※この作品はR-18です。

インテグラル・ノア サイドストーリーユリ物語   作:やす、

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戦う何でも屋

私達は草原を駆け抜けてモニカの居る街へとやってきた、早く操られているキル姫を探さなければ。

 

 

なんか思っていたよりも普通ね

 

そうですね

 

 

街の関所から街を見ている限りは暴れている様な形跡も暴れた跡も見当たらなかった、それでも地図に記されているので探索を行う事に。

 

 

ひとまずモニカの所へ行くわよ

 

分かりましたっ

 

 

関所を抜けてタイルの引かれた洋風な街を歩いて行く、そのまま街の奥にあるモニカの屋敷を目指し歩いてゆく。

 

 

ロンギヌス様我々に愛の剪定を!

 

…まだやってたのね

 

そう見たいですね、あんなに人の心を掴めるなんて羨ましい…

 

 

街を歩いているとロンギヌスを崇める声が聞こえてきた、あいつらにロンギヌスはラグーナ島でバイトしている事を教えてやりたい、でもそんな事を言ったらまた喧嘩になりそうだからやめておこう。

 

 

お洒落な街を抜けてモニカの屋敷にたどり着くことができた。玄関をノックすると兵士が出てきた。

 

 

モニカは居る?と聞くとしばし待てとの事、しばらく待っているとモニカが来てくれた。

 

 

ユリくん久しぶり♪アスカロンくんも♪

 

お久しぶりです♪

 

久しぶりね、この街で変わった事は無いかしら?

 

特に無いよ?一体どうしたの?

 

 

少し悩んだけどモニカに事情を説明する事に、驚いた顔をしていたけど把握してくれたようだ。

 

 

はぁ…

 

どうしたのよ?

 

私達が頑張って愛の溢れる世界を作ろうとしているのにそんな人がいるなんて残念だよ、その博士は断罪しないと

 

きっとこれもその博士にしたら愛なのよ、歪んだ愛だけどね

 

成る程、そういう解釈もあるんだね♪

 

ここは語尾に♪をつける所じゃ無いわよ?

 

えっ?

 

それよりみんなは?姿が見えないわよ

 

みんなは今休暇中だよ、いつも頑張ってくれていたからね♪

 

アルマスも?

 

そうだよ、アルマスくんにはすっごく助けてもらったんだよ♪

 

 

アルマスは約束を守ってくれていたみたいだ、今度会ったらご飯でも奢ってやろう。

 

 

それならモニカ、私達と一緒に居なさいよ、その方が安全よ

 

そうですねっ、何が合っても私達がお守りします!

 

じゃあそうさせてもらおうかな♪二人共朝ご飯は食べた?

 

まだ食べてないわよ

 

ならご飯食べてきなよ、すぐできるから入って入って♪

 

お邪魔しまーす

 

 

モニカに促されて屋敷の中へ、相変わらず立派である、久しぶりのモニカの部屋で朝食が届くのを待つ事に

 

 

それでこの街には誰が居るの?

 

名前までは分からないわ、地図には一人って記されているけど

 

でもこの街で暴れたなんて聞いた事もないし見た事も無いよ?

 

そう見たいね、もっと派手に壊されていると思っていたから拍子抜けよ

 

 

窓から街を見下ろすも特に変化は無さそうだ。それに歩いている時も破壊された様な跡は見る事ができなかったし気配も感じる事ができない。

 

 

お待たせしました

 

 

兵士が朝ご飯の乗った荷台を引いて来てくれた、それを食べてから捜索を開始しよう。

 

 

いただきまーす

 

 

いつも通り一通り確認してから口に運ぶ事に、ん、美味しい。

 

 

モニカさん、すっごく美味しいです♪

 

うちの兵士の作るご飯は美味しいんだよ♪沢山食べてね♪

 

それなら遠慮なく頂くわよ、おかわり!

 

待っててね♪

 

 

荷台に乗せられていたご飯はほとんど私のお腹に収まっていた。食べ終わった後にベランダに出て満腹のお腹をさすりながら食後の煙草に火をつける。

 

 

食べ過ぎたわね…

 

 

万が一戦闘になるかも知れないのに食べ過ぎてしまった、でも美味しかったから良しとしよう。これを吸い終わったらキル姫を探しに行こうか。

 

 

ボンヤリと景色を見ながら煙草を吸っているとモニカの屋敷の前の家が崩れていった。

 

 

アスカロン!モニカを頼んだわよ!!

 

 

大声で叫びそのままベランダから飛び降りて崩れていった家へ走る、パニックになった街の人達を避けながらなんとか辿り着く事ができた。

 

 

一体何が起きたのよ…

 

 

斬撃の音は聞こえなかった、それにキル姫が居る気配も感じなかった、それなのにこの家は崩れていった。

 

 

ユリっ!

 

ユリくん!

 

 

二人が私の方へ走って来てくれた、そして三人で崩れた家を眺めていた。

 

 

怪我はありませんか?

 

私は大丈夫よ、それより私が見ていたのにこの家は崩れていったのよ

 

もしかしたら地下に居るのかも知れないよ!

 

地下ですか?

 

うん、この街には下水道があるんだ!見てこの家、崩れたっていうより崩れ落ちたって感じでしょ?

 

 

確かにそう言われてよく見ていれば二階建ての家の一階部分が地面に沈んでいる。と、いう事は?

 

 

キル姫は下水道に居るわね!モニカ!どこから入るか案内しなさい!

 

この蓋を開ければ下水道に入れるよ!

 

 

モニカが指差すのは一見普通のタイルだった、でもよく見ると取っ手が付いており開ける事ができるみたいだ。

 

 

行くわよ!これ以上街を壊される訳にはいかないわ!

 

はいっ!

 

 

取手を引っ張り下を覗くと梯子がついていた、それを降りて下水道へ、下水道だけあって物凄い悪臭が立ち込め思わず鼻をつまんでいた。

 

 

くっさっ!

 

はい、ユリ

 

ありがと

 

 

アクスレピオスに貰ったマスクをすると少しはマシになった。マスクは二枚しか無いけどモニカはどうしているのだろうか?

 

 

わたしにゃらだいしょうぶだしょ!

 

 

……………

 

 

振り返ると鼻にティッシュを詰め込んでいるモニカがいた、可愛い顔が台無しである。

 

 

とっとと探して地上に出るわよ、こんな所に長居はしたくないわ

 

そうですねっ

 

 

薄暗くジメジメした工事用の狭い通路を進んでゆく、そのすぐ隣は下水が流れている。もし落ちたらって事を考えるだけで背筋がゾワゾワする。因みに私、モニカ、アスカロンの順番で進んでいた。

 

ふりくん!

 

何よ?

 

ふぁれ!

 

何言ってるかよく分からないわよ

 

んっ!んっ!

 

 

モニカが飛び跳ねながら奥の方を指さしている、その方を見ると何かが居た。あれは?

 

 

きしゃぁぁぁぁ!!!

 

 

アスカロンお願い!

 

はいっ!任せて下さい!やぁっ!

 

 

異族が汚水をかき分けながら私達に向かって来ていた。できる限り近づきたく無いのでアスカロンに氷弾を放ってもらい対処してもらう。

 

 

ありがと、こういう時に剣は不便ね

 

距離があると対処が難しいですからね

 

それにこんな所に入りたくは無いわ

 

 

汚水と共に異族が流れて行く、その姿に少し同情してしまった。

 

 

この下水道はどこまで続いているのよ?

 

もーしゅぐおはりだほ!

 

………

 

なんとなく伝わった、もう少し歩くと行き止まりだった、引き返し上流へと向かって歩いて行く事に。そのまま振り返り次はアスカロンを先頭に歩いて行く。

 

 

これがさっきのお家ですね

 

そうね、見事に落下しているわね

 

 

汚水に浸かっている家、見たところまだ新築みたいだ、家主の心境を考えるとなんとも言えない気持ちになる。

 

 

気をつけて下さい!何かが居ますっ!

 

 

アスカロンが叫ぶ、その方を見ると瓦礫の上に誰かが立っていた。薄暗いため誰がまでは分からないがキル姫に間違いないだろう。

 

 

モニカ!私の後ろに!

 

ふん!

 

 

カニ歩きしてモニカと場所を交代し七元を構える、場所が狭いため双剣で戦う事はできなさそうだ。

 

 

あなたは誰ですか!?

 

 

アスカロンがそう叫ぶとその人が姿を見せた、あれは…

 

 

フラガラッハ!

 

 

私がそう叫ぶとニヤリと笑い私達に向かって来た、その眼は……良かった、紅くなっていない。

 

 

やぁぁぁっ!!

 

 

アスカロンが応戦しているが剣が長過ぎてこの狭い地下道だと思うように振れないようだ、苦戦している。

 

 

げふいをほおらせるのはとう!?

 

そうね!アスカロン!

 

そうしたいのですが防ぐので精一杯なんですっ!

 

 

アスカロンより短い剣を使う私が出ないと危ない、試しに下水に七元を入れてみると水深は大体私の膝ぐらいか…やるしかない!

 

 

モニカ!私の鞄を持ってて!

 

わしゃっちゃ!

 

 

私は意を決して下水に飛び込み二人の間に割り込んで行った。汚水がブーツの中に入って行くがそんな事気にしている場合じゃない。

 

 

私が時間を稼ぐわ!早く!

 

 

斬撃を受け止めながら叫ぶ。

 

 

任せて下さい!はぁぁぁっ!!

 

 

アスカロンが冷気を放つと汚水が凍りつき足場が確保できた。

 

 

って、なんで私がいる所まで凍らせるのよ!

 

あれっ?ごめんなさいっ!すぐに溶かします!

 

もぉぅぅ!!

 

 

足が汚水に浸かったまま凍ってしまった、移動する事はできないけどなんとか戦う事はできていた。

 

 

私がなんとかするからアスカロンはモニカを頼んだわよ!

 

はいっ!任せて下さい!

 

 

踊るように斬撃を繰り出すフラガラッハをなんとか抑え込んでいた、踏み込めないので威力は無いけど防ぐ事はできていた。

 

 

くっ、うぅぅぅぅ!!!

 

 

目を見開き私に飛びかかって来たフラガラッハ、それと鍔迫り合い睨み合う、体制は悪いけど力で押し返してゆく。

 

 

ユリっ!今溶かしますからね!

 

 

アスカロンが呪文を唱えると氷が溶けて動けるようになった、が

 

 

うわぁっ!!

 

 

鍔迫り合っていたところで急に動けるようになり体制を崩してしまった、そのままフラガラッハと共に汚水に倒れてしまった。

 

 

おぇぇぇぇっ!!口に入ったわ………

 

 

急いで立ち上がり胃から込み上げる物を吐き出す、こんな思いはもう二度としたくないわ、、、

 

 

胃の物を全て吐き出しフラガラッハを見るとまだ汚水に沈んだまま気を失っているようだ、手を掴み引き上げてあげる事に。

 

 

大丈夫ですかね?

 

気を失っているみたいね、一応剣を預かっておくわ、はい

 

 

フラガラッハの剣をアスカロンに渡そうとしても受け取ろうとしない。

 

 

あの…ちょっと私は……

 

もぅ!分かったわよ!

 

 

フラガラッハの剣を腰に携え身体を揺さぶってあげる。

 

 

ほら、起きなさいよ

 

ん……私は何をしていたのかしら…?

 

やっと起きたのね、気分はどう?

 

悪くない気分よ、ってくさっ!!

 

あっ

 

 

再び気を失ってしまったフラガラッハ、汚水に浸かったショックで洗脳が解けたのだろう、仕方なく私が背負って歩いて行く。

 

 

梯子はどうするのですか?

 

私の鞄にローブが入っているわ、それで結んでよ

 

はいっ………

 

 

手に汚水が付かないようにゆっくりと結んでくれたアスカロン。気持ちは分かるのだけど心が痛む。

 

 

なんとか梯子を登りモニカの屋敷にたどり着く事ができた、その道中に文字通り汚物を見るような目で街の人に見られたけどまぁ良いだろう。

 

 

ちょっと待っててね、アスカロンくん、手伝って

 

はいっ、待ってて下さいね?

 

 

そう言って屋敷に入っていったモニカ、しばらくすると手押し車を2台持って来た。

 

 

これに乗ってよ、そのままお風呂へ運んであげる

 

 

私をなんだと思っているのよ!と、言いかけたが逆の立場なら私もそうするだろう。お礼を言ってフラガラッハを手押し車に乗せる、その後私も乗り込む、そのままお風呂場まで運んでくれた。

 

 

ゆっくり入ってきてね♪

 

助かったわ

 

 

シャワーを流しお湯を浴びながらフラガラッハの服を脱がせて行く、良く分からない服だったけどなんとか脱がせる事ができた。

 

 

んっ……ここは?

 

やっと気がついたのね、私の友人の家のお風呂よ

 

貴女は…そんなに美しい私を独り占めしたいのね、あぁ、自分の美貌が怖いわ

 

気がついたなら後は自分でやりなさいよ

 

良いのよ、一糸すら纏わない私の裸体に見惚れていても

 

 

ムカついたのでシャワーをお湯から水に変えてかけてやった。これぐらいしても許されるだろう。震えながら冷水を浴びるフラガラッハが「これしきの事で私の美貌は鈍らない」と言っていた、その根性は認めてやろう。

 

 

はぁ…

 

 

隣のシャワーを浴びながら服を脱ぎ頭からシャワーを浴びる。やっとこの汚れた身体ともおさらばだ、頭と身体を3回ほど洗い服もしっかりと洗ってあげる、剣と鞘も丁寧に洗ってゆく、こんなもんか。

 

 

フラガラッハ、出るわよ、後で話を聞かせて貰うわよ

 

そうね

 

 

二人で脱衣場で身体を拭いて髪の毛を乾かしモニカが置いてくれたパジャマに着替えそのままモニカの部屋へ。二人もお風呂に入っていたようだ、パジャマを着ていた。

 

 

さっぱりしたわ、ありがと

 

やっぱりユリくんは愛に溢れてるね♪

 

カッコ良かったですっ!

 

あんた達が何を言っても汚れた私を避けていたのは知ってるんだからね

 

あはははは………

 

それよりなんでフラガラッハは下水道に居たのよ?

 

分からないわ、気がついたらあそこにいて何をしていたのかも思い出せないの

 

ならいつの記憶なら思い出せる?

 

決勝戦が始まったまでは覚えているわ、そこ後は…思い出せないの

 

分かったわ、あんたの奏官はどこへいったの?

 

そういえば姿を見ていないわ、いつもなら美しい私に見てれていらっしゃるのに

 

 

どんな奏官なんだろう?少し気になってきた。

 

 

とりあえず夕ご飯食べようよ♪お腹空いちゃったよ

 

そうね、私もお腹空いたわ

 

全部出しちゃってましたもんね…

 

思い出させないでよ…

 

嫌な記憶は私の美貌を見…(分かったから)

 

 

しばらく待っていると兵士達が夕飯を運んできてくれた、それを四人で頂く事に。

 

 

そういえばモニカは教会から任務をもらっているのかしら?

 

私は土地を転がしてるから寝ててもお金が入ってくるんだよ♪

 

 

土地を転がす?よく分からなかったけどまぁ良いだろう。気がつけば空に月が浮かんでいた、捜索は明日にしよう。

 

 

そういえばベッド大きくなったわよね?

 

そうだよ♪アルマスくんも良く出入りしてたからキングサイズに変えたんだよ♪

 

こんなに大きなベッドで寝れるなんて羨まし…

 

私達もお金貯めてベッドを買うわよ

 

そうですね♪フカフカのベッドにしましょうね♪

 

そろそろ寝ましょう、夜更かしは美貌の天敵よ

 

おやすみなさい

 

 

四人でベッドに潜り込み寝る事に、フカフカのベッドとアスカロンの体温ですぐに眠りにつく事ができた。

 

 

 

 

 

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