は座っていたから助かったが係員は立ってイカダを操作していた為衝撃で投げ出されてしまった。
大丈夫ですかっ!?
熱血ーーーーっっ!!
流れに飲まれて流されていってしまった係員、ライフジャケットを着ているから大丈夫だとは思うけど…
それで誰がこのイカダを操作するのよ?
えっ?
舵を失ったイカダは岩にぶつかりながら激流を下って行く。
ユリぃぃぃぃぃぃ!!!!!
しっかり捕まっているのよ!!!
…………………………………………………………………
何とか助かったわね
そうですね……
岩場に乗り上げているイカダを眺めながら煙草に火をつける、戦闘とは違ったスリルを楽しめたが遊びに来ていて死にたくはなかった。
あの人大丈夫なんですかね?
ライフジャケットも着てるし大丈夫でしょ、それより私達もジャングルを抜けないと遭難するわよ
そうですね
再び草木を掻き分けてジャングルを進む事に、しばらく進むとピンクの長い髪の女の子に話しかけられた。
お前らが客だな!?ミトゥムのジャングル体験だぜ!
それより島の中心まで案内してよ、私達道に迷っているのよ
分かったぜ!着いて来いよ!
ちょっと!待ちなさいよ!
猿の様に身軽にジャングルを掛けて行くミトゥム、その姿を見失わないように懸命に追いかける。
なかなかやるじゃねーか!
これぐらい楽勝なんだからね!
それなら次はあのロープで向こう側に行くぜ!アーアァァァーーー
木から伸びているロープに飛びつき反対側へ移るミトゥム、それを追いかけ同じように飛び移ってゆく。
アーアァァァーーー
それ言わないとダメなんですか!?
雰囲気よ、雰囲気
次は川の岩を飛び越えるぜ!
ぴょんぴょんと岩の上を飛び跳ねて行くミトゥム、その後ろに続いて行く。
結構楽しいですね♪
苔が付いている所があるから気をつけなさいよ
そして
んじゃお前またな!楽しかったぜ!
ん、助かったわよ
ありがとうございました♪
私達は島の入り口まで帰ってくることができた、時計を見るとお昼時だ、何かを食べようか?
この島にはご飯を食べる場所はあるのですか?
待っててね、ええっと?
パンフレットを見ると島に生えている果物を食べてくれとの事、オススメの果物の写真もある。
らしいわよ?
本当に自然を楽しむのですね
再びジャングルに入り果物を探して行く、だんだん楽しくなってきた。
これは食べれそうね
これは?
パンフレットで調べるとバナナというようだ、房から一つちぎり食べてみる事に。
なかなか美味しいわね
甘くて美味しいです♪
これも食べれるんじゃない?
これはなんですかね?
待っててね
どうやらこれはマンゴーというみたいだ、皮を剥いて一口。
んっ美味しいわね
本当ですね♪あそこになっているのも食べれるんじゃないですか?
どれ?
ほら、あそこになっている実ですよ
アスカロンが指差すのはヤシの実と呼ばれる物らしい、かなり高い所に実をつけているのが見える。
二人で木を揺すればおちてくるんじゃないかしら?
やってみましょう♪
二人でユサユサと揺らすと実が一つ落ちて来た
これはどうやって食べるのですか?
ナイフで穴を開けて食べるみたいね
でもそんな物ありませんよね?
とにかく割れば良いみたいね、アスカロンしっかり持ってなさいよ
こうですか?
行くわよ!せやっ!
アスカロンが持っているヤシの実に向かって正拳突きを叩き込む。
いったぁっ!
大丈夫ですか?
なんとかね、それより割れたかしら?
手を振りながらアスカロンに問いかけるも答えはノーだった
硬い果物ね、今度モニカにあげる事にするわ
それってほぼ嫌がらせですよね?
そんな事はないわよ、心を込めたお土産よ
ヤシの実は諦めて他の果物を探す事に、パパイヤ、ドラゴンフルーツなど色んな果物を食べることができた。
たまにはこういう昼ご飯も良いものね
そうですね、毎日は疲れちゃいそうですけど
そう?
他に遊ぶ物は何があるのでしょうか?
もう無さそうね、何かしたい事はあるかしら?
ちょっと疲れちゃったのでゆっくりしたいです
ならこれなんてどう?
あっ良さそうですね♪
早速行くわよ!
おぉーー♪
ジャングルを抜けて怪しげなお店へ入って行く事に。
二名様でよろしいですね?
はいっ、お願いします♪
一人づつしますので先にどちらがしますか?
アスカロン先にやってもらいなさいよ
分かりました♪私からお願いしますね♪
では奥の部屋へ
行ってきます♪
待合室の椅子に座って待っている事に、しばらくするとアスカロンの声が聞こえてきた、大丈夫なのだろうか?ちょっと不安になりながら待っていると帰ってきた。
どうだった?
すっごく良かったですよ♪
次でお待ちのお客様ー?
行ってくるわね
はいっ♪
そこのベッドに横になって下さいね、うつ伏せでお願いします
分かったわ
呼ばれた部屋にあるベッドに寝転ぶ、サワサワと係員が私の足を触るのを感じる。
凝ってますね、今からリンパの流れを良くしていきますからねー
ちょっと、そんな所触らないでよ
治療ですからね、すぐ終わりますよー
むぅぅ
私の足を触っていた手が段々と下に降りて行く、そして
いったぁぁぁいっ!!
我慢してて下さいねー
むりむりむりむり!!
お客様、かなり疲れが溜まっていますね
ギブギブギブギブ!!
もう少しですからねー
あぁぁぁぁぁぁーーーっっ!!
はい、終わりましたよ、気分は如何ですか?
痛気持ちいいわね、スッキリしたわ
ジャングルの島にお越しの際は当店をよろしくお願いします
さっきより軽くなった足取りでアスカロンの元へ。
どうでした?足ツボマッサージ♪
気持ちよかったわよ、痛かったけど
これで残り時間もたくさん遊べますね♪
そうだけどもうすぐ夕暮れよ?
えっ?
ほら
もうこんな時間なんですねっ
楽しい時間は何とやらよ、収穫祭がどうとか言ってたわよね?
広場に行ってみましょう!
広場に戻ると朝見た時より建物ができていた、それに沢山の人も集まっていた。
何が始まるんでしょうか?
楽しみね
あそこに屋台もありますよ?
本当ね
太陽も水平線へ沈み辺りが暗くなると広場に立てられた街灯が輝き始めた、それに合わせてステージに登る一人の女性。
はい
何よこれ?
収穫祭の乾杯のお酒ですよ♪
ありがと
ウエイトレス姿の人にグラスを貰った、今から何が始まるのだろうか?
諸君、今宵は三島合同の収穫祭に集まって貰えた事を感謝しよう、今年の収穫祭はゲストも呼ぶ事ができた、これも皆のおかげだ、堅苦しい話はこの辺りにして乾杯をしようじゃないか、グラスを掲げたまえ
その言葉の後に集まって居る人達がグラスを掲げる。
この大地に、海に、太陽の恵みに感謝を伝えようじゃないか、乾杯っ!
かんぱーーーい!!
んっなかなか美味しいわね
なんてお酒なんでしょうか?
帰りに買って帰るわよ
はいっ♪
ステージを見ているといつの間にか何かが置かれている、あれは何をする物なのだろうか?目を凝らして見ていると誰かが居る?
タン、タン、タン、タン
何かのリズムを取るような音が聞こえてその後に演奏が始まった。
イェェェーーイ♪集まってくれた人マジ感謝☆今夜はとりまテン上げでよろしくーー♪
ウォォォォォォォーーー!!!
何処かで聞いた事のある声ね
私も聞き覚えがありますっ
目の前の扉を開ければそう、終わりのない夜への始まりだ、気球状のフロアの陰からーー♪♪
楽しそうに観客に向けて歌を歌うオルフェウス、曲は分からないけどなんだか高まってくる。
次の曲行くよぉー!ついて来れる人ちゃんとビート刻みなよ!
放課後ストライド、なんたってやりたいようにやっちゃったってlink ring linkやがてring linkに繋ぐーーー♪♪
ステージを駆け回りながら歌を歌うオルフェウス、それを見ながら屋台で食べ物とお酒を買ってそれと楽しんでいた。
センキュー!今夜はみんなで盛り上がっていくからね!
有刺鉄線の先 更なる高みへ 競い合う二人 言葉などいらない 相手の横顔だけを見据えてーー♪♪
あれってフォルカスさんじゃないですか?
んっ?本当ね
ステージに一人歌う人が増えていた、よく見るとフォルカスだ。
こんな所で何をしているのかしら?
そういえば前オルフェウスさんの手伝いをしているって言ってましたよね?
そういえばそうね
もしかしてユリとアスカロン?
えっ?
やっぱり!久しぶりだね!
声をかけられ振り返るとカミトが居た。
こんな所で何してるのよ?
僕達はオルフェウス達に誘われて来たんだよ、兄貴とグリモワール、シユウも居るよ!
海パン姿のカミト、意外と似合っている。
あん?なんだお前ら来てたのかよ
ヴァング、久しぶりね
うがぁぁぁぁ♪
アスカロン、久しぶりね
はいっ、グリモワールさんもシユウもお久しぶりですっ♪
ここでメンバー紹介ー♪
ドラム、ヒョウハ!
スポットライトがドラムを叩くヒョウハを照らす、それに気が付いたのか笑顔でドラムソロを奏でていた。
続いて、ギター、ミョルグレス&ニョイさーん
ステージの中心で背中合わせになりギターを掻き鳴らす二人、寸分狂わす同じ動きで掻き鳴らされるギターソロ、良いコンビなのだろう。
ベース、イチイバル!
ベースを両手一杯に高く上げて弦を弾くイチイバル、重たいサウンドが身体に響いてゆく。
キーボード,ロジェ!
スポットライトに照らされた瞬間に少し驚いた顔をしたけどすぐに鍵盤を流れる指捌きで押してゆく。
コーラス、フォルちっ!!
ライトに照らされて観客へ向かって手を振るフォルカス、控えめな動作が彼女らしい。
そしてボーカルはーーー???
オルフェウスがステージから観客に耳を傾けている。
オルフェウスーーーー!!!
イェーーイ!今夜はまだまだアゲていくよーー♪
オォォォォォーーーーー!!!
凄い人気ね
結構有名みたいだよ?前は天上世界にも呼ばれて行ったんだって
知らなかったわ
それよりお前達の店は流行ってんのか?
せっかく忘れていた事を言わないでよ
次の曲行くよぉーー♪
それよりヴァング達は何してんのよ?
俺は地上世界を統一する為に日々努力してるぜ
まだ言ってたのねそれ
僕は保育士になる為に学校に通って居るんだ
カミトさんは優しいですからね♪
甘すぎてとろけるキャラメルヘブン、にっちもさっちも立っていられないoh yeahーーー♪♪
そういえば他のみんなは来てないの?
休みが合わなかったんだよ、誘ったんだけどね
忙しいのね、たまにはみんなにも会いたいわね
ほら!ビート刻んでリズムに乗って!行くよー!
無駄だぞ! オマエは見張られてる どこへ逃げようとも
国家の転覆 企む輩を 決して 我らは 逃しはしない
オマエの すべての 行動パターン 把握している 何もかもをな!ーー♪♪
それでなんでお前らはこんな所に居るんだ?
ティルフィングにチケットを貰ったのよ、それで店を休んで来たのよ
いい暮らししてんな
カツカツなんだけどね
次の曲が最後だよーしっかり最後までノッてくんだよ!
次が最後の曲のようだ、しっかり聞いておこう。
形のない気持ち忘れないように 決まりきったレイアウトを消した ふと口ずさんだフレーズを掴まえて 胸に秘めた言葉乗せ空に解き放つのーー♪♪
君に伝えたいことが 君に届けたいことが たくさんの点は線になって 遠く彼方へと響く 君に伝えたい言葉 君に届けたい音が いくつもの線は円になって 全て繋げてくどこにだってーー♪♪
音楽って良いものね
そうですね♪
数年前では考えられなかった光景を眺める、楽しそうに歌うオルフェウスに楽器を鳴らす神令達。
私達も帰ったら頑張るわよ!あいつらに負けてられないわ!
はいっ!
決意を固め明後日から頑張ろう、でも今は…
いただきまーす♪
屋台の出し物に舌鼓を打ちそれをビールで流し込んでゆく、最高ねっ!
アスカロン!今夜は飲むわよ!
はいっ!お付き合いしますね♪
それにヴァングもカミトも付き合いなさいよ!
しゃーねーなー
ぼ、僕あんまりお酒は…
硬い事言ってんじゃないわよ!今夜は許されるのよ!
ちょっと!いい加減にしなさい!
グリモワールさんも飲んでくださいっ♪
ちょっ!ふぇぇぇぇぇぇ………
楽しい夜が明けてゆく、この旅もまた私達にとって忘れられない旅になった。
アスカロン!来年もお金貯めてまた来るわよ!
はいっ!!